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2015/12
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日銀によるリスク資産の買入れと補完措置について
 12月18日の日銀政策決定会合において、株式市場へのリスク資産買入れの新たな補完措置が発表されました。日銀は、新たなETF買入れ枠として年間約 3,000 億円の枠を設け、「設備・人材投資に積極的に取り組んでいる企業」の株式を対象とするETFを買入れるとしています。
市場の反応はいま一つでしたが、アベノミクスで企業側にコーポレートガバナンス改革、機関投資家にスチュワードシップコート導入と日本市場の変革を後押しする施策であることは明らかです。
市場に政策的な需要が入ることは、本来市場関係者の嫌うところですが、リーマンショックや東日本大震災の影響で日本市場が大きなダメージを受けていた中、2011年12月15日からETFやJ-REITに対する日銀の買入れが始まり、当初ETFが1兆円、J-REITが300億円という年間買入れ枠は、昨年10月の日銀政策決定会合でそれぞれ3兆円、900億円に増額され、来年買入れが継続されます。この政策についても、いつか出口(EXIT)があるでしょうが、現状は市場を支えていることも事実です。その状況と、補完措置について以下に纏めてみました。

 ☆日銀によるリスク資産買入れ状況
 ☆公的株式等買入れ状況と日銀補完措置


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平成28年度税制改正から、個人の投資に係るもの
 自民党・公明党の消費税軽減税率問題も着地した12月16日に、平成28年度税制改正大綱が自民党・公明党から公表されましたが、その中から個人の投資に関係する部分について、以下に書き出しました。
なお、業界等の要望を金融庁が8月末に纏めた平成28年度税制改正要望と比較してみました。

☆平成28年度税制改正大綱~個人の投資に係るもの

 注目すべきは、金融所得課税の一体化が何処まで進むかでしたが、来年から始まる株式等(含む投信)と債券の売買損益通算に加えて、デリバティブ取引(FX取引やオプション取引など)も加わることでしたが、検討事項として先送りされています。また、NISA(少額非課税投資制度)については、制度の恒久化も期待されていましたが、まだ制度開始から2年しか経っていないことや来年からジュニアNISAも始まることもあって、口座開設面での利便性向上に留まった改正となっています。

日本の決済制度をやさしく考える
日本市場における金融商品(株式・債券・ファンド等の国内で発行されたもの)の決済制度についてやさしく考えたと思います。

☆ 日本の決済制度をやさしく考える。

先ず、株券や債券は何処にあるかという事を見ていきます。
 実際に売買される株式や債券は、データ化されたものとして(株)証券保管振替機構で管理されています。これは有価証券のペーパーレス化と言われていますが、以下の様な経緯で進められました。
・2003年3月からのCP(短期社債)=〔2015年3月末の状況〕銘柄数3,717、取扱残高14.2兆円
・2006年1月からの社債(一般債)=〔同、〕銘柄数54,294、取扱残高251.7兆円
・2007年1月からの投資信託=〔同、〕銘柄数8,956、取扱残高135.3兆円
・2009年1月からの上場株式や上場新株予約権付社債・上場外国株式等=株式や新株予約権付社債〔同、〕銘柄数3,884、取扱残高595.7兆円、外国株式は銘柄数39、取扱残高0.1兆円
ペーパーレス化は、2009年1月の株券電子化をもって完了しましたが、おおよそ日本の中で個人なども売買できる有価証券は、完全にデータ化され、証券保管振替機能において一元的に管理されています。なお、この有価証券のペーパーレス化は金融システムのインフラ整備として必須でしたが、それまでの紙に印刷された株券や債券から、有価証券が電子データになったことで、保管の物理的な問題から取引を仲介する証券会社や金融機関などが解放され、売買の実行の為の決済についても電子データを処理すれば良くなったので、取引から決済までの日数を短縮したりすることも可能となっています。
(1) 実際の売買において、電子データになった株式などがどの様に決済されるかを簡単に説明しますと、次の様な流れとなります。(以下、取引所での株式の売買についてのイメージ)
(2) 取引所で○○銘柄の売買が成立。取引所での決済照合を行う日本証券クリアリングから、売り手A証券会社、買い手B証券会社であることが確認される。
(3) 取引された○○銘柄のデータが、証券保管振替機構にあるA証券会社の口座から、同じく証券保管振替機構内のB証券会社の口座に振り替えられる。
(4) B証券会社に振り替えられて○○銘柄のデータは、同銘柄の買い注文を委託した投資家Xの口座(証券保管振替機構内にあるB証券会社内の口座内に分離して管理されている)に移行される。
(5) A証券会社口座の○○銘柄のデータは引き落とされるが、同銘柄の売り注文を委託した投資家Yの口座(証券保管振替機構内にあるA証券会社内の口座内に分離して管理されている)から引き落とされることとなる。
(6) 結果として、証券保管振替口座内にある投資家Yの口座から投資家Xへの口座へ、○○銘柄のデータが移行されることとなる。

 次に、この証券保管振替機構における決済データや保管データが、利用次第ではフィンテックに繋がる可能性をみていきます。
○決済データが電子化されているので、決済までの日程を短縮することが可能
○同様に、リアルタイムの決済も可能
○売買や移動の状況を、より迅速に把握することが出来る
○投資家毎に、国内発行の金融商品なら集約することが出来る
○証券会社や金融機関毎に、投資家から預かっている金融商品を集約することも出来る

以上の様に、利用余地は大きいのですが、利用するための目的や利用ルールなどの整備も必要となります。


資本市場とは何か~日本市場の全体像の捉え方
金融関係の仕事をされておられる方々なら、“資本市場”という言葉をよく使いますが、これは一体何を指しているのか、改めて考えてみます。
 ウイキペディアの定義ですと、資本市場とは「金融市場の一つであり、企業の設備資金や長期運転資金などといった企業資本の売買が行われている市場。 これは主に株式や社債の証券市場を指して用いられていることが多いが、長期貸出金市場も含められている。」となっています。

また、現在の日本における資本市場の概要を、分かり易く簡略化して1枚のイメージ図に纏めますと以下のようになります。

☆資本市場とは何か~日本市場の全体像の捉え方

改めて資本市場を見直した時、上場市場ではETFの様に投資信託の受益証券やJ-REITの様な投資法人の出資口も取引所に上場されるようになっていますし、プロ投資家(特定投資家)に取引を限定したプロ向け市場も株式や債券で創設されています。

また、新規・成長企業へのリスクマネー供給の仕組みとして、「投資型」クラウドファンディング(少額電子募集取扱業務)や「株主コミュニティ制度」が制度整備されてもいます。

これらの各種市場や発行(調達方式)は、それぞれの目的で使い分けられますが、投資家の投資ニーズと企業側の調達ニーズを結びつける仲介役としては、証券会社やファンド業者(第二種金融商品取扱業)の役割が大きくなっています。言い換えますと、これら仲介役の機能が十分で取扱量がある程度以上ないと制度としての効果が期待できないというのも、一面の真実ではあります。

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