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「投資型」クラウドファンディングとは何なのか
 「投資型」クラウドファンディングとは何なのかについて、出来るだけ簡単に説明したいと思います。

 先ず「投資型」クラウドファンディングは、今世間一般的に言われているクラウドファンディングとは異なります。事業やイベントの寄付を集めたりする「寄付型」、食品や製品・音楽などのコンテンツ制作など一部受け取る「購入型」、そして貸付金などを小口債権化した「貸付型」(一般にはソーシャルレンディング)などが現状のクラウドファンディングですが、これらを金融関連業務(インターネットを使ってお金を集めるので)としてみた場合、根拠法は以下の様になります。

「寄付型」=寄付行為に対して、特に規制するものはありません。

「購入型」=単純に商品を購入するたけではeコマースと変わりありませんが、事業に必要な資金を集め、一部の成果(製品)を資金の出し手である個人に分配するもので「事業ファンド」(会社の株式ではなく、特定の事業に投資し、事業収益の配分を受ける)の形態です。従って、ファンドを組成して自己募集が可能な第二種金融商品取引業の登録が必要になります。なお、これらのファンド募集に関しては上限や件数制限はありませんが、公募であれば金融商品取引法上の継続開示義務をファンド運用者が負いますので、現状のクラウドファンディングではコスト面から私募を選択するケースが殆どです。その為、ファンドの保有者を500名未満であれば私募ファンドの扱いで継続開示義務は負いません。例えば、一つのファンドに対して一口を5万円とし、5万円×499名=2,495万円までインターネット上で募集するという方法であれば、継続開示に伴うコスト(監査証明など)を押さえられますので、数百~数千万円の少額資金を集めるのに利用されてきました。

「貸付型」=所謂ソーシャルレンディングですが、借り手の事業会社等のローン(多くは短期)を不特定多数の個人の貸し手とインターネット上で結びつけるので、ローンの仲介の形を取る為に貸金業の登録と、そのローンを小口化する為にファンド化するので第二種金融商品取引業の登録両方が必要になります。

 さて、「投資型」に関しては上記にある様な現状のクラウドファンディングと何か違うかということですが、直接その企業に投資=株式を持つことが出来ます。つまり、一般の個人が未公開株をインターネット上で買うことが出来るという全く新しい制度となります。この新制度の政策目的は、資金・成長企業へのリスクマネー供給を強化することですが、昨年の改正金商法(平成26年6月成立)でこの「投資型」クラウドファンディングを行う業者を少額電子募集取扱業(株式を取り扱うものは第一種、ファンドは第二種)として規定しています。勿論、少額でない電子募集取扱業務という制度も金融商品取引業者の制度として定められました。

 簡単に言い直しますと、インターネット上で株式やファンドの投資資金を集めるのが電子募集取扱業務、その中で、以下の条件に限定して行うのが少額電子募集取扱業務でその専業者が少額電子募集取扱業者(「投資型」クラウドファンディング専業者)という事になります。
・募集の総額が1億円以内
・1投資家の投資金額が50万円以内

この「投資型」クラウドファンディング業者の参入を促す為に、通常の金融商品取引業者の資本金規制を
以下の様に大きく引下げ、また純資産維持の規定や兼業規制などを負わない緩和策が取られています。
・第一種少額電子募集取扱業者:1,000万円
・第二種少額電子募集取扱業者:500万円

 実際の業務をどう行っていくか、金融商品取引業者としての内閣府で定めまれますが、この案が2月13日に公表されパブリックコメント対応となっており5月には決定されますが、金融商品取引業者としては投資家保護の為の自主規制ルール(投資先のデューデリジェンスや投資家への継続した情報提供など)制定も必要なので、実際の「投資型」クラウドファンディングの開始は今夏以降ではないかと予想されます。

 なお、現在行われている「購入型」「貸付型」のクラウドファンディングも、それが投資目的であれば「投資型」クラウドファンディングとして規制される事が想定されますが、現状との大きな違いは共通の投資家保護ルール(今後整備される協会による自主規制ルール)が適用される事です。

 また、現在の「寄付型」「購入型」は製品や企業などにたいする何らかの共感を利用するものですが、クラウドファンディングである以上、この共感を呼ぶ仕組みを利用して投資と両立させていくということも
「投資型」では注目されています。

※どの様な仕組みになりそうかは、後日内閣府令案を解説いたします。


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