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2017/08
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個人のデリバティブ取引概況
個人のデリバティブ取引の中心は、やはりFX取引ですが、先月12月には640兆円(店頭FX取引金額)と月間の最高額を記録しています。今月の大きく動いているので引き続き取引は多そうです。
 その他の個人が利用するデリバティブ取引についても12月の概況をみてみました。

☆ 個人のデリバティブ取引概況

基本的には大きな変化は、現状では起きていませんが、注目すべきはETF・ETNの個人シェアが上昇しています。これは、ETFをデリバティブの代替に利用し、レバレッジ取引や海外投資を行って部分が増加している為と見られています。

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個人投資家にとってのデリバティブ取引
 最近発表された日本取引所グループ(JPX)の決算発表では、今年度の株式取引はアベノミクス相場で沸いた昨年度に比べ3割弱減少すると予想されていますが、デリバティブ取引に関しては昨年度より若干の増加を見込んでいます。つまり、株式取引が減少したとしても、その派生取引である先物・オプションなどのデリバティブ取引は日本市場において未だ拡大途中との見立てです。
 しかし、個人にとってデリバティブ利用はFX取引や日経平均先物などの僅か一部商品に限られています。それは何故かという事とともに、今後利用が拡大する可能性があるのかといった視点で個人のデリバティブ利用を見直してみました。

☆個人のデリバティブ利用は進むのか
・個人のデリバティブ取引の現状
・そもそもデリバティブ取引とは何か
・取引拡大、取引縮小それぞれの理由は
・それぞれの期待

個人投資家といっても一律でなく、デイトレーダーから長期投資家・NISAで初めて株式を買う方までおられます。彼ら各自が、それぞれの目的に沿ってデリバティブ取引の2つの特徴であるリスクヘッジとレバレッジ投資を利用することは可能だと筆者は考えています。(勿論、その多様な目的に合わせてデリバティブ取引を仲介するのは、証券会社(金融商品取引業者)の大切な機能です。)


テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

改めてバイナリーオプションとは何か
 元来はある程度の規模の金融資産をリスクヘッジする目的で始まったオプション取引の原型は、”契約”そのものです。但し、取引を効率的に行う為に、その内容を定型化・小口化してより多くの投資家の参加を目指したり、取引所に上場することも行われています。例えば、個別株のオプション取引は、有価証券オプションですが個人向けには“かぶオプ”という愛称が付けられて、個人投資家への浸透が図られています。

 しかし、個人投資家にとってオプションは扱い難いものでもあります。それは、取引までの至る選択肢が非常に多いことと、個人のデリバティブ取引ルールであるロスカット・ルールの対象になることです。

 バイナリーオプションは、個人にとっての極端に簡素化したオプション取引で、その名称の通り利用する個人は買か売りのどちらかを選択すれば良い仕組みとなっています。但し、取引開始してからその終了までの時間が極端に短く、場合によっては10分程度といったものまでありました。その為、次の様な批判が出ていました。

(以下は、日本証券業協会ワーキング資料より)
●次の様な商品性から、顧客に過度の投機的取引が行われる恐れがあること
 ・二者択一の予想
 ・短時間で結果が出ること(5分、10分もあった)
 ・中には権利行使価格が決定していない商品があった
 ・途中で反対売買できない商品もあった
●複雑な理論根拠に基づく商品であるにもかかわらず、一見単純な商品であると誤解を招きやすい

 この為、次の様な自主規制ルールが昨年12月より施行されています。
○取引期間は、2時間以上
○取引終了時間まで、顧客の反対売買に応じること
○オプションの売値・買値を同時に顧客へ提示、また全ての顧客が損失を被る可能性があるような条件を付けてはならない
○権利行使価格は、取引開始まで提示しなければならない  等

また、取引開始に当たっては次のことが証券会社に求められています。
(※実際の自主規制は複雑なので、個人投資家に求められとことの視点で筆者が纏め直しました。)
○取引に関する説明書が交付され、個人から商品内容とリスクを理解した旨の確認書が徴求されますが、もともと個人のデリバティブは不招請勧誘でネット取引主体なので、実際に取引を申し込むと、バイナリーオプションの商品性とリスクを確認するための20問ほどのテストが実施されます。
(※筆者も試みましたが、専門用語が多く相当高度な知識を求められるように感じました。金融先物取引業協会では、事前に模擬テストが用意されており、各社が事前にこれを試みることを薦めているようです。)
○事前に、取引者個人の損失可能額を証券会社へ申告する必要があること

現在、このバイナリーオプションを扱う証券会社は6社で、外国為替の取引が主体ですが中の1社は株価指数での取引も行っています。その概況は、各社ごとに毎月公表することが自主ルールで決められていますが、2月の概況は次の様になっています。
・売買されたオプションの総金額420億円(口座数264,984、稼働口座数11,892)
・同取引は、顧客の売買に対して証券会社サイドが受けるという形をとるオプション取引の一種ですが、売買する顧客と受け手の証券会社の損益比率は顧客損益率で表わせられます。この比率は各社によって違いますが、90~105%の範囲です。(100%を超えた場合、顧客全体の損益が証券会社に買ったということ。100%未満は顧客の負け)
・実際の損失を出した顧客の比率は損失顧客率ですが、これは69~83%の範囲に各社の数値が収まっています。

昔、オプション取引が金融機関などに解禁される時にも、賭博禁止規定に関する法整備上の解釈議論がありましたが、個人の短期的なオプション取引は何をもたらすか、個人のトレーディング的行為は、オプション取引しいては原資産の取引にどのような影響を及ぼすのか、賛否のバイナリーではなく、市場発展を目的とした深みのある議論を期待したい思いです。
 

テーマ : 会計・税務 / 税理士
ジャンル : ビジネス

アベノミクスでFX取引はどう変わるのか
 少し俗っぽい設問の標題ですが、先ず、どう変わっているのか現状を見ていただきたく思います。

☆店頭FX取引におけるアベノミクスの影響

上記の図には、金融先物取引業協会の統計資料を使いましたが、アベノミクス相場が始まった昨年の12月以降、取引量(金額ベース)は増加傾向となり、日銀による異次元緩和が実施された4月には、初めて400兆円を超えています。過去取引が多かったのは、2010年5月のギリシャ危機の時に、一時的に323兆円を記録しましたが、統計を取り始めて5年間の月間平均取引金額は154.7兆円なので、4月の443兆円はこの約2.8倍となっています。
また、円売り外貨買いの4月末ポジションをみると、約2.5兆円の円売りで、これも過去平均の約1.9倍に膨らんでいます。但し、過去の円売り外貨買いの月末ポジション推移をみると、2兆円を超える月は10回あり、この4月が突出している訳ではありません。

以上から推測して、急激な円安によりFX取引は急増していますが、4月末の時点では取引参加者増加はそれ程でもないのかも知れません。なお、通貨別ポジションでは個人のFX取引傾向にも変化は見られませんが、利下げが相次いだ豪ドル買い円売りのポジションの増加は抑えられているようですし、ユーロは相変わらず買われる通貨ではないようです。

 アベノミクスの市場への影響はリスクオンですから、FX取引においてもドルや新興国通貨などに注目が集まることが予想されています。今後、FX取引を起点にして、個人の海外投資ニーズ(外国通貨、外国債券、外国株式など)が拡大することを期待する業界関係者も、また増えているように思われます。


テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

復活するFX取引、低迷するCFD取引
 4月の日銀による異次元緩和の後、円安が更に進んでいるが、個人のFX取引が通常(昨年の平均)の4倍の水準に膨らんでいることが伝えられている。また円安傾向が続くのではといった見方が大勢なので、外為市場における個人のFX取引の存在感が強まりそうだ。
 ネット証券の決算状況をみても、店頭FX取引の増加による為替益の拡大傾向も定着し、リテール証券では、外債販売強化によって債券トレーディング益を拡大しているところも目立つので、証券会社などは個人投資家のFX取引強化を目論むことも予想される。

 一方、FX取引と同じ仕組みのCFD(Contract for Difference=差金決済)取引は低迷している。
どちらも証拠金を担保に、数倍~数十倍のレバレッジをかけて取引し、反対売買を行ってその差額を決済する。FX取引はその売買対象が外国為替、CFD取引は個別株・株価指数・債券などの金融商品は勿論、金や穀物などもあり、理論的には市場があるものならその対象は何でも可能だ。元々は、大手金融機関などとファンドなどの機関投資家間での相対取引だったが、これが個人向けに小口化してデリバティブ商品として取引が始まった。日本においては、FX取引増加後の4年程前から取り扱われている。
 当初は、個人投資家のデリバティブ取引拡大の為に寄与することが期待されていたが、現状は以下の様なものだ。

CFD取引の概況
(日本証券業協会の統計資料を基に作成したので、商品関連CFDは含まれない)

 また、世界的なCFD取引サービスの提供者(ホワイトラベルとして、証券会社などにシステムと取引商品を提供)が日本には4社進出していたが、うちCMCマーケッツは昨年11月、GFTは本年3月に撤退した。CFDを個人投資家に提供する証券会社の方も、大和・SBI・楽天などの大手の撤退が相次いでいる。

このCFD取引低迷の理由について考えるにあたり、いくつかの要因を上げておきたい。

【時期的な問題】
・この4年間は、基本的にはリーマンショック後のリスクオフの時期と重なった為、リスクオンしてレバレッジ投資を個人が拡大する環境とは異なっていた。(現在は違った状況かもしれないが、・・)
・証券会社にとって、ペーパレスや超高速化など源市場でのシステム対応や通常のIT化推進が中心となり、新たな商品へのシステム投資等が控えられる傾向にあった。

【制度的な取組みとマーケンティング問題】
・4年前は、ちょうとFX取引拡大後の弊害が目立った時期で、個人のデリバティブ取引全般に規制強化する方向が行政方針として打ち出されていた。レバレッジ規制・証拠金管理の強化などとともに、CFD取引に対する不招請勧誘規制は徹底された時期でもある。この様に、FX取引の様に拡大する以前にCFD取引はマーケティング手段が限定されていたが、本来個人投資家へのマーケティング活動を行う証券会社なども不況期で、限られた取組みしかされなかった。
 
【代替投資手段の開発・改善】
・例えば海外株価指数や商品指数などのCFD取引が期待されたが、ETF・ETNの商品多様化の中で同様の投資対象となる商品が開発されたり、信用取引制度の利用でレバレッジ取引も可能となっていた。
・また、本年1月からの信用取引制度改善で、同一の保証金(CFD取引の証拠金に相当)利用が複数回可能となったことから、個人にとっての取引所上場商品や信用取引の取引効率が上昇した。

今後、CFD取引がこのまま低迷を続けるのか拡大に転じるかは、個人のデリバティブ取引全体から見直す必要があるだろう。

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

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