*All archives* |  *Admin*

2017/09
<<  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30  >>
中国の資本市場
 ドバイ・ショックとでも言うのだろうか。下期に入って、経済指数や海外市場動向に関係なく、ジリジリと、金融危機後の2番底を探しに行くようだった東京市場に、追い打ちをかけられた様な格好である。また、通貨が強いのに、市場が弱いという非経済学的なジレンマと、この国の投資家は、向き合わなければならない。海外市場を重視し始めている個人投資家の気持ちも分かる。
 最近は、あまり報じられなくなったが、日々1兆円台の売買金額の東証を横目に、中国株式市場の規模は、確実に拡大している。世界取引所協会の集計によると、今年1月から10月までの各国取引所のドルベースの売買金額は、
・上海取引所:4兆223億ドル 前年同期比(△84.2%)
・東京証券取引所:3兆3489億ドル 前年同期比(▼31.7%)
となっていて、東証は時価総額では、まだ勝るものの、売買金額(月間ベースでは抜きつ抜かれつ)では上海に抜かれている。中国市場は、これに10月末から話題の新興市場“創業板”(創業ボード)をオープンした深センが加わる。
・深セン取引所:2兆1148億ドル 前年同期比(100.9%)
ちなみに、ニューヨークやロンドン取引所は、同時期に前年比で5割程度売買金額を減少させており、世界の42主要取引所中、売買金額を増加させているのは、フイリピン・韓国・台湾・トルコのアジアの取引所に限られている。
 このアジアの中核市場になりつつある上海取引所の周副総裁が、10月26日に東京で講演会をされ、その記録が日本証券経済研究所より公開されている。
中国資本市場の発展と展望
“中国資本市場の発展と展望”
詳しい内容は、こちらをご覧いただきたいが、資本市場的視点で注目しておくことを、簡単に紹介する。
・中国市場の上場企業:1651社(9月末)=メイン・ボード1334社、中小企業ボード297社
10月末からの新興市場“創業板”27社
・投資家数:4964万口座 (日本の個人投資家数推計は、名寄せした結果約1500万口座)
【中国資本市場の問題=周副総裁の指摘】
・株式市場の拡大に比べて、社債市場の発達が遅れている。(債券市場の中の6%)
・市場メカニズムが効率的に働く取引システムの整備がまだ。(上場審査が行政で行われているので、市場誘導業務の効率性が低い。信用取引制度がない。A株、B株の市場分断の問題。)
・上場企業のコーポレート・ガバナンスの問題(元国営企業だったり、親会社が国営企業の影響)。M&Aや上場廃止ルールの明確化(行政の関与)。
・証券会社の総合競争力の弱さ。(106社あるが、資産規模が小さいし、金融イノベーション力が不足。)
・機関投資家が育っておらず、個人投資家に偏った投資家構造。(流通時価総額の37%が個人所有だが、売買金額では87%を占める。一方機関投資家は、投信の保有する株式の割合が全体の15%だが、保険会社1.7%、公的年金0.9%、企業年金0.1%と投資規模が少ない。)
・自主規制機能の整備が不十分
【中国資本市場の今後の機能整備】
・2006年1月、会社法と証券法の改正により、コーポレート・ガバナンスを強化、M&A制度の向上。
・新興市場=創業板のスタート。
・OTC市場の整備=深セン、天津についで、北京・上海・重慶も申請中。
・債券市場拡大の為、取引所での債券取引に14商業銀行参加へ。
・適格外国機関投資家(QFII)制度に基づく投資枠(現在300億ドルの投資枠で、9月末時点で157.2億ドル認可)の拡大
・ETF市場の開設、その後の信用取引の認可。
 何だか日本市場と重なる部分もあるが、資本主義ではなくても市場経済を目指す今後の動きに、日本の投資家は、大いに注目しているようだ。
スポンサーサイト

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

Secret
(非公開コメント受付中)

最新記事
カテゴリ
最新コメント
プロフィール

ポーラスター

Author:ポーラスター
2009年1月スタート

最新トラックバック
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
RSSリンクの表示
参考文献
QRコード
QRコード