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2017/10
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企業が考えるコーポレート・ガバナンス
会社は誰のものかという時に、会社は株主のものでもあるが、そこで働く人や、取引先などステークホルダーのものでもある。ここ数年、コーポレート・ガバナンス向上に向けた取組みは、経済産業省の研究会・金融庁の金融審議会・そして東証などで議論されてきたが、どちらかというと株主若しくは将来株主である投資家寄りであったかもしれない。企業側の立場では、この4月に、コーポレート・ガバナンスについての主要論点の中間整理として提言を行っているので、その概要を紹介しておく。
―監査役会設置会社(東証上場企業の約97%)におけるガバナンス強化について
【論点1:社外取締役の設置義務について】
東証上場会社においても、半数以上は社外取締役を設置していない。しかし、取締役会を補完する目的で社外有識者によるアドバイザリー・ボードを設置している企業もある。米国の様に取引所規則で社外取締役設置を義務付けても、不祥事が起きる場合も目につくので、形式論での議論は無意味。各企業の自主的選択が認められるべき また企業は投資家との会話を増やす努力をIR活動などで強化していて、取締役が適正な監督を行う見識や能力があるか、株主は投票行動で判断できる。投資家から社外取締役を求める声があるなら、各企業がIR活動を通じて丁寧に説明していかなければならないこと。
【論点2:社外性要件の独立性要件への見直しについて】
 機関投資家や海外から、親会社や取引先等の社外取締役に対する批判がある。経営陣からの独立性に関しては議論されなければならないが、逆にステークホルダーの一員として外部の立場で企業価値の向上に役立っている面もある。その社外性については、取引所開示などで充実してきているので、多様性を認め、最終的には、選任する株主が判断する現行の仕組みが望ましい。
【論点3:監査役の役割と権限の強化について】(社外取締役設置や社外性の独立性強化などが難しければ、監査役の権限を強化してはとの考えがかることについて)
 現在の会社法上、既に、監査役には取締役とともに業務執行に対する監査権限が与えられている。この権限を十分機能させる為、各企業は監査役業務をサポートする事務局体制の充実や内部統制部門との連携整備など各企業が努力していくべき。
【論点4:会計監査人を選任したり、報酬を決定する権限を、取締役から監査役に移すべきとの議論について】
 会計監査人選任・報酬決定に関しては、既に監査役には影響を行使する権限がある。監査役に、会計監査人の選任議案や報酬を決定するという業務執行権限を与えることになれば、監査役は経営陣からの独立の存在としての監督機能を果たすという制度趣旨に反し、業務執行と意思決定の二元化をもたらしかねない。(筆者注:この部分は分かり難いので、主要論点の中間整理(概要)の記載そのまま)
【論点5:総会における議決権行使結果の公表】
 最近は多少増加したとはいえ、それでも総会議案の投票結果公表は30社弱程度。株主とのコミュニケーションを一層充実させる観点から評価できるが、実務的に株主総会当日出席の賛否の詳細集計を省略している場合がある。また投票結果を広く公表することで、株主総会の外からの影響力が増大する心配もあり、個々の企業の判断に委ねるべき。
【論点6:大規模第三者割当について】
 有利発行でない限り、授権株式の範囲で取締役会に授権された権限ではあるが、株主が予想しない支配権の移動や、権利の希薄化は問題。発行会社としてのアカウンタビリティを充実させ、既存株主の権利が不当に毀損されないよう、取引所での割当先に対する実質審査や開示は充実されるべき。

 上場企業の開示負担は、四半期開示・内部統制報告書など相当に重くなっているし、IRコストも増加している(日本IR協議会調べでは、2008年のIRコストは1社当たり2,210万円と大幅に増加している)。また上記のようなことをコーポレート・ガバナンス強化目的で、全て上場規則化してしまうのも、途中でルールを変更する競技のようで、競技参加者としての企業は負担に感じるのだろうか。
 しかし、企業としてコストも余り掛からない経営判断によることなら、投資家・株主との会話促進や総会運営の透明性確保努力など、合理的な物差しで対応していただきたい。

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ジャンル : ビジネス

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普通株式と無議決権株式
よろしくお願いします。普通株式と無議決権株式ほか、種類株の同時上場の場合は
株価は同じにするのでしょうか。
Re: 普通株式と無議決権株式

考え方として、議決権の価値をどう考えるですから、あるのとないのでは当然価値が違います。
難しいのは、議決権(株主支配権)の価値は、保有する株数によってそれぞれ異なると考えられますから、どの位価値が議決権にあるかい一律には言い難いのです。
しかし、事例として伊藤園(2593)は普通株以外に、議決権の無い優先株式(ただし、普通株の配当より25%増し、普通株が無配でも15円配当)を発行しています。
2つとも値段がついていて、普通株か1621円、優先株が981円が現在(17日)の値段です。
結構違いますね。
専門家に言わせると、この値段の違いは、議決権あるなしだけではなく流動性の違いもあるとのコメントもあります。
つまり、どの位違いがあれば良いか、よくわからないのですが、もし想定されているように普通株と無議決権株を同じ価格にするためには、先に普通株の価格を決めておいて、後から無議決権株の買い付け予定者が同じ値段で納得するように、配当を上げたり、普通株への転換権を設定したりするプレミアムな装置をつけるということだと思います。
参考になりますか。
> よろしくお願いします。普通株式と無議決権株式ほか、種類株の同時上場の場合は
> 株価は同じにするのでしょうか。
普通株式と無議決権株式
どうもありがとうございました。伊藤園という事例があったのですか。私は株価は同じだけど、条件面で違うよと思っていました。

これからもいろいろと教えてください。
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