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2017/07
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投信の販売について
 リテール証券会社にとって、投信の販売動向が収益を左右するようになってしまい、もはや証券会社(個人にとっての)は、株を取り扱う会社から、投信を販売する会社へ変わっている。
 日本で組成される投資信託は、この3月末から10月末を見ても、順調に拡大していて、銘柄数で240銘柄増加の6146銘柄、残高も3兆5017億円増加の109兆947億円(株式保管振替機構調べ:私募投信も含む)となっており、成長が持続している。
 投信の拡大の恩恵を受ける証券業界であるが、今や投信販売の窓口としては、ゆうちょ銀行を含む銀行に肩を並べられており、投信販売チャネル間の競争は厳しさを増している。
 そのような投信への個人の投資状況に関して、投信協会による“投資信託に関するアンケート調査報告2009”が公表されているが、その中から注目するポイントを取り上げてみる。
【投信の保有状況】
 全体の33.3%が、現在投信を保有しており、20代は僅か3.2%だが、60代・70台以上は半数が保有している。投信が、老後資金の運用対象として定着していることが分かる。つまり、纏まった資金の運用対象なのだろうが、少額資金で投資する対象としては、まだ遠い商品なのかもしれない。米国での個人の投信保有を促した仕組みとして、401Kが上げられるし、英国の少額投資制度やチャイルド・トラスト・ファンドが、若年層の投信保有を後押しした。日本においても、新政権化の税調で少額投資制度実施予定(2012年からの)が中止されたことは残念だが、日本版401Kの対象者(現在380万人程度)を拡大すれば、結果として20代を含む若い世代の投信保有が、更に拡大していくだろう。
【販売員の説明・勧誘方法】
 投信を保有する個人の半数は、販売の際の説明に対して何らかの不満があるようで、不満理由として、「投資経験に応じた説明をしてほしい」「説明が多すぎて重要なポイントが理解できない」が多い。業界の人間としては、販売現場でFAなどが懸命に説明を試みている姿が目に浮かぶが、これは彼ら(彼女たち)が、説明能力が不足していたり金融知識の使い方が不味い訳ではないと思う。販売現場での説明は、目論見書もしくは販売用資料を使って行うが、この内容は投信の有価証券届出書の記載内容ベースであるので、説明もその範囲に限られる。つまり、この届出書や目論見書記載内容が分かりにくい事が、説明への不満の原因ではないだろうか。そもそも、説明を要しなければならない投信ではなく、目論見書を見て投資家が理解できるのが、投信販売現場の理想だと思う。
【投信の利点】
 投信を保有する個人が、投信の利点だと感じているところは、
・定期的に分配金が受け取れる・・・52.1%
・比較的高い利回りが期待できる・・・45.4%
となっていて、毎月分配型が売れる今の販売傾向を裏付ける。
【投信への不満】
 投信を保有する個人が、投信への不満で一番多いのが「元本保証がない」(64.4%)だが、これは利点の傾向と合わせて考えると、株や債券への投資スキームというより、貯蓄の代替手段として考える投資家層が増加している結果なのだろう。次に多い不満は、
・手数料が高い・・・38.3%
・運用実績が分かりにくい・・・33.1%
となっている。手数料に関しては、販売時の募集手数料と、運用を委託する為に年間で支払う代行手数料部分があるが、これは証券会社の重要な収益源になっている半面、投資家の負担感が大きい。証券会社には申し訳ないが、販売時の手数料は、ネット販売や運用会社の直販(今回の調査では、販売チャネルとして8.8%に増加)が拡大していけば、必然的に下がるだろう。一方、運用実績の分かりにくさは、単純に運用パフォーマンスを類似インデックスと並べてみても解決しない。オーソドックスな方法なら、過去の運用報告書を分析して、説明をおこなうべきだろうが、更に販売員の説明が長くなって、これは一般的には無理だろう。結局、目論見書に分かり易く記載されることを期待したい。

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