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2011/08
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デイトレードについて=その1
 デイトレードは、インターネットを使って、個人投資家に日に何度も頻繁に売買を繰り返す。この事が良し悪しの議論はするつもりはないが、日中頻繁に売買を繰り返す者としては、証券会社の株式トレーダーによる日々のトレーディング、海外投資家や一部の機関投資家が使うアルゴリズム取引によるシステム上の自動売買がある。証券会社のトレーダーは、許された資金と時間の中で収益を上げようとするし、アルゴリズム取引は纏まった株数の売買を行う投資家の売買単価を下げる為に行うとされているが、個人投資家であっても短期間の利益を求め、売買単価を下げようと頻繁に売買を繰り返すことは可能だろうか。

この事が可能となる為には、次の2つ前提が必要になる。

①売買に伴うコストが非常に安い。=具体的には個人投資家が利用する証券会社に支払う売買手数料。信用取引などの金利相当分コスト。CFD取引にあっては、売買スプレッド。
②頻繁に売買するものは、頻繁に決済され、次に取引に備える必要がある。

現状を考えると、①の個人投資家は支払う売買関連のコストは、ネット証券間の競争により国際的にみても異常に安いものになっているので、第一の条件はクリアしている。むしろ個人の頻繁なデイトレードを妨げているのは、②の取引決済に係る問題のようだ。この決済問題を、以下の様な実例を用いて考えてみたい。

A:現物取引=100万円でX銘柄を買って、それを当日中に売ることまでは可能だ。しかし、同日中にX銘柄を売却した資金を使い、Y銘柄を購入することは出来ない。これは、売買注文を執行する証券会社のシステム上で、X銘柄の売買が、取引所の決済システムと確認できない内には、同じ資金を使った新たな注文が出来ないことによる。ちなみに、証券会社と取引所(決済機構)の確認作業は、現状では取引終了後の1日1回なので、翌日ならX銘柄の売買代金を利用してY銘柄を買い、かつ買ったY銘柄を売却することも出来る。

A´:現物取引に於けるループトレードの解禁=2001年金融ビックバンの一環として手数料自由化と共にループトレードが解禁された。これは取引注文を投資家から受ける証券会社が、顧客の未決済の売買注文を管理し、その範囲内で新たな売買注文を受けること可能とした。なお、金商法内閣府令では信用取引以外の差金決済取引を禁止しているので、このループトレードは次の様な制約がある。
・X銘柄の売買なら、買い→売り→買いまで。次の売り注文を出す事は出来ない。
・異なる銘柄の売買を繰り返すループなら可能。X銘柄の買い→X銘柄の売り→Y銘柄の買い→Y銘柄の売り→Z銘柄の買い→Z銘柄の売り・・・
但し、このループトレードは証券会社自らのリスクで顧客の日計り商いの状況を管理しなければならないので、主要なネット証券及び一部証券でのネットトレード(現物取引)に限られている。

B:信用取引=100万円分のX銘柄を信用取引で買う場合、34万円分の現金か42万円の株式(掛目80%として)を担保として保証金に差し入れる。現行の取引所ルールによると、この保証金は取引の決済終了までは他の取引に利用することが出来ない。しかし、昨年12月には個人取引増加の為、同一の保証金を日に何度も利用できるように取引所ルールの変更を東証・金融庁が検討していることが伝えられたが、現状はまだ正式な発表はない。若し、現物取引におけるループトレードの様に、同じ保証金(含む代用有価証券)を何度も同じ日に利用しようとすると、次の様なことが証券会社で必要になる。
・[X銘柄の信用取引売買→Y銘柄の信用取引売買→Z銘柄の信用取引売買・・・]=当初保証金の管理→X銘柄の売買損益を加算した証拠金の管理(代用有価の場合、その時の時価で値洗いすることを含む)→Y銘柄の売買損益を加算した証拠金の管理(代用有価の処理は前の取引と同様に行う)・・・
つまり、証券会社は保証金・代用有価証券をリアルタイムで評価し直し、次の取引に備える必要が出てくる。

C:CFD(差金決済取引)=この取引は、証券会社と個人投資家の相対取引となるので、取引所取引で禁止されている差金決済とは異なる。また、信用取引の様にレバレッジを掛けることが前提となるので、店頭デリバティブとして区分され、個別株CFD取引としてレバレッジ5倍までの取り扱いとなる。100万円分のX銘柄を、CFD取引で行う場合、20万円の証拠金が基準となる。このCFD取引は、リアルタイムで証拠金の値洗い(建玉の時価評価)を行うが、証拠金は日に何度でも利用することが可能となる。つまり、X銘柄を日に何度でも値洗いした証拠金の範囲で売買することも、Y銘柄・Z銘柄と商い続けていくことも可能となっている。但し、投資家の支払いコストは、CFD売買手数料・スプレッド・金利相当分と現状の信用取引よりは割高になっている。

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テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

デイトレーダーについて
デイトレーダーという語感は、この業界内において余り良い印象を持たれていない。そもそもプロのトレーダー(証券会社などの)の様に、日計り商いを繰り返す個人を投資家と呼ぶべきかとの考え方が根底にあるように思われる。また、行政に於いても経済産業省の事務次官などの否定コメントが時折マスコミを通じて伝えられて、世間一般のイメージも良くなっているとは言い難い。何故だろうか。

デイトレーダーが日本でも生まれ10年以上経つが、実はこの特殊な投資家層に対してちゃんと調査したり議論(業界や学会などで)されたものは、余りない。その背景としては、以下の業界の思い込みがあった。
●次の様な特徴から、デイトレーダー層は既存の個人投資家層とは異なり、比較的若年の投機的な投資家層が少額の資金(既存の株式投資家に比べて)で行うギャンブル性の高い投資家層と見られていた。
【デイトレーダーの特徴】
・インターネット取引を熟知
・余り銘柄に対する相場感を持たない
・一日若しくは長くとも1週間で反対売買を行う
・システム売買若しくはシステム売買的手法を使うこともある

つまり、それまでの株式市場における個人投資家層である資産家・富裕層とは全く異なる投資家なのだが、ネットで一日中取引している為、次の様な一般の方々の感情的な反発もあった。
●少しぐらいネットに詳しい若者が、定職も持たずにギャンブル(批判する人たちから見て)の様な取引を繰り返すことが、本人にとっても市場にとっても良い事なのだろうか。
これらのデイトレーダーに対する批判に対して、筆者が格別の感想や反論は持たない。しかし、次のような状況につき、デイトレーダーを認識しないことも誤りではないかと思える。

○松井証券の昨年度の決算説明資料によると、2010年度の個人株式売買代金は129兆円とされるが、そのうち4割弱の50兆円がデイトレーダーの分(松井証券の推計)とされる。

○楽天証券が本年1月に自社顧客に対して行った信用取引調査においては、信用取引利用者の約半数強が1週間以内に反対売買を行っている。
・日計り・・・13.8%
・2~3日以内・・・18.9%
・1週間以内・・・21.6%

既にデイトレーダーは、市場において十分な存在感を示す個人投資家となっている。
ただし、デイドレーダーそのものではないがデイトレードに絡んで次の様な個人投資家の不公正取引の増加も指摘され、法改正や検査体制の強化も実施されている。
・風説の流布
・見せ玉
・相場操縦行為

一方、頻繁に売買を繰り返すデイトレーダーにとって、取引上の支障となっていたことは、日々に何度も取引を行う事が出来ないことだったが、これは取引・決済上の慣行が原因となっている。現在の取引所における売買取引はT+3(取引日かた4日目)で決済する仕組みになっているが、これでは買ったものを売ることまでは出来るが、売った証券の決済が終わっていないので、更なる買いは同じ資金を使うことが出来ない。また信用取引に関しては、現行は保証金の担保とする証券の値洗いが取引終了後日に1回なので、同じ保証金を使って日に何度も信用取引することも出来ない。

 個人投資家が日に何度も取引することが良いか悪かという議論は横に於いておいて、デイトレーダーが既に存在している以上、日に何度も取引を望む彼らの期待に応えるサービスがあっても良いように思われる。少なくとも、デイトレードは個人投資家がリスクを日計りに限定している取引であるので、個人投資家の取引としてギャンブル性を増すとは単純に考え難い。

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

ETN登場の背景と現状
8月23日にアジアでは初めてとなるETN(Exchange Traded Note=指数連動証券)が、2銘柄東証に上場した。バークレイズ・バンク・ピーエルシーが発行した債券だが、投資対象とする指数に連動した価格で発行者であるバークレイズがいつでも買い取るという仕組みで、指数との連動性を高めた商品として期待されている。投資対象となる指数は、恐怖指数と言われるS&P 500 VIX中期先物指数と商品指数であるS&P GSCI トータル・リターン指数だが、9月6日には貴金属やエネルギー・農産物の指数に連動する7銘柄が加わる。
このETNが登場したのは、2006年6月にバークレイズによって発行されたものが最初だが、その後欧米の大手金融機関により発行されている。同じ様に指数に連動するファンド(日本では受益証券=投資信託)のETFは、1990年にトロント証券取引所で初登場しているのに比べ、歴史は浅い。

しかし、ETNがETFの欠点と言われる下記の問題点を改善している。
●ETFは、投資対象とする指数に連動しているはずだが、時として指数へのトラッキング・エラーが長期化してしまうことがある。つまり、指数が上昇している局面でも、ETFの価格が下落するような事が起きる。
この原因については、いくつかの研究論文があるが、簡単に言うならば以下のような事になる。
・ETFは、指数との連動の仕組みをマーケット・メーカーや取引参加者の裁定取引に任せている。
・しかし、裁定取引を行う為には指数を構成する現物の資産を最低限カバーする取引量が必要だ。日経225指数連動なら、225銘柄分のETF取引金額がないと裁定取引が行えない。
・つまり、一定量のETF取引量が無ければ、裁定取引が行い難い仕組みになっている。
○これに対して、ETNは発行者である金融機関(今回のETNはバークレイズ)が指数に連動した価格で買い取る。この為、原則的には指数へのトラッキング・エラーが発生しない仕組みになっている。

●ETFは、指数に連動させる為には対象とする株式や債券、リンク債などの裏付けとなる現物資産を保有する。この為、現物資産の管理コストや上記の裁定取引単位や規模など制約が生じることとなる。
○ETNは、この様な現物資産を保有せずに、発行者の連動価格での買取りを保証するので、管理コスト的にもETFよりは優位になる。但し、ETNは債券の形で発行者が買い取る仕組みなので、発行者の信用リスクを投資家が負うことになる。つまり、今回東証上場のETNは、投資家がバークレイズの信用リスクを避けたいのであれば、連動する指数に係らず投資対象とすることが出来ない。

●ETFは、現物資産を保有ため、外国人への投資規制があったり、希少資源、時間の経過とともに劣化する農産物への投資が困難だと言われていた。
○これに対して、ETNは指数さえあれば組成が可能と言われており、9月6日に東証上場予定のETNには、穀物指数や畜産物指数など農産物関連指数が4銘柄加わる。
以上のETFに対するメリットの為、ETNは欧米で増えつつある。例えばニーヨーク証券取引所に於いては、本年3月末ベースでETF・ETNは1175銘柄上場されているが、その内137銘柄がETNになっていて、全体の約1割強となっている。

今回、日本において上場されるETNは、海外の金融機関が発行した海外債券という扱いになるので、日本において流通させる為に、JDR(Japan Depositary Receipt=海外債券・株式などを担保として、日本で発行する預託証券)の形で国内においては決済される。この預託証券の貸借取引(同証券の貸し借りのこと)は可能となるので、信用取引を用いて空売りすることも出来る。

そもそも、個人投資家にとってのETFは、指数(インデックス)投資を少額でかつ公募の投資信託に比べて低コストで出来ることがメリットだったが、ETNの方が、裁定取引を前提としない個人には、インデックス投資として向いているかもしれない。なお、個人の課税は株式と同様で軽減税率の対象ともなっているが、殆どの証券会社では株式取引の発注画面と同じものを使っている。ETFでもETNでも、インディクス投資を個人に広めようとするなら、せめて指数との乖離状況が分かり易い情報の提供やその方法の工夫などが望まれる。

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

相場操縦行為のチェック体制について
 不公正な取引とは何か。金融商品取引法第一条には、同法の目的として、“取引等を公正にし、流通を円滑にするほか、公正な価格形成等を図る”とある。この目的に沿わないのが不公平な取引だが、その中で市場取引に関する情報などを意図的に操作して、他の投資家の売買を誘引する行為を、相場操縦行為として同法第159条で禁止している。この行為は、次の様な類型に分けることが出来る。
・仮装売買=実際の取得た売却を目的としないで、売買や注文・注文の取消しを繰り返す行為
・馴合い売買=他者と組んで、同時・同価格で売買を行う行為
・他の投資家の取引を誘因する目的で、売買が盛んに取引されていると誤解させるような注文をすること、誰かの操作で相場が変動している事を流布すること、取引に関する重要な事項について虚偽又は誤解させる表示を故意に行うこと(この部分は“見せ玉”)
・相場をくぎ付けし、固定し、安定させる目的を持って売買注文を行うこと

【相場操縦行為の最近の事例=福岡のデイトレーダーによるもの】
証券取引等監視委員会は、8月5日、相場操縦の嫌疑で、福岡のデイトレーダーを福岡地方検察庁に告発した。対象となった相場操縦行為は、以下の3件(約200万円の利益)だが、報道によると他にも多数の相場操縦行為があり、3億数千万円の不正な利益を得ていた疑いがあるということだ。
●2007年11月15日、GABA(2133:マザーズ)株に対して、複数の証券会社を介し、連続した高指値注文を行って高値を買い上がるなどの方法により取得後、下値買い注文を大量に入れるなどの方法により、買付けの委託を行い、もって同株券売買等が繁盛であると誤解させ、上昇させた株価により売り抜けた。
●2009年5月21日、大東紡織(3202)株に対して、他人名義で買い上がって株式を取得し、さらに、同じく他人名義で下値買い注文を大量に入れるなどの方法により、複数の証券会社を介し、同株の大量の買付けの委託を行い、もって同株券売買等が繁盛であると誤解させ、上昇させた株価により売り抜けた。これを5回繰り返し行った。
●2010年8月31日、レオパレス21(8848)株に対して、他人名義を用い、前記と同様の手口で2回、相場操縦行為によるデイトレードを行った。

【売買注文を受ける証券会社が行わなければならない事】
投資家の売買注文を市場に取り次ぐのは証券会社だが、委託を受ける売買注文等を相場操縦行為等の不公正取引に当たらないかチェックすることが求められている。法的な根拠は、金商法に定められる不公正取引の注文を、証券会社は受けてはならないという構成になっているが、今年度の証券取引等監視委員会の証券会社に対する検査の重点項目として、次のことが上げられている。
イ.市場仲介機能に係る検証
顧客管理(反社対応等) ・・・情報収集態勢、疑取届出、本人確認態勢(なりすましの疑い)
引受審査・・・公開引受の審査態勢
ロ.法人関係情報の管理態勢・・・公募増資等の法人関係情報の登録、情報隔壁、内部者等による売買の審査
ハ.公正な価格形成を阻害するおそれのある行為の検証
売買管理・・・公募増資価格の値決め日、大引け間際、大量発注を繰り返す顧客等に着目した審査が行われているか。
空売り規制・・・明示確認(空売りと確認すること)、価格規制の遵守(売り下がらないこと)、NSS(借株していない空売り)の禁止
ネット取引・・・個人投資家による見せ玉の事例

【一般投資家からの通報など】
事例の様に、複数の証券会社に跨った相場操縦行為は、直ぐには判明しにくい場合があるが、一般投資家による証券取引等監視委員会への通報などで、その後の調査により判明することがある。昨年度、投資家などから寄せられた通報は6927件と、2009年度、2005年度とほぼ同様の高水準であった。その内、相場操縦やインサイダー取引に関するものは3640件と半数以上を占めている。

※海外に及ぶ不正取引に関しては、各国金融監督当局との情報交換などに頼るしかないが、その為のルール作りや調整などはIOSCO(International Organization of Securities Commissions=証券監督者国際機構)で行われている。

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

敢えて個人投資家の投資対象として国内債券市場を考える。
日本の国債が、ムーディーズによってAa2(AA)からAa3(AA-)に格下げされた。米国債格下げの時の様な影響が市場に出るか分からないが、取りあえず円は売られていなようだ。直接には国債の格下げなのだから、円よりはJGBと呼ばれる日本国債が売られても良いように思うが、こちらは株式市場と異なりシッカリした値動きだ。そもそも、個人投資家が日本国債を始め、低金利の日本の債券を投資対象とする為には、何が必要なのだろうか。敢えて、夏休みの宿題の如くに考えてみたい。

○投資ニーズに合った品揃え=債券なのだから、価格・期間・利回り・信用力(格付けなど)・ネーム(個人投資家の受ける発行体のイメージ)などの情報が整理されて、個人投資家に提供されていなければならない。つまり、流通市場の状況などが、FX取引における為替レートの様に、個人投資家レベルでも容易に入手できる必要がある。但し、日本の国債が今いくらか聞かれると、指標となる10年物の利回りとその先物の価格を答える事が出来るが、トヨタの社債が今いくらか同様に問われると、多くの金融商品業者は答えにくいかもしれない。その為に、個人投資家の投資に適した日本債券の指数整備が別途必要かも知れない。

○デリバティブ=個人投資家の取引量が増加する為には、個人も参加可能な先物・オプション取引などのデリバティブが必要だが、日本の債券市場は現段階で流通市場整備が課題なので、デリバティブを論じるのは少し早いかもしれない。ちなみに、国債に関しては東証において先物とそのオプションが上場されているが、個人投資家の取引は殆どない。社債ではないが、発行企業の信用力に関してデリバティブとしてCDS(クレジット・ディフォルト・スワップ)がある。しかし、このCDSは主要金融機関同士の相対デリバティブ取引なので、個人は利用できない。敢えて、個人利用可能な債券関係のデリバティブを上げれば、CFD取引があるが、現状では日本の国債先物指数に関するものだけが取引可能だ。

○レバレッジ取引=債券取引は、通常額面1億円単位と言われるが、外国為替市場におけるFX取引の様に、もし個人が債券市場に容易に参加しようとするなら、少額の証拠金で取引参加出来るので、CFDの様なレバレッジ取引(債券のレバレッジ限度は、証拠金の50倍以内のレバレッジまで可能)が、現実的な個人の取引手法かかもしれない。しかし、この債券関係のCFD取引を扱う金融商品取引業者は未だ数社に限られている。

○売買インフラ=日本国内の債券も完全にペーパレスになったのだから、業者間の取引単位や決済日の従来の取引慣行に従う必要はない。最低額面での取引や、即時の決済も可能となるので、例えば購入した債券を担保(代用有価証券)にFX取引やCFD取引の証拠金取引・株式信用取引の保証金とすることも可能だ。むしろ問題は、債券のリアルタイムな価格情報の入手が、現状の為替や株式に比べて困難な点にある。国債・社債に係らず日本の代表的な債券銘柄・指数の価格情報のインフラ整備が待たれるが、日本証券業協会のワーキングにおいて、諸外国の制度を参考に社債の売買価格情報を投資家も利用可能とするシステムの検討が2年近く行われている。

個人投資家を抱える証券会社の多くは、何も日本の債券を個人に売買させなくとも外債を販売すれば良いといわれるだろうが、例えば、日本国債の売買をFX取引に様に多様な個人投資家が取引参加することで、国債の背後に財政問題・信用力問題・金融機関の運用の問題など、国民レベルの議論が拡がることも期待できるのではないだろうか。

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オンライン・デリバティブ取引
 オンライン・デリバティブ取引という言葉は、現在使われていませんが、堅調に増加するFX取引、商品など個人の投資の多様化に対応するCFDなど、オンラインで取引を行うべき理由があります。
最近、株式市場の環境が厳しいこともあって、デイトレーダーという言葉は以前ほど聞かなくなりましたが、FXやCFDをオンライン上で使いこなす個人のアクティブなトレーダーの出現に期待したいと思います。
その期待を込めて、以下のレポートを公表いたします。

☆オンライン・デリバティブ取引
 ・オンライン・デリバティブ取引としてのFX取引など
 ・FX取引の仕組みと現状について
 ・CFD取引への応用と取引の現状
 ・それぞれのリスク管理としてのロスカット取引
 ・取引拡大への期待

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日本の発行市場について
 一般論として、日本企業の公募増資が儲からないものになって随分久しい。本当なら、企業が思い切って設備投資やM&Aなど行う為に、既存株主の希薄化も顧みずに行うのだから、もっと成長期待が先行しても良い。しかし、今だと増資発表は売り材料となることの方が多い。
また、国内の個人投資家には多めに配分しなければならないと言った慣行やルールが有ったりする。これなどは、公募が儲かった時代の名残りなのだろうが、今のルールとして現在の日本市場に合わないように思われる。

 何故、発行市場のルールが昔のままなのだろうか。日本の流通市場の方は、海外投資家の売買比率増加や高速化取引で、その取引の有り方が変わりつつある事が日々市場の参加者に実感されるが、こと発行市場の事になると、投資家はごく稀にあるファイナンスの時にしか接しない。それと同じ様に、流通市場に関係する証券会社は300社近くあるが、発行市場に於ける実質的な引受活動を行う証券会社は外資も含めて10社に満たない。つまり、発行市場の事を考えるべき市場関係者は流通市場に比べ著しく限定されている。

 しかし、そろそろ日本の市場全体の機能から見て、発行市場の機能改善を議論する時期に差し掛かっているのではないだろうか。

☆日本の発行市場の問題

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改めて日本の市場を考える
金融危機から3年、日本の市場は何が変わったのだろうか。
株券だけでなく投信・債券など有価証券の完全ペーパレス化、取引の超高速化対応、ETFを通じて上場商品の多様化・グローバル化、デリバティブ商品の充実、取引時間の延長。こう列挙してみると、日本の市場のインフラは、この3年間で随分充実した。しかし、日本の市場がパワーダウンしているのではないかとの懸念は、拭い去ることが出来ない。
 7月の東証3市場売買金額は47兆2754億円で、投資家別内訳は次の様になっている。
・海外投資家=23.6兆円(全体の50%)
・証券会社の自己売買分=9.4兆円(同、20%)
・個人投資家=9兆円(同、19%)
・金融機関=2.4兆円(同、5.1%)
・信託銀行=2.1兆円(同、4.5%)
・投資信託=0.8兆円(同、1.7%)
海外投資家分はアルゴリズム取引などで実態より膨らんでいるが、それにしても個人投資家の市場関与が2割を切っているのは先進国市場では最も低く、市場の投資ニーズの多様性を維持するためには、問題の低水準だろ。少なくとも5年前の2006年には、市場の三分の一が個人投資家の売買によるものだった。
しかし、個人投資家が減少しているかというと、そうではない。7月末時点の株主数は1656万人(証券保管振替機構が、名寄せした実数に近い数字)となって、2年前に比べると200万人程増加している。
つまり、個人投資家で見ると、実際の売買は減っているものの、株式を保有する人が増加しているという状況が続いている。
 ところで、個人投資家とはどの様な人たちなのだろうか。その分類について、次の様なものがある。

○富裕層と一般の投資家=一般的に富裕層の定義は、金融資産1億円以上と言われるが、World Wealth Report 2011(こちらの定義は投資資金100万ドル以上)によると、日本では173万人と言われ、米国の310万人に次いで世界2位の地位はしばらく維持できそうだ(中国は53万人)。株主ベースでいうと残りの約1500万人は一般の投資家という事になる。

○信用取引利用と現物株式取引=最近の個人投資家の株式売買の約6割が信用取引による。この信用取引の売買頻度について、楽天証券が本年2月に実施したアンケートによると次の様になっている。
・日計り商い 13.8%
・2~3日程度 18.9%
・1週間程度  21.6%
・数週間から一ヵ月程度 26.5%
・1ヵ月以上 19.1%
なお、現物株式取引に関しては9割以上が一ヵ月以上の平均保有期間となっている。

○インターネット取引と対面注文=昨年11月に日本証券業協会が実施した投資に関するアンケート調査では、個人投資家の64.7%がインターネット取引を利用している。つまり1000万人以上の個人投資家が何らかのネット投資家と言える。しかし、同調査によると実際の株式売買注文は56%が証券会社などでの店頭で行い、ネットでも注文は34%に限られている。(コールセンターは8%、その他11%)

○デリバティブ利用者と利用しないもの=個人投資家の利用が多いと言われる日経225ミニは、概ね東証の売買高シェアと同じような投資家別シェアになっているが、その他の先物・オプション・個別株オプションに関しては個人投資家の割合は著しく少ない。特に、個別株オプションは取引所側が個人の取引参入に注力するものの、取り扱う証券が少なく、売り建てがし難い状況が続いている。期待されたCFD取引だが、店頭デリバティブの不招請緩急強化が4月からされていて、予想されたほど伸びていない。

以上、インフラも整って、多様な個人投資家もいる状態なのだが、市場が活性化しない問題の本質がどこにあるのか本気で検討する時期に、日本の市場はさしかかっている。

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欧州での空売り規制強化に想う
先週の欧州株式市場は、すっかり市場対政府の構造になってしまった。欧州各国の財政不安の連鎖から、フランスの格下げ懸念は、同国国債を大量に保有する仏銀行株売りになり、フランス・イタリア・スペイン・ベルーギーは、一時的に銀行株の空売りを禁止した。
 そもそも、空売りは問題ある行為なのだろうか。市場関係者は、本質的に規制を嫌うが、空売り規制に関して、一定のルールに基づいたものなら仮需用を創出し市場の流動性向上に寄与するのだから、空売りを認めるべきとする考えが大勢になっている。その一定のルールというところが識者でも意見が分かれる。
規制の目的は、市場を壊さないことだが、どの様な状況までなら市場の維持に悪影響があるか、実は良く分かっていないように思う。
 現在、金融危機後の日本において強化されている空売り規制は、株式を借りないで空売りすることを禁止するものと、一定の量(発行済みの0.25%)以上空売りした場合の報告義務がある。この規制の意味を、市場を壊さない=他の市場参加者の取引を守るという視点から見ておきたい。

そもそも、株式を借りないで売却することが可能な場合とはどの様な状況か。
・空売りした後、決済日までに株式を借りて充当。=空売りした時点で、株式を借りておかなければルール違反だが、この確認義務は空売り注文を受ける証券会社にある。
・信用取引利用の空売り=普通の個人投資家は、株式を借りることが出来ないが、信用取引制度で空売りすることが可能だ。ただし、制度信用なら証券金融会社、一般信用なら証券会社が其々対象の株式を借りることが出来なければ、そもそも空売りが出来ない。
・相対取引での空売り=市場を通さない空売りは規制の対象外なので、勝手にどうぞというところだ。しかし、空売りを受けた相手(通常を証券会社)は、リスクを避ける為に市場で株式を借りて売るという空売りを実行する場合も多い。反対に、空買いに相対取引で向かった証券会社は、市場で買いカバーしなければ、それは空売りとなる。個人向けの株式相対取引である個別株CFDでは、A社523銘柄中25銘柄が空売り出来ないが、カバーする証券会社の問題だろう。

次に、空売りの報告義務だが、空売りが出来ない=つまり株式を借りることが出来ない投資家にとって、空売りされたものが何れは買い戻されるという仮需要を期待することはあるだろう。信用取引に関しては、その空売り残高は空買い残高とともに銘柄毎に公表され、投資判断材料の一つとなっているが、大きく株式を借りて売るようなファンド等の空売りは、前述の空売り報告で取引所に公衆縦覧されているものしかない。その空売り報告も、投資家或いはファンド毎の報告書のみ公表されている。
例えば、五洋建設(1893)だが、
・先週公表された信用残高は、売り728万株(買い2871万株)
・先週末、東証で公衆縦覧されている大口(発行済みの0.25%以上)の空売りは4社分合計2025万株(発行済みの約7%)
となっており、この部分で見る仮需要は拮抗しているようにも見える。

この空売り規制の問題は、仮需要創出の為に空売りは必要だが、市場での売買は株式をちゃんと借りて売ることと、仮需要は他の市場参加者からみて実態が分かるようにすべきで、それが市場を守るということだろう。

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取引超高速化のメリットとは何なのか
東証の超高速取引システムarrowheadが稼働してから、一年半以上経つが、市場参加者もミリ秒単位の取引に慣れて来たころだ。確かに、ウェブ画面上でみるフラッシュ利用の取引画面は、相当は速さで値段の変化を伝えるし、売買注文のボード(板)も素早く数量が変化して、見ていて臨場感があり面白い。この高速取引システムは、確かに流動性の向上をもたらしたようだが、そのメリットを多くの市場参加者が享受しているのだろうか。(以下、“証券市場のテクノロジーと規制に関するIOSCO報告について”日本証券経済研究所;清水氏を参考に)

 高速取引の対応は、一部の機関投資家や証券会社が行うHFT(高頻度トレーディング:High Frequency Trading)に代表されるが、このHFTは市場にどの様な影響を及ぼしているのか。その特徴は次の様なものだ。

(1)データの高速処理が可能なサーバー・通信回線を利用し、取引に関して複数の戦略を組み合わせる。
[主な戦略]
○マーケット・メイキング=市場の動きに追従して、売値・買値の指値を連続的に出していく。この部分は頻繁に売買を繰り返すので、取引情報に如何に素早く反応するかがポイントとなり、また売買注文の取消しなども多い。
○裁定取引=異なる市場間、インデックスとその構成銘柄、証券とそのデリバティブ間、異なる銘柄間の相関関係からの乖離などの裁定取引を行うが、乖離する情報を素早く発見するのがポイントとなる。
○ディレクショナル=値上りが見込まれる資産のロングポジションと、値下がりが見込まれる資産のショートポジションをとり、市場動向の方向性に拠り収益を狙うのがディレクショナルだが、その対象銘柄抽出の為に、マクロ経済指標や企業情報などから価格インパクトを予想したりする。
(2)アルゴリズムを使う高度な定量分析を行う。
(3)売買単価を下げる為に、細かい売買を繰り返すことが多いので、ポートフォリオの回転率が高く、またアグゴリズムにより他の注文状況の変化を読み込むので、実際に注文がキャンセルされる割合も高い。
(4)ポジションを持つ時間は数秒以下で、引けにはポジションがフラットとなる。オーバーナイトのリスクを取らないので、資本コストは低い。
(5)自らの売買を行うプロップ・ファームが主体
(6)取引や情報収集の為の処理速度の敏感で、直接取引所に注文出すことが可能なダイレクト・マーケット・アクセスや取引所内で自らのサーバーを利用できるコロケーションを多く用いている。

このHFTに対して、次の様なリスクがIOSCO(証券監督者機構)の報告書(本年7月)には示されている。
●市場価格を短期間で大きく動かし、ファンダメンタルズから乖離させる可能があること。(米国のフラシュ・クラッシュ事例(昨年5月)や、アルゴリズムのプロムラミング・エラーなど)
●市場の取引関連情報へのアクセスに関して、HFTで高速化対応により情報を取得する者と、そうでない投資家との間で不公平が生じる可能性がある。また、頻繁に売買注文を出したりキャンセルすることは、価格予測のアルゴリズムに依るとしても、他の参加者より有利な価格で取引を先取りしようとするトレードアヘッドの危険性があるように思われる。
●異なる市場や商品間での裁定取引の場合、一方の市場の変動が急速に他市場・商品に伝播して価格変動を拡大する可能性がある。(米国フラッシュ・クラッシュは、ETFの取引で始まったものが市場全般に波及した可能性を指摘されている。)

筆者は、HFTやアルゴリズム取引などは市場のイノベーションだと考えるので、利用を拡大すべきと思うが、同時に取引所ので取引監視や実態の公表は、他の投資家の利益を損なわない為にも必要ではないだろうか。

テーマ : 証券・金融関連業務
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今、改めて格付機関を考える
今回の世界的株価連鎖安は、格付機関の動向が引き金になっているが、それでも格付機関そのものを非難する声は投資家の間ではない。市場が潜在的に抱えていた問題を、顕在化させただけで、むしろ問題の本質は行政や政治的動きにある。というのが、マスコミや市場の現状の評価だろう。しかし、本当にそうなのだろうか。格付機関そのものは、グローバルに活動するものの公的機関ではなく、収益を重視する民間企業なのだが、彼らに対する監視は、金融危機後始まったに過ぎない。いや正確にいうと、S&Pやムーディーズ、フィッチなど世界的な影響力を持つ格付機関への監視体制は準備中というところだろう。

 格付けそのものは、投資対象の信用力調査能力を持たない普通の投資家にとって、非常に便利なもので、行政もそれを利用していたが、格付けを行う格付機関に対して、その問題点は早くから指摘されていたものの、監視体制を整備しようとしたのは金融危機後に過ぎない。

【格付機関の過去の失敗】
・97年夏のタイ、インドネシア、韓国などアジア諸国、98年のロシア、99年のブラジルなど、当時の新興国累積債務問題に関して、通貨が先に下落してソブリン物の格下げ対応が後追い的だったとの指摘がある。
・エンロン事件において、破綻が明らかになるまで特殊なスキームが企業本体に及ぼすリスクを判断できず、エンロン関係債券で多くの投資家が突然の損失を出すこととなった。(※問題の本質は不正会計)
・金融危機の原因となったサブプライムローン利用した合成債券、企業の信用力(CDS=)を複数組み込んだ債券などの格付け手法が適切だったか、若しくは格下げのタイミングが最善だったかの批判がある。

【指摘される問題点】
・エンロン事件を受けて証券監督者国際機構(IOSCO)は、2003年「信用格付機関の活動に関する原則」で次の4つの原則を守る基本行動規範を示した。
○格付プロセスの品質と公正性(ちゃんとした格付手法で、その方法が公開されていること。など)
○独立性及び利益相反(格付機関の他の収益部門例えばコンサルティングなどから、格付を行う組織などが独立していること。など)
○格付の公表の透明性と適時性(格付の公表が一定のルールに基づいて、かつ適時におこなわれること。など)
○秘密情報(格付の公表まで、情報が管理されていること。また格付の過程で格付対象から取得した未公表の情報が守秘されること。など)

【監視体制】
金融危機の後のG20において、グローバルに活動する巨大な金融機関や格付機関に関しては、国際的な監視体制の中で、その行動監視していこうと合意されていた。金融機関は各国金融当局による日常の監視体制があるものの、格付機関に関しては次の様になっている。
・米国はエンロン事件を受けて2007年に間接的な登録制になっているが、調査権限のあるSEC(米国証券取引委員会)に直接登録させるのは2010年に成立した金融規制改革法で可能となり、現在登録への移行がなされている。
・日本では金融商品取引法の改正により登録制となったが、主要な海外格付機関については、昨年の12月に登録が行われている。
・欧州に関しては、本年1月に欧州証券市場機構(ESMA)が設立され、格付機関の登録受付が7月より監視権限を持つようになったが、S&Pやムーディーズ、フィッチの登録は未だである。

つまり、グローバルに影響を及ぼすことが出来る格付機関に対する国際的な監視ネットワークは、理念としては共有されているものの、未だ構築されていないのは主に欧米当局と格付機関の調整が終了していな為とも言える。
 

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ファイナンス事例を考える:エルピーダメモリの場合
資本市場の機能をやさしく言うと、透明で公平な株式などの流通の場の確保と、上場企業の資本調達の機能を守ることだ。教科書的には、資本市場は流通市場と発行市場から成り立っているということだが、流通市場の方はマスコミでも常に取り上げられるものの、発行市場の方は企業がしょっちゅうファイナンスをする訳でもないので、注目されることも少ない。そして、発行市場の関係者も少なく、実質的には取引所と一部証券会社に限られている。しかし、公募増資などのファイナンスの影響は、その銘柄には大きな影響を及ぼすので、株主や投資家の判断を大きく変えることもある。一般には余り注目されない発行市場の仕組みだが、今は少し古くなっているのかも知れない。少なくとも、ファイナンスが買い材料とならない今の発行市場のあり方には問題が多い。直近のファイナンス事例として、8月月初に払い込みが行われたエルピーダメモリ(6665)のファイナンス事例から、その問題点を考えてみたい。(※以下は、個別銘柄の投資判断には利用しないで下さい。)

【希薄化の問題】
・公募株式による増加分
A:国内募集分1827万株、B:国内主幹事証券への第三者割当分273万株
C:海外募集分3392万株、D:海外主幹事への追加割当分508万株
以上の合計で、6000万株になり、その時点の発行済株式総数2億1451万株に対して、28%
・新株予約権付社債(CB)による増加分
発行額275億円に対して、転換価格962円なので2858万株の潜在株なので、13.3%
以上の総合計で、希薄化は41.3%

【株価の下落問題】
・公募公表前日株価(7/8)901円
・公募公表1ヵ月前株価(6/10)1000円=▼10.9%下落
・公募公表1ヵ月前株価(5/10)1283円=▼42.3%下落
・公募公表後値決日までの株価=7/11(終値:787円)→7/25(終値:770円) この間の株価下落率 ▼2.2%

【新株の発行価格の問題】
資本に組み入れられる価格715.2円だが、投資家が新たに払い込むのは746円、この差額は新しい株主が引受証券会社に約4.3%の手数料を自ら払ったことになる。また、値決日の終値とこの746円の差額約3.2%分は、市場での流通価格より有利にして新株の募集をし易くするものだ。結果として、旧来の株主からみると、合計で7.5%も市場価格からディスカントされて新株が払い込まれたことになる。

【空売りの問題】
 個人か行う空売りは信用取引によるが、同銘柄の直近の売残高は僅か14万株(8/9時点、買残高は1876万株)に過ぎない。これに対し、金融危機後始まった空売り報告(発行済株式総数の0.25%以上、誰かから株を借りて空売りした場合の報告義務)による最近(8/5日東証公表分)では、329万株分ある。ちなみに、空売り株数の推移は以下のようになっている。
・値決日に近い日=7/29報告分 321万株
・公募公表日に近い日=7/8報告分 513万株
・公募公表の一ヵ月前程度=6/10報告分 124万株
・公募公表の二ヵ月前程度=5/13報告分 141万株
ちなみに、公募公表後の空売りに対しては公募株を割り当てないよう法規制の改正予定となっているが、欧米機関投資家からは、公表前のファンド等による空売りの可能性(もしあれば、インサイダー取引)を指摘されている。

【ディスクロージャーの問題】
発行企業による公募公表前の情報管理、公表後の情報提供が非常に重要になっている。
・5/12 決算発表時 主力商品のDRAMの価格変動が激しい為、通期の業績予想はないが、4~6月期予想として出荷ベースで2~3割アップ予想
・7/11 公募公表時 資金使途は広島工場の設備投資、 なお4~6月期の出荷ベース増加を2~3割から1~2割へ下方修正
・8/8  第1四半期の決算発表 4~6月期の出荷ベースは15%増加、7~9月期は約10%の増加を予想

 以上の問題全般に言えることだが、一般の投資家や株主にも分かり易い言葉、実態にあった言葉の定義、使わられる言葉の統一性など、発行市場は関係者の言葉使いの改革から実行すべきと思う。

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世界的株安連鎖に想う=金融危機後市場の仕組みは何が変わったのか
ソブリン・ショックと呼ぼうが、茶会暴落と言おうが、3年前のリーマンショックと呼称される世界的金融危機の続編となる世界的株安連鎖だろう。ストラテジストでもマーケットアナリストでもないので、詳しい解説は専門家にお任せするしかないが、今回の下落に際して、この3年間で市場は何が変わり何が変わっていないのか、その市場の仕組みの面から考えてみたい。

 先ず3年前の金融危機が、何故リーマンショックと言われるのか。別に破綻したリーマンだけが悪いのではなく、米国型投資銀行の証券化商品ビジネスの破綻が金融危機の引き金になった。サブプライムローンでもCDSでも何でも良いが、本来は異なるニーズを合わせることで金融ビジネスと為し、それをとことんまで貪欲に行う米国型投資銀行ビジネスモデルのバブル終焉が、リーマンショックと言われている。一応断っておきたいが、証券化や投資銀行が問題というわけではなし、異なるニーズを組み合わせる事はお金を必要とするところに資金を供給するのに必要な仕組みだ。
 この投資銀行が開発した金融サービスは、世の中を変えるのに役立ってきたはすだ。例えば、デリバティブ商品、代替投資、など当初は大手の機関投資家向けに開発されたものが、今では個人が利用できるものもある。つまり、金融危機後の3年間で、日本の個人投資家もリスクを広く分散させたり、あるいはリスクをヘッジしたり、またレバレッジ取引をしたりということが可能となっている。

【証券化商品】ローンやその他金融債権を証券化(債券化)したものの回復は日本では遅れていて、この部分の投資家も一部の機関投資家に限られている。

【ファンド化】不動産のファンド化であるREITに関して、日本では政策的な支援もあり投資が回復している。また個人投資家は投資信託を通じて、外国株・外国債券など海外投資を行うことが本格化している。

【通貨の商品化】FX取引は、金融危機後も順調に取引口座数を伸ばしており、今や300万口座と言われている。また、高配当狙いの投資信託では高金利の新興国通貨を選択させるものは個人投資家に売れている。

【代替投資】この言葉は、常にポートフォリオ構成を意識する機関投資家のものだったが、個人投資家にとっても商品への投資が投資信託などを通じて容易になっており、ETFなどの取引所商品、CFDなどのデリバティブ商品など、利用できるものも多様化している。

【レバレッジ取引】個人投資家にとっては、信用取引と上場株価先物などがあったが、かってエクイティ・スワップと呼ばれていたヘッジファンド向けのレバレッジ取引も、CFDとして利用できるようになった。ただし、日本では個人投資家利用に対して不招請勧誘やレバレッジ規制などが先行しているので、現段階での普及のスピードは遅い。

【デリバティブ強化】日本においては、取引所の取組み強化が先行していて、FX取引・CFD・個別株オプション・株価指数先物は、金融危機後に上場デリバティブとして強化された。

 以上の様に、日本の個人投資家は金融危機以降、多種類のリスクを多様な方法で取ることが可能になっているが、今起きていることはリスク資産離れであるので、株式だけでなく、高金利通貨というリスクでのダメージも個人投資家には大きいと予想される。

このリスク資産連鎖安の流れにどう対応していくか、日本の個人投資家も試されている。

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最近一ヵ月の投信の状況
直近の欧米市場は金融危機以来の厳しい動きになっているが、ここ一ヵ月の投資信託の運用会社の情報発信について、市場が不安定なだけに、各国の金融政策に関するスポットものが増加している。特に、米国に関する情報発信量が増加していて、7月半ばのムーディーズによる1995年以来の米国債格付け見直しは、5日のS&Pによる実際の格下げの伏線となったようだ。弱い経済指標、格下問題、債務上限交渉など、米国関連の分析情報が投資家に多く提供されている。一方、高金利通貨の代表としてブラジル・レアルに関する利上げ・資本規制に関するものも多かった。
 また、8月の新規の募集を開始する投資信託の投資テーマとしては、債券投資関連のテーマが増えているが、高金利投資として米国ハイイールド債以外にインド債など新興国債券も上がってきている。新興国株式市場も不安定なことを思えば、高分配金を狙う為には高金利債券・新興国通貨連動などが中心に成らざるを得ない。

☆投信運用会社の最近の情報提供傾向と投資動向

 実際、何に資金が流入しているかについては、
【7月中投信への資金流入】
・ハイイールド債、新興国債券を中心とした海外高金利債券投資=約3000億円
・海外REIT関連=約3000億円
・海外株式関連=約600億円
・国内株式関連=約300億円
・国内債券関連=約100億円

詳細は、三菱アセット・ブレインズ株式会社が以下にレポートしている。

・速報版投信マーケット概況7月号

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日銀によるリスク資産枠拡大
経済が順調なときなら未だしも、証券業務は規制業種なので政策に大きく影響されます。
金融危機後、欧米の大銀行に対する行為規制や行動監視が厳しくなったのは、欧米の国民感情が背景にありますが、金融危機の原因とは縁遠かった日本の金融・証券は、グローバル競争周回遅れの回復チャンスでした。しかし、結果は金融・証券とも株価最安値圏にあります。この2年間の金融行政に関して規制強化ぎみに推移していたことが、想い起こされます。
 そんな中で、市場は日銀に頼り過ぎているのかも知れません。昨年10月、そして先週4日の追加の量的緩和策は、市場関係者の不安心理を大きく改善するものでした。また、4日の改善策には市場からのリスク資産買入枠の増額が盛り込まれていました。

○日本株価指数ETF買入枠0.9兆円→1.4兆円
○REIT買入枠1000億円→1100億円
買入期限は、平成24年6月→平成24年12月まで延長されています。

なお、先週は大震災以降となる週3度の買付が実施され、ETFの買入金額も増額されており、市場心理の下支えになっています。

☆日銀によるリスク資産買入結果(8月5日現在)

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ファイナンス銘柄は儲かるのか
今だと、ファイナンス(公募、公募CB)の発表を聞いて、取りあえず空売りし、値決め日以降に買い戻すとある程度の収益が期待できると思う投資家は多いだろう。株主なら、この間の短期的下落に耐えるか、単価を下げるために一旦売って公募株取得等で買い戻すオペレーションをするかの選択になる。しかし、大規模なファイナンスは、既存の株主には大幅な希薄化を起こす弊害があるものの、その企業が新たなる事業計画に沿って大規模な設備投資や大型のM&Aを行う為に行うはずなので、将来の企業価値(つまり株価)増大に期待できるはずだ。少なくとも企業が示している資金使途の効果が期待できるものなら、公募株などは儲かるという期待も大きくなる。バブル期も大量のファイナンスが行われたたが、公募株は発行直後からの上昇期待が強かったので、個人投資家相手の営業店においては、公募株は得意客へ率先して渡す様な扱いだった。

この為に、日本証券業協会の自主規制ルール“有価証券の引受け等に関する規則”においては、「個人投資家等への広く公平な消化を促進し、公正を旨とした配分を行う」(第31条:公正な配分)とあり、公募増資などは、国内の個人投資家への配分を6~7割と厚くする慣行が引受証券会社で行われていた。

 しかし、これは公募株なら必ず儲かると言われていたバブル時代(断定的表現はその当時の業界評価)の規則の名残りで、もう20年以上も経っている。その間、日本の発行市場で何が起きたか辿ってみると下記の様な主な動きがある。

・1989年:公募増資のピークで年間発行金額が、5.8兆円(227社)。

・1990年4月:公募増資が事実上停止(大蔵省の行政指導)

・1994年4月:公募増資再開。但し、発行企業はROE10%以上とする発行企業のガイドラインと、引受証券会社が、発行企業に対して引き受ける公募株を発行済株式総数の15%まで制限したり、配当性向を30%以上とすることを要請する利益配分ルールがあった。

・1996年4月:上記のガイドラインやルールは撤廃され、完全自由化された。

・1990年代後半から、大型の公募増資(100億円以上の調達)では、国内・海外同時募集が行われるようになったが、公募増資公表前から海外機関投資家のニーズを探るソフト・ヒアリングという慣行が一般化した。これは事前に海外投資家のニーズを知ることで、海外販売分の数量的目途をたてる為とされていたが、昨年欧州などの機関投資家から、この慣行で事前にファイナンス情報がヘッジファンドなどに漏れ、公募公表前から空売りされている可能性があると指摘されている。

・各取引所に新興市場が整備されたことから、2000年代前半を中心にIPO(新規公開)ブームが起きる。この時、人気の高かったIPO株などが個人投資家に広く行きわたるように、引受証券会社は原則として10%以上を抽選して配分するルールを証券業協会が定める。(ルール制定は1997年)

・2009年、バブル期に匹敵する金額5兆円以上が公募増資され、2010年も3兆円以上と高水準の大型公募が続いている。本年は、減少が見込まれるものの、復興需要により、来年以降再びファイナンスニーズが増加する可能性がある。

 長々と日本の発行市場の沿革を書いたが、今、このファイナンスに関する個人投資家への重点配分を計った“公正な配分”のルールを見直すと言う。日本証券業協会が関係者の議論を経て、年内に見直し、国内機関投資家への配分も柔軟に行えるようにする目的のようだ。

20年来のルールを見直すというのは良い事だが、それで公募株の魅力が増したり、海外投資家に指摘されるような日本の悪しき発行慣行が是正されるのだろうか。そして、個人投資家から見て、公募株は買いという機運が高まるのだろうか。

日本の発行市場は、制度疲労を起こしかけているのかも知れない。

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言葉の使い方=投信の場合
私達は大震災の後、言葉の大切さを学びました。ちょっとしたニアンスの違いでも、相手に伝わる事、相手から伝わる事がちがい、感動したり怒ったりしました。言葉はちゃんと使わなければとも思いました。
8月4日の日経コラム欄“春秋”は、そんな事を思い出させてくれます。前半は政治での言葉の使い方、後半は被災地での言葉。

 投資信託は、今や“貯蓄から投資”への中心に位置する金融商品となり、証券でも銀行でも郵便局でも、そしてネットでも買う事が出来るようになりました。その投資信託のそれぞれの内容を説明する言葉は、目論見書に入っており、その内容を説明するのは現場の販売員、そして目論見書は必ず投資家に渡されます。2007年の金融商品取引法施行以降、この投信の販売もちゃんと説明しないさい(契約締結前交付書面の交付義務)ということで、一時は販売員の投資信託の説明が1時間以上もかかると言われました。
しかし、親しい間でも一方的に話を1時間聞くのはつらいものです。また、たくさん説明するために100P以上もある目論見書を読ませることは、投資家に対して相当の忍耐と集中力を強いることです。

そこで投信の目論見書について、金商法改正によってその記載内容の標準化・平準化が図られ、昨年の7月あたりから易しい内容で今までの半分から三分の一程度の分量まで順次内容を減らし、また減らすためにも内容を定型化する努力が行われています。
説明は簡単・明瞭にと、いつもは会社で上司やお客様に言われることですが、説明が長いと時ほど仕事は余りうまく進んでいないのはビジネスマンとしての経験則です。

しかし、いくら説明を短くするためとは言え、イメージだけ先行するような文言を強調して、本質的なことがあやふやになっているのであれば、もっとちゃんと説明しなさいと言うことのようです。証券業協会が、人気の投信商品である「毎月分配型」や、更に高い分配金を狙う為、高金利通貨が選択できる「通貨選択型」(正確には毎月分配&通貨選択型)に対して、様式を統一したリスク説明を今秋から徹底させるとのことです。

問題となっているのは、高分配金が継続していることと元本が減るリスクを、投資家が誤解しているような場合があるということです。高分配が続いていて喜んでいたら、元本が大きく毀損してショックだったとの事でしょうか。問題は、分配金の名称にあるように思います。投資したもので、利益が出ているのが「普通分配金」、元本を取り崩して払うのが「特別分配金」、この特別分配金を元本返還金とでもすれば、誤解は小さくなるように思うのですが。

この様な当たり前の事を書いていると、投信ブロガーの方たちに笑われそうですが、投信に関しては、同じく「通貨選択型」での手数料が口数指定なのか金額指定なのか説明を徹底することを証券業協会が販売者に要請していますし、4月から始まっている店頭デリバティブ規制で投資レバレッジの高い物は例え投資信託との名称でもデリバティブ同様の行為規制やリスク説明義務があるとしています。

以上を含めて、投信の目論見書や運用報告書にある言葉を、実態にそって投資家に分かり易いものに替えることの方が、投資家の為になると思うのです。すくなくとも、長々とリスク説明を専門用語で言われるよりは。

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運用会社とは何か
もし中学生に投資信託は誰が作っているのかと聞かれれば、多くの大人は投信の運用会社だと答えるだろうが、言ってしまった後、金融関係者は少し戸惑うかも知れない。そもそも投信は作るものではなく、みんなからお金を集め運用するもので、集めたお金は信託銀行で管理し、そのお金の運用は運用会社が指図する。勿論、その投信を売るのは証券会社や金融機関などで、こちらは運用会社が販売先を決める。投信の概略を簡単に説明すれば以上のようになるが、そもそもこの運用会社とは何なのか。

日本の代表的な運用会社である野村アセットマネジメント(6月末時点での運用資産:14.3兆円)の沿革は、以下のようなものだ。(他の主要な運用会社も同様の経緯)
【野村證券投資信託委託】
・1959年:設立
・1960年:追加型株式投資信託設定
・1961年:公社債投信設定
・1980年:中期国債ファンド設定
・1984年:初めて複数の証券会社を指定して販売する公開販売専用ファンドを設定
・1992年:MMF設定
・1995年:投資一任業務認可
【野村投資顧問】
・1981年:設立、米国年金の運用開始
・1986年:投資顧問業法の公布・施行
・1987年:投資顧問業者として登録、投資一任業者として認可を取得、国内公的年金の運用開始
・1990年:国内私的年金の運用開始
【両社統合】
・1997年:両社統合し、野村アセット・マネジメント投信へ(2000年11月に野村アセットマネジメントに社名変更)
・1999年:国内私募投信運用開始

以上を纏めると、主要な投信の運用会社は、半世紀ほど前に証券会社から分離して投信の運用を行って来たが、投信の種類を増やしつつ他の証券会社へも販売先を拡げ、年金の運用を行う投資顧問業も取り込んできている。つまり現在の主な運用会社は、投信ビジネスと年金ビジネスから成り立っている。
これを金融商品取引法の定義に置き換えると、次の様になる。

○投資信託委託業務=投資信託の受益証券の権利者から拠出をうけた金銭等の財産を運用すること。(金商法第2条8項14号に係る業務)

○投資一任契約にかかる業務=投資一任契約を締結して、その金銭等の財産を運用すること。(金商法第2条8項12号ロに係る業務)

○投資助言業務=報酬を受け取ることを前提に投資顧問契約を締結し、有価証券等の価格や動向について助言を行うこと。(金商法第2条8項11号に係る業務)

主にこの3つが投信運用会社の主な業務となるが、この他に投資法人などの資産運用や投資顧問契約・投資一任契約の代理または媒介を行う場合もある。

 この投信の運用会社は年々存在感を増している。それは、団塊世代の退職金運用の本格化や国債・郵貯の大量償還から投信への資金流入が当面増加しそうで、その運用を行う投信運用会社は、金融業界内では数少ない成長産業として期待されているからだ。
実は、この投信運用会社への成長期待はここ10年ほどあるが、投信ビジネスに関しては、金融ビックバンでの金融機関の窓販解禁以降、予想通り伸びたものの、その運用を行う運用会社の成長力は期待ほどではなかったとの見方もある。その理由の一つに、運用会社の独立性の問題があるかも知れない。

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