*All archives* |  *Admin*

2017/10
<<  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31  >>
金融からみた不動産
 不動産について門外漢で、少し無謀かもしれないが、金融からみた不動産について少し考えたい。
今回の100年に一度の経済危機、その原因になった金融危機は、米国においてはサブプライム問題が発火点であった。よって、米国においては、原因の原因である住宅市場の回復がなければ、本格的な回復にはならないのだろうが、日本の金融・資本市場においても真っ先に行き詰まったのは、不動産関連企業である。そのことを考えると、日本の景気本格回復の前提としては、不動産市場の回復も大きな要因なのかもしれない。
 前回の金融危機からの回復過程において、不動産は証券化という形で流動化され、そのことが不動産市場の回復にもつながったが、今回の金融危機ではどうなるのであろうか。Jリートであれ、特定目的会社であれ、GK-TKスキームであれ、それらは集団投資スキームとして、投資家の資金を集めて、特定の不動産に投資された。
 5月26日、国土交通省より平成20年度の不動産証券化の実態調査が公表されている。
○平成20年度中に証券化された不動産資産額は約3.1兆円で、過去最高となった平成19年度
の実績(約8.9兆円)から大幅に減少した。件数は470件で、過去3年間平均の三分の一規模。1件当たりの資産額は約65億円となり、平成19年度に比べて増加した。
○スキーム別実績は、信託受益権で合同会社等を通じて証券化する方法(GK-TK 等)がもっとも多く、
1兆1,763億円で全体の約38%を占めている。J リートが6, 2 7 7 億円(Jリートの累計は、過去12年間で、約8.6兆円)。
○用途別実績は、オフィスが全体の37.7%、住宅が15.1%、商業施設が21.6%などとなっている。前年度と比較すると、住宅の全体に占める割合が減少し、オフィス及び商業施設の全体に占める割合が増加している。
 ここ10年、不動産に限らず証券化が様々の資産に対して進み、その派生商品(デリバティブ)も金融商品として成長したが、今回の金融危機で、限られた参加者でもメリットを享受できた初期の成長段階は終わった。不動産証券化市場も、更なる拡大を目指す為には、透明性を高め、取引の標準化を進めて、多様な取引参加者を呼び込むことで、成長の第二段階たる成熟した市場の拡大を目指す時期に入ったのではないだろうか。

 国土交通省の不動産リスクマネージメント研究会では、この3月に、不動産リスクをコントロールできる市場の整備として、不動産証券化市場の活性化を目的としたデータベースの整備を以下の様に提言している。
○オープンな不動産評価データの整備
・不動産価格データの利用可能性の拡大
・証券化商品など構成資産の詳細開示
・ベンチマークとしてのインデックス、標準的な不動産評価モデル整備
○物理的データの整備
・自然災害や土壌汚染など地歴データ
・過去の住宅地図など
○オペレーショナル・リスクに関するデータベース化とその整備
・事業者のサービス評価の為のデータ(苦情・クレーム等も含める)
不動産リスクマネジメント研究会の総括と今後の課題について

市場が、限られた参加者のものから、金融市場とリンクする拡大された市場を目指す為には、取引を標準化する必要がある。その為には、情報を共有し、それを公表して、市場の透明性を確保するオープンなデータべースの構築は、他の金融商品市場でも、最も重要なことである。
スポンサーサイト

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

不動産投資市場回復の見通し
ニッセイ基礎研究所レポート

レポート

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

最新記事
カテゴリ
最新コメント
プロフィール

ポーラスター

Author:ポーラスター
2009年1月スタート

最新トラックバック
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
RSSリンクの表示
参考文献
QRコード
QRコード