*All archives* |  *Admin*

2017/10
<<  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31  >>
プレ・IPO(新規株式公開)市場について(1)
株式市場が堅調なことと、アベノミクスによる景況観の好調さもあり、IPO(新規株式公開)は堅調です。9月中旬までの上場予定会社を含めると、本年上場会社数は既に63社と昨年同時期の倍増となり、2015年の上場数は100社を超える可能性も強まっています。
 一方、このIPOの裾野拡大として期待したいプレIPO市場の現状と課題については、次の様な状況です。

【株主コミュニティ制度】(本年6月より制度スタート)
 始まったばかりの制度で、まだ実績はありませんが、簡単に言えば証券会社が特定の未公開株の取引者リストを管理して、その中で売買やファイナンスが行われるといった制度です。イメージで言えば、証券会社が簡易取引所的機能を提供するといったものですが、上場に比べて企業側の開示負担が少なく、投資家側も取引者リストに参加する意思表示を行えば取引参加は容易になります。

 しかし、反対に現状の在り方では証券会社側の管理負担が重くなっており、株主コミュニティを組成する為の企業審査・取引者リストの管理負担・対象株式の決済や保管(株主名簿管理人との情報共有の仕組み)などを考えると、企業側からある程度の手数料収入やファイナンスに伴う収益性が見込めなければ証券会社のビジネスとしては成立しにくいと思われます。

 この制度は、現行のグリーンシート市場の代替としても制度整備されたものですが、グリーンシートは証券会社の負担が重い割に、売買が活発でなくファイナンスも殆ど機能しなくなっていった為、取り扱う証券会社が少なくなって企業側と投資家を仲介する機能が著しく低下しました。新しい制度では、この轍を踏むことなくある程度の収益性のあるビジネスとして証券会社が行う必要があります。

 但し、IPO主幹事機能がある大手証券などがこの取引を行うインセンティブは極めて低く、これらの企業をIPO準備に誘導した方が、収益性も確保しながら将来にIPO準備企業を囲っていくことが出来ます。

 従って、この制度を活用するのは、ある程度の企業規模で上場する予定はないが株主数がある程度いる為に流動性を確保したい地方企業、もしくは社会性や地域性などがあり個人もよく知っている未公開企業などが纏まったリスクマネーの調達を行う場合などに対して、大手証券以外の証券会社(その企業内容をよく知る地元証券会社など)が行っていくケースが多いと想定されます。

 但し、その為に取り扱い証券会社が求められることは、
○企業内容を審査する機能
○企業価値(取引する株価等)を判断する能力
○取引者リスト対象者(株主コミュニティ)への情報提供
などの機能や対応です。これらは、IPOの主幹事証券としては当然の機能ですが、当制度を率先して行うのは地方証券会社などが主体になると見られる為、上記証券会社業務に対する日本証券業協会などの支援体制が必要です。(※株主コミュニティ制度は、日本証券業協会による自主規制によって、各証券会社で運営される仕組みです。)

 言い換えるなら、この新しい制度がプレIPO市場として機能していく為に、地元企業と関係の深い証券会社の当該業務を支援する業界の体制が必要ではないかと考えます。



スポンサーサイト
Secret
(非公開コメント受付中)

最新記事
カテゴリ
最新コメント
プロフィール

ポーラスター

Author:ポーラスター
2009年1月スタート

最新トラックバック
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
RSSリンクの表示
参考文献
QRコード
QRコード