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2014/12
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上場企業のエクイティ調達2014年速報
 今年も年末となりましたが、日本の株式市場において企業が資本調達を行った本年の総額は、約2.9兆円で昨年比約2割増加ですが、その内訳は以下の通りです。

・公募増資       110社  1兆3,527億円 前年比21.4%増
・第三者割当      173社    2,871億円 前年比22.8%減
・公募新株予約権付社債  57社    9,520億円 前年比44.4%増
・IPO調達       70社    2,480億円 前年比33.6%減

☆ 上場企業のエクイティ調達2014年速報

なお、上場会社のエクイティ調達総額はリーマンショック直後の2009年の約6.6兆円が最高ですが、本年の水準はリーマンショック前の平均値に近い状況です。また、公募増資は昨年・今年と100社を超える状況が続いていますが、リート調達が3~4割なのと上場企業の小型ファイナンスが増加している傾向が続いています。

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個人の金融資産概況について
18日に日銀の資金循環統計速報(9月末)が公表され、個人の金融資産は1,654兆円と6月末より9兆円増加していることが明らかになりました。投信は4兆円、株式が6兆円の増加に対し、債券は1兆円の減少です。投信は資金流入と値上がり、株式は売り越したものの値上がりが主な増加要因ですが、債券は売り越しとなっています。個人の保有する外貨資産に関しては、株式・投信とも拡大し、全体で43.1兆円と過去最高額となっています。
 一方、投資信託を通じた海外投資に関しては、最近は米国や英国への投資増加傾向が強まっており、株式・債券・REITとも順調に増加していますが、ブラジルについては資金流出となっています。
 また、個人の外国株・外国債券投資も本年は増加傾向が続いており、個人の海外投資が本格化していることも明らかになっています。
 FX取引においても、10月末の日銀による緩和強化策を受け、11月の取引金額(店頭FXベース)は、575兆円と過去最高を記録していますが、円安傾向が明白な割には11月末の円売りポジションが1.3兆円と、過去の円安時に比べてそれほど積み上がっているという水準ではないようです。

☆ 個人の金融資産概況について
プロ向けファンドは、プロ投資家へ。但し、市民参加型ファンドは、地方金融機関や証券会社での一層の取扱いを
 日経によると都内のプロ向けファンド業者(適格機関投資家特例業務)は、複数のプロ向けファンドで500人強から約15億円を集めていましたが、顧客からの出資金を自社の費用や他のファンドの償還金などに流用していたことが証券取引等監視委員会の検査で明らかになったとのことです。
 プロ向けファンドを利用した詐欺的行為も問題になっていますので、一般投資家への販売を規制しようと金融審議会で現在制度改正審議が行われていますが、現制度は1名以上のプロ(適格機関投資家)が参加すれば、少人数(49名以下)の一般投資家もファンドへの参加が可能となっています。これを、一般投資家はある程度の金融資産をもった投資家に制限する予定でしたが、独立系ベンチャーファンドの方々から現状のベンチャーファンド組成に差しさわりがあるとの要望が出され、以下の様に一般投資家の参加が制限されそうです。

・上場会社等の役員・元役員、ファンドの業務執行組合員とその経験者
・上場会社の上位株主として有価証券届出書や有価証券報告書に記載された個人・法人
・公認会計士・弁護士・司法書士・税理士
・ファイナンスやM&A・経営戦略などに1年以上携わった経験者
・上記のものが支配する法人

 なお、プロ向けファンドの実態としては以下の様な状況です

◇プロ向けファンド届出者(適格機関投資家特例業務者)・・・3,031業者(本年8月末)
◇プロ向けファンド数・・・2,046本(平成25年度)
◇プロ向けファンド運用資産・・・8兆8,097億円(平成25年度、投資対象の内訳は以下)
・不動産ファンド・・・74%
・バイアウト・・・6%
・ベンチャー・・・5%
その他、事業再生、メザニン、FoFs、ヘッジファンドなど
◇投資家の属性(運用資産ベース、平成25年度)
・事業法人等・・・63%
・金融機関・・・21%
・外国人・・・11%
・個人・・・1%

 なお、アベノミクスの成長戦略において、最近は地方からの取組みにも注力しようとする動きがありますが、再生可能エネルギー事業やヘルスケア施設など地域に密着した事業への資金供給において、一般の地元住民から資金を集める市民参加型事業ファンドの案件が増えてきました。これは第二種金融商品取引業に登録した業者が組成(投資家500名以内は私募扱い、それ以上は投資運用業がファンド組成)・販売するものです。この様な市民参加型で地元の事業に投資するファンドは、地域活性化の為にも望ましいのですが、対応できる証券会社や地域金融機関はまだ限られています。

2014年の世界の株式市場推移~ドルベース
2014年も押し迫りましたので、世界の株式市場推移をドルベースで見直してみました。
(※世界取引所連盟の月次ベース統計市場を利用し作成)

☆2014年の世界の株式市場推移~ドルベース
・主要な市場の月末時点時価総額推移(2013年末を100%として)
・アジア・オセアニア市場の月末時点時価総額推移(同上)
・主要な市場の11月末時点ドルベース時価総額

何かのご参考まで
クラウドファンディングと資本市場のファイナンスの違い
クラウドファンディングは、今、非常に注目されています。金融の制度として“投資型”が金融商品取引法で整備され、来年4月からの開始を目指して自主規制が準備されるところです。政策的にも、アベノミクスの成長戦略において、新規・成長企業へのリスクマネー供給策として期待されていますし、マスコミなどでも好意的にクラウドファンディング事例が取り上げられることが多いのが現状です。

 これだけ注目される理由の一つに個人のインターネット利用環境が改善され、SNSなどの利用が進んでいることも上げられます。現在のクラウドファンディングの仕組みは、ネット上で事業や企業の情報を公開し、これに共感や賛同した不特定多数の個人が、少額の資金を提供するというのが基本的な形です。
 これから出来る新たらしい制度なので、期待値が先行している面はありますが、インターネットのWeb上(実際は、業者の運営するプラットフォーム)で、不特定多数から資金を集めるのは、IPO(新規株式公開)や公募増資・売出しなど既存の資本市場でのファイナンスからみても画期的で素晴らしいことのように思えます。この共感や賛同を集める仕組みを、企業のファイナンスに利用できないかという思いは、多くの資本市場関係者が持つ思いでもあります。

 しかし、実際の投資に繋がるような投資型クラウドファンディング開始には、これから自主規制ルールや関係法令(金商法は改定されていますが、関係する施行令・内閣府令など)の整備が必要です。ネット上で共感や賛同を呼ぶ仕組みを、企業のファイナンスに利用していく為には、これらを待たなければなりませんが、現状で既存の企業ファイナンスの仕組みと何が違うが基本的な部分を書き出してみました。

(以下、□が資本市場における既存ファイナンス、◇が投資型クラウドファンディング)

【勧誘の方法】
□ネット証券での販売も一部分にはありますが、基本は証券会社の営業員による勧誘です。
◇ネット上での情報提供が基本で、他にメールやSNS、マスコミなどパブリシティの利用もあります。

【販売の仕組み】
□証券会社が引き受けたものを、一般の投資家に販売します。
◇クラウドファンディング業者が投資ニーズを集めた分だけ、ネット上で販売します。(一定の投資ニーズが集まらなければ資金調達を取り止める場合もあります。)

【販売制限】
□公募の場合は、個人投資家に対する割当て株数制限(上限)がありますが、金額的な制約はありません。
◇50万円までの投資上限です。(その理由は、リスクの高い投資なので少額に抑え、個人が負うリスクを抑える目的です。)

【販売時の投資家への情報提供】
□有価証券届出書とその情報を組み込んだ目論見書(事実や決定事項の情報提供に限られます。)
◇現状のクラウドファンディングでは特に決まった情報提供の定めがなく、業者や企業がアピールしたい内容が中心となっています。ただし、現在もファンド形式で募集されるものは、重要事項やリスク情報についての情報提供を求められており、今後整備されるルールでもこれ等の情報提供は義務付けられそうです。
【業者のチェック】
□証券会社による引受審査が行われます。(業界団体の自主規制ルールに沿った内容)
◇現在は業者ごとの企業・事業内容の精査が行われていますが、調達者がそのコストを負担する為、どこまで精査するかはケースバイケースです。

【販売後の情報提供】
□有価証券報告書制度に基づいて継続開示責任を企業が負っています。
◇現在は特に定めがありませんが、少なくとも年1度程度、若しくは事業の進展に伴って情報開示が望まれます。

 投資型クラウドファンディングは全く新しい仕組みなので、新しいルールで良いと考えますが、少なくとも投資家への情報提供の体制整備は業者や利用する企業にも求められことです。しかし、公募ファイナンスの様に厳格化すると、業者や利用企業の負担も増すので、適切なルール作りの議論が待たれます。また、個人の共感や賛同を呼ぶファイナンス手法は、現在の資本市場で行われている企業ファイナンスでも活用されていくことが期待されます。

日本の資本市場の課題
 そろそろ2014年の年末を向えますが、日本の資本市場で今年取り組まれたことに関して、その全体像を俯瞰してみてはと思い、主要なテーマとその取組み・課題について一覧してみました。

主要なテーマは次のようなものです。
・新規・成長企業へのリクスマネー供給機能の拡大
・取引機能の充実
・取引制度の整備
・日本株投資の質・量の向上に向けた取り組み

☆日本の資本市場の課題(2014年12月時点)">☆日本の資本市場の課題(2014年12月時点)

なお、注目度は証券業界内や市場関係者などを対象とし、取組みは行政・協会などの業界・取引所など、充実・拡大の可能性については現時点での筆者の予想を、それぞれの軽重で◎○△×とし、本来の課題の方向性と異なる可能性がある場合やこれからの対応については□としました。

ネット証券と個人投資家のネット利用
 スマートフォンの普及によって個人のインターネット利用は一層進むのは明らかですが、それでは投資の世界で既存のネット証券が益々その存在感を増して成長していくかというと、必ずしもそう言い切ることが出来ません。
 日本のビックバンから15年以上経ち、証券業界において大手ネット証券はその勝者となったことに違いはありませんが、今後のインターネット利用拡大を利用して、次なる成長戦略がネット証券では描けているのか、各社の最近の動向と個人に利用ニーズなどを検討し、今後の新たなネット投資サービスを占ってみました。

☆ネット証券と個人投資家のネット利用
・大手ネット証券の現状と基本戦略
・証券会社のインターネット利用とネット証券の課題
・個人投資家のインターネット利用とその可能性
・新しいビジネスモデルは生まれるか

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