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2015/10
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始まった株主コミュニティ制度
証券会社が取扱う未公開株制度はグリーンシート制度がありましたが、段々取り扱う証券会社が減少し、また銘柄に対する市場のメンテナンス・市場機能も十分でなかったことから、平成30年3月末をもって同制度が終了します。
 一方、新しい制度として株主コミュニティ制度が今年6月より始まっており、8月下旬には今村証券がYKKを始めとする地元(北陸地方)有力企業11社の株主コミュニティを組成しています。また、10月下旬には島大証券(富山)が5社(今村証券銘柄と重複)で同制度を始めます。
実際の売買が起きたのは、立山黒部貫光と北陸鉄道の2銘柄のみですが、同制度について簡単に現状を纏めます。
【利用する未公開企業側のメリット】
○既存株主の売却ニーズ(相続等)を証券会社に任せて処理することが出来る。
○地域に根差した企業の株主優待制度など、地元利用者にアピールすることが出来る。
○金融商品取引法開示に対応しなくてもよく、情報開示に伴うコスト負担が少なくて済む。

【株主コミュニティを組成する証券会社のメリット】
○地元大手未公開企業をサポートすることで、株主対策如いては資本政策等に関与する可能性が高まる。
○地元大手未公開企業の投資に関する職域ビジネス(職場NISA、確定拠出年金制度 等)に関与することが出来る。
○地域密着を顧客・地元企業双方にアピールすることが出来る。

【同制度定着の為のポイント】
○同制度を取り扱う証券会社にとって、社内の体制整備等に掛かるコストを、参加する企業側にフィーとして転化できるかどうかが制度拡大のポイント。

 この制度の主旨は大変良いと思いますが、グリーンシート制度の轍を踏まぬように、証券会社としてこの制度を行うことが証券ビジネスとして成りたつ必要があります。その為には、たまに発生する売買では証券会社にとっての収益確保には不十分なので、地元企業の株主構成の変化に伴う株式の売出しや、ファイナンスに利用していくことに、同制度の利用の重点を置いていくことが考えられます。

また、この制度は地域に密着した地方証券会社などが利用していくことが考えられますが、制度定着の為には、株式の決済を上場株式と同様に証券保管振替機構で取り扱ったり、情報提供のインフラを日本証券業協会が整備する等の支援策も必要ではないかと考えます。

☆株主コミュニティ制度の現状と可能性

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国内におけるファンドの販売動向~金融庁“ファンドモニタリング調査の集計結果について”より
国内で金融商品取引業者により販売されたファンドについて、金融庁が販売業者へのヒアリングを中心に集計した調査が、10月8日に公表されていますので、その概要を以下に纏めました。

☆ファンドの国内販売動向の概要~公募ファンドからプロ向けファンドまで
・国内公募ファンドの動向
・国内リートの動向
・海外投信・海外リートの動向
・私募ファンドの動向
・プロ向けファンド販売推移
・ヘッジファンド販売推移

今年の調査においては、プロ向けファンドの調査内容がより詳細になっていますが、これは今年からプロ向けファンド(適格機関投資家特例業務)の組成要件がより厳格化したことを受けている為と思われます。なお、厳格化された主なポイントは、プロ(適格機関投資家)以外のプロ向けファンド出資可能な投資家の範囲を限定したことや、ファンド運営者の参入要件などを強化したことです。

一方、ヘッジファンドについては国内組成のヘッジファンド(公募型)が大きく増加しているのが今年の特徴となっています。


新型MSCBについて
 クオール株式会社(東証1部、3034)が、新型のMSCB(行使価格修正条項付新株予約権付社債)を発行することを公表しています。発行額が100億円で、全て野村証券に割り当てる予定です。

 MSCBとは、Moving Strike Convertible Bondの略称ですが、新株予約権の行使価格が下方修正されるのもので、割当てられた証券会社などが株式を借りて市場で株式を売却し、その売却価格より安く修正された新株予約権を行使し借りた株式を返却する仕組みです。簡単に言えば、割当先(証券会社等)の市場での裁定取引(市場で先に売却し、下方に修正された新株予約権を行使して株式を手当て)を前提にした取引ですが、その分割当てられた証券会社は他の投資家や株主に配慮した対応が求められています。

例えば、
◇直前公表価格以下での空売りの禁止(原則)
◇大引け15分前の売付け禁止
◇1日当たり取引量の25%以内の売却
◇発行済株式総数の10%以内の行使前(月間)
といった行為規制が、自主規制(日本証券業協会ルール)で課せられています。

 一般的なMSCBは、行使価格が何処までも下がるわけではなく、一応発行時株価の7~8割を下限としていますが、クオールが今回発行するMSCBは、発行時点の株価を下限行使価格としています。つまり、行使価格に関して言えば、当初の行使価格が下限となり、その後はこの価格からの上方修正のみとなります。従って、記者発表文にも記載されていますが、発行時の株価の110%以上でなければ、行使が起きないことなります。

 また、発行会社は行使できるような株価の状況(発行時の株価の110%以上)の際に、割り当てた野村証券に対して行使する新株予約権数を指定することが出来ます。このことは、発行会社側の選択肢を広げるので、新株予約権の価値を低下させることとなります。

 今回の新しいタイプのMSCB発行に際して、発行会社側は次の点を強調しています。
○株価の上昇に伴って行使価格が上方修正される可能性がありこと。(少なくとも通常のMSCBの様に、行使価格が当初の行使価格から下方修正される可能性はないこと)
○上記の場合、当初予定(発行額100億円)していたより多くの資本調達が可能となること
 ファイナンス・スキームにおけるこの様な工夫は大事な事ではありますが、ただし、当面は潜在株(発行済みの15.51%)として上値を抑える可能が高いこと、また株価が上場した場合でも、今回の新型MSCBを割当てられた野村証券の市場での裁定取引行為が行われることには変わりありません。

 従って、発行会社や証券会社はMSCBの発行及び運用について、既存株主や投資家に十分は配慮した対応が求められてもいます。

最後の大型民営化案件としての日本郵政グループIPO
日本郵政グループ3社(日本郵政株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命保険)の東証1部への上場が9月10日に承認されました。政府保有の日本郵政株及び日本郵政が保有するゆうちょ銀行株及びかんぽ生命株が売り出され、最後の大型民営化案件IPOとなります。今後の日程では、10月7日に其々の仮条件が提示され、10月19日に売出し価格が決定し、11月4日に上場される予定です。この売出しは通常のIPOとは大きく異なり、引受免許のある殆どのリテール証券会社(引受団は63社)が参加します。
本稿は、このIPO案件について資本市場の立場から取り上げ、その概要を説明しようとするものです。
従って投資勧誘目的ではないので、IPO参加をご検討の投資家は、其々の目論見書をご確認ください。

☆最後の大型民営化案件としての日本郵政グループIPO
・IPOの目的と概要
・3社の成長戦略について
・IPOストーリーにおける留意点について
・それぞれの期待

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