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2013/03
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インターネットを使った個人主体のファイナンス:ソーシャルレンディングとクラウドファディング
 筆者は永年上場企業のファイナンスの仕事に携わっていますが、デット(債券など負債性資金調達)なら債券、エクイティ(資本調達)なら株式や新株予約権で、いずれも証券会社が引受け、機関投資家や個人に販売するものです。勿論、販売にあたっては機関投資家なら法人部、個人なら営業店の営業部員が目論見書を使って勧誘しますが、インターネットを使って販売勧誘を行うことは、殆ど想定されていません。

 しかし、インターネットを使って、広く個人からローンで貸し付ける資金やベンチャー企業などへ資本性資金を集めることが既に行われています。ローンはソーシャルレンディング、事業性資金(エクイティ)はクラウドファンディングですが、その概要は以下の様なものです。
(※以下の記載内容は、ウイキペディアやサービス提供者のHPを参考にしています。)

【ソーシャルレンディング】
・『お金を借りたい個人』(ボロワー)と『お金を貸したい個人』(レンダー)をネット上で結びつける融資仲介サービスから始まった。Person2Person Lending=P2P融資とも呼ばれるが、2005年に英国のZOPAが開始、日本でも2008年からサービスが開始され、Maneo・SBIソーシャルレンディング・AQUSH(アクシュ)が借り手と貸し手のマッチング業務をネット上で行っている。
・このビジネスモデルの基本は、借り手・貸し手の募集、需給のマッチング行為、等の全てのオペレーションをネット上で完結させてしまうこと。
・実際のオペレーションは、先ず借り手の信用力をサービス提供者が審査しランク付け、そのランクに基づいて金利水準が提示され、希望する借入金額・返済期限と共にネット上で貸し手候補に提示される。
・貸し手候補がそのローンに応募し、希望金額に達すれば募集は終了。金額が未達でも貸出が実行されることが多い。
・実際貸し出される金額は、現状では数十万程度が多く、貸しては数万単位を複数に分散して貸し出しているようだ。サービス提供者によれば、現在の貸倒率は1%未満。
・借り手が個人から、一部では事業資金や不動産・有価証券担保に拡大していて、こちらは数百万円から1000万円以上のものも募集されるようになってきた。
・サービス提供者は、貸金業のライセンスを取得

【クラウドファンディング】
・不特定多数の人がインターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指す、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語。
・一般に製品開発やイベントの開催には多額の資金が必要となるが、インターネットを通じて不特定多数の人々に比較的少額の資金提供を呼びかけ、一定額が集まった時点でプロジェクトを実行することで、資金調達のリスクを低減することが可能となる。現状は、主にゲーム開発事業や音楽イベントなどで利用されている。
・日本でも、大震災後に復興ファンドをこの手法で集めたミューックセキュリティーズがサービス提供者として有名になったが、他にもCAMPFIRE・READYFOR?など多数のサイトが立ち上がっている。
・現状の資金集めは、共感した事業やプロジェクトへの寄附行為に近いが、一部収益が上がった場合の利益配分を約束したものもある。また、出来上がった製品などを出資者に配分することも食品やコンテンツ関連では多い。

 現時点での上記2つのインターネットを使ったファイナンスは、純粋な投資行為や資本市場と結びつくものではありません。しかし、スマートフォン普及でより身近になったインターネット環境を上手く利用したファイナンスが、資本市場で行われるような変化があっても良いと考えます。

昨年4月に米国で成立したJOBS法では、クラウドファンディングを使ったベンチャー企業の資金集めが想定されていますし、日本でも最近の産業競争力会議において、クラウドファンディングを使って新規・成長企業にリスクマネーを供給する事を優先的に検討すべきとの意見が出されています。これを受けて、金融庁が金融証券取引法改正の検討に入ったことも報道されています。

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個人投資家の実像
 日本証券業協会が個人の投資実態を把握する為、3年に1度行っています“証券投資に関する全国調査
平成24年度調査報告書(個人調査)“が3月22日に公表されましたので、その中から個人投資家の実像を把握する為の資料を下記に纏めました。ご参考下さい。
(なお、ベースになった調査報告は約200ページ近くあるので、簡易に把握する為、弊社で纏めたり加工しています。詳細をお調べの際は原資料へ)

☆個人投資家の実像

また、個人投資家といっても、その投資目的により投資行動や手段が異なりますが、調査資料より便宜的に以下のように分類して集計しています。(個人トレーダー層など特殊な投資家は別途解説します。)
・プレ資産形成層(20~30歳代)
・資産形成層(40~50歳代)
・資産運用層(60歳以上)

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個人の金融資産と海外投資の概要
 最近の証券会社株式の上昇を見ていますと、何か個人投資でもレジームチェンジが起きるのかも知れないと期待したくなります。特に、対面営業中心の中小型証券株の上場ピッチは速いものがありますが、実際の変化はこれからかも知れません。

 リーマンショック後、個人のリスク資産(株・債券・投信など)の比率は減少し続けていましたが、3月25日に公表された日銀資金循環統計速報版では、ようやく変化の兆しが見えました。少し前の時期になりますが、昨年末の個人金融資産の中では全体の12.9%と昨年9月末に比べ1.1%上昇しています。但し、米国の54.1%、ユーロ圏の28.6%とは大分距離があります。

 一方、個人の海外投資は昨年末の円安急展開局面において、その内容が変化しているようです。3ヵ月前(9月末)に比べ外債などの海外証券が減少し外貨建投信は反対に増加していますが、海外投資自体はそれ程増加していないようです。
 その増加した外貨建投信における最近の変化は以下のようなものです。
(※投信協会統計資料より2013年2月末と2012年11月末を比較)
・投信を通じた海外投資は、約2.8兆円増加している。
・外国株式への投資は、約6,800億円増加しているが、その7割は米国株式で残りは新興国株式。
・外国債券への投資は約7,700億円の増加だが、投資国に変化がある。
○オーストラリアへの債券投資残高は、7%・約3000億円減少した。
  ○米・ユーロ・新興国債券への投資が増加している。
・REITなどへの投資は、約1.3兆円円増加しているが、その7割は米国REIT。

☆個人の金融資産と海外投資動向

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株式市場が好調な時に、敢えて発行市場の問題を考える
 標記の問題を簡単に言い切りますと、“いくら株式市場が活況でも、需要を上回るような株式が供給されれば、市場は下落に向かわざるを得ない。”ということですが、株式を供給するのは発行市場です。バブル期の1989年、リーマンショック直後の2009年は、いずれも5兆円を超える新株が市場に供給され、その後の株価下落の要因の一つとなりました。

 年明け後、公募増資だけでも既に22件(内、J-REITは8件)が発行決議されていますが、3月にはJTの売出しもあり、これだけで7000億円以上の資金が市場から吸収されています。現在の株式市場が堅調なのは何よりですが、永年発行市場に携わっている経験則からいいますと、3月期決算銘柄の株主総会明けとなる7~8月には、再びファイナンス案件が増加する可能性もあります。

 ここで申し上げたいのは、ファイナンスが増えそうなので、備えて下さいという事ではなく、企業にリスクマネーを供給し、投資家の新たな投資ニーズを掘り起こすような発行市場のあり方とは何なのか、改めて考え直す時ではないでしょうか。

 現在、証券業協会では“増資インサイダー問題”を受けて、以下のようなことを検討しています。
○増資情報を始めとする法人関係情報(上場企業などの重要事実に関係する情報)を、もう少し厳格に管理する為に、情報管理体制に対して定期的にモニタリングを行っていくこと。
○公募増資などにおいて、公表前に情報が公表した場合、引受けを行わない 等

勿論、上記の様に増資情報をキチンと管理して、問題(この場合は、事前の情報漏れ)のあるファイナンスの引受を行わないのは当然のことと思いますが、増資インサイダー問題の背景になったのは、公募増資=売り材料ということが定着してしまったからです。発行市場は、関連法規と証券業界の発行市場関連ルールで成り立っていますが、この公募増資=売り材料の現状を変える為、現在の市場・投資環境にあった取組みもまた必要ではないかと考えます。以下の様なことを、証券業界全体で考えてみては如何でしょうか。

◎現在の投資家を取り巻く環境にあったファインアス勧誘のあり方=ネット化の進展に合わせた公募株などのネット上でのプロモーション活動が解禁されても良いのではと考えます。例えば、インターネット上でのロードショー(投資家への調達資金や成長戦略に対する説明会)解禁など当局に規制ルール緩和等を求めても良いのではないでしょうか。

◎公募増資の公募たるに相応しい販売のあり方=主幹事の中で販売すべき新株を多く抱えて、ファイナンス時に余剰感を醸成していたことも、増資インサーダー問題の遠因ではないかと思います。公募株の取り扱いが、広く対面営業の証券会社で行われれば、多くの証券会社の店頭において多くの販売員からファイナンスの効果が投資家に語られます。その為には、引受実務と販売活動を分離したような公募増資のあり方が検討されても良いのではないでしょうか。

◎大規模な資本調達にあったファンナンス手法の開発とその定着=大規模な調達とは、既存株主にとって大規模な希薄化が伴う訳ですから、ファイナンス手法としてはライツ・オファリングが望ましいと思われます。しかし、昨年2例目がでたものの、この手法がファイナス手法として定着しているとは言える状況ではありません。特に、期待されているコミットメント型は、現状の引受証券会社側の実務においてハードルがいくつかあり、まだ実務的検討課題を詰める必要があるように思われます。(この件は、別途取り上げます)


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TOB(公開買付)における証券会社の役割について
 上場会社が対象となるM&Aにおいて、証券会社が果たす役割を簡単に示しますと、以下の様な機能があります。

(ア) M&Aマッチメーカー的機能=売り手・買い手の仲介を行うもので、M&A助言専業・地域金融機関なども同業務を手掛けています。特に、ライセンスが必要ということではないので、この業務を行うものの参入障壁はありません。

(イ) フィナシャル・アドバイザー的機能=売り手若しくは買い手のどちらか一方の立場にたって、適切にM&Aが実行されるように助言を行います。企業価値算定やデューデリジェンスの支援などを行うこともあり、金融機関・商社などもこの業務を行います。上記(ア)の様に売り手・買い手の両者の立場に立たないのは、どちらかに利益相反が発生する可能性があると考えるからです。
なお、買い手側に立ったフィナシャル・アドバイザーは、買収資金の資金調達に関与することもあります。

(ウ) 公開買付(TOB)代理人=これは株式を直接扱う為、証券会社でなければ行えません。

 M&Aは、その一つ一つが個別のプロジェクトと様なもので、案件によってその対応も異なりますが、株式を集めるという行為においては、実務的に証券会社が関与します。最近の実例をもって、その役割を示したいと思います。

◎西武ホールディングスに対するサーベラスのTOB
【TOBの概略】
・買付対象株=西武ホールディングス株式(西武鉄道は2004年12月に上場廃止、現在上場準備をしていると言われているが、株主が1.3万人いて有価証券報告書提出義務がある為、TOB規制の対象となる)
・買付者=エス-エイチ ジャパン エルピー(サーベラスグループの関連会社)
・買付目的=サーベラスグループは、現在32.44%保有している株式を、36.44%まで増加させ、経営陣を強化したいとしている。
・買付株数=13,672,700株まで
・買付価格=1400円(現在の単元未満株買取価格1,175円の19.15%プレミアム)
・買付期間=3月12日から4月23日まで

【TOB環境】
現在、上場政策等を巡って筆頭株主のサーベラス側と現経営陣が対立していると言われており、またTOB公表後も会社からは賛同意見は表明されていない。所謂、敵対的買収に近いかたちになると見られている。

【証券会社(公開買付代理人)の役割】
 公開買付報告書によると、公開買付代理人のA証券に対して、今回のTOBにおいて2.4億円の手数料(買付金額に対して1.25%)が予定されている。この分が何の対価なのかについて、以下のようなことが考えられる。(実際の業務内容は、買付者と代理人間の契約によりますが、以下は筆者の推測も含みます)
・TOB応募者から株式を預り、買付応募株数が上限を超えた場合は比例案分を行う。
・TOBが成立した場合、応募株主への代金の引き渡し。不成立の場合や比例案分に洩れたケースの株式の返却
・上記2つは、通常の公開買付代理人業務だが、今回は対象会社の同意の得られない敵対的TOBのなる可能性もあり、代理人業務として1.3万人の株主に対するTOB応募への何らかの勧誘行為が行われるのではないかと見られる。

今まで、証券会社は敵対的買収行為に対して避ける傾向がありましたが、TOBのあり方も多様化する中、この様な証券ビジネスの拡大はあっても良いのではないでしょうか。

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最近の投資信託動向について、3月上旬時点
個人投資家の大勢も、投資信託を通じてリスクオンの流れに乗ったようです。2月は、約1兆2000億円近い資金が投資信託に流れました。

少し内訳を見てみますと、2月の投資信託の新規設定額は4,969億円と過去2年間では最大の金額となっています。新規ファンドでは、米国や日本、そして新興国の株式に投資するものが大きな資金を集めています。
一方、既存ファンドの方は、ソブリン物が売られ続けていますが、これも米国株や日本株に投資するものを中心に株式へ投資するファンドへの資金流入が続いています。

詳しくは、三菱アセット・ブレインが公表している下記資料をご参考ください。

☆速報版、投信マーケット概況2月号(3月6日公表分)

 また、運用会社による個人投資家向け情報発信は、新興国の為替や株式市況を解説するものが増加する傾向が続いています。オーストラリアに加え、トルコ・メキシコ、そしてフィリピン・タイなどのアジア諸国に関する情報提供が増えています。

 3月新規設定予定の投資信託では、全般的に株式投資への注力姿勢が強まっていますが、世界的な景気回復を見込んで銀行の劣後債や優先株投資も新しい潮流になっているようです。再び日本株を見直すものが目立ち、新興国通貨投資もトレンドのようで、リスク・オンの傾向が強まっています。

☆最近の投信運用会社の情報提供の傾向と運用テーマ(3月上旬時点)

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空売りはどう変わるか?多分11月から
 前回示したような空売り規制が見直されると、何がどう変わるのかという事について述べたいと思います。
空売り規制の4つ課題の内、ネイキッド・シュート・セリングの禁止と自社株取得規制の緩和措置については、これが恒久化されるという事ですから、現状とはあまり変化がありません。

最も影響が大きいと思われますのは、アップティック・ルールの実質的な撤廃ではないかと思われます。
特に“個人の空売り=信用取引での売り”が行いやすくなりますので、現物株を保有して配当や株主優待などの権利を得て、リスクを限定するために信用取引で売る“つなぎ売り”などの利用が増えることが予想されます。また、個人投資家であっても手数料の安い信用取引での売買を利用することで、保有株式の単価を引き下げる目的で売買を繰り返すことも考えられます。
一方、機関投資家の売買においては、アルゴリズム取引などのシステム売買が行いやすくなるのではとの指摘がありますが、この部分は余り変化ないのではないでしょうか。既にアルゴリズムとして現行のアップティック・ルールが組み込まれているのを外すだけでは、大きく取引量が増加することには繋がらないと考えます。
規制の見直し案において、PTSでの取引もアップティック・ルールの対象とするとありますが、現行では認められていない信用取引を、PTS側の体制が整えば認めるのではないかと推量します。

結果としては、個人投資家の信用取引利用が増えると予想されますが、このニーズに対応する為に、信用取引での売りに必要となる“貸せる株式”の調達力の差が証券会社によって大きくなりそうです。証券会社が個人投資家に貸す為の株式の調達方法は、次の2つです。
・証券金融会社から借りる(制度信用取引)
・自社内の顧客、貸株市場(金融機関内のOTC取引)から株式を調達する(一般信用取引)
このうち2つ目の部分が、証券会社によって対応が大きく違ってきますし、結果、個人投資家に貸せる株式の違いとなります。リテール証券会社での信用取引対応力の差は、貸株市場での株式調達力の差とも言えます。

2つ目の空売り報告(大口の空売りポジション)の問題は、一般の個人投資家は余り関係なさそうに思われますが、“空売り=いずれ株式を買戻し、借りた株式を返済する”と見做せば、空売りさせている株式は仮需用といった見方もあります。現在は、空売りされたものは以下の様な公表が行われています。
・信用取引の売り残高として、銘柄ごとに取引所が公表(前週末の状況を、火曜夕刻に公表)
・証券会社が係った株式の貸し借りを、銘柄ごとに証券業協会が公表(前週末の状況を、木曜夕刻に公表)
・発行済みの0.25%以上の空売りポジションを持った者は、取引所に報告する義務があり、現状ではこの個別報告書を取引所が日々公衆縦覧(銘柄ごとの集計は行われない)

これらの報告を勘案して、空売りから想定される仮需要をどう判断し投資家に示していくかは、証券会社の仕事かも知れません。ただし、ネット取引が進んでいる現状では、特に3つ目の空売り報告が個人投資家の投資判断にとって解り易い方法で公表されることも、また必要ではないかと考えます。


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空売り規制の全体像について
 3月7日に金融庁より「空売り規制の総合的な見直しについて(案)」が公表され、本年11月を目途に現行の“空売り規制”を見直す方針が示されました。
 そもそも“空売り”そのものは、金融商品取引法第162条(空売り及び逆指値注文の禁止)により禁止されていますが、個人投資家が利用する信用取引や特定の借株契約で借りられた株式をもって売却する行為は、市場に流動性を与えることから例外的に認めるという構成になっています。

この空売り規制の全体像と見直しの方向性について、簡単に図式化してみました。

☆空売り規制の全体像について

この問題は4つの部分に分かれています。
・アップティック・ルール(認められている空売りで、禁止されている売り下がり禁止)
・空売り報告(0.25%以上の空売りポジションを保有した場合の報告義務)
・ネイキッド・シュート・セリング(空売りを実施してから、株式を借る)
・自社株取得規制の緩和(空売りとは直接関係ないが、リーマンショック後、緩和される状況が続いている)

個人投資家に対してどの様な影響があるかは、次回以降に取り上げたいと思います。

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ヘルスケア・ファンドからREITへ
 3月6日付の日経によると、2014年度にも高齢者向け住宅や病院などのヘルスケア施設専門のREIT創設を政府が認める方針とのことです。

今後、増加が予想されるヘルスケア施設に、民間の投資資金が流れやすくする目的とのことですが、現時点でもヘルスケア施設に個人が投資するファンドがあります。先ずは、その紹介からすると、私募ファンドの形態ですが、本年1月には以下のヘルスケア・インフラファンドが募集されています。詳細は、“ヘルスケア・インフラファンドの組成について”(1月16日新生銀行公表文)をご覧いただければと思いますが、
○ファンドへの劣後出資=上光証券・野畑証券(私募ファンドの販売者)
○ファンドへの優先出資=一般の個人投資家へ私募ファンドの形式で販売(私募の為、勧誘行為に対する人数制限あり)
○ファンドへのノンリコースローン=新生銀行がファンドへの特定社債の形式で行う
の3階層にファンドは分かれています。これは、最も返済順位の劣る劣後出資部分を私募ファンドの販売者である証券会社が担い、またファンドそのものの運用利回りを上昇させる為(私募ファンドの投資レバレッジを高める)に、銀行よりノンリコースローンを取り入れています。

 注目されるヘルスケアREIT(J-REITで、運用対象がヘルスケア)でも、基本的な仕組みは同様になりますが、次のことが私募ファンドとは大きく違います。
○J-REITの形式で、広く投資家へ公募・売出しされる
○投資法人口として上場されるので、流動性があり売買がいつでも可能となる
その為、大規模に資金を集め、ヘルスケア施設に投資することが可能となります。
但し、運営業者など運営実態を投資家が把握しやすいディスクロージャーの仕組みを整備していくことも、また重要だと考えます。

☆ヘルスケア・ファンドからREITへ

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平成25年度税制改正で個人の投資はどう変わるか
 昨年末の政権交代で、例年より1ヵ月以上遅れていた平成25年度税制改正が、1月下旬に閣議決定されましたが、個人の投資に関する部分を簡単に纏めました。

☆平成25年度税制改正で個人の投資はどう変わるか

○個人の投資に関する改正の主要テーマ
 金融取得課税の一体化に向けた動き
 資産形成へのサポート
 世代間における資産移転の推進
 そして、譲渡益課税軽減措置の終了
○日本版ISAの導入と英国制度との比較
○更なる個人の投資拡大の為には、何を期待するのか

共通番号制度(2016年から実施予定)が3月1日に閣議決定されましたが、いよいよ金融所得一体課税に向けて動きそうです。今回の税制改正では、債券に関すものが少し進展していますが、それでも2年後が目途です。また、デリバティブまで含めることに関して、財務省サイドの壁が高そうですが、株式・投信と債券に加えてディリバティブまで譲渡損益や配当・利子などが損益通算できるという事になると、証券会社などによる個人投資家への運用に対する助言余地が大きくなることが予想されます。

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