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2013/01
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2013年の日本市場を瞰る
 少し遅くなりましたが、2013年の日本市場を見直していただきたいと思い、纏めました。
ただし、市場の先行き予想ではありません。市場がどの様に変化しているか、少し目元から離し、改めて瞰ていただければ。

☆2013年の日本市場を瞰る
○取引インフラはどう変わるか
○市場ルールの変更と期待される改善
○市場を動かす要因
○個人投資家は、どう変われるのか

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テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

これから変わる証券税制(速報版)について
 1月24日に、与党の平成25年度税制改正大綱が公表されましたが、個人投資家に影響のある部分について、その影響などを踏まえ、内容を簡単に見ていきたいと思います。制度改正は、平成26年以降となりますが、影響は今年後半の個人投資家動向に影響を及ぼすかもしれません。
 先ず、主なポイントは3つ程あります。
  有価証券の譲渡益課税の軽減措置が撤廃、少額非課税投資口座(日本版ISA)制度の開始、金融一体課税に向けた動き、以上3点が個人投資家に影響の大きいと思われる改正内容です。

【譲渡益課税の軽減措置が撤廃】
 株式や投資信託の譲渡益は、原則20%課税ですが、2003年より半減して10%課税とする軽減措置が続いてきました。この軽減措置が、年内で終了します。
何か、本則戻るイメージですが、実務的にはそうも言い切れないと思います。
事実、個人投資家にとって譲渡益課税が20%とだけなるのは、初めての経験となります。
といいますのは、それ以前は税率26%の申告分離か、源泉分離課税(売却代金の1.05%)の選択でしたし、更にその前(1989年以前)は、原則非課税でした。

(“証券税制変遷の概略
”(2012年9月時点作成)については、弊社作成資料をご参考ください。)

この軽減措置撤廃の影響は、市場環境次第でしょうか本年第4四半期に顕在化してくる可能性もありますが、詳細な分析はストラテジストの方々にお任せします。

【日本版ISA制度の開始】
 この制度は、譲渡益課税の軽減措置撤廃見合いで来年1月から始まりますが、取りあえず以下の様な制度内容でスタートします。

・2014年からの年間ベースで、株式や投資信託への投資額100万円までの配当金や譲渡益などについて非課税。
・この非課税口座を開設してから5年間、毎年100万までの投資額に関して、非課税となります。
(累積した非課税投資額500万円まで)
・但し現状では、年間の非課税投資枠未使用分の翌年以降への繰越しや、非課税口座で投資したものの売却後の非課税枠再投資利用は認められていません。
・対象となる個人は、20歳以上の居住者
・この制度は、恒久化が業界から望まれていましたが、取りあえず旧案の3年から10年に制度適用期間が大きく延長されています。

今後、恒久化や累積投資額の拡大・非課税投資枠の再利用などは、この制度の定着などを見極めながら、議論されていくと思われます。また、大和総研がこの日本版ISAに重点をおいた税制改正大綱速報版のレポートを書いていますので、ご参考ください。
☆速報版 日本版ISA 拡充、教育資金贈与非課税、公社債税制抜本改革(大和総研)

なお、実務的にはこの制度は本年10月から投資家サイドでも準備が始まります。
・非課税口座を開設する為に、証券や銀行を通して税務署に前の年の10月から当年の9月末までの間に非課税適用確認書を申請します。住民票を添付することも求められています。

【金融一体課税に向けての動き】
 こちらの方は、正直に言いますと余り大きな進展はありませんでした。前政権下で既に決定されていた、債券関連の利息と譲渡益の損益通算に向け、2016年から債券の譲渡益も課税されることが決定されています。
 個人投資家とすれば、投資対象が多様化していますので、株式や投資信託、債券、デリバティブのそれぞれの損益が通算され、課税が一体化されることは大きなメリットでしょうが、与党税制大綱では今後の検討事項とされています。


テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

日本の発行市場に関る問題の概要
 株式市場(流通市場)の方は活況で、今まさに金融危機後の高値を超えようとており、リストラ・業務縮小・撤退に苦しんだ証券業界も、久々に明るさを取り戻しています。

 しかし、発行市場の方は、IPOなどでは改善は見られるものの、全体的には制度疲労を起こしている部分も多く、増資インサイダー問題なども、発行市場の歪みが遠因となったと考えます。せっかく市場が良くなった訳ですから、この機会に古くなっている発行市場の仕組みや問題を解決する努力を、証券業界全体で取組むことに期待しています。

 多様な参加者にとって、公正で解り易い市場である為に。

☆日本の発行市場に関る問題の概要

【IPO】
・前回触れましたように、IPOは復活しつつあります。
・但し、新興市場においては市場の選択といった問題があり、本年7月の市場統合後、マザーズとジャスダックをどう再定義していくかといった問題が生じる可能性があります。
・また、地方の取引所では、一層の地域性を強めそうですが、地域の企業・地域の投資家との関係を独自にどう作っていくかといった課題はあると考えます。
・市場の裾野拡大として、プロ市場が本格的に稼働することに期待しています。
・一方、グリーンシート市場は市場を再構築する必要性について、協会など関係者間では合意されていますが、まだ時間がかかりそうです。

【公募ファイナンス】
・端的に言いますと、売り材料にならないような公募増資の仕組み作りが求められています。
・また、大規模な公募ファイナンスの代替として、既存株主に痛みの少ないライツ・オファリングが定着するか注目されます。
・一方、この10年来減少を続ける公募CBですが、私募・海外発行の方は増加しつつあります。格付けなどの問題を改善すれば、個人投資家も参加出来る国内CBの復活に繋がるのですが。

【第三者割当】
・既に、発行済み25%超の第三者割当に対しては、実質的な規制が掛かっていますが、上場企業にとって第三者割当増資はファイナンス・事業提携として必要かつ重要な機能です。
・但し、一部の投資会社などへの割当では、増資が実行されなかったり、新株予約権の行使目途が他の株主や投資家に分かり難いものもあります。
・また、一部の第三者割当新株予約権では、事前に大株主から株式を借りて、その後の割当てを受けているケースもあります。
・発行の目的といったものがより重要になると思いますが、不公正ファイナンスのチェックはなされるべきと考えます。

テーマ : 証券・金融関連業務
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復活するIPO市場、望まれる新興市場裾野拡大
 政策期待で上昇した株式市場も、政府・日銀の物価目標2%などの共同声明で、今後は政策実行力に投資家の注目が集まりそうだ。久しぶりに日本の政治が注目を集めているが、グローバルに日本そのものが見直されていく事を期待したい。

 ところで、新規に株式市場に上場するIPOの方も復活している。新興企業の不正会計問題やその後の金融危機の影響で、IPO数は大きく落ち込んで2009年には19社まで減少したが、昨年は46社とリーマンショック前の水準まで回復した。また地方の新興市場でも、札幌証券取引所は約4年3ヵ月ぶり、福岡証券取引所は約5年4ヵ月ぶりの新規上場があった。

市場関係者の努力もあるが、クラウドサービスやソーシャルネットワークサービス(SNS)が普及し始めたことで新しい企業群が成長しつつある。昨年のIPO市場の概況については、あずさ監査法人が以下の様にまとめているので、ご参考にしていただきたい。

☆2012年のIPO動向について(1月11日、あずさ監査法人)

昨年上場した主要な企業をビジネスモデルことに以下の様に簡単に紹介している。
 (1)『既存の事業分野において、独創的、革新的な取り組みを行っている会社』
 ライフネット生命保険(M:生命保険業)
 日本エマージェンシーアシスタンス(M:医療機関等の医療アシスタンスサービス等)
 エー・ピーカンパニー(M:外食店舗事業及び地鶏や鮮魚等の生産流通事業)
 モバイルクリエイト(M:各種通信網インフラを利用した移動体管理システム提供)
 ユーグレナ(M:微細藻ユーグレナを活用した機能性食品の製造・販売等)
 シュッピン(M:インターネット等における中古品の買取と販売等)
 地盤ネット(M:住宅地盤の調査、解析及び地盤品質証明サービスの提供)

(2)『SNSプラットフォームを事業基盤とする会社』
 アイスタイル(M:化粧品口コミサイト運営事業等)
 エイチーム(M:ゲーム・デジタルコンテンツの企画・開発及び運営等)
 エニグモ(M:ソーシャル・ショッピング・サイトの運営)
 トレンダーズ(M:ソーシャルメディアマーケティング事業等)
 enish(M:ソーシャルアプリの企画・開発・提供)
 コロプラ(M:位置情報ゲームプラットフォーム等の開発・運営等)
 IBJ(JQS:ソーシャル婚活メディアを中心とした各種婚活サービスの運営等)

(3)『再生ファンドやMBO(マネジメントバイアウト)の会社』
 日本航空(東1:航空運送事業等)
 チムニー(東2:飲食店の運営及びフランチャイズチェーン展開)
 大泉製作所(M:サーミスタ半導体等の各種温度センサーの製造・販売)

 一方、市場の裾野拡大に関しても昨年は新しい動きがあった。

IPOの目指す企業に対して、通常、上場時の主幹事証券会社が上場準備作業の段階からサポートする。しかし上場まで1~2年かかる為、IPO企業を引き受ける証券会社にとっても負担だった。証券会社としては、IPO時の新興企業株式の販売は魅力的なビジネスだが、事前の準備が長く相応のコストもかかる為、対応するのは、ある程度収益性が見込める(つまりマーケットキャップが大きなもの)企業に絞られていた。

 昨年7月に、このIPOを目指す企業を専門にサポートする会社が沖縄県に設立された。沖縄県産業振興公社が半数を、残りは地元の金融機関などが出資するOKINWA J-Adviserである。取りあえず、沖縄県内の新興企業を、プロ市場に上場させ、その企業が成長すればマザーズなど次の新興市場でのIPOを支援する専業者だ。証券会社ではないので、投資家には接しないが、プロ投資家を抱える証券会社とタッグを組みことが出来る。証券会社にとっては、引受審査や売買サポートなどのインフラ機能を代替してくれることとなる。

 このようなIPOサポートの専業者と、今までIPOに関与してこなかったような証券会社が、お互いの機能を利用することで、IPOの裾野が拡大することが期待される。

☆プロ市場の機能と現状

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公募増資は売り材料なのか?
 改めて言いますと、資本市場の基本的な機能は、上場する企業の株式への流動性を与えることと、上場企業等へのリスクマネーの供給すること、つまり流通市場と発行市場の役割です。流通市場の方は、リーマンショック後のリスクオフから、最近は日本の政策期待相場へ大きく転換したようですが、発行市場の方はどうでしょうか。

公募は売りといった投資家の意識が、増資インサイダー問題の背景にあると考えますが、本来は投資家からリスクマネーを調達して次の成長を目指す訳ですから、買い材料でも良いはずです。しかし、調達資金の効果が分かり難かったり、希薄化が大きく既存株主のダメージが大きい場合、取りあえず目先の需給関係を想定して、売り材料とするというのが現在の市場の定説になっています。

但し、変化の兆しを感じる動きもあり、1月16日に決議された産業ファンド投資法人(J-REIT:3249)では、増資決議後、増資を評価して買われています。
このファイナンスのポイントについて、以下の様に考えます。
・J-REITということもあり、調達した資金が何に使われ、その投資効果がどうなるか、投資家側も想定しやすかった。
・発行済みに対して、増資でどの位新株式が増加するか、希薄化率に関しては11.2%に留まった。

 増資インサイダーの対象は、2009年や2010年の公募増資銘柄ですが、それぞれ50社程度の上場企業が約5兆円、約3.3兆円の公募増資を行いました。その為、銘柄別の希薄化率も3~4割という大規模な希薄化がおき、また業界を代表するような銘柄でしたので、業種及び市場全体の需給関係にも大きく影響しました。
 流石に海外の機関投資家から、日本の公募増資のあり方はおかしいとの指摘が2011年夏にされましたが、その後、公募増資インサイダー問題が顕在化しています。

 昨年2012年の公募増資は、証券業協会の集計によると以下のような概況です。
・公募実施38社、調達資金総額4,615億円(内、海外調達分702億円)
これは、2009年、2010年に比べ大幅な減少となっていますが、2011年の9,124億円(内、海外調達分4,104億円)に比べても半減しています。特に海外調達分の大幅な縮小が目立ちます。
また、希薄化率を見てみますと、増資インサーダー問題が顕在化した昨年4月以降の公募増資では、全日空に39%を除けば、概ね10~20%の範囲に収まっています。

少し硬い言い方ですが、公募増資においても、希薄化でダメージを受ける既存株主への配慮や、新規の投資家需要ニーズを勘案し、発行会社自らが発行規律を意識し始めたのではないかと推察します。


 一方、公募増資は新規投資ニーズを掘り起こす訳ですから、投資家に勧誘行為を行う証券会社の役割も大きく、健全な発行市場を維持し公募増資を売り材料としない為、公募増資に関与する証券会社を可能な限り増やす仕組みも、また業界に求められていることだと考えます。

 新しい投資需要を掘り起こす機能は、証券会社にある重要な機能だと信じています。


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世界の中の日本市場
 世界の株式市場から日本市場を見直してみることも、この相場の行方を占う意味で重要なことかも知れません。海外の機関投資家などから見るドルベースでの見方が主流だと思いますが、果たして日本市場はまだ買えるのでしょうか。市場アナリストでもない立場で恐縮ですが、昨年の世界市場の動向をご参考にされては。

 世界全体での株式の2012年売買高は、前年に比べドルベースで22.4%減少しています。やはり、昨年央にかけての欧州債務危機の影響からリスクオフの流れが強まった影響でしょうか、欧州債務懸念が薄らいだ後も、米国や中国などが売買高を前年比3割近くも減少させています。

日本も、年間で12%強取引を減少させましたが、そんな中で以下の新興国が取引を増加させています。
・フィリピン(+25.3%)、タイ(+5.6%)、メキシコ(+3.7%)、サウジ(75.4%)、アイルランド(+4.1%)

☆2012年世界の株式市場動向

 一方、市場の時価総額は、全体で15.1%(ドルベース)増加しています。
NY市場が年間で約2割、東証は4.6%、上海は8.1%、そして欧州では以外にもドイツが25.5%の増加となっています。やはり、日欧の市場は為替動向次第といった部分が大きいのでしょうか。
 実際の現地通貨別の市場パフォーマンスに関して、日興アセットが以下の資料を公表していますので、ご参考下さい。

☆2012年の株式市場の回顧と2013年の展望

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最近の投資信託動向について、1月上旬時点
12月の投資信託の新規設定額は3,627億円と4月以来の規模に増加しました。そのうち約2,000億円は南北アメリカ大陸を主な投資対象とするファンド(日興アセット)が占めていますが、高利回り債券や高配当株式・CBに投資するものも売れ筋でした。
一方、既存ファンドは、資金流入・流出とも6000億円台で2011年4月の大震災直後以来の大きな資金移動でしたが、差引きでは450億円の資金流出でした。外国株式や新興国債券・海外REITに投資するものが買われ、反対に主に米ドル・豪ドル債券などに投資する外国債ファンドが売られています。

詳しくは、三菱アセット・ブレインが公表している下記資料をご参考ください。

☆速報版、投信マーケット概況12月号(1月11日公表分)

 また、運用会社による個人投資家向け情報発信では、ブラジル関連のレポートが増加し、中国関連も再び増加しています。現状の市況環境を反映して、日本の政策関連も増えており、日本株式・新興国投資とリスクオンのムードが投信の運用会社でも強まっていることが窺えます。

 1月新規設定予定の投資信託では、米国REITや新興国ハイイールド債投資というテーマは変わりませんが、豪ドル投資も投資テーマとして復活しているようです。
また、新しい投資動向として、分配金を段階的に増加させていくステップ・アップ型の運用や、メキシコ・ペソ投資といった新たなトレンドも出始めたようです。

☆最近の投信運用会社の情報提供の傾向と運用テーマ(11月上旬時点) 


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地域における資本市場機能について
 総合取引所を目指して、アジアの中核市場を担うべく日本取引所グループが年明けにスタートしました。株式市場は久しぶりの活況で、取引所は順調な滑り出しとなっています。現物市場の東証(7月にも大証と市場統合)、デリバティブの大証(来年年明けにも東証と市場統合)が、力強く日本市場を引っ張って言ってくれる事に期待しています。

 一方、名古屋・札幌・福岡の地方取引所の方も取引の活況さを取戻しつつあるようです。これは株式市場全体の回復の影響もありますが、新規上場銘柄の取引、TOBなどの要因で取引が増加しているようです。つまり、地方取引所に上場しているようなマーケットキャップの小さな企業を巻き込んだ事業再編や、新規上場ニーズなどの地域での経済活動が、活性化しているようにも感じています。

資本市場のインフラを見直した場合、株式・債券・ファンド(投資信託を含む)などの有価証券は完全にペーパレス化され、決済や保管は証券保管振替機構(ほふり)に集約されています。そして売買取引の方は、日本取引所で市場統合が進む訳ですから、何も地方で資本市場機能を持ち出す必要は無いのではないかとの意見もあると思います。例えば、株式の売買機能はみんな東証に集約してしまえば、インフラは効率化されるし、投資家にとっても不便はないのではないかとの意見です。

しかしこれは少し違うのではないかと思います。日本を代表する企業や指数連動のETFであれば、その通り資本市場の効率性が追及され、何処(多分東京)かにインフラが集約されれば良いのでしょうが、大手金融機関のアナリストがカバーしないような地方の中小型銘柄を知るのは、その企業の地元の方々であり、地域の証券会社であり、そして地方で市場機能を担うべき地方取引所ではないでしょうか。

筆者も東京住まいが永くなりましたのでつい忘れがちですが、地方では地域の住民の方々が、その地域社会のインフラ企業の株式を保有しているケースが多く見られます。電力やガス、電鉄やバス会社、放送局や勿論地元の上場企業、そういえばドコモが現在の姿になる前には、地方の通信会社(ドコモなどに統合)などもありました。地域の住民の方々の投資資金が、地域の経済活動に使われている。この事は、日本取引所での売買とはまた別次元の資本市場機能ではないでしょうか。

 2000年代前半は、地域活性化の為に施策が活発に行われた時期で、地域内資金循環ということが言われました。これは、地元投資家のお金が、地域の企業や事業のリスクマネーとなり、地元企業の経済活動を活発化し、そして雇用や税収なども増え、再び地元でのリスクマネーとして還元していくとう考え方です。

 今でもこの考え方は日本の資本市場の裾野拡大の為に有効だと思います。地元投資家のお金が、地元企業や事業のリスクマネーになる。その地元での資金循環があってこそ、全国や海外投資家のリスクマネーを地方に其の経済活動の拠点を置く企業などに呼び込むことが出来ると考えます。
地方の投資家のリスクマネーがあって、企業の需要がある訳ですから。問題は、この需給ニーズをマッチングさせる仲介機能かも知れません。


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J-REITのインサイダー問題とは
 インサイダー取引というのが、未公開の重要な情報を使った売買という定義なら、上場されているJ-REITにおいても、インサイダー取引が行われる可能性があります。しかし、現行ルール(金融商品取引法)では、J-REITのインサーダー取引に関して、法的処罰の対象とはなっていません。
 これは、平たく言えばJ-REITは実質的にファンドで、株式会社ではないからです。また、J-REITが投資している不動産物件などの純資産価値が価格に反映されるはずだとの考え方から、特定の情報によって価格が大きく動くことなどはあまり意識されていませんでした。よって、インサイダー取引に関する規制の対象外とされていました。
しかし、上場商品である以上、公正な売買取引がされる必要があります。金商法でいうところの不公正取引の対象となり、相場操縦行為や情報の不正な利用は現在でも罰せられます。

 また、金融審議会では、次の様な事例でJ-REIT関係者によるインサーダー情報の管理の必要性が示され、J-REITもインサーダー取引規制の対象とすべきとの方向性が示されています。

●公募増資公表後に、市場価格が大きく下げた事例=公募増資が公表されてから、払込金額の公表までの5営業日の間、8%の下落をした例
(上場会社の公募増資と同様に、J-REITであっても投資家にとっては公募増資が短期的価格下落を想起させる売り材料となっています。)

●業績予想の修正を公表後、市場価格が大きく上げた事例=直前期の実績を上回る翌期の業績予想を発表した翌日、市場価格が15%上昇した例
(上場会社なら当然の動きですが、業績の先行きを市場でどの程度織り込んでいたか、またそれまでそのような開示が行われていたかも注目する必要があります。)

●大口テナントの退去を発表後に、市場価格が大きく下げた事例=その総賃貸面積の1割以上を賃貸しているテナントから、賃貸借契約の解約通知を受領したことを発表した翌日、市場価格が10%下落した例
(上場会社は、売上げの1割が変動するような情報は、インサイダー取引の対象となる重要事実に定義されます。)

●スポンサーの異動を発表後、市場価格が大きく上げた事例=破綻状態にあった旧スポンサーから新スポンサーへの交代と、その新スポンサーによる第三者割当増資を発表、その2日後には市場価格が5割上昇

●倒産手続申立てを発表後に、市場価格が大きく下げた事例=多額の売却損発生が公表され、2週間後倒産手続きの申立てが発表、翌日は値付かずで、翌々日に約9割下落して取引
(上記の2例は、J-REITとしての存続に係る情報なので、市場価格に対する影響も多きものです。)

なお、海外のREITでは通常インサイダー取引の対象となっているとのことです。

☆インサイダー取引規制の導入について(金融審議会資料)


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個人投資家の実像とニーズ、資産形成のあり方
 あけましておめでとうございます。本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

2013年最初のレポートとなりますが、個人投資家について証券・金融業界も、行政も期待するところ大であります。勿論、投資家と言われる方々自らもそうだと思います。しかし、それぞれのお立場によって、個人投資家像というのがあり、それが重なっていないようにも感じています。
また、それぞれが想う個人投資家のニーズを、どの様に把握して投資行動に繋げるかも、常にある課題です。

☆個人投資家の実像とニーズ、資産形成のあり方

・個人投資家の実像
・個人投資家のニーズ
・ニーズの活用
・資産形成のあり方として検討されているもの

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