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2017/06
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個人が資産形成の為に、投信をよりよく利用するには何が必要か=その2
前回は、フィデューシャリー・デューティーに関する現在の金融行政の考え方を示しましたが、投信など金融商品の販売者にも、この義務が及ぶというのが国際的な潮流となっているようです。
 投信の販売に関しては、ここ数年の改革で投資家のニーズや資産状況に一層応じた対応(所謂、適合性原則の遵守)が求められ、高齢者への販売も、より配慮を要するようになっています。また、販売時や運用後の情報提供(投信の目論見書、運用報告書)も平易化・簡略化され、個々の購入者の利益を分かり易く説明するトータル・リターン通知制度も2014年12月から導入されています。

 このフィデューシャリー・デューティーが投信の販売者に及ぶのは、個人投資家にとっても良いことに違いありませんが、金融審議会での議論が個人の資産形成という目的を意識するあまり、より分かり易く・比較し易い目論見書等の記載や安い投資家のコストといったことに議論が集中しがちなように思われます。

 一般の個人にはなかなか分かりにくい投信の情報について、法律上投資家に渡す必要がある目論見書・運用報告書において、商品内容・投資リスク・負担するコスト等に関し、個人に適切に説明する為には必要な情報があります。また、その情報の伝え方としてネット上で投資家自ら読むことが前提な場合、販売者の営業員が説明する場合、それぞれ個人の理解や受け取り方が違ってくるのではとも考えます。 
 つまり、ネット上で提供する場合と販売業者が口頭で投資家に説明する場合では、フィデューシャリー・デューティーは同じであっても説明プロセスが違うのですから、当然投資家が負担するコストも異なっています。
問題は、販売業者の説明内容が有効であるとそれぞれの投資家が感じることが出来ればフィデューシャリー・デューティーの考え方に沿っているので、投信の販売者というより、投信購入のための投資助言に近いものが求められている場合もあるかも知れません。

 金融行政上は、投信販売は第1種金融商品取引業者、個人で助言をするは投資助言業と別れますが、ラップ口座の様に運用残高に応じて投資一任契約を取り次ぐのではなくても、一般の投信販売において販売業者の営業員による投資助言的行為は、個人の投資家にとって大切だと考えます。

 一方、これから新たに投資を始めて、資産を形成しようとする若年層を想定しますと、一般的には少額継続投資と投資教育がセットになったサービスが必要ではないかと思います。これは、先ず個々の理解に合わせて投資に関する情報を段階的に提供し、実際の投資を始めてこれを継続させることですが、ネットを利用して情報提供を段階的に行う為に、この様な投資の為の新しい目論見書の考え方があっても良いのでないかと考えます。また、これらの投資教育にAIを利用して、低コストでかつ広範囲にサービスを提供する新たなフンテックが生まれるかも知れません。

 勿論、投信販売業者の営業員であってもネット証券業であっても、それぞれのフィデューシャリー・デューティーが必要ですが、投資家の投資目的やアドバイスニーズ・ネット社会の進化などを考慮した議論が進んでも良いのではないかと考えます。


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