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2017/08
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投資信託という機能=その2、ETFについて
 前回に引き続き投信の機能を取り上げるが、買いたい時買え、そして売りたい時売ることができる投信としてETF=上場投資信託がある。日本でも増加し、アジア債券や企業グループ指数も最近上場されて、現在は62銘柄(東証)となっており、またこの上場ETFに対して、今年1~6月の個人の売買金額シェア(委託売買ベース)は外国人を上回る45%を確保し、国内ETF市場での個人投資家の存在感が増していることが伝えられている。
 流通市場が、ほぼ未整備な公募投信(解約若しくは買取り請求は、グローズド期間以外可能だろうが、売りたい時、売りたい価格で売却しにくい)に比べて、ETFは、発行市場機能と流通市場機能を整備している。公募投信には、プロの運用者に運用を委ねるというメリットがあるが、最近上場された三菱グループを投資対象にしたETFと、同じ様に三菱グループ企業に投資する公募投信の募集が行われていたので、比較してみた。
【運用対象】
公募投信=主要な三菱系企業21社(運用者の判断により、投資比率・構成銘柄は変化する)
ETF=“S&P 企業グループ指数-三菱系企業群”指数をベンチマークに、運用。対象は主要な三菱系企業26社
【費用】
公募投信=申込手数料は最大3.15%、信託報酬は0.95%、売買時には売買委託手数料(販売会社により異なる)
ETF=申込手数料は、販売会社により異なる。信託報酬は0.5%、売買時には売買委託手数料(証券会社により異なる)
【販売・売買窓口および管理】
公募投信=販売会社として指定され銀行・証券。購入後に別の金融機関へ移動することについて、現状では個人投資家にとって難しい。(現在は個人投資家が、購入した金融機関から別の金融機関へ、投信を移動させるニーズは多くはないが)
ETF=証券会社ならどこででも売買可能。ただし、機関投資家が、大口の追加設定や構成銘柄との交換を行う場合、運用会社が指定する証券会社(指定参加者)に委託する必要がある。銀行は現在扱えない。
※ETFを推奨するものではないが、コスト面や仕組みは別にして、個人投資家にとって、ファンドマネージャーというプロを頼るのか、S&P指数を基準に投資判断するか、販売者の説明は重要になってくる。
 期待され増加もしているETFではあるが、ニューヨーク取引所の1,022銘柄、ロンドン取引所の314銘柄(6月末)に比べて、まだまだ少ない。また、ETF上場の効果は、
①比較的少額の資金で、インデックス投資や分散投資が可能
②流通市場での日中取引が可能で、対象となる銘柄の流動性増加も期待できる
③公募投信などは解約に備え、ある程度のキャッシュ・ポジションを保有する必要はあり、その為運用効率を低下させているが、ETFはその必要がない。(大口の投資家は、構成銘柄との交換をする為)
とされているが、東証の62銘柄にあっても、出来高が少額で、対象指数との乖離が大きくなっている銘柄もある。
その為、更にETF市場が拡大していくには、以下の様な工夫があっても良いと考える。
○ETFそのものに流動性を付ける為、マーケットメーカー制度の導入と、そのマーケットメーカーが、指数(ETFの基準になる)と現物株の裁定取引を行いやすくなる取引所取引費用の軽減措置
○指数との乖離状況がすぐ分かる数値のリアルタイムの公表(Indication NAV等の様な仕組み)
○ETFデリバティブ市場の育成(CFD取引も一つの受け皿かもしれない)
○ETF組成の負担を軽減する為、指数情報以外の法定開示の簡素化

ETFも市場の入れ物の一つであるが、これを拡大時期に改善することで、他の現物市場やデリバティブ市場への改革に繋がると思うので、“鉄は熱いうちにたたく”ではないだろうか。
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