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2012/03
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Jリートの現状と改革への動き
Jリートは2001年9月に2銘柄が上場して既に10年以上経つ。その間に、約7兆円の商業用不動産の受け皿となり、投資家には約10年間で年率3.7%の運用利回り(ニッセイ基礎研究所調べ)をもたらしている。このJリートの現状と改革への動きについて簡単に触れておきたい。

【投資家にとってのJリート】
不動産証券化協会が昨年実施した調査によると、個人投資家のJリートに対する認知度は32%でこの数字はFX取引の37%より低い。もっともリート先進国の米国では、約8割以上がファンドに保有されており、個人投資家保有は12%に留まる。投資家にとってリート投資の意味は、いくつかの商業用不動産に対して小口で投資でき、かつその投資口(企業の株式に相当)が上場されることで流動性も確保できる。
投資先の賃貸収入が分配金として投資家に支払われるが、上場されているJリート全体の利回りは2月末時点で5.3%と米国リートの3.7%に比べても高い水準を維持している。過去10年間をみても、分配金の水準は平均で5%を維持しており、問題はリート自体の市場での価格水準ということになる。こちらの方は、デフレ下の日本では致し方ないが平均で年率1.3%の下落となり、投資効率は差引きで3.7%となっている。(ニッセイ基礎研究所調べ)

【Jリートの基本構造とその問題点】
Jリートは株式やETFと同じ市場に上場されている。ETFは指数連動の上場ファンドだが、その指数を構成する株式や資産内容は毎日公表される。上場している企業は金融商品取引法に基づいたディスクロージャーを行わなければならないが、Jリートも同様の対応が必要だ。但し、Jリートはファンドなので、その設立根拠法は投信法となっているので以下の点が構造的問題となっている。

○ガバナンスの有効性
Jリートは投資法人だが、その組織は概ね株式会社を模して構成されている。ただファンドである以上、最小限の人員で構成されており、実務的なことは殆ど外部に委託する。その為、運用不動産を提供するスポンサー企業に相当の部分を頼ることになるが、反面、投資家や金融機関など資金の出し手に対してスポンサーはJリートの信用補完を行うメリットも上げられている。
問題となるのは、スポンサーと投資家が利益相反する可能性があることで、それをどう対処していくか金融審議会などではガバナンス体制の強化が指摘されている。

○資本政策の柔軟性
利益は殆ど分配金として配当するが、現行法だと利益を一定以上内部留保すると課税される。その為、上場企業の様に配当可能利益を使って自社株(リートの場合、自社投資口)取得することが出来ない。また社債は発行できるが、転換社債発行に関しては規定がない。株主割当増資となるライツ・イシューが出来ないのも同様だ。Jリートの今後の拡大や発展を考えた時、投資法人としてのこの様な資本政策の柔軟性があった方がベターだろうというのが行政や識者の考え方となっている。

○インサイダー取引規制の適用
現行法ではJリートはファンドであって企業ではないのでインサイダー取引規制の適用除外だ。しかし、前段で示した様にJリートとしての多様な資本政策が取れるなら、市場で流通している以上当然インサイダー情報を管理するべきだろう。

☆Jリートの基本的な仕組みと問題点
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個人金融資産について
3月23日に発表された日銀の資金循環統計より、個人の投資家に関する部分を見てみました。
昨年末時点となりますが、予想通り日本国民全体で見たときに、貯蓄から投資の流れが拡大しているとは言い難い状況が続いています。むしろ、この5年間では個人の安全志向が強まって、現金・預金の比率が年々上昇しています。
日本国内で、資金余剰部分は企業と個人(家計)なので、直接・間接を問わず市場にこれらの資金が流れる仕組みが必要です。特に個人は欧米に比べてリスク資産保有比率が著しく低くなっていますが、最終的に長期のリスクを取ることが可能なのは個人です。市場へのリスク資金の流入は、その国の経済そのものの成長にも影響するので、日本版401KやISA(少額貯蓄制度)の国家戦略的な強化で、個人資産の市場への流れを拡大する必要があるのではないでしょうか。
一方、証券・金融業界ではグルーバル投資強化が唱えられて久しいですが、個人の投資に限って外貨預金以外は持続的な拡大という状況でもありません。ただし、こちらの方は、証券会社や金融機関の販売サイドでの外貨投資推進を行う態勢整備が未だ不十分な様に思います。

☆個人の金融資産(2011年末の状況)

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投資家目線からみた平成24年度金融取引法改正
3月9日に国会に提出された金融商品取引法の改正案の内容について、出来るだけ投資家目線にたってその意味などを簡単に考えてみたい。

先ず、株式取引と関係する部分からみると、虚偽記載やインサイダー取引など不正行為を行う者に対する罰則=課徴金制度が強化される。
オリンパスでの巨額損失隠しでは、元証券会社社員の積極的な関与が取沙汰されたが、虚偽記載の外部の協力者は現行では共犯者として刑事罰の対象となるものの、罰金となる課徴金の対象ではない。改正法ではこれを改めて、有価証券報告書などで不正スキームの提供やその一部でも取引実行した外部の協力者は、課徴金の対象となる。また、これに合わせて課徴金の調査において対象者が調査に応じない場合を想定して、当局に出頭命令権限が追加される。
 またインサイダー取引などの不公正取引で、取引先や知人などから報酬を約束されて売買した場合、現行ではグループ内企業や家族でなければ課徴金の対象とはならないが、このことも改めて課徴金の対象とする。(自身の取引は勿論課徴金の対象)

 一方、同じインサイダー取引規制のうち、M&Aなどの実務上障害となっていることに関して、その適用から除外する。
一つは、事業譲渡の際、譲渡資産の中に株式(上場する当事会社や関係企業のもの)が含まれた場合、現行では自ら事業譲渡という重要事実に関与しているので、インサイダー取引の対象となり、この様な組織再編時の対応に支障がでている。
もう一つは、相手企業を吸収合併する場合、買収対価として存続側の企業の株式を相手企業株主に合併対価として渡す事が出来るが、金庫株として保有する自社株を渡す場合は現行法だと自社株の売却になるので使えない。(新株を発行する場合は、売買ではないのでOK)
この2つは、現行のインサイダー取引規制だと、例え有利なインサイダー情報をもって売買をするつもりはなくとも形式的に該当してしまう。せっかく会社法では可能なことが、この規制で事実上利用出来なかった。その為、この2つのケースをインサイダー取引規制の適用除外とする。

以上のことは、法案の成立から1年以内に施行を予定している。

 その他に“総合的な取引所”の実現に向けた制度整備が行われる。これは、政府が定めた新成長戦略にあるので制度整備されるようだが、投資家からみるとその必要性は少し分かり難い。商品先物への投資は、その指数を使ったデリバティブやETFなど、個人投資家レベルでも容易に売買できるようになっているが、国内の商品先物取引所へのテコ入れと考えれば分かり易いかも知れない。その為には、以下の事が整備される。
・総合的な取引所においては、金融庁が一元的に監督。これにより行政サイド(金融商品=金融庁、工業品先物=経済産業省、農産物先物=農林水産省)の規制・監督の非効率を解消
・将来の清算機関統一を睨んで整備=投資家にとっても、取引の増加に耐えられるよう清算機関の規模を大きく、機能を拡充する必要がある。
・総合的な取引所においては、直接取引参加する業者は余り変化ないようだ。証券会社が商品先物などに直接取引参加できるようになるが、商品先物業者の方は現行の商品先物に限られる。なお、商品先物には現行と同様に、商社や事業者の直接の取引参加が認められる。
・なお、投資家保護や行為規制などは既に相当部分で金融商品取引法と商品先物取引法が同一ルール化しているが、不公正取引については金商法と同様に厳格化する予定。
この分は、法案成立から1年半以内に施行される。

最後に、円金利スワップやCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)で定型化された取引は、電子取引システムの使用を義務付けるが、これはリーマンショックの原因となったCDS取引などの大規模なデリバティブ取引を各国当局が補足する目的でG20において合意されたものだ。但し、グローバルな取引把握が必要なので、施行は各国の取組みを勘案する必要がある為、法案成立から3年以内となっている。

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信用取引の基本的な問題とその代替策について
株式の信用取引を簡単に説明すると、証券会社が投資家に株式を購入するお金を貸すか、売る株式を貸すかで、何らかの信用を投資家に供与することになる。その為、担保となる保証金が必要で、その金額は金融商品取引法では最低30万円が必要と定められている。また、必要とする保証金額は供与する信用枠の30%と定められているので、30万円の保証金だと100万円分の信用取引をすることが可能だ。なお、保証金代わりに流動性のある有価証券を代用することも可能で、こちらの方は信用を供与する証券会社が時価の80%以下の掛け目で保証金として見做す。
何故、投資家にとっては分かり切ったことを書いたかというと、今一度、現行の信用取引制度の問題点についてなるべく平易に考えてみたいからだ。代替手段がある場合は、その点も触れたい。

【検討点1=信用取引は30万円から始められるか】
この答えは少し難しい。信用取引は、証券会社が投資家に対して信用を供与する仕組みなので、それに足る相応の金融資産を有するものと証券会社自身が判断できなければならない。昔の信用取引は、最低でも1千~2千万円の預かり資産が必要だったが、投資家が信用取引を決済する場合、反対売買以外に借りたお金や株式を投資家が別途調達して証券会社に返すことも可能だ。信用供与する側から見れば、もしも投資家が損失を被った時の事を想定するので、追加の保証金が出せるか、現引きや現渡しが可能か、ある程度の金融資産があると判断されなければ信用取引は行えなかった。

しかし、ネット取引が一般化することで、原則預かった範囲の保証金内に損失が収まるよう強制的にロスカット取引を行うことを前提に、資産家でなくとも信用取引を行うことが出来るようになった。ネット証券が信用を供与する場合に考える投資家の相応の金融資産とは、現状では3~500万円相当だろうか。それも他社の金融資産を含めてという事だから、預貯金を含めると多くの投資家が信用取引適格者としてクリアする。だから、証券会社の判断によっては30万円から信用取引を始めることが出来る。ただし、投資家によっては、信用取引の仕組みである追加保証金(マージンコール)や現引き・現渡しなどを全く想定していない場合もある。

【検討点2=保証金もしくはその代用とする有価証券は効率良く使えるか】
現行の信用取引は投資家によるデイトレードを想定したものではない。個人投資家が行うデイトレードの善し悪しは別にして、アルゴリズム取引やマーケットメーカーの取引と同様にある種の流動性向上には寄与しているだろう。そのデイトレーダーが信用取引を利用する場合、同じ保証金による信用枠の利用は日に原則1回転となる。このルールの中心となる考え方は、当日中に売買したものの決済が終わっていないからだ(取引所ルール)。しかし、取引も決済も電子化された現在、このルールは少し古いように思う。確かに決済は4日目で終了していないが、保証金も売買した株式も証券会社にある投資家の口座内のあるのだから、同じ保証金を利用して何回も売買が可能となる仕組みに変えるべきだ。

今は、信用取引の保証金も代用となる有価証券の評価も前日の終値を使って1日1回行う証券会社の仕組みだが、これをリアルタイムで行えば、日に何度でも同じ保証金を利用して売買を重ねることが出来る。その為には取引所ルールの改正と、証券会社側のリアルタイムな投資家ポジションの管理が必要になってくる。

この問題に対しては、ネット証券A社が取引所の立会外取引を利用してデイトレーダー用に取引回数の制限ない取引を試みているが、同社間顧客の売買注文のマッチングになるので取引量や銘柄が限られている。また、信用取引と同様のレバレッジ取引効果がある個別株CFDについては、FX取引と同様にリアルタイム決済なので、日に何度売買して保証金(CFDの場合は、証拠金)を有効に利用することか可能だ。しかし、信用取引が収益の中心であるネット大手証券は、信用取引と競合するのでこれを取り扱わないし、FX取引の様にオファー・ビットをヒットする取引きする方法なので、寄付きや引けの様な通常の株式売買手法が使えない。

【補足検討=値付けが取引所より細分化されたり、夜間取引が可能なPTS(私設取引システム)では、信用取引は使えないか】
信用取引は、流通市場の中核である取引所取引を活性化させる目的で仮需用をつくる制度という位置付けなので、現行の法規制ではPTSでは利用できない。しかし、最近個別株CFD取引サービスを提供するネット証券B社が、東証の売買価格情報を止め、C社のPTSの価格情報で売買させる方法に替えた。
この事の意味を考えてみると、個別株CFDで投資家がヒットしたPTSの株価は、C社を通じてカバー業者(外国証券会社)がPTSで売買することを前提にしている。CFD取引は、店頭デリバティブなのでカバー業者が必ずしもPTSでの売買を取り次がなくともいいが、投資家からみると信用取引と同様のレバレッジ取引効果がある個別株CFD取引で、PTSでの取引に参加していることになる。
但し、現状では個別株CFD取引は、デイトレーダー間に定着しているかというと、まだまた遠い道程だ。

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最近のFX取引動向
長期円高傾向が終了したかどうか分かりませんが、個人が中心となって利用されるFX取引は1月、2月と前月比で2割以上取引金額が増加しており、昨年3月以上続いていた取引の減少傾向に歯止めがかかったかも知れません。
 店頭FX取引は、金融先物取引業協会が毎月の取引の速報データを公表していますが、それによると2月の取引は金額ベースで152兆円となり、前月比27%の増加です。また、通貨別取引金額ではユーロ絡みが取引全体の約6割を占めていますが、ドル円は取引量が急増して前月比62%の増加となっています。また、2月末時点でのポジションでは、ユーロ、ドル、豪ドルの主要取引通貨でみると対円でのショート・ポジションが増加していて、特にドル・円ではドル上昇局面で逆張りスタンスの投資家が多かったようです。このことが、3月に入ってからの円軟調を支えているのかも知れません。

☆最近のFX取引動向

なお、FX業者の最近の動向としては以下の様なことがあります。
・実質的な手数料であるスプレッドを縮小する傾向が強まっています。主要業者は概ね0.5銭程度のスプレッドですが、各社ではキャッシュバック・キャンペーンなど実質的に更なる手数料引き下げ競争が行われています。なお、野村は0.1銭単位まで取引値を表示し始めていますが、スプレッドは0.8銭程度を確保しているようです。
・法人向けサービスを強化する動きがFX業者間で強まっています。一つは、個人と異なりレバレッジ規制対象外なので、資金効率良く取引が可能となる点をアピールしています。この流れで、ディーリングを行う証券会社向けサービスを強化する動きもあります。一方、一般の事業会社向けサービスは、貿易為替などの取込みと狙うものですが、こちらの方は、事業会社側でのポジション管理やリスク管理機能が問われるのではないでしょうか。


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投資家が企業に望むこと
勿論リスクを負う投資家は、そのリスクに見合った企業の成長を期待するだろうが、大切なことはその判断をし易いように企業から情報提供がされているかどうかだ。だからディスクロージャーの充実や適時開示(この言葉は、本来取引所用語だが、良いニュースも悪い出来事も素早く情報提供すること)の強化が投資家からは常に求められている。では、具体的にどの様な事に投資家が注目しているか。

 機関投資家の中核である団体である生命保険協会は、上場企業や機関投資家への調査を通じて以下の要望を取り纏めている。(以下の文節の数字は、平成23年度生命保険協会調査“株主価値向上向けた取り組みについて”より)

【経営目標の設定・公表】
8割以上の機関投資家は、企業の経営ビションを把握する為に中期経営計画の公表を求めている。これに対して、実際に公表している企業は7割強となるが、その中で最も投資家に重視されるのはROEだ。
8割以上の機関投資家が重視するROEは自己資本に対する純利益率だが、日本企業の6.0%に対して米国企業の15.1%とまだまた差は大きい。
また、最近の市況回復により今年は再び公募増資などファイナンスが増加することが予想されるが、一方では昨年上半期ベースで上場企業の内部留保額が167兆円過去最高水準(リーマンショック前の2007年の163兆円を超え)となっている。投資家としてはある程度経営計画の中に資本政策への考え方などを示すべきとしている。

【株主還元方針の公表・説明の一層の充実】
9割近い投資家が還元策の公表を求めているが、実際に配当性向や総還元性向(自社株取得も含めた指数)などの数値基準を公表しているのは3割程度の企業となる。また、9割の機関投資家の投資スタンスは配当を重視したものだ。なお、日本企業の配当性向は年々上昇する傾向にあり2010年度のそれは約30%と米国企業に等しくなっている。ただ自社株取得に関しては、約8割の投資家がもっと積極的に実施すべきとしている。

【コーポレート・ガバナンスの充実】
先ず企業も投資家も、大多数が対話の充実を上げているが、問題はどの様な方法で行うかだ。投資家側は、経営方針が分かるような開示や説明会の開催など求めるのが中心だが、企業側は多様なIR方法などによって充実しようとしており、少し双方の方向性が合っていないかもしれない。投資家が求める内容としては、その他には危機管理(法令違反・情報漏えい・自然災害対応など)や株式総会での議決権行使の利便性向上などを上げている。

 個人投資家に関しては、野村インベスター・リレーションズが昨年11月に公表した個人投資家モニターアンケート調査があるが、それによると企業に期待するIR情報は、業績見通しが最も多く、全体の72.5%が求めているが、以下は次の様になっている。
・配当政策    ・・・44.0%
・強み、競争優位性・・・42.8%
・事業内容    ・・・・38.7%
・株主優待情報   ・・・38.7%

機関投資家も個人も、自らがその企業の成長力を理解する為の事業戦略と利益還元策に関する経営トップの考え方を重要視している。
少し私見を述べるなら、経営者が市場を通して株主や投資家にどう向き合うか求められており、その為に自社の株価水準をどの様に考え、資本政策に関する考え方をある程度示すこともまた必要だろう。

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取引所のIPO活性化策について
日本の資本市場に関する様々な問題への取組みは、最近は取引所中心に行われることが多い。日々動く市場相手なので、当たり前の事かもしれないが、法律や業界のルールを改定する前でも、取引所の諸規則をかえることでスピード感のある対応をしている。最近のコーポレートガバナンス強化の取組みなどみていると、やはり取引所中心に日本の資本市場がまわっていると率直に感じる。

 東京証券取引所は昨年12月に、雇用の大部分を支えるなど日本経済において重要な役割を果たしている中堅・中小企業の活性化を目的に、施策を発表している。その概要は次の様なものだ。
(※以下は本則市場で、新興市場マザーズの基準は別)
      
① 経済情勢に合わせたIPO(新規公開)の為の上場基準の整理・緩和
形式的な基準を以下の様に整理している。
・利益基準について
経常利益及び税金等調整前当期利益→経常利益
これにより、特別損失が発生した場合でも上場申請が可能となる。また、利益水準について2年間で総額5億円以上とすることで、直前の一時的な業績悪化の場合でも上場申請を可能とした。なお、この利益基準を満たせない場合は、上場時の時価総額基準で救済されるが、この数値を1000億円以上から500億円以上に引き下げた。
・純資産の額は、上場時点で10億円となる見込みがあることして、上場時点の数字で判断することにした。
・上場審査に要する時間を標準審査期間3ヵ月と定め、審査スケジュールを予め提示することで上場時期の予見性を向上させた。
・直接一部に上場する場合の時価総額基準を、500億円から250億円に引き下げた。

②一部指定のルールの合理化
既に上場している企業が、東証一部に指定替えする際の審査に関して、審査内容を簡略化・整理している。具体的な一部指定基準は下記の東証HPへ
○一部指定基準

なお、一部に指定替えされれば、流動性も向上して株価も注目されるようになる。
みずほ証券リサーチ&コンサルティングは、次のレポートを公表している。(3月15日)
○東証一部指定候補銘柄を探る

③IPOに関する情報発信の強化
取引所が各地でIPOの説明会を積極的に行うのは、当たり前のことだろうが、実際企業を取引所まで誘導してくれるIPO対応可能な証券会社の機能が必要だ。IPOの検討段階であれば、財務的な検討などは、会計系のコンサルティングでIPO準備を行うことが出来るが、実際の上場申請は証券会社を通じて行わなければならない。東証は新規上場の主幹事業務を円滑に実施できる証券会社の一覧をHPで公表することを始めた。
少し厳しいかもしれないが、投資家や利用した上場企業からみたパフォーマンス評価があれば、もっとリストは有効になると思う。

○主幹事候補証券会社一覧

※以上の東証上場規則に関する改定は、3月9日から施行されている。

今回のテーマは、あくまでも既存産業の活性化策としての中堅・中小企業向けIPO活性化策だが、新規産業育成目的の新興市場マザーズでのIPO活性化策は、昨年の3月から東証において実施されている。

○マザーズの信頼性向上及び活性化に向けた施策の概要

なお、IPO活性化は資本市場の需要な政策だが、市場からの退出基準の厳格化や、その受け皿としてのフェニックス市場(上場廃止銘柄の店頭取引市場)の整備も急ぐべきと考える。

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投資家にとっての証券会社の役割について
証券会社のことを第一種金融商品業者と呼ぶ金融商品取引法になって、もう4年半が経つが、個人投資家にまで広く金融商品を提供するという意味でこの名称になっている。同じ法律上の扱いにFX業者が入るが、投資家からみて随分イメージが異なる。
 最近は、市況の急回復もあって少しトーンダウンでしているが、僅か数ヶ月前まで構造不況業種のように言われていた。しかし、最近の上場証券会社の株価上昇率は著しものがある。詳しい株価の分析はアナリストに頼りたいが、では証券会社とは構造的な問題が多々ある市況産業なのか。
先ず投資家によっての役割と言う視点から証券会社の機能を見てみて、現在抱えている問題についても簡単に触れてみたい。

【機能1=金融商品の供給】
株式・投信・債券(最近はFXや先物などデリバティブも)を供給することは証券会社にとって当たり前に思うが、単に品揃えが多ければ良いという訳ではない。需要なことは、投資家の目的に沿って提供されているかだが、ネットでも対面営業でも投資家が考え選択しやすくなっているかが肝要だ。例えば、ネット大手では数百から千以上の数の投信を購入することが可能だが、投資家に選びやすくする工夫がされている。(但し、本当に選択しやすいかどうかは現段階ではネット利用の投資に慣れていないと難しいかもしれない。)投資対象がアジア新興国などへグローバル化しかつ商品などにも多様化しているが、その分投資家の選択コストが増加している。
当然だか、商品を供給する証券会社サイドは如何にしてこのグローバル化の仕入れコストを軽減するかが重要で、その為、外国株式や外国債券など一部仕入れるインフラを共有化する動きもある。全体としては、運用会社が相応のインフラコストを負担する投信だと証券会社サイドの負担も軽くなるので、個人投資家への商品供給は投信に偏りがちになっている。
債券に関しては、流通市場が整備されていないと言う問題もあるが、個人投資家にとっては社債も外国債券も供給体制は不十分だ。

【機能2=売買執行】
株式を始め金融商品を売買するのは証券会社の基本的な機能だ。投資家にとっては以下の点が重要視される。
・ストレスを感じない売買執行=投資家によってはストレスの感じ方が違うが、取引所の高速化への対応・売買コストを下げるアルゴリズム取引・投資家がタイミングを計る自動売買(システム・トレード)、そして何より重要なのは投資家が売買判断するまでのコミュニケーションかもしれない。
・レバレッジ供給=信用取引が中心になるが、売買を円滑に執り行う為に売付けの為の貸株の整備が証券会社間でも格差出始めている。つまり投資家が売りたい時に株式を調達してくる株式調達力の差がある。
・代替投資機能の提供=デリバティブとPTSの2つある。デリバティブは、元々派生商品と言われていて何か原資産に投資する代替投資機能があるが、原資産とセットで使いこなせると取引の効率性は上がる。PTSに関しても、取引所取引の時間以外や値付けが細分化されることで取引所の代替機能がある。しかしまだ利用率が低い。デリバティブもPTSも、代替機能を個人投資家が円滑に利用して行く為には、少し時間が掛かりそうだ。

【機能3=説明・助言機能】
投資家にとってチャント分かり易く説明してくれることは、証券会社に最も求めていることだ。また投資判断を一押ししてくれる助言も有り難い。このコミュニケーションがあって、高い手数料も納得して払う。少し整理しておかなければならない事は、金融商品取引法上の投資助言業だが、これはアドバイスに対して対価を定める契約が前提となるので、多くの証券会社が説明・助言して金融商品を販売している行為とは異なる。投資助言業の方は、証券会社ではラップやSMA口座で対応するという仕組みになっている。
ネット証券は、投資家自らが選択することが前提なので、この機能が必要ないかというと、コールセンターである程度説明しているし、最近は動画を利用し始めているが、まだ他ネット証券との差別化程度の取組みのようだ。

【機能4=市場及び商品の情報提供】
情報ベンダーによって投資関連情報は大量にかつ多様に流されているので、既に十分ではないかとの意見もあるだろうが、投資家にとって少し違う。投資家は、市場や企業の情報を自ら求めるように取り纏めて、効率よく伝えてくれる機能を証券会社に期待している。

☆投資家からみた証券会社の機能

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最近の投資信託動向について、3月上旬時点
2月は投資信託に関しても大きなトレンドの変化点となった可能性があります。
既存のファンドでは、相変わらずグローバル・ソブリンもの中心に資金流出が続いており、1,837億円の資金流出で、これで6ヵ月連続ですが、新規設定ファンドの方は3,380億円の設定となり、差し引きでは投資信託への資金流入超に変りました。なお、新規設定のファンドへの資金流入額の半数以上が豪ドル債ものです。

詳しくは、三菱アセット・ブレインが公表している下記資料をご参考ください。

☆投信マーケット概況2月号(3月6日公表分)

 また、投信の運用会社が個人投資家向けに発信する情報(レポート)に関して、米国を中心にマクロ経済の先行きを予想したり現状を解説する月次のレポートが増加しています。米国経済、中国政策動向、新興国景気と、運用会社の現状の興味は大きく分けると3つの情報の固まりになっていますが、日本株見直しに関するものも増えています。

 今後、投信の運用会社が何に注目しているかは、3月の新規設定ファンドの投資テーマから推測できますが、日本株を高配当株・割安株中心に見直す動きが強まっています。また、日本株投資に15%・30%というターゲットを付け、設定時からその分上昇したら償還してしまうファンドも一つのトレンドになっています。 更に、通貨や金などの動きに2倍のレバレッジを掛けたファンドも、日本で設定されています。

☆最近の投信運用会社の情報提供の傾向と運用テーマ(2月上旬時点)  

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ファンドの問題について
10年余りの貯蓄から投資”での主役は勿論個人投資家だが、商品の中心はファンドであったことに間違いない。投資家から資金を集めて、多様な投資対象に対して効率よくプロのファンドマネージャーが運用を行う。その中核は投資信託だがそれは国内で組成されたもの以外に海外のファンド、不動産物件に対象を絞ったリート、私募のファンドなど多様なものがある。これらのファンドの問題とは何なのか。
現在金融審議会の「投資信託・投資法人法制の見直しに関するワーキング・グループ」で行われている議論も含めて、なるべく易しく考えてみたい。

【ファンドの販売上の問題】(この問題は主に、販売する証券や金融機関の販売のあり方が中心だ)
 主に公募の投資信託に関して、簡単に言うと対面営業でもネットでも、ちゃんと説明して販売しているのかという事だ。
・その中心は目論見書が投資家にとって分かり易く記載されているが、ということから始まっている。投信目論見書の平易化だが、これは2年前の4月から始まっている。また、海外ファンドなどでデリバティブを組み込んだ投信などは、リスクの説明を厳格しなければばらない。この分は、昨年の4月からだ。
・売れ筋の高い分配金が期待できる通貨選択型投資信託については、この2月から投資目的に沿っているか投資家と確認して販売者がその意向を記録しなければならない。
・毎月分配型の投資信託はグローバル・ソブリンが出てもう随分経つが、常に高分配金を維持する為にファンド元本の一部も充てている場合もあることに批判がある。確かに、分配金は利益配当金ではないが、投資家が誤解しないよう、分配するものがファンド運用の利益なのか、元本なのが明確にした方が良いだろう。この改革は今後なされるだろう。

 投資信託の乗換えに関する批判がある。あちらのファンドを売ってこちらを買う。これ自体は問題ないだろうが、投資家は投資信託の購入時に2~3%程度の手数料を支払う。その為、販売者はファンドの乗換が手数料稼ぎ目的ではなく、投資家の意思に基づき行っていることを証明する販売態勢が必要になっている。投資家が合意すれば、短期の乗換えは全てOKなのかという、乗換えの目的が投資目的に沿っていることを考えなければならないので、実際は難しい。しかし、当初設定から基準価格が15%上昇したら、自動的に償還するという条項があれば、今回の日本株式市場の上昇のように昨年12月に設定した投資信託が2カ月程度で償還し、また新たな投資信託を設定する資金に回ることも期待出来る。

【ファンドの仕組み上の問題】
 先ず公募投資信託で言うと数が多すぎる。昨年末では約4200本のファンドがあるが、この数だけプロの優れたファンドマネージャーがいる訳ではない。その為、ファンドの運用効率が悪化し、また管理コストも重荷となるようなファンドも出てくる。この公募投信を統合したり、強制的に償還する仕組みが必要との認識が、日本の運用会社にはある。別に運用効率の良い外国籍投信を買えば良いという投資家もいるだろうが、販売チャネルは限定されるし、何より国内の運用会社を育成すれば周辺の金融サービス業務も国内に拡がる効果がある。

 J-REITもファンドの一種(投資法人)だが、同じ様な問題がある。海外リートに出来て、J-REITに出来ないことがあるので改善して欲しいと業界から要望が上がっているが、簡単にいってしまえば、普通の上場会社のような資本政策が出来るようにして欲しいということだ。例えば以下の様なことがある。
・転換社債(転換投資法人債)の発行。(※債券は既に発行できる)
・ライツ・イシューの利用
・種類株(種類投資口)の発行
・自社株(自社投資口)の取得
これらの上場企業なみの資本政策の為には、J-REITに対するインサイダー規制対象の制度整備が必要になってくる。

【個人投資家のファンド利用を推進する為の取組み】
投資信託協会は、投資家増加策として次の要望を金融庁に行っている。
・確定拠出年金(日本版401K)の参加者個人の拠出限度額の更なる引上げ。例えば、主婦の実質的な利用が可能となるような仕組み。
・英国のチャイルド・トラスト・ファンドや米国の制度(529 プラン)等を参考として、資金拠出者の子供、又は孫の将来必要となる資金を事前に準備するための非課税の長期積立制度を創設すること。

金融庁は、平成25年度までに制度整備を行うとしている。

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ジャンル : ビジネス

コーポレートガバナンス強化の仕組みとしての社外取締役
オリンパスや大王製紙の件で、再び日本の上場企業のコーポレートガバナンスが問われている。上場企業の経営者の独断専行が行われないよう、外部の牽制機能として社外取締役の機能が期待されているが、これは、あくまでも株主や投資家の立場からなので、実際の“社外”の意味は少し異なる。

会社法で定める処の“社外”取締役の要件は、会社に所属していないことは勿論、その会社と子会社に過去5年間役社員として在籍していなければOKだ。親会社からは勿論、主要な取引先、コンサルティングの依頼先など、経営陣と利害関係があっても “社外”取締役となることが出来る。会社法は、全ての株式会社を前提としているので、ある意味では当然だったかもしれない。しかし、株主や市場が求める“社外”とは、経営陣への牽制機能であり、その為には経営陣から経済的には独立した存在でなければならない。

よって、取引所では上場会社に対して、経営陣からの独立性の高い独立役員の設置を上場企業に求めている。これは、社外取締役においても約半数の上場企業しかの導入していない実績を踏まえ、東証が定める独立性の基準を満たす社外取締役か社外監査役(殆どの上場企業で半数以上が社外監査役である必要がある)であれば良しとした。

取引所が定める独立役員の要件は、唯1点で“一般株主と利益相反が生じるおそれのない”ということだが、ただしその独立役員が、直接及び間接的(近親者が該当)にも上場企業と経済的関係が強い場合は開示するという牽制機能がついている。

この制度は2010年に導入されたが、オリンパスも大王製紙もこの制度では、社外監査役のみを独立役員としていた。よって、オリンパスの独立役員は、代表取締役解任の決議に参加する権限を持っていなかったし、大王製紙ではファミリー企業の私物化が起こりやすいような企業グループの形成に異議を唱える権限もなかったということになる。また、独立役員とはならない社外役員でも、会社との取引や役員相互就任、あるいはこれらの会社からの寄付と受けている場合もあった。

本来なら、独立性の高い社外取締役導入を上場会社に義務付けるというのが、コーポレートガバナンス強化の目的に沿っているように思うが、これが上場会社の実態が遠いのと、現在法制審議会で会社法の見直しが為されているので、こちらの法改正を待たなければならない。

但し、取引所は独立役員及び社外役員の開示を強化することで、株主や投資家がガバナンスを判断しやすくするよう上場制度を見直す。会社との間での取引関係、社外役員を相互に就任させる関係、会社から寄付金等々を受ける関係に関する情報開示を徹底し、この3月期決算会社に対応できるよう5月を目途に実施する。

一方、法制審議会では既に会社法改正に対して中間試案が公表されているが、社外取締役の選任の義務付けについては、以下の3案併記となっている。
A案=公開会社でかつ大会社である場合に、義務付け
B案=有価証券届出書の提出を行う会社に、義務付け
C案=現行法を見直さない
取引所や投資関連諸団体は、マザース上場企業など、会社法上の大会社に該当しない場合があるので、B案を支持している。また社外取締役の要件として、親会社の役社員を除く案多く支持されている。

ただし、コーポレートガバナンスの仕組みをチェックして投資家に伝えるのは、やはり取引所を含めた市場の基本的な機能だろう。

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貯蓄から投資へ~個人の資産形成の視点から
“貯蓄から投資へ”と言う言葉は、すっかり国民の間に定着したと思いますが、実際の貯蓄から投資へお金の流れは少し滞っているようです。確かに、欧米発の金融危機もあり、大震災が起き、欧州の債務危機問題に肝を冷やすような局面が続きましたが、一時的なリスクオフで現金に資金が回避しているというより、構造的な問題に見えます。個人金融資産に占める現金・預金の割合は、昨年9月末の時点で56%と先進国の中では群を抜いて高い比率です。(昨年12月公表の日銀資金循環統計速報)

歴史的な低金利が続いていますし、銀行や郵便局でも投資信託や外国債券は販売されていますが、満期の預貯金を投信にする以上に預金が増加しているのは、日本の個人投資の仕組みに何か仕組みの問題があると思わざるを得ません。

欧米諸国の様に金融所得一体課税が整備されていないので税制も理由でしょうが、こちらの方は株価対策名目で株式及び株式投信(実際に日本株式を買っていなくても)の譲渡益に対して軽減税率の適用が続いていますので、税制だけの問題ではないようです。

資産運用=つまり余裕資金をどう運用して利益をかげるかについては、確かに投資信託を始めとする様々な金融商品が提供され、その販売チャネルも随分と増えましたが、国民全体で見たとき、その余裕資金をどう作るかに“投資”が関わっていることが、非常に少ないように思います。

貯蓄や保険商品の様に個人の資産形成に役立つ為には、目的を持って持続的に投資するスキームが必要ですが、米国で投資信託が広範囲な個人に広まった理由として、401Kを始めとする確定拠出年金制度の普及が上げられます。ウィキペディアには、この401Kに関して詳細な記載がありますが、それによると現在米国では約6000万人が利用しているとのことです。

老後の資金というのは誰しも必要とするものですが、投資も利用しながら資産(老後資金)を形成していく仕組みとして、日本でも確定拠出年金制度(日本版401K)が2001年に始まっており、既に10年以上経過しています。この制度の概況は以下の通りです。

○昨年12月末時点で、日本版401Kの制度加入者は約433万人。
○その97%が確定給付型年金制度など企業年金から移行したものだが、個人も制度に参加することは出来る。但し、他の企業年金制度(厚生年金ではない)と重複して利用できず、よって現在は公務員や主婦などは利用できない。
○金融機関などが登録運営管理機関として、預金・保険・投信など利用可能な金融商品を提供しながら、利用者の口座を管理しているが、現在は198社(実務上のデータ管理や作業は、主なレコードキーパー4社が集約して行っている。)
○企業の適格退職年金制度が2012年3月末で廃止となるので、その受け皿としても期待されている。
○今年1月より、企業が拠出する金額の範囲で、従業員が別途資金を出して積み立てることが可能となった。(マッチング拠出)勿論、制度にいる間は利益に課税されない。

個人的には、高利利回りを約束してくれる確定給付型の年金が良いのは当然だと思いますが、低金利でそれが難しいことと、企業が不足分をカバーすることが困難となってきていますので、個々人が運用成果について責任をもつこの日本版401Kへの制度移行が今後大きく進んでいくことが予想されます。
但し、現在この制度に加入する個人に対して提供される運用管理機関のサービスは、以下の点で問題もあると考えます。

●運営管理機関によって、提供される金融商品の数・幅に相当のバラつきがあること(特に、投資に関する商品には運営管理機関ごとの差が大きい)
●運用している金融商品を変更する際、通常の金融商品の売買に比べると相当な時間が掛かる場合が多い。
●制度的には運営管理機関を替える事が出来るが、現状では一ヵ月以上の期間がかかり、企業型が事実上難しいし、個人の参加者にも不便。(金融商品を一旦処分して、新たに購入する必要があるが、その間のリスクを個人が負うことになる)

☆確定拠出年金制度の概要と運営上の問題点

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