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2015/07
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病院リートについて
 ヘルスケアリートの取引所における上場制度も始まって1年も経っていませんが、その中でも社会的関心の高い病院リートの状況について現状を述べます。

 先ず病院リートの医療機関側のニーズから言いますと、病院施設の耐震強化が全体として遅れており、耐震強化工事や建て替え需要の増加が予想されています。しかし、医療機関にとって新たな資金負担増のなる為、リートなどに病院不動産を売却することが出来ればこれらの負担増を回避でき、また不動産を現金化することで手元資金を厚くして経営の安定化を計ることが出来ます。

 一方投資家にとても景況感に左右されにくい病院リートは、リート投資における投資対象分散化からもポートフォリオ上で求められていますが、病院経営は医療法や地方公共団体などの行政指導が強く影響する面もあって、外部からはその実態の分かりにくさが指摘されていました。

 この為、病院リート推進の為に国土交通省を中心としてそのガイドラインの策定が行われていましたが、“病院不動産を対象とするリートに関するガイドライン”が平成27年6月26日に公表され、新規物件は7月1日より、既存リートが既に取得している分は10月1日より適用されます。

その大概なポイントは次の様になっています。
・対象は医療法上の病院(病床20床以上)
・リートに対しては、ヘルスケアリートと同様の体制整備(特に病院リートの場合は、重要な使用人が非営利性という病院の事業特性を理解してること)
・リートを利用する医療機関等に対しては以下の指針を示す。
① 当該土地及び建物について、賃貸借登記をすること(病院に限り、設備は除かれる)
② 借料や契約期間等の賃貸契約が適正な条件でなされていること
③ 借料が医療機関の収入の一定割合でないこと
・リートが病院関係者と信頼関係を構築すること 等

☆ 病院リートの概要

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地域におけるリスクマネー供給と証券会社の役割
 証券会社の主な機能は、株式や社債などの売買機能の提供や投資信託・外国債券の販売、デリバティブ取引の取次ぎなどですが、一方では企業などへのリスクマネー供給を仲介するという役割もあります。このことは、特に成長戦略でも意識されていて、個人の資金をリスクマネーとして供給する新たな機能も求められています。それが、IPO(新規株式公開)の促進だったり、新規・成長企業に対するファイナンス機能(投資型クラウドファンディング等)やヘルスケアリート解禁であったりしていますが、個人の投資資金をリスクマネーとして仲介していくことでもあります。
 前回は、内閣府が推進する“ふるさと投資”を紹介しましたが、そのことは地域におけるリスクマネー供給を促していくことでもあり、やはりその中心となるのは証券会社若しくは証券会社的機能だと考えます。その現状の概要について以下に纏めてみました。

☆ 地域におけるリスクマネー供給と証券会社の役割
基本的には、地域の企業や事業が必要とするリスクマネーを、地域の投資家から調達することですが、具体的に証券会社が関与する場合、以下のリスクマネー供給スキームが使われます。

【地元上場企業応援ファンド】地域に本社や主要な工場がある上場企業の株式へ投資するファンド(公募ファンド)を組成して、地元証券会社などで地域住民に販売します。一時的にはこの種のファンド組成が流行りましたが、公募ファンドの組成ではある程度の投資規模が必要で、その為にファンド組成が出来る地域が限られてもいます。また、ファンドは株式を流通市場より調達しますので、間接的なリスクマネー供給支援となります。

【地元企業IPO】現状では、個人投資家にとってはもっとも分かりやすく、かつ参加しやすいリスクマネー供給スキームです。また地域金融機関などでも、地元企業IPO推進は注力するところでもありますが、実務的IPO審査機能は、大手証券にほゞ集中しており、その為投資家ニーズも主幹事となる大手証券の顧客ニーズに集中しがちで、地元投資家の投資ニーズが十分取り込めるとは言えない状況です。反対に、IPOまで達する企業は地元投資家への依存が小さくなっても良いのかも知れません。

【株主コミュニティ制度】本年6月から始まった制度で、証券会社が対象となる企業の投資家リストを管理(株主コミュニティ)し、そのリスト内での売買やファイナンスを証券会社が仲介することが可能となっています。その地域において利用者や関係者が多い未公開の企業にとって、有効な制度となることが期待されていますが、証券業協会の自主規制ルールで運用されており、情報提供や決済などのインフラ整備が待たれます。

【投資型クラウドファンディング】この制度も、本年6月から始まっていますが、取り扱うためには少額電子募集取扱業者としての登録申請が必要なので、もう少し実現まで時間がかかりそうです。但し、クラウドファンディング全般に関して社会的関心も高く、投資型の利用推進は成長戦略における新規・成長企業へのリスクマネー供給の目玉政策になっている観があります。また、ふるさと投資推進と相まって、地域金融機関や都道府県などが地元でのクラウドファンディング業務取組強化の動きを見せています。

【地元事業ファンド】地元投資家の資金を、地域における事業へのリスクマネーとして証券会社が仲介するスキームとして、最も現実的で利用される可能性が高いもとではないかと思われます。投資対象の事業は、太陽光や風力発電などの再生エネルギー施設、そしてヘルスケア施設などですが、例え数億円と規模が小さくとも私募ファンドの形で組成しやすいことと、インフラファンドやヘルスケアなどの上場リート市場が整備されたで、私募ファンドの出口(買い手)も確保しやすくなりました。

以上のスキームを、その事業・企業に合わせて提供していくことで、地域における証券会社のリスクマネー供給の役割も一層深まっていくと考えます。

投資としての“ふるさと投資”について
 “投資型”クラウドファンディングは、金融商品取引業の業務として関係法令・自主規制ルール其々5月末から施行されていますが、実際はクラウドファンディング業者として登録(各財務局に)してからとなりますので、実際の業務開始ではまだ数ヵ月かかりそうです。

 一方、“ふるさと投資”という言葉が昨年後半から使われはじめていますが、これは内閣府が進める地方創生プロジェクトの一環として、地方公共団体や地域金融機関などが、地元企業や事業の必要資金をクラウドファンディング的手法を活用して支援していこうとするものです。

 昨年10月に、内閣府地方創生推進室が中心となって、地方公共団体・地域金融機関・支援団体等の関係者が集まり、「ふるさと投資」連絡会議が設立されました。各地域における取組みを紹介したり、クラウドファンディング活用のポイントなどを纏め、また情報共有プラットフォームをつくって関係者間の情報共有活動を行っています。

 これはこれで重要な事なのですが、今後開始される投資型クラウドファンディグへの影響を考えてみました。

○地方公共団体(主に都道府県)が関与することで、クラウドファンディングを活用して資金を集める地元事業者へのコストの一部もしくは全部が補助金として支給されるケースが多く出てくると予想されます。実際に、大阪府や北海道ではこの様なクラウドファンディング活用者への業者に支払うコスト負担を補助金名目で支給した事例があり、今後、地方公共団体に政府より交付されるふるさと創生支援金などが、地方公共団体を通じてクラウドファンディングのコストとして利用される可能性があります。

○地域金融機関が関与することで、その事業の地方での重要性や経営者などの信用力評価などクラウドファンディング業者が行う審査作業の精度が増す可能性があり、より多くの投資家にアピールしていくことも可能になります。

 つまり、“ふるさと投資”を進めることで投資型クラウドファンディングが、金融商品業務(証券業務)として企業のファイナンンスの中に定着していくことが期待されます。但し、その為にも、上記の様に支援される企業側の一方にいる投資家としての利用者に対して、

◇企業や経営者の審査をしっかり行う
◇企業や事業の資金調達後の情報提供を確実に実行する

は、クラウドファンディング業者として最低限の条件です。
加えて

◇投資家側の声(SNSなどを通じて)を、事業者にしっかり伝えていく
◇株式型において、投資家側が少数株主として一方的に不利益を被らない為、仲介者としての最大権の注意をもって企業の経営を監視してく

も、金融商品取引業者(クラウドファンディングは、少額電子募集取扱業務を行う金融商品取引業者)としての責務の中で実行を求められるものと考えます。

ヘルスケアリートへの期待
ヘルスケアリートが注目されています。政府の成長戦略の一環としてその推進が謳われていますが、昨年6月に国土交通省により“高齢者向け住宅等を対象とするヘルスケアリートの活用に係るガイドライン”が示され、また不動産証券化協会より”ヘルスケア施設供給促進のためのREITの活用に関するガイドライン“も昨年4月に公表されています。実際、東証に上場されたヘルスケアリートも、日本ヘルスケアリート(3308:昨年11月上場)、ヘルスケア&メディカルリート(3455:本年3月上場)、ジャパン・シニアリビングリート(3460:7月29日上場予定)などがあります。
 ヘルスケアリートは、その投資対象が
 ・サービス付き高齢者向け住宅
 ・有料老人ホーム
 ・認知症高齢者グループホーム
ですが、7月1日より国土交通省の“高齢者向け住宅等を対象とするヘルスケアリートの活用に係るガイドライン”が施行されたことで、
 ・病院不動産(病院内の医療設備は除く)
もその対象となっています。その概要と投資家からみた現状のポイントを以下に纏めてみました。

☆ヘルスケアリートの概要と投資家視点のポイント
(なお、筆者の率直な感想ですが、一般の個人投資家も参加する上場商品としては病院リートに関して、その病院事業を行う医療法人等の情報開示の部分をもう少し検討した方が良いのではと思います。現在のリート関係に関する情報開示では、投資法人(リート)の資産に関するものや、資産運用会社の情報開示に留まっていますが、ヘルスケアリート全体の収益性に大きな影響を及ぼすオペレーターの情報開示は、投資家にとって重要だと考えます。)

日本市場の先行き~2万円相場を支える要因とその変化
株式市場を予想することは、筆者の仕事ではありませんが、現在の日本市場を支えている要因と、今後その要因が変化していく可能性、及び個人投資家の投資行動について以下に纏めてみました。
 なお、5月末時点の市場・経済情勢をもとに作成していますので、データなど少し古い部分もありますが、7月初めの現時点においても、市場を構成する基本的要因の変化はないと考えます。

☆日本市場の先行き~2万円相場を支える要因とその変化
・2万円相場を支える要因
・状況証拠
・要因の変化予想
・そして個人投資家はどう動くのか

個人の金融資産の概況について
アベノミクス相場の好影響で、個人の金融資産も順調に増加しています。今年3月末の個人金融資産の概況が日銀から6月29日に公表され、その概要は以下のとおりです。(資金循環統計速報より)

☆個人の金融資産の概況について

 個人の金融資産全体は、初の1700兆円台に増え、中でもリスク資産の株式などが年初から3月までの三ヵ月間で23兆円と14%も増加しています。日本株に関しては、年初からの個人投資家の売り越しが伝えられていますが、値上がり益の効果の方が大きいようです。

 また、海外投資については外国株式や外国債券の統計方法が変わって数値は前回公表より減少して過去分も修正されていますが、過去1年間は順調に増加しているようです。併せて財務省国際収支統計の対外証券投資をみると、個人の海外投資の増加が鮮明になっており、外国株式は今年に入って5月までに3,805億円、外国債券は3兆2,287億円の買い越しとなっています。
 
 FX取引に関しては、為替相場の動きが全体的に小さくなった影響で少し減っていますが、それでも5月の取引金額は424兆円と高水準です。ただ、5月は急速に円売りポジションが縮小しており、対ドルでは円買いに転じています。

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