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2017/11
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期待される投資教育
iDecoが始まり、つみたてNISAの開始を控えて、個人が投資に関わる機会が増えていますが、同時に実効性のある投資教育の必要性も高まっています。加入者数が700万人近くになった確定拠出年金制度(DC)では、企業型(加入者数約630万人、約27千事業主(2017年7月末))の事業主に対して加入者への実効性のある投資教育が義務付けられました。実際には運用管理機関等へ投資教育が委託される場合が多いようですが、今後、年1回以上の継続投資教育が事業主の努力義務化とされます。

☆投資教育取組みへの現状

 投資教育は、“貯蓄から投資へ”政策により国民の安定的資産形成目的で取り組まれて久しいのですが、金融庁や消費者庁などの行政、金融機関などの各業界団体、個別の金融機関などによる企業のCSR活動の一環として行われており、これを金融教育全体から取りまとめているのが金融広報中央委員会(事務局:日本銀行)です。また、実効性のある金融・投資教育を実施する目的で、上記関係者による金融経済教育推進会議が設置されて、半年に1度の割合で開催されて、実効性のある金融・投資教育のPDCAの為の検討が行われています。

今年6月に実施された同会議における金融庁の発言趣旨は次の様なものです。(同会議、第9回議事録より)

① 金融機関が真に顧客本位の業務運営(FD対応)を確立すること
② 少額からの長期・積立・分散投資を通じた資産形成が、我が国の家計に幅広く普及すること
③ 家計の投資に関する知識、投資リテラシーが重要であること

 上記①については、証券会社や金融機関などで既に自社のFD対応の公表しているところが多く、その具体的な個々の取組み策についても今後示されるものと予想されています。また③の個人のリテラシーについては、金融広報中央委員会が昨年6月に実施した金融リテラシー調査での、投資に関する国際比較は以下の様になっています。
(米国は自主規制団体の2012年のFINRA調査、欧州は2011年に英国・ドイツなど14ヵ国で実施したOECD調査)
◆複利や分散効果などの正誤問題おいて、わが国の正答率(47%)は米国(57%)を10%下 回っている。また、 行動特性面をみると、米国に比べ、お金を借り過ぎと感じている人が少なく、緊急時の金銭的備えのある人が多い。
◆ 金融知識に関する設問において、わが国の正答率(58%)は、ドイツ(67%)や英国(65%)を7~9%下回っている。望ましい行動を選択した回答者の割合(65%)は、ドイツ(82%)や英国(72%)を7~17%下回っている。商品購入時に資金的余裕を確認する人やお金の運用や管理に注意している人の割合が低い。

 また、最近の投資教育に関する取組みについては、次の3点(投資に関する部分のみ)が状況報告されています。

・投資信託の個別商品の比較情報の構築=投資信託協会では、投信総合ライブラリー(同協会HP)の機能改善を行い、「毎月一定額を積立投資した場合のリターン計算機能」を今年2月より追加。日本FP協会では、「投資信託お役立ちサイトのQ&A」を見直し。日本取引所グループでは、上場投資信託の開設・検索HPである「東証マネ部!」HPを昨年12月に開設。
・確定拠出年金の投資教育の充実(継続研修の実施、内容の充実)=継続教育の努力義務化等の法改正を受けた省令や法令解釈の改正動向を注視しつつ、個社のおける取組みを推進。投資教育の効果に関する有効な測定方法について引き続き検討。
・金融機関で勤務経験のあるOB等の活用と人材紹介体制の強化=日本証券業協会では、金融機関等で証券業務経験のあるOB等を講師派遣する金融・証券インストラクター制度について、日本FP協会や各地金融広報委員会から情報を得て新たな人材を確保。

 投資教育は、個人投資の裾野を拡大し、投資を通じた国民の資産形成を支援する為の実効性が常に求められています。

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金融商品仲介業務の拡大と進化~投資商品チャネルとしてのそれぞれの期待値
個人への投資商品販売強化を目的とした金融商品仲介業務を巡る動きが、証券・金融業界の中で再び活発化しています。仲介業務そのものを強化するのは地方銀行が中心であり、そこに外国債券やラップ口座サービスを提供するのは大手証券やネット証券、又は地方銀行の証券子会社といった構図です。

各社の最近の動向は、SBI証券が京葉銀行や筑豊銀行に対してインターネット上で約2500本の投信や投資情報を提供したり、10月から清水銀行と共同店舗を運営しています。また、同社は地方銀行や信用金庫などの金融機関と債券の売買取引を行う法人向け事業を強化し、現在40行程度の取引金融機関を2018年度末までに200行まで拡大する計画とのことです。一方、楽天証券は西京銀行と、ラップ口座などの投資一任サービスと金融アドバイザー育成などで提携しています。これらは、いずれも金融商品仲介業務に係る業務提携となっています。

金融商品仲介業務の拡大と進化~投資商品チャネルとしてのそれぞれの期待値
・金融商品仲介業務を巡る最近の動向
・証券会社から見た仲介業    
・金融機関から見た仲介業
・仲介業務の進化の可能性

仮想通貨の投資に係る最近の動向について
仮想通貨に関する報道が連日の様に経済マスコミに取り上げられています。例えば、デパートや家電量販店・旅行代理店などでの、スマートフォンを利用してビットコインで支払が出来る動きが拡がっていますが、一方ではメガバンクなどが中心になって日本独自の電子通貨(仮想通貨とは異なり価格変動がなく、1コイン=1円)を発行する計画や金融機関同士の連携も報じられています。

個人利用のビットコイン決済の拡大は、中国人などの仮想通貨決済需要を見込んでいるといった見方がありますが、その中国において中国人民銀行が9月4日にICO(Initial Coin Offering=新規仮想通貨公開)を全面的に禁止、14日には上海市の金融当局が複数の仮想通貨取引所に閉鎖を指示したと伝わっています。その為、ビットコインは9月1日に1コイン約4.9千ドルだったものが、9月14日には約3.2千ドルまで下落しましたが、その後の北朝鮮リスクの高まり・新たな投資需要予想などで急上昇し、10月13日には5.8千ドルと高値を更新しています。

 代表的な仮想通貨であるビットコインは、ブロックチェーン技術を利用して取引が行われていますが、個人が利用する場合の取引の仕組みは、現在以下の様になっています。

・ビットコインを保管するためにソフトやアプリをインストールしたりウェブ上にアカウントを作成したりする必要ある。この行為をウォレットの作成と言うが、電子データをパソコン・モバイル端末(スマフォ等)・ハードウェア・紙などで保管することができる。
・ビットコインを入手する必要があるが、日本円での取引であれば仮想通貨取引所での買付が一般的だ。2014年初めまで国内には破綻したMt.Goxしかなかったが、現在は10以上の取引所があり、最低取引単位は現在0.001~0.0001単位となっている(制度上は、1億分の1まで取引単位の細分化が可能)。また個人が相対で取引することも可能で、海外取引所においてドルベースで取引することも不可能ではない。最近は、ポイントサービスの中で、ビットコインと交換することも出来るようになってきた。
・ビットコインでの小売店舗における決済については、前述のモバイル端末にインストールされたウォレットが必要で、店側が提示した商品対価のQRコードをモバイル端末で読み取った上で決済指示を行う。(なお、ビットコインの決済は10分以上時間がかかるので、実際はビットコイン決済事業者が間に入って原則即時決済を行う。)

 上記の様に、一般的な個人が商品購入の決済に利用するには現状の手間は他の電子マネーやクレジット・カードなどに比べ少し手間がかかるように思われますが、過去1年間で10倍近くに急騰した値動きは投資対象として大きな注目を集め、また個人投資家のサクセスストーリーがマスコミに取り上げられるようになってきています。

この課税について、国税庁は4月初めに次の様な見解を出しています。
◇ビットコインを使用することにより生じる損益(邦貨又は外貨との相対的な関係により認識される損益)は、事業所得等の各種所得の基因となる行為に付随して生じる場合を除き、原則として、雑所得に区分。

 また、ビットコインの決済に関しても各関係者の動きが活発化しています。ビットコインの取引情報は、マイナー(採掘者)と呼ばれる業者がプロックに書き込み、他のマイナーが管理するブロックで承認されその数値が一定数に達すると取引が有効となります。そしてマイナーは、この作業による報酬をビットコインで受け取るのが基本的な取引の仕組みです。
最近の価格上昇で大幅に取引量が増え、このブロックに書き込む情報と確認作業に数時間かかることも起こり始めていたので、ブロックに書き込む様式の変更が開発者やマイナーの間で検討されて、8月の分裂騒動の原因となっていました(ブロック様式の変更は11月より)。

この取引に伴うマイニング(採掘)作業には、膨大なデータの処理が必要で、その為に、大規模なコンピューターシステムとそれを稼働させれる為の安価な電力が求められています。現在、このビットコインのマイニング作業ではシェアの7割は中国勢が占めていますが、最近はGMOやSBIグループがこの業務に進出することを公表していて、ビットコイン取引のインフラ部分での日本企業の取組みも注目されます。


個人投資家の動向~今後の変化まで考える
個人の投資を論じる時、日本銀行が集計している資金循環統計が使われることが多いのですが、6月下旬に公表された本年3月末時点の個人金融資産は1,809兆円、その内現金・預金の比率は51.4%と相変わらず高い水準となっています。この個人(家計)の現預金を、株式や投信・債券などのリスク資産へ流れるようにする“貯蓄から投資へ”政策はもう20年近く(前世紀末の金融ビックバンから)経っていますが、個人の現預金比率の高さには、余り大きな変化を生じていません。

☆個人投資家の動向~今後の変化までを考える
・個人の投資動向
・“貯蓄から投資へ”政策の沿革
・個人の海外投資動向
・個人投資家は変わるのか
種類株式の活用について~資本調達の多様化と個人株主対応など
種類株式に対する関心がそれぞれの立場で高まっていいます。ベンチャー企業、地方中堅企業、上場企業の発行する側だけではなく、金融機関や投資家側のニーズ、企業買収のスキームとして、そして取引所での取扱いなど、多岐に渡って利用の可能性を探る動きが出ている種類株式について取り上げます。
普通株式は、株主平等の原則に則り、株主の権利内容を限定しないのに対して、種類株式は配当や議決権の行使・会社による強制的な買取りなどを特別な条件を別途定款に定めて発行する株式です。

☆種類株式の活用について~資本調達の多様化と個人株主対応など
・種類株式を巡る動向
・普通株式と何が違うのか
・例えば長期保有の株主の為に
・個人投資家にとっての種類株


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