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2014/03
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最近の個人の金融資産と海外投資の概要
 最近、世界最大の運用組織としてのGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用資産比率再配分がよく
話題になります。
昨年末での運用資産は128兆5,790億円で、その内55.2%が国債などの国内債券で運用されていますが、有識者会議では成長戦略を目指すなら金利が上昇するはずなので、この比率を欧米並みに大きく引き下げるべきとの指摘がされています。

 一方、個人の金融資産の方は昨年末で再び1600兆円を超えています。(3月25日公表、日銀資金循環統計速報版(12月末時点))
目立ったところでは、昨年9月末に比べて現預金が18兆円、株式が20兆円の増加となっていますが、株式の増加は値上がり益で、実際はこの期間、年明けからの譲渡益課税の軽減措置撤廃を受け個人は株式を大きく売り越していました。また、債券については個人向け国債の償還が本格化していて、その為2008年9月以降から保有減少が続いています。投資信託については、昨年は資金流入と値上がり益が重なっての増加でした。

以上を合わせた個人のリスク資産(株式+債券+投信)比率は16%で、3ヵ月間で1%の上昇でしたが、欧米の比率と比べると大きな差(米国53.3%、ユーロ29.9%)があります。1月から個人の少額非課税制度NISAが始まったばかりですが、個人の“貯蓄から投資”への政策はまだまだ追加が必要と見られてもいます。

 また、同統計によると個人の外貨建て資産は38.7兆円でアベノミクスが始まってから4兆円近く増加していますが、その間の円安進行を考えれば、もっと大きな拡大があって良いように思われます。

なお、投信協会の統計資料で公表されている直近(2月末)の投資信託を通じた海外投資は、米国株や欧州諸国への債券への投資が増加していますが、反面ブラジルや香港への投資は3ヵ月間で1割以上減少しており、これは通貨下落分が大きく影響しているようです。

☆個人の金融資産と海外投資動向

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テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

最近の“投資”に関する問題と、当局の対応について
3月25日に公表された証券取引等監視委員会の平成26年度証券検査方針及び計画によりますと、証券会社を含む金融商品取引業者(その他、ファンド業者、投資運用業、投資助言業など)への証券検査重点ポイントが示されていますが、その背景としては次のことがあります。

○個人を含む投資家の海外証券・ファンド投資への増加で、クロスボーダー取引が増加している。
○ICTの進歩により、取引が瞬時にかつ大規模に行われたり、複数の商品間を連動して売買する取引自身の高度化が進んでいる。
○NISAが開始されたことで、投資に不慣れな個人投資家が増加する可能性がある。

この様な投資環境下で、新年度の証券検査について次の様なことが伝えられています。
・2~3年に1度だった大手証券への検査は、メガバンクと同様に毎年行う。
・大手ファンド販売会社を定期検査の対象とする。
・海外ファンドを扱う会社の資産査定や管理体制を重点的に検証する。 等

一応、公表された検査方針の重点ポイントと最近の投資に関する事件・事案を下記に纏めてみました。
ご参考までに。

☆最近の“投資”に関する問題と、当局の対応について


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証券会社は何故高い職業倫理を求められるのか
 どの職業であっても、プロとしての職業倫理を持つのは当然のことでしょうが、業界として職業倫理の向上に取り組むことは“投資家”という顧客に広く接している証券会社にあっては大切なことです。

 法規制で全て縛ろうとすると、顧客に接する範囲は限定され、また顧客に対する営業活動を管理するためのコストは非常に高いものになりますが、業務に係る原則を認識し、高い職業倫理のもとに営業現場で対応していくなら、大手証券であっても、地方密着型の証券であっても、ネット証券においても、あるいは法人相手の特殊な業務を行う証券会社でも、それぞれの立場で市場仲介者としての役割を果たしていけるはずです。

 日本証券業協会は、3月に「会員における倫理観向上に向けた取組み事例集」を公表しましたが、これは昨年6月に纏められた「信頼性向上のための施策の推進ワーキング・グループ」報告書において検討された以下の施策の一環です。
① 倫理観向上の取組みを紹介した事例集の作成
② 倫理コードの実効性確保のための社内体制の整備状況の開示する
③ ディスクロージャー誌に、会員の業務内容等をわかりやすく掲載する。
④ 主要株主(20%以上保有者)及び大株主(上位10 位)を協会ウェブサイトに一覧表として開示する。
⑤ 財務諸表及び分別管理の外部監査の受検状況等を協会ウェブサイトに一覧表として開示する。

 これは、顧客資産の流用やAIJ年金運用問題、増資インザイダーなどへの関与などから証券会社の信頼性が問われたことに対するものですが、倫理観向上の取組みとしては各社各様であるものの、次のように大概に纏められます。
・コンプライアンス・マニュアルの作成と、役社員への周知、事例研修、誓約書徴求など
・コンプライアンス・倫理面での人事評価、違反行為の周知、社内通報制度など
・社会貢献活動への参加支援など

 上記の事例集を一読して感じたことが2つあります。

先ず、高い倫理観は、何の為にあるかという事をシンプルに考えると、顧客を第一に考えることに集約されるという至極当たり前の事です。これは他の職業でも同じでしょうが、法令を順守するのもこの顧客第一の前提があってのことです。しかし、実際の営業現場においては、自分やチームの予算や収益、他の部門の顧客ニーズなど、自分の顧客と利益相反する可能性があることに向き合うもとも多いのが実情です。

次に、社内の倫理観を高めていくには、社内のコミュニケーションが重要で、単なる投資・商品情報にとどまらず倫理観向上の為の情報共有を進めることが重要です。この社内コミュニケーションの強化が、結果として顧客とのコミュニケーションを強め、自社の営業基盤を強固にしていくのだと思います。
(時代の進化であるSNSなども、利用を制限するのではなく、この社内・顧客とのコミュニケーション・ツールとして活用すべきと筆者は考えます。)


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地域密着型証券ビジネスの在り方について
 アベノミクスの影響で株式市場が上昇トレンドを久々回復しましたが、対面営業中心の中堅や地方証券の業績も復調しています。しかし今後の証券ビジネスの在り方を考えた時、本来の強みである地域社会に密着したリスクマネー供給の仲介機能を果たすという社会的な命題があるように思います。
 この様な取組みを“地域密着型証券ビジネス”と呼んでみましたが、単に株式や投信・債券の販売することだけではなく、リスクマネーを地元の事業や企業に供給する役割を担っていけば、証券ビジネスの幅は大きく広がっていきます。そのような地域密着型の証券ビジネスについて、現状のイメージを纏めてみました。

☆地域密着型の証券ビジネスについて
・地域事業へのリスクマネー供給
・地元企業へのリスクマネー供給
・地域密着型M&Aビジネス
・地域密着したIR活動の在り方

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不足する個人向け社債
 個人向け社債は、全体的には増加傾向にあります。年間で約2兆円の発行があり、個人の債券投資の受け皿として確かに拡大していますが、その内容を見てみますと証券会社や金融機関などの発行が増えており、自社の社債販売ニーズや銀行などの資本充実の為の劣後調達ニーズが主体になっているように思われます。

 日銀の資金循環統計では、ここ3年間個人の債券投資全体が減っています(前年比10%程度)が、これは個人向け国債の償還などが大きく影響しているようです。つまり、償還額から発行額を差し引いた個人向け国債の余剰資金を、地方債や社債などで受け切れていないということになります。勿論、外債や株式・投信などの他のリスク商品に投資されれば良いのですが、債券投資は元本償還が原則なので個人にとってリスクのとり方が異なります。
従って、個人による潜在的社債投資ニーズはまだまだ大きいのではないかと思われますが、例えばネット証券で社債が売れるようになってきた事やソフトバンクの3000億円大型社債発行が消化できることなどがその証左と思われます。

 もっとも証券会社では、個人に発行企業の信用リスクを説明しなければなりませんので、格付けA-格未満の事業会社が発行する社債は販売しにくいという通説がありますが、財務情報が開示されている上場会社なのですから、適切な信用リスク判断を行った上で社債の取扱いを増やしていけば、日本の社債市場はもっと拡大することが期待できます。

 一方、最近ソーシャルレンディングといった資金調達方法が増えてきていますが、ネット上で中小企業向けや不動産投資のローン商品をファンド化したものを募集し、調達金額1億円を超えるものも出はじめてきました。今は社債調達とは大きな差がありますが、この差を埋めるような社債市場の拡大が望まれます。

 ☆最近の個人向け社債発行概況

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市場が好調な時こそ、ファイナンスの在り方を考える
 流動性を確保する(売買を行い易い)というのと、リスクマネーを供給する(ファイナンス)ことは市場の最も重要な機能ですが、ファイナンスの方はごく稀にしか行われないので、どうしても限られた関係者での議論に偏りがちです。

 しかし、実際にファイナンスが実行されれば、市場での流通株数は増加し、一株当たりの財務的な価値が低下する希薄化(ダイリューション)が起きるので、既存株主には直接的な影響が大きくなります。一方、ファイナンスによって調達される資金が新たな事業などに投資されて企業価値の向上が期待されますので、一般の投資家の新たな投資ニーズを掘り起こす可能性もあります。つまり、目先の需給関係悪化と将来的な需要増加が、株主・投資家に同時に認識されることとなりますが、当然良いファイナンスとは将来的な企業価値向上と投資ニーズ増加がイメージしやすいこととなります。

 公募のファイナンスでは、証券会社が引受けますので、調達した資金が企業価値向上に役立つことを確認する引受審査が行われた上で、自社顧客に販売されることとなります。

 昨年(2013年)は、この公募ファイナンスのうち公募増資件数が通年に比べ非常に多く、東証の統計資料”上場会社資金調達額“によると、114社1兆1,137億円の調達金額となっています。なお、公募増資が年間100件を超えたのは、バブル直後の1990年(121件)以来となっています。

 一方、特定の誰かに株式を割当てるのが第三者割当増資ですが、一般的には事業提携先・資本提携先に割当てられる場合が多く、その様なケースでは長期保有のイメージから、市場では提携先との事業効果を期待して買い進まれる場合もあります。但し、再生途中の企業などが新株予約権と合わせて投資会社に割当てる場合もあり、この場合は一般投資家の評価が難しいような状況もありますが、例えば増資に絡んで大株主との貸株契約が割当先の投資会社にある場合、株式や新株予約権があたかも割当先の株式返済に使われるような懸念が株主や投資家から持たれるケースです。

 また、直接の調達ではありませんが、新株予約権を割当てて、定期的に時価の10%程度したに行使価格を修正する所謂MSワラントは、割当て先の市場での裁定取引を前提としたリスクマネーの調達方法です。この場合、ワラントを行使するのはMSワラントの割当先ですが、この割当て先は市場で売却した株式の手当てで行使するので、
実質的にはこの期間の市場での買い手が払い込んでいることになります。

 最近大規模な調達方法(発行済み株式総数に比べ、新株発行の割合が大きいという意味)として増えてきたライツ・オファリングでは、単純なファイナンスとしての利用から株主構成の変化を狙ったものや企業再生を目的としたものなど様々な目的の発行事例が出てきましたが、引受行為のないノンコミットメント型では株主や投資家自らが調達資金の企業価値向上効果を想定しなければなりません。

 個人も含めて多様な投資家が存在する市場でのファイナンスは、投資家や株主にとってファイナンス・スキームが分かり易いこと(希薄化がイメージしやすいこと)とともに、調達した資金で企業価値が向上するイメージが持ちやすいことが重要で、公募ファイナンス・第三者割当等を含めて、一般の個人が理解できるファイナンス評価が必要になっているのではないでしょうか。
(※アナリストは、ファイナンス期間中は企業評価しにくいのが今の市場の仕組みです。)

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HFTと個人投資家
 HFT(High Frequency Trading=高頻度取引)を個人投資家の視点で見ると、おおよそ2つあると思われます。

ひとつは、売買注文を大量に発注するのでHFTの対象となる銘柄は流動性を増すということ。これは、個人投資家にとってもメリットで、比較的自分のイメージに近い売買することが可能になります。

ふたつ目は、超高速で売買を繰り返すことで急激な株価の変動を起こすのではないかとの恐れです。2010年に米国で起きた突発的な株価急落(フラッシュ・クラッシュ)では、HFTが主因でないにしてもその影響が大きかったのではと指摘する関係者が多くいます。普通に考えると、同じような売買注文が重なっていけば、株価は一方向に大きく動きますが、若しHFTで同じようなアルゴリズムが発動した場合、同じような売買注文が高速で執行される可能性があります。急激に下落した後、急速に反発ということも起こりうるでしょう。

 ただし、証券会社の自己売買部門や裁定取引業者(特定のファンドやプロップハウス)と違って、必ずしも売買しなくても良い個人投資家であれば、相場のアヤのように一過性の動きとして見過ごすこともできますので、HFTの影響を深慮する必要もないかも知れません。

 一方、個人投資家の中にも日々若しくはそれより短期間で株価の値ざやを取ることを目的として売買を行う個人トレーダー(デイトレーダー)層がいますが、彼らの売買も市場の流動性を高めることには寄与するはずです。HFTで行う裁定取引も個人トレーダー層の短期売買も、市場においては一定の役割を果たすということでしょうが、短期的な値ざやの確保は他者より優先して行う必要があり、HFTの裁定業者間・個人トレーダー間そしてHFTと個人トレーダー間での裁定取引競争が行われることとなります。その裁定取引競争により一層市場の流動性向上が図れるのなら、それは日本市場にとってはプラスでしょう。

 但し、裁定取引間の健全な競争とは何か、市場取引全体からみた議論もまた必要に思います。例えば、HFTの裁定取引間の競争は、HFTに用いるアルゴリズムの開発(他社のアルゴリズム分析や発注方法の改善)でしょうし、個人トレーダーとHFTの競争は個人トレーダーの経験と分析力がキーになるかも知れません。また、アルゴリズム間の競争では、他者のアルゴリズムより早く発注するスピードを競うような競争も行われるでしょうが、取引所が提供するコロケーションサービスを利用すれば、同一のサーバーから自動的に発注されるので、HFT間の競争では同じようなスピードに近づいていくはずです。

 なお、HFTでの取引にはイベント(経済情勢の変化や企業の発表)などを材料に売買を行うものがありますが、企業の重要事実の公表が電子的ネットワークで行われる現在、瞬時に情報を入手しミリ秒単位で発注することも可能となっています。この様な対応はHFTでは出来ても、個人トレーダー層を含む個人投資家層には対応することが不可能です。

 市場の進化は必要なことでしょうが、HFTや個人投資家を含めて多様な投資家が参加し、それが維持される市場のルールも重要なので、個人も理解できるようにHFTやそれに伴う取引ルールの在り方を議論していくこともまた市場の発展には大切なことだと考えます。


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NISAを契機に変わる投資信託の在り方
 今年から始まったNISAは、既に500万口座を超え政府目標する1500万口座(2020年まで)を目指しています。当然のことですが、当初は既存の個人投資家が非課税投資枠として利用するケースが多いのですが、今後は新規に投資を始める投資家層(特に若年層)に拡がることが期待されています。一方、過去1年で信用取引の保証金制度や空売りでのアップティック・ルール(売り下がり禁止)が原則廃止されたことで、個人トレーダー層の信用取引利用頻度が増加(売買増加)しています。
 このNISAでの期待される新規個人投資家は、継続して投資を行うことが前提となりますので、その投資対象として投資信託の利用が、そして個人投資家層は信用取引も出来る株価指数ETF(最近は、レバレッジ・インバース型が売買増加)活用が目立っています。それぞれの投資目的は大きく違いますが、それでも個人投資家・トレーダー層が、投資信託制度をそれぞれ異なる投資手法で使い始めています。

☆NISAを契機に変わる投資信託の在り方
・NISA開始前後での個人投資家動向
・投資信託の在り方の変化
・投信・ETFに関わる課題とその取組み
・個人投資家の多様化に合わせた商品・サービス供給のために

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