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2009/01
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金融商品としての環境:まずは、その情報開示
 金融商品として、排出量取引が金融商品取引法に定義されていることは、一般の方々は、ご存じだろうか。つまり、CO2の排出量を投資家に売ることが出来る。これは証券だけではなく、銀行も投資家や企業にCO2排出量を売ることが出来る。
 では、国際間や国内で始まる排出量取引に直接参加出来るかというと、一定の制約があるので、債券や受益証券などの金融商品に加工するのは、我々金融業の大事な仕事である。 何も、排出量に限らず、環境技術や、国際的・国内的環境政策への対応は、企業にとっての今後重要な戦略であろうから、公開企業情報としても当然重要度は増す。
 今後、企業の成長(=投資価値)にとって、環境戦略が重要度を増すのであれば、投資家にそれを分かり易く伝えることが必要でもある。
 少なくとも、現場においては環境貢献と、環境投資によって得られる経済効果を、混同することなく投資家へ、そしてそのフィードバックを、企業へ伝えるのは金融・資本市場の大切な機能である。

みずほ情報総研提供レポート
環境金融ビジネスの機会と課題―主な商品・サービスは4分類求められる環境情報の開示―
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テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

食傷ぎみ”金融危機”、解説から、その対策へ
 最近の経済レポートの中で、”金融危機”と名がつくものが非常に多いのは、この不況の原因だからしょうがない。しかし、解説もそろそろ食傷気味なので、いったいどうしたら金融危機が解消するのか、欧米の政府任せでは、金融業界としては情けない。
 金融は、そもそもお金の流れなのだから、その随処に固まってしまったシコリを解すのは当然だろう。”証券化”を含む社債やCPの買取や、信用補完という怖がっている貸し手金融機関への支援など。日本でも、即効性のある政策の実行を期待したい。
 しかし、金融関係者として本当に対策はそれだけなのだろうか。
 暴論を覚悟で、資本市場の視点から一つ提案申し上げたい。
 ここ数年、”貯蓄”から”投資”へやってきた訳だから、個人の資金をこの金流のシコリを解すのに誘導してみてはいかがか。
 金融機関が減損処理した証券化商品をファンドにし、確定拠出年金で毎月コツコツ、或いは纏まって買えるようにする。勿論、この際、使い勝手の悪い確定拠出型年金制度を改革し、乱立している管理機関を統一、どの金融機関扱いでも同一の商品の売買を可能とする。当然、税制も改革して優遇措置を取る。年金制度改革の一助にもなると思うのだが―――
 初夢にはひと月遅れだか、業界にそれぐらいの蛮勇があっても良いと思う。

大和総研提供コラム
金融危機対応のステップ

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

とりあえずの投資銀行概観
100年?に一度の経済危機←米国発金融危機←米投資銀行の崩壊
そもそも原因となった投資銀行とは何だったのか。
○証券の発行・引受を中心としたプライマリーマーケット(発行市場)業務中心
               ↓
○ディーリング、M&Aやローン仲介、証券化、プライベートエクイティに注力
               ↓
○上記の内、自己投資部分を強化⇒資金調達をレポ市場(短期金融市場に頼る)
(米投資銀行のレバレッジ=[総資産÷自己資本]が30倍程度に達していた。単純比較は出来ないが国際的業務を行う銀行の最低自己資本が8%以上に比べると、3%では破綻行扱い)

上記の業務は、発行市場やM&A・証券化等の金融・資本市場にとっては大事な機能であるのに、何故投資銀行は間違ったのか。
●高リスク業務中心
●高いレバレッジ(その資金調達を短期金融市場に頼り過ぎた)
●高報酬(収益の60%、商業銀行の倍の配分比率)

投資銀行の業務一つ一つは、経済にとって重要な機能を果たしているが、ビジネスモデルが問題だったのではなく、マネージメント及びそれを監督する規制が不十分だったということだろうか。

現状における上記の問題を以下のレポートが纏めている。

日本証券経済研究所提供レポート
金融システム危機と投資銀行の衰退

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

日本のベンチャーファンド:その投資行動の実態
 こんなに株式市場環境が悪いのに、今さらベンチャーファンドかと思われるかもしれないが、新興企業にリスクマネーを供給する重要な機能は、誰しも否定できない。
 しかし、実際に公開されているファンドは、大阪市場の2銘柄のみで、一般の方にはその実態が分かり難い。ファンドへの資金の流れに関しても、昨年エンジェル税制が大幅に改善されたことが十分に活用されていないのは、我々金融関係者の怠慢だろう。
また、ベンチャーファンドというと、新興株式市場の悪化で、ファンド投資回収に苦労しているとか、最近は小口企業(とはいってもベンチャー企業は小口なのだか)になかなか投資しないと感じている業界関係者もいるだろう。
 だがやはりベンチャーファンド機能は、企業を資本市場の入り口まで連れて来る重要な機能をもつ。

以下のレポートは、欧米に比して、その規模や実態が不足しているといわれる我が国のベンチャーファンドの現状とバイオベンチャー投資の実例を報告したものである。
(講演会報告資料なので、先に36Pのプレゼン資料からご覧になることをお勧めする。)
日本証券経済研究所提供レポート
ベンチャーキャピタルファイナンスのダイナミズム

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

金融のシステム対応力―個人と企業
 銀行カードにクレジットカード、更にデビットカード。それが交通機関や小売り系などの物と重なるので、カード類が財布に溢れて、煩わしく思われる諸兄も多いと思う。
お金は、銀行口座にしかないのに、使い方でカードを多数保有する不便を、誰か一枚のカードに纏めてくれないかとも。
 最近、中国観光客の増加で報じられている銀聯(ぎんれん、China Union Pay)カードは、どうもそれに近い機能を備えつつあるようだ。現在、中国の個人消費支払金額の25%を占めるに至ったとは少し驚いた。

日立総合計画研究所提供コラム
銀聯(ぎんれん、China Union Pay)カード

 以前この欄で紹介させていただいたが、日本でも決済制度改革に向けてワーキングが金融審議会で進んでいる。ポイント制を規制するだけではなく、個人の決済の利便性向上も目指す金融行政に期待したい。

一方、政府による企業への公的資本注入案には少し驚いたが、企業資金繰り改善に向けて、日銀は政策決定会合で、以下の政策を決定した。
(1)CP、ABCPの買入れは3兆円
(2)社債買入れを次回までに検討
(3)不動産投資法人債の適格担保化
(4)長期国債買入れの対象の公表

第一生命経済研究所提供レポート
企業金融支援を強化する日銀


現在の金融・資本市場の状況が、CPや社債の流通・発行に問題あり、企業の資金繰り支援を目的としたものだが、上記に二つのテーマは、いずれも金融機関のシステム対応力に問題があるということだろう。
☆ITシステムとしての機能
☆金融・資本市場の制度システムとしての機能

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

いったい何が問題なのか?上場会社のコーポレートガバナンス
 市場は、問題が起き、誰かが大きな不利益を被ったという事実がなければ、本能的に規制は嫌うもの。では、上場会社のガバナンスを強化しようとする上場規則(規制)が強化される背景には何があったのか。
 法律や規則で禁止されていなければ、○○は可能だからと投資銀行や弁護士が勧め、上場会社の経営が判断したことで、何が問題だったのか。
 以下、項目だけを列挙してみる。

☆株主構成が大きく変わるような”第三者割当”
☆株主の権利に影響のある”株式併合”、(今は殆どなくなったが、意図の不明な大量株式分割も)
☆MSCB(企業救済型を除く)
☆株主の了解を得ない、若しくは株主が判断できない”買収防衛策”
☆株主と経営の情報格差を利用した若しくはその疑いのある”MBO"

 上記の””の項目は、ここ数年の商法改正・会社法で改革され、経営者の判断で執行を決定することが可能となった事項である。(勿論、株主は差し止めることができる。)
 せっかくの時代の変化に合わせた改革だったのだが、過去の案件の中には、株主や投資家と、決定する経営者の情報格差を利用して、相場操作紛いの件があったことは、資本市場関係者として非常に残念なことである。
 今、この上記を正しく使うべき道具として、取引所の上場規則と上場会社のコーポレートガバナンス強化要請で、資本市場の規制が強化される。

東証―コーポレートガバナンスに関する議論の状況について

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

何故、上場会社のガバナンス強化なのか
金融審議会、”我が国の金融・資本市場の国際化に関するスタディ・グループ”において、上場会社のガバナンス強化に関する論点が明らかになった。
そのそも、何故上場会社はコーポレートガバナンス強化を求められるか。
昨年からは、内部統制にも会社法・金商法で上場会社は対応しているが、最近の西松建設の裏金問題は言うに及ばす、そもそも業務執行を監督すべき取締役会はちゃんと機能しているのか。社外監査役は、有効な監査対応が出来ているのか。このガバナンス水準の国際的な低さから、日本株が過小評価されているのではないか、というのが関係者の一致した見解となっている。
そのコーポレートガバナンス強化の為に、何を変えるかだが、
・監査役設置会社(上場会社の97.7%)は、必ずしも社外取締役設置が義務付けらていないが、これを上場会社に限って義務化
(以下も上場会社に限って)
・社外取締役の独立性を強化する為、親会社・大株主・主要取引先などからの選任は一定の制限を設ける
・取締役会の議長を、社外取締役から選任する。
・大規模な第三者割当などは、社外取締役の意見表明を義務付け

などが、新年度にも、上場規則等に加えられる可能性が高まっている。

金融審議会:我が国の金融・資本市場の国際化に関するスタディ・グループ
上場会社等のコーポレート・ガバナンスのあり方について:関係資料
上場会社等のコーポレート・ガバナンスのあり方について:論点整理メモ

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

投信目論見書改革―2009年度金商法:開示制度改革の一つ
2009年度に予定されている金融商品取引法改正については、
 ○格付け会社に係る規制の枠組み
 ○金融商品取引所と商品取引所の相互乗入れ(総合取引所構想)
 ○開示制度(ディスクロージャー制度)の見直し
が予定されている。
既にお伝えしたが、3つ目の開示制度の見直しは、SPC等などの新たな発行者が機動的に利用できる面と、投資家などが分かりやすく効率的に利用できる面からも改善がされることが、金融審議会ディスクロージャーワーキングチームで決定された。
米国においても、一般の方には相当複雑に思われる投信の目論見書に関して、ファンドの投資目的やパフォーマンス等最重要6項目について記載された要約目論見書を、投信会社のWebページに乗せれば、開示義務を果たしたと見做される制度が、この3月31日から始まる。(勿論、投資家が請求すれば法定目論見書は渡される。)
日本においても、内容を読みやすく1~2枚の交付目論見書改革と、目論見書の電子交付促進が新年度には始まる予定である。

日本証券経済研究所レポート
米国・日本で投信目論見書改革決まる

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

投資対象なのか?注目される原油価格の先行き
昨年8月にバレル当たり150ドル近くまで高騰した原油価格が、僅か半年弱で四分の一近くまで下落。世界経済の急速な悪化を象徴するような動きとなっている。
一昨年から昨年夏にかけての急騰は、ファンド等の投機資金によるもので、金融バブルが弾けたのだから当然といった説明を最近はよく聞く。穀物などの他の商品指数も一時的に押し上げたファンド等は、何らかの規制をすべしとの意見が、欧州を中心に強まってきている。
かたや日本は、商品先物も運用パフォーマンスを上げるための金融商品と見做して、商品先物の参加者を増加させる為に総合取引所構想。(このこと自体は、我が国の金融・資本市場強化のためには必要と考える。単に熱して冷めるのではなく、商品への投資の意味を冷静に検討する必要がある。)
原油市況を資本市場の立場から見直すなら、単に世界経済の悪化による需要サイドだけでなく、供給サイドのことも再考してみるのも良い。

石油天然ガス・金属鉱物資源機構提供レポート
原油市場他: 1 バレル当たり30~40 ドル台で変動する原油価格

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

金融危機の原因―”証券化”回復の為には
”投資銀行”とともに、”証券化”は最近マスコミでも多少の嫌悪感を持って伝えられる言葉になってしまったが、金融・資本市場の大切な機能であることが否定できない。
お金の貸し手である金融機関の信用供給能力を拡大させ、借り手の金利負担コストを抑えることが出来たし、今後も出来る重要な機能なのだ。
しかし、現状はその機能が停止してしまっている。今、日・米・欧の金融・行政当局が、その機能回復の為に手を打ちつつあるが、業界自らが”市場の仕組み”の改善で、”証券化”回復を試みようとしている。
米・欧・豪の業界団体による共同発議で、以下の提言がなされ、各々アクションプランとしての実行が始まっている。
提言1:米国のRMBS(住宅ローン担保証券)および欧州のRMBS につき、発行時およびその後の原資産現状情報が、より入手しやすく、より標準化された形になるよう改善する。
提言2:デューデリジェンス(事前精査)情報の開示およびRMBS 関連業務の執行に関する業界共通基準を設ける。
提言3:RMBS の原資産についての表示・保証ならびに買戻手続きの明確化と標準化を図る。
提言4:RMBS のサービサー業務について業界レベルの標準的規範、およびサービサーの実績評価の基準を開発する。
提言5:特定の証券化商品および仕組み商品の価値評価に関連し、独立した第三者機関による評価情報の充実・改善をはかり、評価の仕組みを整備する。
提言6:格付機関の格付けプロセスの透明性を高めることにより、格付機関に対する信頼性を回復する。
提言7:証券化市場の状況と市場の変化を、広く一般向けに報告する「グローバル証券化市場グループ」を設置する。
提言8:証券化商品・仕組み商品の市場運営に責任を持つ会社および大投資家の役員を対象にした教育プログラムを開発・推進する。
また、市場参加者が予想する証券化商品の回復は、ディスクロジャー度合が比較的高い自動車・クレジットカート。学生ローン商品が2009年半ばとしているが、格付け機関に依存度の高いCDO関係商品については、2010年以降を想定しているとレポートされている。

日本証券経済研究所 杉田氏による米・欧・豪業界団体の調査・提言の紹介レポート
証券化市場をどう再興するか―米・欧・豪の業界団体が共同発議―

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

エコノミストは何故間違うのか
優秀な経済の専門家であるエコノミストは、景気の先行き判断について何故間違うのか?
いつこの世紀の大不況が終わる?いつこの好況が終息する?
このような景気先行きを判断するとき、何故専門家であるエコノミストは間違うのかと一般の多くの方々は疑問に思っている。
金融機関でマクロのアナリストの方々には、申し訳ない物言いだが、無理ならぬ事情もあるように思う。
それは、エコノミストが先行きを一般の方々に分かりやすく説明しようとした時、経済データや事象を関連付けて説明するのだか、論理の分かりやすさを求める限り、そのデータや事象は、既に織り込んでしまったいることが多い。
ここに、変化点を説明しようとする困難さがある。
エコノミストたるもの、直感で物を言って良いとは思わないが、真の変化の兆候は、説明困難なこともままあるのは予想を生業とするものが誰しも感じていることでもある。
暗い話題が続く経済・市況ニュースの中で、忙中閑話、少し離して見られては。

三菱UFJ証券提供レポート
嶋中雄二の景気サイクル最前線

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

資金決済に係る今後の金融政策
 イノベーションは、現場で生まれている。
 金融についても、規制業種だからと手を拱いているのは既存の金融機関で、異業種から現場の必要性で資金決済に関するサービスが生まれている。
 例えば、プリペイド・マネー(前払式支払手段)につて、紙やICチップのカードを規制するものはあったが、最近はネット上サーバーで対応するものも出ている(サーバー式電子マネー)。オンラインゲーム等で利用されているようであり、これもプリペイドカードと同等の規制が、今後かけられる。
一方、決済手段として
○小売などのポイント・サービス
○コンビニや運送業者などの収納代行サービス
○代金引換サービス
については、規制に対して賛否両論があったようだが、今回の規制対応は見送られる。
 資金決済の重要な金融サービスであるので、規制のみならず、利用者へのサービス向上の為、資金移動サービス(為替取引)について、銀行以外の参入も可能となる。
 また、銀行間の資金決済に関する清算システムであった”全銀システム”(今度は第六次)を、実質的な運営するのは、現在、公益法人である東京銀行協会であるが、清算機関としての制度整備が求められている。
・新国内為替制度の導入
・大口資金取引のRTGSなど、
国際的にも競争力と安定性をもった金融システムが求められている。

金融審議会第二部会報告書
資金決済に関する制度整備について

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

投信管理コストの一層の効率化の為には
 投資信託の分厚く一般の投資家には分かり難い目論見書には、苦労されている金融機関の方も多いと思うが、本年度想定される金融商品取引法の改定に、開示制度の改革・投信目論見書の簡便化がある。
そもそもこれだけ分かり難いのは、投資対象有価証券が多岐に渡り、その管理方法が複雑にならざる得ないことも、主な要因として上げられる。
例えば、その中に海外有価証券などが一部でも入った場合、開示のみならずコストも高いものとなって、結局投資家が支払う手数料に反映されてしまう。
これを逃れる為には、ファンドオブファンズの形のして開示コストを下げるか、海外投信の形で日本において直販するかだが、あとの方は、まだ発展途上でもある。
 この様な海外投信の国内販売を支援するような金融サービスが待たれるが、今回の金融危機の中から回復する過程で、新しく効率的なビジネスとして生まれてくることを期待したい。

野村総研提供レポート

海外運用投信におけるファンド管理業務の効率化

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

金融・資本市場に与える政治の影響2009
 企業のCPや社債調達が激減して、銀行の企業向け融資残高が増加しているとのニュースに、金融危機で仕方がないとはいえ、金融・資本市場の機能が低下しているのは明確である。
 関係者として心痛い思いがするが、実体経済悪化の底が見えない現状では、上昇に転じる期待値に想いを馳せるしかない。
 米国は、オバマ新大統領の”チェンジ”なのだろうが、日本の政治・政策に何を期待すべきなのか。

モルガン・スタンレーのチーフ・エコノミストであるフェルドマン氏による、2009年に想定される政治・政策動向についての仮説検討の年初レポートが公表されたので、以下に紹介する。
本年の証券・金融市場の動向に影響を与える政治・政策を観る一つの物差しされんことを。

モルガン・スタンレー提供レポート
(P5~P17)
2009年の政治と政策:危機局面で立ち往生

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

日本の株式市場に対する個人投資家サーベイ
これもマスコミで話題になったが、1月6日に公表された野村証券金融経済研究所調べの個人投資家サーベイで、2009年の日本株式市場にとってマイナス要因になるものとして、全体の53.1%が麻生政権を上げ、堂々の一位となった。
コメンテーターによると、この手の調査で、大手金融機関がこの様な公表をするのは、珍しいとのことだったが、米国株式が実態経済の急激な悪化に対して、どうにか市場の支えになっているのは、オバマ新政権に対する期待なのだから、これと日本の政治・政策が比較されるのは致し方ないところ。
多少、麻生総理に気の毒なのは、チェンジしたくとも出来ない日本の政治環境か。

野村證券 金融経済研究所公表レポート
ノムラ個人投資家サーベイ1月

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

格付け機関議論に想う
 本日の日経に、昨年の日本企業の格付けで、格下げ企業数が5年ぶりに格上げ企業数を上回ったという余りニュース性の無いような至極当たり前の記事が、掲載されていた。この新聞記事を、テレビの著名コメンテーターが取り上げて、格付け機関こそ格付けされるべきと、少し感情的にコメントしていた。
この格付け機関に対する反感は何故だろう。
 今、世間に格付け機関に対する如何わしい思いや反感があるとしたら、今回の金融危機で、直接の原因となったサブプライムやCDSなどの証券化で、格付けの正確さや格下げの迅速さなど世間が期待していたような機能を果たしていなかったということだろうか。
 しかし、格付け機関は民間企業で、しかも格付けは投資の為の物差しの一つにしか過ぎない。政府機関でもなければ、行政のチャックを受ける金融機関ですらなかった。と、昨年初めまでなら通じた趣旨も、今は否定される。これだけ世間に影響を与えた金融危機の一役を担っていたのだから、規制すべし(格付け機関の行動の透明性を高めるために)との意見が、世界の潮流である。

 2008年11月:「金融・世界経済に関する首脳会合」において、格付会社に対する強力な監督を実施していくこと等について合意。
 米国では、2006年9月に信用格付機関改革法が成立。2008年12月には、具体的な規制内容を定める米国SEC規則の改正が決定。
 欧州では、2008年7月、EU経済財務相理事会が登録制度導入の方針を決定。同年11月、欧州委員会が格付会社規制に関する規則案を公表。

☆日本での、金融審議会で昨年10月以降議論され、年末に方向性が打ち出され、今後の金融商品取引法等の改正を待つ。

金融審議会報告

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ジャンル : ビジネス

M&Aによる中小企業の事業承継
中小企業の事業承継対策として、M&Aによる手法が拡がってきている。
・後継者問題がより深刻化してきており、会社売却に対する経営者の抵抗感が薄れてきている。
・行政や公的機関などのM&A支援機能が整ってきつつある。
・独立系M&A業者や税理士などのM&A仲介者が増加している。
しかし、中小企業の後継者問題対策として定着していくためには、現状では問題点も多い。
・情報の管理と偏在
・企業価値の算定及びその基準となる情報の共有
・ポストM&A(売却後の事業の在り方)

M&Aが事業承継対策として定着していく為には、地域金融機関や独立系M&A業者・税理士など売買情報や仲介に必要な情報を共有するシステムの構築が待たれる。

国会図書館提供レポート
M&Aによる中小企業の事業承継

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PEファンド実態の概要と企業の活用
企業経営者やM&Aビジネス関係者が、プライベートエクイティファンドを基本的に理解するのに有効なレポート
金融危機以降、ファンドに対しても規制が強化されることが予想されるが、上場や公募による資金調達を行い開示レベルを上げる欧米ファンドも出てきている。
企業経営者・M&A関係者にとって、PEファンド及びその周辺機能をどう使っていくか参考に。

野村総合研究所レポート提供
プライベートエクイティファンドの動向と日本企業による戦略的活用

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米ナスダック元会長による巨額詐欺事件
2008年米国発金融危機の最後を飾るように、米ナスダック元会長Madoff氏によるファンド巨額詐欺事件が発覚した。2008年後半の市場急落による投資家の換金要求で露わになったが、20年以上も何故この米国版ネズミ講的ファンドスキームが続いていたか、多くが疑問を持つが、投資顧問会社として登録されたのが2006年。しかし、それ以前から、このスキームはヘッジファンドとして看做され、多くの金融機関からもファンズ・オブ・ヘッジファンズの投資先として資金を集めていた。
この1月5日から、米下院で公聴会が始まるが、ヘッジファンド規制強化は避けられない。
本日の日経インタビュー記事、米SEC元委員長ピット氏による業者を監督する機関の一元化が、オバマ新政権の金融行政の要諦となると見られる。

三菱東京UFJ 銀行ワシントン駐在員事務所提供レポート
米国史上最大のBernard Madoff 巨額詐欺事件

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年始に想う―投資銀行について
“投資銀行”=金融に携わるものにとって、昨年一年間でこれほどイメージが逆転した言葉はなかった。
先進の金融技術を駆使して、企業や投資家の問題を解決に導き、自らもその対価としての高収益を確保するビジネスモデル。低収益の日本の金融機関がこぞって憧れたウォール街型“投資銀行”は、昨年の秋に突然姿を消してしまった。

信用バブルの崩壊、金融レバレッジのかけ過ぎ、その原因が論じられた時に“投資銀行”マンのお金に対するどん欲さが喧伝され、“投資銀行”の持つイメージは一挙に“頭は良いが金儲け主義の連中の胡散臭いビジネス”に世間のイメージが転じてしまった。

物を作らず、お金に係る金融サービス業の難しさがここにある。

証券化、ファイナンス、IPO、M&A等の投資銀行業務は、企業や投資家の経営や運用を効率化させる目的があったはずだし、今のその機能は経済に有効で有益なもの、しかし、単にやり過ぎてしまっただけなのだろうか。

100年に一度の金融危機で、政府や中央銀行にお金を出してもらったので、しばらく大人しくして、厳しくなりそう規制を受けて、リストラだけは先行してやっておくという金融の経営者はいないと思う。しかし、米国型投資銀行はなくなっても、投資銀行業務は無くならないのだから、次のビジネスモデルはどうなるのか。

幸いにして、(個人的には多分不幸なのだろうが)今回の金融危機で多数の投資銀行業務関係者が、組織の外に出られた。この様な人材の中から、資本市場の機能を良く使い、次の投資銀行モデルを構築される新しい動きがでることを期待したい。

☆米国型投資銀行崩壊の契機となった金融危機の原因に関する最近の公開レポート

金融危機報告―信用不安の元凶はCDS【経済産業研究所】

サブプライム問題から世界金融危機【住宅金融支援機構】

金融危機:原因、現状、対応、影響【大和総研】
(2p~6pまで田谷特別理事寄稿)




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