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2013/11
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高齢者投資家の実像について
 12月16日から高齢者顧客への勧誘活動に関して、業界では自主ルールは強化されます。既に11月初めに規制内容はお伝えしていますが、その対象となる高齢の個人投資家の実像について、簡単に示しておきます。

☆ 高齢者投資家の実像

・勧誘規制の対象となる75歳以上の個人投資家の平均証券保有額は、最近の日本証券業協会による調査では、864.8万円と全体平均の491.6万円の1.75倍です。
・特に、男性高齢者の証券保有比率は高く、株式・公社債(国内)・外貨建証券は個人全体の平均値の2倍近い保有比率となっています。
・流石にデリバティブ商品の保有比率は、男性高齢者でも全体平均の半分程度、女性高齢者は殆ど利用していない数値となっています。
・また、女性高齢者は投信以外について全体の平均値より保有比率が低くなっており、投資に関しては保守的傾向が覗えます。

 なお、今回の勧誘規制強化の対象から、インターネット取引は原則(ネット上での勧誘活動をしない限り)除かれますが、高齢者のネット利用は進んでおり、残高のあるインターネット取引口座ベースでみても、70歳以上の口座は全体の17.4%まで占めるようになっています。


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テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

公募ファイナンスを、より良くするために~公募エクイティ・ファイナンスに対する提案=その2
 増資インサイダー問題を受け、昨年8月に“公募増資を売り材料としないため”の提言をさせていただきましたが、この1年は市況の回復・インサイダー関連法規制の改正・ファイナンスを行う企業の市場に対する配慮などもあって、上場企業の市場からのリスクマネー調達は随分改善してきたと思います。
100社を超す公募増資、30社以上の新株予約権付社債(CB)の公募など、発行市場はその機能を回復しているようにも見えます。関係された方々の努力には敬意を表します。

 しかし、敢えて今の日本における公募増資などの仕組みを見た時、そのあり方が今の日本市場にとって十分かどうか見直す時期に来ているのではないかと考えます。教科書的に言いますと資本市場は、発行市場と流通市場の両輪で成り立っているわけですが、流通市場の方はHFTなど手法や機能がどんどん進化しています。かたや発行市場の方は、関連する法規制と引受証券会社の引受ルールに依るのですが、基本的な仕組みはこの20年近くと殆ど変っていないように思われます。勿論、実務的なルールの改正や変更は行われているのですが、今のルールは、ネット環境は大きく変化したことや、投資家も変わってきたこと、そして時代の進化をどの位取り込んでいるのでしょうか。例えば、成長戦略に見合って企業がリスクマネーを適正に調達しやすく仕組みに改善が試みられているかという事です。
 現在、金融審議会でもかなり技術的な事の議論が行われていますが、一般の投資家や株主、そして企業からみて、本質的な公募エクイティ・ファイナンスの問題は、次のことに纏まるのではないかと思われます。

公募ファイナンスを行う企業への、新たな投資ニーズを集約する

このために、次の3つのことを提言します。

【提言1】
海外投資家や機関投資家の大概な投資ニーズ集約の為、
☆事前にファイナンス情報を投資家に伝えることが可能な発行登録制度を改正し、ファイナンス目的や企業の新たなる投資契約を記載可能とすること

【提言2】
より多くの証券会社の営業部員を、公募の勧誘活動に参加させることで、多くの投資家の投資ニーズを掘り起こす為、
☆引受会社とは別に、公募の勧誘を行う販売証券会社を一定割合に増加し、全員参加型の公募へ

【提言3】
ネット上での公募ファイナンスに対する勧誘活動を可能とする為、
☆公募ファイナンスに対するネット上の勧誘行為について、実質的には企業のネットロードショーなどで行うことが可能なディスクロージャー・ルールの緩和
(※ネット証券が、対面営業のような勧誘活動を行う訳ではないので、公募ファイナンスの取扱ルールの緩和も必要でしょう)


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投資情報ポータルサイトとしての東証
 日本市場に関して、最も情報が集まるところは取引所です。従って投資に関する情報が集まるところも取引所ということになりますが、最近は上場企業に関する情報提供が充実してきており、投資情報ポータルサイトとして個人投資家が利用することも多くなっているようです。

 勿論、今までも情報は取引所に集約されていたのですが、取引所は個人でも調べやすいように“東証上場会社情報サービス”という上場企業に関する情報の検索機能を提供し始めています。これまでも、上場企業が取引所から求められる適時開示に関して、過去30日間の情報が無料で閲覧できましたが、企業ごとに情報をまとめ、その他の基本情報や株価推移などと合わせて見ることが出来るようになりました。例えば、コーポレートガバナンス報告書からは、役員の報酬額を調べるといったことも容易です。これら、情報サービスにより、取引所サイトでの個人を含めた投資家の利用が増加すれば、また投資家が求める投資関連情報のビックデータの蓄積にもなり、取引所からの新たな投資関連の情報提供サービスが期待できます。

 今までは、個別の企業情報に関して、日経やロイター・ブルンバーグといった情報ベンダー系のサイトの利用が一般的だったと思いますが、全ての市場情報が集約・集積される取引所に、投資家の情報利用のデータが蓄積されることは、取引所の情報発信をより投資家のニーズに合わせていく為に必要なことだと思われます。

 一方、取引所の収益構造(日本取引所グループの)を見ますと、その収益の2割弱が情報関連収益となっています。これは、主に取引に関するデータなどを証券会社や金融機関などに販売すること得ているものですが、即時性のあるデータが中核になっているようです。これらの情報ビジネスと、投資家を引き付ける為の情報発信のバランスをとりながら、投資情報ポータルサイトとしての役割を果たしていくことに期待しています。

取引所による現在の上場企業に関する情報発信充実の取組みを支持しますが、また、出来れば以下のようなことも、一般投資家が閲覧可能な方法で重ねて期待したいところです。
○有価証券報告書や大量保有報告書などが、上記の情報サービスサイト内で見ることが出来る。
○企業ごとにファイナンスで増えた株数、自社株で減った株数などが月次ベースで確認出来る。
○空売り規制で、大量の空売りとして公表される数値を一覧出来る。
(※東証は、11月5日より一覧表化していますが、報告日付けにバラつきがあり、当該銘柄にどの位の大量な空売りが入っているか、一般の投資家が想定しにくいので改善を期待します。)
○個別銘柄に対して、HFT(高頻度取引)での取引比率
(毎日が煩雑であるなら、週間ベースを期待します。)

取引所は、ある種の情報産業的なところもありますが、その為には取引参加者間での情報格差を小さくする努力も必要だと考えます。


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最近の個人投資家の海外投資動向について
アベノミクスで日本が再び成長軌道に乗るとしても、個人金融資産(6月末で1,590兆円)の2.3%(数値は日銀資金循環統計)しか外貨建て資産がないのもの日本国民全体のリスクの様に思われます。
まして、現状はリスク・オフの市場環境でもないのですから、もう少し海外投資が活発化しても良いと思うのですが、個人の海外投資に関する動向は次のようなものです。

☆ 個人の海外投資動向(2013年10月末の状況)

【FX取引】(金融商品先物業協会の統計データより)
○月間の店頭FX取引金額ベースでみますと、5月の531兆円から10月は265兆円と大きく減少しています。しかし、この水準でもアベノミクス相場以前の月間取引平均金額157兆円(リーマンショック後、昨年の11月までの月間平均)からは高い水準です。
○円売りポジションに関しては、10月も2.2兆円あり、これもアベノミクス相場以前の倍近い状況です。
○通貨別では、豪ドルの買いポジションが減少していますが、それでも円売りポジション全体の4分の1程度はあります。
○ユーロ売りのポジションが減少しましたが、直近対ドルでショートする傾向が出始めています。

【投資信託を通じた海外投資】
○米国経済の回復に合わせ、米国投資が大きく増加しています。
(昨年の11月から本年10月にかけ、株式40%・債券32%・リートなど35%、対円資産ベースで増加しています。)
○ユーロやその他先進国への投資資産が増加しています。
○オーストラリア債券・ブラジルや中国株が売られています。
○5月以降は、新興国投資が滞っています。

【外国株・外債投資】
○夏以降、外国株式投資の買い越し金額が増加し、10月は719億円と月間ベースでは2005年8月以来の金額となっています。
○個人投資家による外国債券の売買が活発化しているようで、取得・処分とも今年に入っては通常の倍以上の水準が続いています。また、10月の買い越し額が6,413億円と、昨年の4月以来の水準となっています。

以上の一言コメントです。

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最近の上場企業ファイナンス動向について
 IPO(新規株式公開)の増加が伝えられていますが、上場会社のファイナンスも活況となっています。
景況観の回復から、企業の資金調達ニーズも増加している証左でしょうが、この動きが成長戦略の目指すところである長年のデフレ脱却に繋がればと期待したいところです。
とは言いましても、ファイナンスは市場に流通する株式を増加させるので、マーケットでの需給関係に大きな影響を与えます。例えば、バブル絶頂期の1989年には公募増資だけで5兆円の資金を市場から調達し相場反落の要因の一つになりましたし、近くは2009年にも金融機関や大手企業による大型公募(合計5兆円)が相次いだ為、市場全体のリーマンショックからの反発を抑える要因や増資インサイダーの遠因にもなりました。

 さて、今年(2013年11月上旬まで)の上場企業ファイナンス動向は、以下のような概況となっています。

【公募増資】
 今年は、公募増資案件が増加しており、既に100社近くと案件数では例年の2倍の水準ですし、全体の調達金額は約2兆円近くとなっています。ただし、比較的小規模も公募が多いのと、件数では全体の3割を占めるJ-REITが目立っていますが、金額ベースでは約半数の1兆円を調達しています。

【新株予約権付社債(CB)】
 新株予約権付社債の発行も増加しています。今年は既に36社が発行していますが、
・投資会社や証券会社などに第三者割当で発行したもの----11案件
・国内公募----5案件 調達額575億円
・海外公募---20案件 調達額3730億円(米ドル建て3件を含む)
と、海外公募が急増しています。なお、海外公募の新株予約権の行使価格は、概ね25~40%程度発行時の時価から高い水準に設定されています。

【第三者割当増資】
 第三者割当増資の件数が減っているのも今年の特徴です。それでも、10月末までに70案件ありますが、業務提携目的のものは増加しており、ファンドや投資会社に大規模に割り当てるものは減少しています。希薄化率25%超のものは、実質的に制限されているのと、不公正ファイナンスに対する監視が厳しくなっている影響と思われますが、その結果、概ね正常化してきていると感じられます。

【MSワラント(下方修正条項付新株予約権)】
 10月はMSワラントが4件ありました。メリル・UBS・マッコリーと全て外証の引受ですが、マッコリーはMS型以外のワラントでも引受手になっています。ただし、一部の投資会社(マイルストーン等)が行っている事前の大株主からの貸株契約+ワラントの有償発行のスキームは、少し不公正取引の観点からみて微妙なこともあります。

【ライツ・オファリング】
 昨年10月決議のADワークス以降13案件とファイナンス手法としてはすっかり定着した感があるライツ・オファリングですが、様々なものが含まれてきました。この制度整備が行われたのは、大規模な公募増資の代替として期待された手法と見做されていたからですが、大規模な第三者割当の代替と見られる発行事例もありますし、中には行使価格を極端に低くすることでファイナンス目的以外の意図を感じるものもあります。一方、この10月ADワークスは昨年のノンコミットメント型に続いて、今度は証券会社の実質的な引受行為が伴うコミットメント型を実施しました。
やはり、ライツ・オファリングは企業にとって大規模な資金調達をするということなので、このファイナンス手法の定着が、利用する企業の成長とともにあるのが理想です。


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あって欲しい市場情報について
 市場において、より多くの投資家に参加してもらうように(多様な投資家の確保)、ベースが既にあるデータで次の様な市場関連情報を、一般向けに公表してもらえないかと取り上げてみました。

【市場の需給に関する情報】
ファイナンスによる新株の増加と、自社株取得による市場流通株式の減少(金額ベース)
 この情報は、全体的な数値と銘柄別の情報が其々必要です。
年次や月次ベースの数値は、市場全体の株式需給の変化を表しますし、個別銘柄の数値は、その企業が行った資本政策の実践ということになりますので、投資家が先ず市場全体の需給を考え、個別企業の資本政策を見直す上で重要な情報となります。

【取引に関する情報】
銘柄毎にHFT(高頻度取引)が占める比率
 HFTに関しては、いろいろ批判もあり欧米においても一部で規制するような動きがあります。しかし、このHFTは、間違いなく金融イノベーションの一つで、大量に売買しようとする機関投資家の取引単価平準化や流動性に向上には役立っています。また、取引所にとっても、コロケーション・サービスでHFTに対応することは、取引所間の競争や取引量増加の為には必要なことです。東証においても、既に取引量の4割以上を占めると言われていますが、HFTを利用できる投資家が限られていることも事実です。それで、HFTに関する最低限の情報を投資家間で共有する必要があるのではと考えます。

集約された空売りに関する情報
 11月5日より、空売り規制緩和とともに発行済みの0.5%の空売り報告(投資家毎)が毎日公表されますが、東証が一覧表にして公衆縦覧しています。今までの個別報告書の縦覧から一歩進んだように思いますが、投資家にとってより有意義な情報は、個別銘柄に個人・外人問わずどの位の空売りが入っているかの情報だと思われます。制度信用などの週一度の公表では、今の取引の変化が激しい時代にあっていませんし、信用取引での売りは空売り全体の一部に過ぎません。
現状では、空売りは株式を借りなければ取引出来ないということになっているので、貸株市場での個別銘柄ごとの取引残高が近い数値と思われますが、貸株市場は店頭取引なので、出来れば証券会社経由の貸株状況を毎日公表することが望ましいと考えます。

社債の取引状況に関する情報
 社債市場を拡大する為に、欧米のような社債取引(主に金融機関間の店頭取引)情報を共有しようという改革案が4年以上前から業界内で示されています。しかし、一向に実現する気配がないように思われます。何故かといいますと、現在の限られた投資家と業者でも日銀の緩和策の影響で、そこそこの社債発行があり、現在の社債市場関係者が余り問題を感じないからです。しかし、より多くの企業の社債発行を可能とし、個人を含めたより多くの投資家が参加可能な社債市場とする為には、先ず情報共有を行うことという市場拡大の鉄則は社債市場においても変わりません。

【ディスクロージャーの信頼度に関する情報】
ディスクロージャー信頼度指数
 申し訳ありませんが、現在上記のようなものはありません。しかし、ディスクロージャー情報を日頃分析されているアナリスト協会などで、是非開発して欲しいものです。例えば、公募ファイナスやIPO直後の業績の修正などは、本来引受証券が責められるべきことでありますが、長年上場企業のディスクロージャーを見ていて、企業によっては癖のようなものがあるとも感じています。ファイナンスやM&Aなどのイベントと、個別企業のディスクロージャー姿勢との関係が、個人投資家にも解り易い信頼指数化が望まれます。

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地域におけるリスクマネーの供給について
現在、金融庁の金融審議会では“新規・成長企業へのリスクマネーの供給のあり方”として投資型クラウドファンディングの制度化が議論されていますが、投資ということになりますと上場企業とは全くことなる次元のリスクマネー供給となるわけですから、経営者やその企業の身近にいる人たち(企業や金融機関を含む)の評価というもとも重要になります。

 それで、地域におけるリスクマネーの供給ということについて考えてみましが、中核になるのは
・地域企業の成長の為のリスクマネー調達ニーズ
・地元企業や地元で行われる事業に対する投資ニーズ
がマッチングすることではないかと思われます。

その方法として、現状で考えられるものは企業の成長に合わせて次のようなものがあります。

○クラウドファンディング=現在は、法制度整備の為の識者による議論の段階ですが、年末までに制度内容が固まり来年の通常国会での関係法案の成立、そして早ければ来年度内の施行が予想されます。この方法は、ネット上で広くリスクマネーを募るということですが、寄附型やイベント・商品販売型とは異なり投資型は投資成果に対する評価をしなければなりません。また個人の投資家にたいしては、未公開株式としてのリスクを認識してもらう必要があります。

 ただし、地域においての創業支援は地域活性化や地域復興目的で(独)中小企業基盤整備機構が都道府県と組んで地域創業支援ファンドの組成を積極的に進めています。また、地域の大学にはTLO(Technology Licensing Organization(技術移転機関))やベンチャー企業創業支援のファンド組成を積極的に行っているものもあります。これら地域ファンドとの連携を行ってクラウドファンディングを進めるのであれば、地域の個人も参加しやすいものになっていくでしょう。とは言いましても、個人にとってはリスクの大きな未公開株投資でありこと変わりありませんので、できればエンジェル税制の活用を容易にすべきです。

○プロ向け市場の活用=ある程度の規模に成長した地元企業が、次なる成長を目指して成長資金調達の場としてプロ向け市場を活用することを期待します。地元のベンチャーファンドや地元金融機関からの投資、地元の資産家(個人の金融資産3億円以上)による資金支援の場として、プロ市場が活用されることで、企業側の情報開示が進み、それによって他地域のプロ投資家の興味が集まるのが理想ですが、先ずは地元金融機関等からのリスクマネー供給の場としてプロ市場を使いこなすべきです。

○地元事業ファンドの活用=上場会社も含めて、地元企業により地元住民が使ったり恩恵がある事業を行う場合、事業ファンドによって地元住民からリスクマネーを集めるということが行われ始めています。例えば、メガソーラーや風力などの再生可能エネルギー施設とその運営に対する市民ファンド、ヘルスケア施設などの私募ファンド化などがあげられますが、事業ファンドの場合は金融商品に投資するファンドとは異なり500名以下の保有であれば、金融商品取引法上の継続開示義務が免ぜられ資金調達者にとって負担の軽いものとなります。

 以上、地域におけるリスクマネーの供給について簡単に説明しましたが、イメージ図は以下のようなものです。

☆地域におけるリスクマネーの供給について

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高齢者勧誘規制について
 証券会社による高齢者に対する勧誘について、自主規制での制限が本年12月16日より始まる。
これは日本証券業協会により9月13日に示されていた“高齢顧客への勧誘による販売に係るガイドライン”(案)に対して、バブリックコメントを経て自主規制化されたものだが、金融庁の証券会社に対する監督指針においても、監督上の評価項目に新設され、同規制運用の個別証券会社へのチェックが行われる。

 証券会社を始めとして金融商品の勧誘・販売においては、既に金融商品取引法制定時に定められた行為規制があり、投資家各々に合った金融商品の勧誘を定めた“適合性の原則”がある。この為、各証券会社においてはリスクや変動率などを勘案して、顧客別勧誘商品の社内ルールを定めている。

 今回の高齢者勧誘規制も、この適合性の原則を徹底する一環ということも言える。しかし、実際に自主規制の対象となる勧誘行為を行う証券会社にとっては、詳細なガイドラインに対して多少違和感があったかも知れない。同ガイドライン案に寄せられた意見は290項目に及び、確認を重ねるようなものも多い。
この証券会社の反応の背景には、特に中堅以下の対面営業の証券会社の顧客層が高齢化しているという問題があるように思う。
一方、自主規制導入側としては1月から始まるNISAにおいて、より広範囲の国民に非課税の投資枠を利用してもらおうとした環境整備目的があるようだ。

 一般的な話題として、75歳以上の高齢者に対する勧誘規制と見做されているが、その内容については下図にガイドラインをなるべく簡略化してイメージしたものを示した。

☆証券会社の高齢者勧誘自主規制について

 一律の数値基準や詳細なガイドラインに多少の違和感はあるかも知れないが、適合性の原則をより進めていくとの認識で証券会社には態勢整備に努めていただきたい。

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