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2017/06
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ファイナンスのイノベーションなのか、特異な手法か
前回、新株予約権の多様性について触れましたが、旧商法(現会社法)でこの制度が出来た時、株式を買う権利を会社が発行できることは革新的なことでした。
それまで、企業は株式や債券を発行することは出来ましたが、権利そのものを発行する事で、発行した相手にメリットを与えながら自らの資本充実を図ることが可能となり、企業の事業戦略と資本政策を効果的にリンクすることが出来るようになりました。新株予約権を割当てられたものにとっても、当初の資金負担が小さくて済むことと、その後の選択肢があることもこの制度を様々な用途で利用していくことを促し、企業再生などにも利用されています。

また、ライツオファリングなどのファイナンスにも利用されていますが、これは株主全員に無償で新株予約権を割当てる方式が取られています。

ところで、Oakキャピタル(3113)が3月5日に発行決議しました株主割当増資も、株主全員に無償で新株予約権を割当てことではライツオファリングと同じです。但し、ライツオファリングは新株予約権が上場され、株主は単に新株予約権を行使する以外に、新株予約権(ライツ)を売却することが可能ですが、株主割当増資はライツが上場されないので、新株予約権を割当てられた株主は、増資に応じるか、権利を放棄するしかありません。
(※以下の記載は、同社の投資判断を行ったり支援する為のものではなく、ファイナンス手法の評価の為のもので。)
同社の株主割当増資は、3月末の割当てで実行されますが
・株主保有の1株に対して、0.5株分の新株予約権を割当て
・新株予約権の行使価額は、権利落ち日以前の10営業日の平均値の90%
という概要となっています。

 一般的な見方では、新株予約権を割当てられた株主は、権利落ち後の株価が行使価額より高ければ市場で株式を売却し、権利行使(約2か月後)を行えば利鞘を確保出来るので一時的に株価が権利行使価額に近づくことが予想されます。しかし、企業のファイナンスによる資金使途を投資家が評価すれば、株式に対する需要が高まっていく可能性も一方ではあります。

 なお、今回の同社の資金使途は、「今後見込まれる投資事業(エクイティファイナンスの引受け業務の拡大、M&Aによる事業会社及び事業用不動産等の取得)」としています。また、このファイナンスの実施目的については、株主還元策としています。

 同社の業務内容は、9割以上が投資事業ですが、主に新株予約権を利用して上場企業の再生を支援することで事業を拡大してきています。同社を支持する株主は約13千人いらっしゃいますが、事業会社として新たな投資資金を集める方法として、株主が支持して行使がどの程度進むかが注目されます。
(※一般から投資資金をファンドで集める場合、通常は運用会社が投資目的を示したファンドを組成し(リートなどの投資法人の場合は出資口)、金融商品取引業者が販売・勧誘を行います。今回のファイナンスは事業会社による株式の自社募集の形式となっています。)

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