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2011/03
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ETFへの期待と不安
ETF(Exchange Traded Funds=上場されている何らかの指数に基づいて運用される投資信託。同様の金融商品としてはETNがあるが、本稿で指摘する問題点は重なる部分がある)への期待は大きい。

3月24日に上場されたSPDR® S&P®500 ETF(1557:NYSEアーカ取引所及びシンガポール取引所との重複上場)で東証に上場しているETFは101銘柄になり、ここ1年間で15銘柄の増加となっている。1年間に増加したETFの内容は、海外株指数やコモディティ指数に連動したものが殆どだが、投資家にとっては株式だけではなく、債券・コモディティ・海外株と、投資の尺度となる指数さえ整備されていれば、投資することが出来るので、投資の利便性はETFによって向上している。同じように何らかの指数に連動した投資ということではCFD(Contract for Difference)取引があるが、CFDはレバレッジ投資の為に利用されるのに比べ、ETFは現物への転換も可能で、長期的な投資や小口分散投資に向いているとされている。

 この様に、取引所にとっても投資家にとっても期待の大きなETFではあるが、東証でのETF売買は、銘柄数の急増ほど拡大しているわけではなく、銘柄によっては殆ど取引されていない。つまり、極端に流動性のない銘柄もあり、投資家にとっては売買の際に不安を感じる可能性がある。ETFは上場投信とも呼ばれているが、同様の内容の投資信託があってその売買(投信の場合は、募集・解約)を比較するなら、買い(募集時)のコストは株式並みに安いものの、売り(解約時)は本当に売りたい時に売却可能なのか不安となる出来高の銘柄が多くある。つまり投信なら本来に気にしなくてよい流動性の問題がある。加えて、本当に対象とする指数に連動しているかという不安も投資家にはある。例えば、指数の方は上場しているのに、ETFの方が下落していていれば連動するという仕組みへの個人投資家の不信感は避けられない。実際、A(仮名)というETFは、先週指数が上場していたにも係らず、若干の下落をした結果、指数からみた理論価格(NAV)とETFの価格差は4%以上乖離していた。

 このETFの流動性と指数連動との乖離の2つ問題の解消策として、“裁定取引”の仕組みがある。つまり、もしETFの価格がNAVより割安に乖離してしまえば、機関投資家や金融機関などがETFを買って、対象とする指数の方を売却(先物や指数を構成する株式で)するという連動スキームだ。しかし、日本のETFについて言えば、この裁定取引は取引所から強制的に求められるマーケート・メーカーではなく、機関投資家の自発的行動に委ねられている。

☆裁定取引の活性化=流動性の確保+連動性の確保(理論価格との乖離の縮小)→ETF取引の活発化⇒市場全体の活性化

 投資家のETFに対する不安の解消は、証券会社や機関投資家などの裁定取引を、如何に廉価にかつリアルタイムで行わせるかと言う事に集約されると考える。その為、大証は、2010年10月より実行している“ETF流動性向上プログラム”でETFの売買代金の上位5社の証券会社に対して、売買代金に応じた報奨金を与える制度を創設している。

また個人投資家にとって、ETFに関するリアルタイムな理論価格などの情報格差を未だ大きい。その為、東証は次のような施策を行っている。
○3月28日より、全銘柄に関するウィークリーレポートの公表(レポート作成者株式会社マルコポーロXTF Japan)=投信としての基本的な情報の他、理論価格との乖離状況なども。
○4月11日より、日本株もののETF(対象34銘柄)について一口あたり推定純資産額(インディカティブNAV)のリアルタイム(15秒間隔)での算出・配信を行う予定。
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