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2012/10
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投資信託の販売は、何か問題になったのか
 貯蓄から投資への政策で、最も期待されている金融商品が投資信託に間違いないが、その為、金融機関での窓口販売も解禁されて早くも14年が経過する。今や、郵便局の窓口でも投資信託を薦められ、インターネットも含めて販売チャネルが随分増えた。その裾野の拡大とともに、投資信託の販売現場での問題もまた増加しているようだ。

 (独)国民生活センターが7月下旬に公表した、全国の消費生活センターに寄せられた投資信託に関する相談は、次の様な状況となっている。

●2011年度の投資信託に関する相談件数は、1,792件で年々増加傾向にある。
(以下、2007年からの累計から)
●相談者の約半数以上が70歳以上で、60歳台も含めると約8割を占めており、高齢者の相談が多いのが特徴となっている。
●投資信託の購入金額の平均は約1,200万円と高額である。
●購入形態は、約6割が店頭、3割弱が金融機関や証券会社のセールス訪問によるもの、1割が電話での勧誘によるものとなっている。
●相談内容からの問題点を大別すると、次のような点が上げられる。
元本保証ではないこと等リスクについての説明が十分ではない。
投資信託の契約を元々の目的としていなかった消費者がトラブルに遭っている。(例えば銀行での預金目的)
しつこい勧誘や判断能力が不十分な者への勧誘など、勧誘対応そのものに問題がある。
商品内容が理解できず、解約に関する販売者の説明も不十分な場合もあった。

商品性に起因する問題については、主に次の2点が指摘されている。
・ノックイン型の様に、デリバティブが組み込まれある一定条件を満たせば元本が保証されるが、そうならないケースの説明が不十分な場合。
・毎月分配型で、分配金が運用益からではなく元本を取り崩して支払われることがあるが、この点の説明が不十分な場合。

一方、本年2 月には投資信託の販売に関する監督指針の改正が金融庁により行われており、投資信託の販売者は次の様な態勢整備が求められている。

①通貨選択型ファンドについては、投資対象資産の価格変動リスクに加えて複雑な為替変動リスクを伴うことから、通貨選択型ファンドへの投資経験が無い顧客への勧誘・販売時において、顧客から、商品特性・リスク特性を理解した旨の確認書を受け入れ、これを保存するなどの措置をとっているか。
②元本の安全性を重視するとしている顧客に対して、通貨選択型ファンドなどのリスクの高い商品を販売する場合には、管理職による承認制とするなどの慎重な販売管理を行っているか。
③投資信託の分配金に関して、分配金の一部又は全てが元本の一部払戻しに相当する場合があることを、顧客に分かり易く説明しているか。

この様に、金融機関や証券会社の店頭において、投資信託の販売活動は、顧客を知り、顧客の投資目的に合わせて、商品内容を説明し、リスクの説明も丁寧に行わなければならない。また、これら販売活動のプロセスも記録され管理されることとなるので、個人の投資家、販売者双方にとって、投資信託の購入は時間とコストのかかる作業となる。

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空売りの仕方について
 リーマンショック以降、市場対策の時限措置として空売り規制が強化され、半年に1回延長措置が取られています。強化されている内容は、株式を手当てしないで空売りするNaked Short Sellingの禁止と、発行済株式総数の原則0.25%以上の空売りポジションの保有者に対する報告義務(証券会社と通じて取引所へ)ですが、どの様な効果と機能を果たしているか個人には分かり難いので、空売りの仕組みを簡略化して示したいと思います。

 ☆空売りの仕組みと規制

株式市場において、空売りを行う場合は株式を借りて売らなければなりません。

例えば、個人投資家なら取引の口座を持つ証券会社から、空売りしたい株式を借りる訳ですが、証券会社の株式調達方法によって次の2つに分かれます。

①証券金融会社から借りる制度信用
②貸株市場から借りる一般信用
また、機関投資家や海外投資家は、基本的には以下の方法を用います。
③貸株市場から調達する

①につきましては、証券金融会社内で信用取引の買い残がある程度ないと株式を借りることは出来ませんが、株式を借りる場合は、利用する証券会社がどこであっても同じ条件となります。また、頻繁に貸し借りされる銘柄は毎日、全銘柄は1週間に一度、その銘柄毎の貸借状況が公表されます。

②と③は、貸株市場から証券会社や金融機関が借りる訳ですが、相対取引の市場なので、株式の調達力や調達条件も各参加者によって異なります。また、②に関しては1週間に1度銘柄毎に証券会社から集計した取引状況が証券業協会より公表されますが、③の関する公表数値はありません。但し、大量に空売りしたものは現在、報告義務があるので、空売りしたものの報告ベース(銘柄毎の集計はされない)である程度の状況は推測することも可能です。

つまり、現在の状況では、個人投資家は空売りの状況の一部しか知り得ないという訳です。もし、個人投資家が、海外の金融機関と同じように銘柄毎の空売りの状況を知りたいと欲すれば、貸株市場の取引をしる必要があります。この情報は、個人投資家にとって有効な情報か如何か分かりませんが、少なくとも空売りを欲する個人トレーダーにとっては、把握したい情報でしょう。

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クラウドファンディングと投資の間に
 今年4月に米国で成立したJOBS Act(Jumpatart Our Business Startups Act)に含まれていたクラウドファンディング条項が一時話題になりました。今までも、100万ドル以上の純資産を持つ富裕層相手に500万ドル以下の資金を集めるのは、米SEC(証券取引委員会)への簡易な手続きで行うことが出来ましたが、この調達上限を5000万ドル以下として、投資家の基準も、年収か純資産が10万ドル以上の場合には投資額上限はその金額の10%以内、それ以下の場合は投資上限額が5%若しくは2000ドルとするなどの緩和策です。つまり、中小企業にとって、殆ど必要な資金を、簡易な手続きで一般の投資家から集めることが可能になったという事です。また、調達金額が100万ドル以内なら、SECへの登録なしに募集が可能となる少額発行枠の条項も新たに設定されています。実施は、これからSECの関係ルールが定まってからですが、個人にとって未公開投資が身近になるということです。

この法案の目的は新興企業の育成を目的にしたもので、ひろく個人から資金を集めるのでクラウド(crowd:群衆)ファンディング条項と呼ばれています。なお、同法の詳しい内容は“クラウドファンディングの幕開け~JOBS Act成立の意義とその内容~”(資本市場研究会発行月間資本市場7月号千田氏)をご参考ください。

 このクラウドファンディングは、比較的少額のお金を不特定多数の個人から集める事を想定していますので、インターネットを利用したクラウド・コンピューティングのcloud(雲)にも架けられているようです。

 さて、日本におけるクラウドファンディングの状況についてはどうかと、上記の米国法の目的とは少し異なる状況です。ネット上でクラウドファンディングを取り扱うサイトは、この半年で随分増えたように思います。但し、ファンディングの目的はイベントやキャンペーンなどへの寄附行為が殆どです。
クラウドファンディング・運営サイトの対応を簡略化すると、以下の様な手順になります。

①ネット利用でプロジェクトと申請させる。
②運営サイトによる審査
③プロジェクトのキャンペーンページの作成
④ファンディングする寄附に対して、何を対価として出すか決定(運動選手ならサイン入り写真や、社会貢献的なものなら簡易な報告書など)
⑤ネット上でプロジェクトを一定期間公開して、寄附を募集
⑥目標額に達すれば、運営サイトに成功報酬として10~20%の手数料を支払う
⑦プロジェクトの終了時に、④で決定したものを出資者に提供

つまり、ネット上でのプロジェクトの公開と寄附集めというのがコアになっていますので、運営サイトの注力はキャンペーンページの作成に重点があるように感じました。その為には、解り易く、アピールしやすいプロジェクトというのが中心になるようです。また、原則は寄附集めですから、特別なライセンス(業法上の許可や登録)は入りません。

 ただし、米国法の改正主旨のように、クラウドファンディグをベンチャーや中小企業の資金調達に使う目的に進化させていく為には、単発のイベントやキャンペーンではなく、継続的な事業の情報の提供の仕方や、寄附行為から投資行為に進化させる仕組み、そして投資家のリスクへの対応などのサポートが必要です。

この為、クラウドファンディングを、ベンチャーキャピタルや証券会社などの既存の金融商品取引業者が、先ず理解し、そして正しい未公開株投資の為にも、使い込んでいくことが必要だと考えます。そうすることで、ベンチャー投資や資本市場の裾野が広がるのではないでしょうか。

☆クラウドファンディング、マイクロファイナンスとその応用の概略図

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未公開株の正しい買い方
 どんな形であれ、詐欺行為は許せない。オレオレであろうが、未公開株であろうが、高齢者を中心に甘言で人を騙す犯罪には、社会を上げて撲滅する取組みも必要だと思います。

だた、証券会社の店頭に貼られる未公開株詐欺の注意喚起を行うポスターやホームページ上での撲滅キャンペーンの文言を見る度、いくらかの違和を感じます。そもそも、証券会社を訪れる個人にとって、未公開株投資は身近なのでしょうか。確かに、公開株は証券会社で扱っていますが、公開しそうな未公開株の情報を証券会社に求める個人は殆どいませんし、多くの証券会社でも未公開株式を取り扱っていないので、営業員は未公開株投資に関する説明をしません。むしろ、この事の方が問題で、少しでも未公開株投資に
関して興味のある個人に、正しい未公開株投資のあり方を周知していくことに、業界としての責任があるよう思えます。

 そこで、現状での未公開株の正しい買い方を考えてみました。

【上場を目指す未公開企業の株式】
上場を目指す未公開企業が、上場の準備段階(取引所に上場申請する為の)に入ったところで、取引先や従業員などの株式を発行する事はあります。しかし、この段階の企業が、見ず知らずの個人に自社への投資を募ることはありません。また、上場準備と上場希望は大きく違うので、上場する為には企業が最低限どの様な状況になっていなければならないか、これらの情報提供は証券会社で行うことが出来ます。
簡単に言えば、上場準備に入っている企業の株は、個人が未公開株をして入手することは先ずないという事になります。

【有望な未公開株は買う事が出来ないのか】
世の中の変化や進化にあった仕事をされる企業に投資する。投資した企業が大きく成長するかも知れませんし、残念ながら破綻する可能性もあるのでベンチャー企業への投資となります。個人は自分でその商品やサービスを使ってみて、投資リスクを承知で有望だと判断した未公開株を買う事になります。
◎有望さの判断は、自分で行う(ベンチャー企業が自ら勧誘する場合はありますが、仲介者が一般の個人に勧誘する事は法的にありません。)。
◎企業から示された財務データは、多くの場合、監査法人は確認したものではありません。
◎投資した後の株券は、自分で保管するか、不発行の場合は、株主名簿の確認を行う事も必要です。

一般の投資に比べ、相当にリスクの高いので、その投資額に対して、条件さえ満たせば1000万円近くの所得部分が非課税になったり、株式の譲渡益から控除するエンジェル税制の適用を受けることが出来ます。どの様な企業への投資が、このエンジェル税制の対象になるかについては、関東経済産業局が作成した以下のチェックシートを利用すれば、個人も容易に判断することが出来ます。
☆エンジェル税制要件判定シート
また、この税制適用を企業自ら事前に確認した企業名は、現在10社、経済産業省のホームページ上で開示されています。(※勧誘している訳ではありません。)
☆事前確認書交付企業一覧

【未公開株投資の態勢整備に関する私見】
個人が未公開株に興味を持つのは、高い成長力ですが、同時に高いリスクにどう対応するか、投資家の資産や投資スタンスに合わせて適正な助言を行うのは、証券会社の営業員やファイナンシャル・プランナーの仕事ではないでしょうか。その為、未公開株をちゃんと取扱い、正しい未公開株投資の説明を店頭で行う態勢整備を、金融商品取引業者に行っていただけたらと思います。


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ところで、今いくら?
 投資の世界でも、リアルタイム化が一層進んでいます。

例えば、市場の今の状況を知ることは、インターネットを利用することで、1個人であっても比較的容易になっています。パソコンを起動し、情報ベンダーか証券会社のホームページを開くと、市場の状況を知る事が出来ますが、今はスマートフォンやタブレット端末でインターネットへのアクセスが容易にかつ早くなって、デジタル・デイバイドといった言葉はそのうち死語になりそうです。
ちなみに、スマートフォンの音声対応アプリに向かって、“ソフトバンクの今の値段は”と聞いたところ、リアルタイムな同社の株価と日中のチャートが表示され、少し感動しました。この意味は、意識的にインターネットに接続しなくとも、情報ベンダーや証券会社のウェップサイトを選択しなくとも、個人がリアルタイムな市況などを知ることが出来る環境が整ってきたことを示しています。

個人にとっての重要な“今いくら?”のもう一つの意味は、自分の資産がどうなっているかいうことです。それも可能な限りリアルタイムで、自分の資産状況を知りたい。最初の“今いくら?”で、自分の興味のある投資対象の状況を知ったとしても、実際の投資行動に移る為には、今自分が負える投資のリスクを計る必要があります。その為には、自分の資産状況を正確に把握したとういニーズは一般的なものだと思います。

 証券会社や金融機関にとっては、この個人投資家の2つの“今、いくら?”に対応していくことが求められています 。リアルタイム対応は、何もネット証券だけの専売ではありません。最近の動向としては、対面営業の証券会社であっても、営業員にタブレット端末を持参させ、リアルタイムな市況の説明は勿論、顧客資産の状況から投資判断やリスク管理の助言も行うことを実践し始めています。また、一部のネット証券においては、自社のみならず他の金融機関などでの預り資産も統合して、個人資産を総合的に管理するソフトの提供も始めており、個人が“今、いくら?”リスクを負う事が可能なのか、可視化・パターン化して示すサービスを行っています。

 このように書いていくと、投資の世界でのインターネット利用が進み、ネット上でのサービス提供で一日の長があるネット証券が優位になっていくように思われますが、個人の投資の世界では必ずしもそうと言い切れないと思います。

 それは、3つ目の“今、いくら?”投資すべきなのかという判断は、結局個人の判断に頼るしかない事に依ります。投資家の基本的な行動を大きく括ってみますと次の4つになります。
①情報を集める
②投資判断
③投資実行
④投資資産の管理

ここで、①と④については世の中のインターネット利用が進むことで、対面営業でもネットでも証券会社がそれなりに対応してきています。また、③については、デイトレーダーの様にトレーディング主体の個人にとって、ネット証券の売買機能が使いやすいのは間違いありません。しかし、個人投資家にとって最も重要な、“今、いくら?”投資をすべきかの投資判断については、未だネット上で個々に示すサービスは提供できません。本来の対面営業の強みは、株式であろうが投資信託であろうが、この個人の投資判断に対する助言機能にあると考えられます。

インターネットの機能を十分に活用し、個人投資家の投資判断に十分な助言機能を提供する証券会社本来の姿に戻ることが、ネット証券や他の金融機関との差別化に繋がり、証券業として生き残る道だとも思います。

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改めて、市場対策を見直す
もう20年も資産デフレに晒されているのにと、多少泣き言が洩れそうなる日本の株式市場ですが、最近の動きも、世界経済の停滞を一身に背負っている感が拭えません。
そこで、改めて日本の市場対策の現状を見直してみました。

【公的資金による株式などの買入れ】
◎日銀によるETF、J-REITの市場からの買入れ(買入れ実務は、信託銀行が代行)
2010年12月から実施されたこの対策は、日銀が市場から直接買入れるという画期的なものでしたが、10月15日現在で既に、ETFは1兆4,493億円(取得枠の90.6%)、J-REITは1,043億円(取得枠の86.9%)取得されており、残っている枠が少なくなっている事とこの残存枠の有効期限が年内となっていることから、今月30日の日銀政策決定会合での取得枠の増額及び期限の延長などが期待されそうです。
◎日銀による金融機関からの株式取得
 これは既に取得が終わっていますが、金融危機以前で取得したものの内、未処分のものが1兆2,737億円(簿価ベース)、金融危機後買い入れたものが3,878億円(取得金額)となっており、2014年4月以降に売却が可能となります。

※つまり、現時点で日銀は合計3兆2千億円を超える株式等のリスク資産を保有している事になります。

◎銀行等保有株式取得機構による株式取得
 こちらは、金融機関からの株式買取りに加え、上場企業が保有する金融機関株式の買入れも行っていましたが、一旦取得した株式の処分を終えた後、金融危機後2009年3月より再び金融機関などから株式を買い取っています。9月末現在では、7,312億円に達しています。(取得期間は3ヵ月毎延長、現在は10月末までの買取りスケジュール)

※以上を合計すると、約4兆円の公的資金が株式を購入していることになります。

【空売り規制等の行政措置】
金融当局は、株価の下落を加速するような空売りを時限措置として禁止しました。
○売付けの際に株の手当てがなされていない空売り(Naked Short Selling)の禁止。
○発行済株式総数の原則0.25%以上の空売りポジションの保有者に対する、証券会社を通じた取引所への報告の義務付け。取引所による当該情報の公表。
これらの措置が、海外ヘッジファンドなどの個別銘柄の空売りに対して、その位効果があるか分かり難いものですが、少なくとも注文を仲介する証券会社に報告義務があることで、空売りの際の株式の手当ても確認しなければならないという構造になっています。

一方、上場会社が市場から株式を取得する際のルールを緩和しています。
○自己株取得の1日当たりの市場からの買付数量の上限は無しに(旧来は25%まで)、また終了30分前も買付可能に

※以上の措置は10月までですが、金融危機後は半年毎延長されています。空売り報告の恒久化などの議論もありますが、どの様な延長措置になるか、少しは強化を期待したいところです。

【税制による投資支援について】
○譲渡益課税の軽減措置
もともとは日本株の低迷に対する支援措置として始まったものですが、2014年からの少額投資非課税制度(日本版ISA)導入との引き換えで、撤廃が予定されています。この措置が、個人の日本株投資にどの位役立ったかという議論はありますが、税制面で日本の株式市場をサポートする今後の政策に期待したところです。

【日本株のプロモーション活動】
これらは、証券会社の仕事にも思えますが、東証が以下のキャンペーンを積極的に行っています。
○+YOU一人ひとりが日本経済(以下、東証HPより)
日本経済とは、何か特別な存在ではなく、一人ひとりが支えているもの。
いわば、"一人ひとりがニッポン経済"であると言っても過言ではありません。
だからこそ"あなた"にもっと主体的に"関わって"もらいたい。
あなたはもっと主体的に日本経済に関わることができるはず。
あなたは企業支援を通じてもっと日本経済を応援できるはず。
何故なら、あなたは日本経済を支えるかけがえのない一人なのだから。

以上の施策は、本来は目的が同じ日本市場の活性化にあるのですから、うまく連動して効果を発揮することに期待しています。


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最近の投資信託動向について、10月上旬時点
9月の投資信託の新規設定額は2,325億円と前月より1割強減少しましたが、そのうち3割はアジア株式や1割強が米国住宅関連株に投資するものでした。
既存ファンドは、前月の資金流失から931億円の資金流入超過に反転しました。資金流入が多かったものは、ハイイールド債に投資するもので約850億円の資金流入がありましたが、豪ドル債短期債やグローバル・ソブリンに投資するものは約660億円の資金流出でした。

詳しくは、三菱アセット・ブレインが公表している下記資料をご参考ください。

☆投信マーケット概況9月号(10月4日公表分)

 また、運用会社による個人投資家向け情報発信では、為替関連のレポートが減少し、海外REITに関する情報提供が増加していますが、ここ1年を通じ最もパフォーマンスが良いのは、平均で1割の投資利回りを超えている海外REITファンドです。また、最近の新興国・資源国通貨の軟調さを反映して、為替関連などの情報発信頻度は低下しているようです。
投信の運用会社からの情報提供は、その情報発信量の半数が日次・週次レポートですが、本来はファンドの決算に合わせて情報提供するのが役割のように思います。多少、販売サイド(証券会社や金融機関)の営業支援もあるのかも知れませんが、販売の店頭で行われる状況説明に使われるのでしょうか。(勧誘行為での利用は、目論見書のみ)
結局投資家の支払うコストに反映するので、本当に運用会社からの頻繁な情報提供が必要か、そろそろ検証してみることも必要かもしれません。

 10月新規設定予定の投資信託では、インフラ関連、金融機関といったように株式に関してはかなり投資テーマが絞られています。また、新しい動きとしては、中国本土への投資や穀物など商品投資も注目されます。

☆最近の投信運用会社の情報提供の傾向と運用テーマ(10月上旬時点) 

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望まれるライツ・オファリング=その2
 前回は、大規模な公募増資の代替手段としてのライツ・オファリングについて書きました。
ここで言う大規模なという意味は、発行済み株式に対して新株の比率が高い事を指します。リーマンショック以前は、公募増資と言えばせいぜい発行済み株式に対して15~20%程度の新株発行でしたが、危機後は3~5割を超えるものも目立ちました。この大規模な公募増資の代替手段として、コミットメント型ライツ・ライツオファリングの制度が整備されましたが、このタイプの事例はまだ出ていません。

 一方、企業が新株の発行を株主に引き受けてもらうのが株主割当増資ですが、2年前のタカラ・レーベンや先頃公表されたエー・ディー・ワークスのライツ・オファリングは、この増資方法の代替手段に近いものです。通常、大規模なファイナンスを検討する時、既存の大株主がどの様に協力してくれるか上場企業としては検討しますが、株主割当増資はこの大株主などの協力を前提に、既存株主だけに新株の引受を依頼するものです。

株主割当増資とその代替手段となるノン・コミットメント型ライツ・オファリングについて、簡単に説明しますが、
①株主に対して、無償で新株予約権を割当てます。
②この時の新株の発行価額は、時価の数割~半額まで低いものが一般的です。
③ここまでは、ライツ・オファリングも株主割当増資も同じです。
④株主割当増資は、新株の払込みに株主が応じなければ、その分の新株予約権は失効しますが、ライツ・オファリングは、株主に無償で割当られた新株予約権(ライツ)が、上場され売買が可能となります。
⑤よって、新株の払込みに応じない株主は、ライツの売却代金を受け取り、増資による希薄化の一部を補うことも可能です。
となりますので、ライツ・オファリングの方が株主の選択肢が増えることになります。

ここで一旦まとめますと、
◎大規模な公募増資の代替手段=コミットメント型ライツ・オファリング
◎株主割当増資の代替手段=ノン・コミットメント型ライツ・オファリング
となり、ライツ・オファリングを使う事で、それぞれ既存株主がファイナンスで受ける希薄化のダメージは緩和されることになります。

 但し、公募増資は新株に対する主に投資家の需要を、株主割当増資は新株に対する株主の需要を見込むファイナンス方法になりますが、ライツ・オファリングであればコミットメント型・ノン・コミットメント型のいずれであっても、既存株主及び投資家の両方の需要をどの様に見込むかが重要になります。
 一方、投資家にとっての新株の供給チャネルについて言えば、公募増資であれば引受証券会社だけですが、ライツ・オファリングなら上場されたライツを買い、新株の発行に応じることも出来ます。つまり、資金調達の目的やファイナンスによる成長に期待するなら、投資家はどの証券会社からも対応は可能です。(※現状では、ライツの取り扱い証券会社は限られています。)

 なお、証券会社にとってのライツの取り扱いについて、株主に割り当てられたライツの売買に関する助言、株主のライツの権利行使(新株の払込み)に対する助言、投資家のライツの売買に関する助言、投資家のライツの権利行使に対する助言、と4つの助言活動に分かれますが、例えば、コミットメントした証券会社が、株主にライツの売却を薦めるのは少し違和感があります。取り扱う証券会社での対応は、今一つライツ取扱いの実績の積み上げが必要な様にも思います。

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投資の日に個人投資家は何を考えるか
 10月4日は、語呂合わせで投資の日ということで、新聞も特集を組んでいるし、個人の投資への興味を喚起しようとう証券業協会や取引所がイベントを行う。個人の金融資産は相変わらず貯蓄に偏ったままだが、政策として“貯蓄から投資へ”は推進されていると信じたい。
ところで、その個人の方は投資に対して考えているのだろうか。聞くに如かず。

投資に関する個人投資家のアンケート調査は、次のようなものがある。

個人投資家の証券投資に関する意識調査(結果概要)(2012年9月)
日本証券業協会が毎年行うものだが、個人投資家の中心帯がシニア層に偏って、若年層の投資家層が薄い。
証券関連税制の其々のテーマに関するアンケート調査も行われている。

投資信託に関するアンケート調査報告書-2011年10月
これも、投資信託協会が毎年行っているものだが、個人にとって纏まった金額を投資する投信の購入には、証券会社や金融機関などのアドバイズや友人などのクチコミ情報が有効なことが読み取れる。

MONEX グローバル投資家サーベイ 2012 年 9 月調査
マネックス証券が個人投資家の相場環境に対する意識調査を毎月行っているもの。最近の傾向は、中国市場離れか。

インターネット証券4社共同実施「投資信託に関わるアンケート」
SBI、楽天、マネックス、カブドットコムによるインターネットでの投信販売促進プロジャクトの一環。
共同調査というのもめずらしいが、ネット投資家である点に留意して投信協会のものと比較するのも面白い。

ノムラ個人投資家サーベイ(2012年9月)
野村證券が毎月実施しているが、直近では国内政治情勢に対する注目度が上がり、円安方向への期待も高まっているようだ。

以上をみれば、日本の個人投資家像が何となくイメージ出来るかもしれないが、個人金融資産の実態は以下のようである。

☆個人の金融資産・外貨建資産

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望まれるライツ・オファリング=その1
 10月1日、我が国では2例目となるエー・ディー・ワークスのライツ・オファリングが公表されました。2010年3月のタカラ・レーベンに次いでのライツ・オファリングとなります。この資金調達に関する評価は、株主や投資家が行うべきなので控えますが、広く投資家を募る公募ファイナンス方法としてのライツ・オファリングが多く使われるようになる事を期待しています。

 標題の様に、“望まれる”と書いたのは、今の時点で日本におけるライツ・オファリングは望まれるようなかたちになっていないのでは、といった意味を含めました。そもそも、ライツ・オファリングについて、誰がどの様な効果を望んでいたかという事から簡単に説明したいと思います。

 当然の事ですが、ファイナンスである以上、ライツ・オファイリングを望んでいたのは大規模な資金調達を実施したい上場企業でした。通常の大規模な公募増資に対し、主に欧州企業などが大型の資本調達に利用しているライツ・オファリングは、次の2点で優れていると考えたからです。

○既存株主に対して、大規模な資本調達をした際に引き起こる希薄化のダメージを、最少限とすることが出来る。
例えば、発行済み5割にあたる公募増資を実行しようとした場合、既存株主は5割の希薄化による株価下落のダメージを受けるのですが、ライツ・オファリングでは既存株主はライツを売却することで、希薄化に伴う損失分を補うことができます。

○増資インサイダーなどで問題になった公募増資過程で起きる増資情報漏洩を防ぎ易い。
公募増資は、公表前に長期に渡る事前準備期間(少なくとも2~3ヵ月前)が必要ですが、引受証券が事前に海外投資家に行うような需要調査(ソフトヒアリング)などで、増資情報が漏れやすいとの認識は発行会社サイドにもありました。株主が中心となるライツ・オファリングでは、この事前の需要予測を行う必要がないので、情報管理は公募増資より行いやすいのです。

この様な利点があったにも係らず、結局公募増資による資本調達を行ったのは、以下の様な理由からでした。

●必要な額の資本を調達する為には、株主や投資家が行使しなかたライツ(上場されるて売買可能な新株予約権)を証券会社に割り振り直し、新株として一般の投資家に販売するコミットメント型が注目されていたが、制度として整備されていなかった。
大規模な公募増資の代替手段として、コミットメント型ライツ・オファイングが注目されていましたが、コミットメントする証券会社の行為としてライツに関する定義が明確ではありませんでした。

●ライツ・オファリングの実務が煩雑だったり、対応が異なったりすることなど、スキームとして確立していなかった。
例えば、目論見書の問題ですが、株主全員に配った後、投資家にも提供する必要がありました。また、ライツ・オファリングは公表から払込まで期間が3ヵ月近くかかるので、開示事実が発生する度、訂正分を配布する手間とコストが懸念されました。

以上については平成23年度金商法改正で整備され、本年4月からは上記の様な障害は少なくなっています。少なくとも、大規模な公募増資の代替手段として、コミットメント型ライツ・オファリングの法制度を中心とした体制整備は行われたのでした。

但し、“望まれる”部分で、また未達のところ、大規模な公募増資の代替手段ではない使われ方について、次回に触れたいと思います。


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個人投資家にとってのデリバティブ取引とインターネット利用
  個人投資家の株価指数取引などのデリバティブ取引は、市場全体の2割程度で現物株と同程度です。この比率は、アジアの中でも韓国や香港などに比べ低いものとなっています。また、今後の金融市場においては、デリバティブの市場拡大が期待されていますが、日本の個人投資家の現状を見ると、期待ほどは取引が伸びていないようでもあります。
 何故かということを考えていただくとともに、個人のデリバティブ取引を拡大させる要因や可能性について見ていただくため、下記の資料を作成しました。ご参考までに。

☆個人投資家にとってのデリバティブ取引とインターネット利用

・個人のデリバティブ取引の現状
・デリバティブ取引が伸びていない理由・今後伸びる要因
・証券会社がインターネットで提供するサービスの変化
・リテール証券会社としてのデリバティブ取引拡大戦略

 対面営業の証券会社においても、デリバティブの組み込まれた投信や仕組み債を販売するだけではなく、顧客資産のリスク管理にデリバティブを利用していくような資産管理型のビジネスが出来れば、その利用は大きく拡大する可能性がある。というのがオチになっています。


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