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2015/03
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私設取引システム(PTS)の代替機能について
 私設取引システム(PTS)拡大のスピードが若干鈍ってきています。
これは、PTSの代替市場(取引所の)としての優位性である
 ・呼値の細分化
 ・夜間取引などの取引時間
のうち、東京証券取引所においてTOPIX100構成銘柄の呼値を昨年2度(1月、7月)にわたって実施した影響があるようです。日本では、現在2つのPTSが稼働していますが、直近2月の上場銘柄に関するシェアは4.37%(取引金額ベース)で、一時の6%程度から若干低下しています。
 PTS側も、取引の発注方法で機関投資家ニーズに応える工夫をしたり、PTSに参加する証券会社数を増加させたりしていますので、取引所取引よりコストが安いPTSは、何れシェア拡大に向かうと予想されます。欧米ではPTSでの取引が3割程度を占めていますので、日本においては未だ伸びしろが大きいと見られています。
 PTSが存在していることで、取引所に対して投資家ニーズに沿った改善を促しますし、投資家にとっても、取引所と2つのPTSが利用できれば、注文を取り次ぐ証券会社の最良執行も実効性のあるものとなってメリットを受けることが出来ます。

☆ 私設取引システム(PTS)の現状

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投資型クラウドファンディング制度の概要
 先に投資型クラウドファンディング(少額電子募集取扱業務)に関する法制度の概要はお伝えしましたが、日本証券業協会による【株式】投資型クラウドファンディング業務に関する規則案(自主規制)が先月末に公表されましたので、この投資型クラウドファンディング制度の概要を以下の資料に纏めました。

☆ 投資型クラウドファンディング制度の概要
・投資型クラウドファンディング制度の概要
・投資型クラウドファンディングの実務上のポイント
・投資型クラウドファンディングにおける審査
・投資型クラウドファンディングにおける募集情報発信
・投資型クラウドファンディング推進のポイント

 協会の自主規制案も、先の法規制案と共に現在パブリック・コメントに付されており、5月末までの施行が予定されていますが、投資型クラウドファンディングを行う業者は、その後に少額電子募集取扱業者として登録申請しますので、実際の同業務開始は10月以降・年内目途かと予想されています。
 この業務は、Webやメールで募集活動を行う全く新しいファイナンス手段となりますが、クラウドファンディング独特の共感や支援を呼ぶプロモーション活動を行いながら、一方では投資家保護の対応を取っていくことが必要です。新規・成長企業へのリスクマネー供給手段(アベノミクスの成長戦略)として、今後、業界の取組みが注目されています。

個人の金融資産概況について
18日に日銀の資金循環統計速報(昨年12月末)が公表され、個人の金融資産は1,694兆円と昨年9月末より40兆円と大幅に増加していることが明らかになりました。現預金の20兆円増加は、景気回復などによるボーナスなどの増加でしょうか、リスク資産も投信は6兆円、株式が6兆円の増加し全体の16.7%に拡大しました。このリスク資産は、米国や欧州とはまだ大きな差がありますが、最近はどちらも債券保有比率が低下しており、結果リスク資産比率が低下しているので日本との差は縮まる傾向となっています。

 一方、投資信託を通じた海外投資に関しては、米国株式への増加が目立ちますが債券への投資は減少傾向です。国別には、ブラジルへの投資縮小が目立っています。

 また、個人の外国株・外国債券投資も本年は増加傾向が続いており、個人の海外投資増加も継続しています。個人の外国株投資は、昨年約1兆円買い越し、外国債券投資も8兆円の買い越しとなっています。

 個人の代表的デリバティブ取引であるFX取引では、1月には月間取引金額661兆円(店頭FX取引)を記録しましたが、2月はさすがに減少し455兆円となっており、それでも高水準の取引金額が続いています。保有ポジションに関しては、2月に利食い等で縮小しているようで、円売りポジションは約2兆円と前月に比べて半減しました。

☆ 個人の金融資産概況について

株主コミュニティ制度とは何か
 一般の方々には分かり難い言葉かも知れません。これは、アベノミクス成長戦略において、新規・成長企業へのリスクマネー供給を促す施策として、投資型クラウドファンディングと共にあった新たな非上場株式取引制度をネーミングしたものです。
 個人も利用できる未公開株式を取引する制度で、証券会社が業界の自主規制ルールに基づいて運営する新たな制度です。現在、日本証券業協会による規制案がパブリック・コメントに付され、本年6月からの制度開始を目指しています。

☆株式コミュニティとは何か
・未公開株取引制度の概要
・株主コミュニティとは何か(制度案より)
・株主コミュニティ実施の主な課題

 当制度は現在あるグリーンシートに替わる制度ですが、グリーンシートと大きく異なるのは、取引可能な投資家を株主コミュニティとして1社の証券会社で纏めて管理する方法が取られています。それだけ株主コミュニティを運営する証券会社の責任が重くなったようです。グリーンシート制度の失敗理由の一つに、証券会社として取り扱う魅力(収益性)が無くなっていったので参加する証券会社が減少したことが上げられていますが、この新制度が定着するよう業界上げての努力が必要にも思えます。新規・成長企業へのリスクマネー供給に証券業界としての本気度を問われているということかも知れません。

ファイナンスのイノベーションなのか、特異な手法か
前回、新株予約権の多様性について触れましたが、旧商法(現会社法)でこの制度が出来た時、株式を買う権利を会社が発行できることは革新的なことでした。
それまで、企業は株式や債券を発行することは出来ましたが、権利そのものを発行する事で、発行した相手にメリットを与えながら自らの資本充実を図ることが可能となり、企業の事業戦略と資本政策を効果的にリンクすることが出来るようになりました。新株予約権を割当てられたものにとっても、当初の資金負担が小さくて済むことと、その後の選択肢があることもこの制度を様々な用途で利用していくことを促し、企業再生などにも利用されています。

また、ライツオファリングなどのファイナンスにも利用されていますが、これは株主全員に無償で新株予約権を割当てる方式が取られています。

ところで、Oakキャピタル(3113)が3月5日に発行決議しました株主割当増資も、株主全員に無償で新株予約権を割当てことではライツオファリングと同じです。但し、ライツオファリングは新株予約権が上場され、株主は単に新株予約権を行使する以外に、新株予約権(ライツ)を売却することが可能ですが、株主割当増資はライツが上場されないので、新株予約権を割当てられた株主は、増資に応じるか、権利を放棄するしかありません。
(※以下の記載は、同社の投資判断を行ったり支援する為のものではなく、ファイナンス手法の評価の為のもので。)
同社の株主割当増資は、3月末の割当てで実行されますが
・株主保有の1株に対して、0.5株分の新株予約権を割当て
・新株予約権の行使価額は、権利落ち日以前の10営業日の平均値の90%
という概要となっています。

 一般的な見方では、新株予約権を割当てられた株主は、権利落ち後の株価が行使価額より高ければ市場で株式を売却し、権利行使(約2か月後)を行えば利鞘を確保出来るので一時的に株価が権利行使価額に近づくことが予想されます。しかし、企業のファイナンスによる資金使途を投資家が評価すれば、株式に対する需要が高まっていく可能性も一方ではあります。

 なお、今回の同社の資金使途は、「今後見込まれる投資事業(エクイティファイナンスの引受け業務の拡大、M&Aによる事業会社及び事業用不動産等の取得)」としています。また、このファイナンスの実施目的については、株主還元策としています。

 同社の業務内容は、9割以上が投資事業ですが、主に新株予約権を利用して上場企業の再生を支援することで事業を拡大してきています。同社を支持する株主は約13千人いらっしゃいますが、事業会社として新たな投資資金を集める方法として、株主が支持して行使がどの程度進むかが注目されます。
(※一般から投資資金をファンドで集める場合、通常は運用会社が投資目的を示したファンドを組成し(リートなどの投資法人の場合は出資口)、金融商品取引業者が販売・勧誘を行います。今回のファイナンスは事業会社による株式の自社募集の形式となっています。)

新株予約権制度について~多様な用途と価値
 ストックオプション、ポイズン・ピル、ライツオファリングからMSワラントそして新株予約権付社債と、新株予約権は実に多様な使われ方をしています。
 しかし、これら多様な新株予約権を構成する基本的な要素は同じで、但し、各要素間の組み合わせによって新株予約権の価値が決まってきますが、最大の問題は新株予約権の価値がいくらなのかという事です。

 勿論、市場があれば多様な投資家の中で取引された市場価格がフェアバリュー=公正価格(会計用語)と見做されることが多いのですが、多くの新株予約権はそのような状況にありません。(現在、市場があるのはライツオファリングのライツのみ)

 その為、多くのケースではオプションプライシング・モデルによる価格算定が行われるのですが、各モデルによる算定条件が株主や投資家に示されることは余りなく、多くの場合、第三者の算定機関からの算定結果のみを知らされる場合が多く見られます。またオプションプライシング・モデルはオプション取引に大きく貢献してきました、多くのステークホルダーに示す価値判断に利用される方法として充分なのかどうかまた研究・検討の余地があると考えます。

 できれば学会や金融業界での新株予約権に関する価値の研究を一層進めていただきたのですが、取りあえずは市場の常識で新株予約権の発行価値を測るのも一つの方法ではないかと考えます。いずれにせよ、もう少し市場関係者による議論・研究が進むことに期待しています。

☆新株予約権制度について~多様な用途と価値
・新株予約権とは何なのか
・主な用途とそのポイント
・特異な利用方法と類似取引
・いったいくらなの

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