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2017/10
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不動産EXITとしてのREIT
最近の増資ラッシュに巻き込まれて、J-REIT指数も9月始めまでの1000台乗せから、2割近く下げて11月27日には、814.88まで下落した。12月に入って、日経平均の反発とともに、J-REIT指数も900台を回復していて、平均分配金利回りは6.4%(時価総額加重平均)となっている。
 REIT指数の本格回復は、6月後半に、官民ファンド立上げで不安視されていたJ-REITが発行する社債の償還資金に目途がついたことや、REIT自身の統合に向けた法制度整備がなされたことが契機になった。実際にREIT統合は、来年の4月始めまで含めると現在の42法人(うち1社非上場)が、4社統合されて、38社になる(資産規模7兆7128億円)。最近の投資口の新規募集(株式の時価発行に相当)も4社で620億円程度なので、市場からの過去調達実績(2007年7144億円、2006年1兆5144億円、新規公開分も含む)からみて、それ程供給圧迫感があるとも思えない水準だ。
 不動産市場から、その最終的買い手(EXIT)として期待が強いJ-REITだが、投資家からはどの様に見られているのだろうか。住信基礎研究所が9月末時点で実施した、年金基金の不動産投資に関する実態調査では、以下の様なREIT対する投資姿勢となっている。
【REIT投資を開始・増加させたい理由】
・現在のREIT価格が割安な水準である為・・・38%
・オルタナティブ投資としてのアロケーションを増加させたい・・・24%
最近のREITの値動きは、株が下がれば、それ以上に下げ、株が上げればそれ以上に上げる傾向があり、株式投資の代替機能が見難い。むしろ、株式投資とは逆相関傾向にある国内債券投資の代替投資としての機能はあるのだろう。
・REIT市場が、今後安定するとみている・・・20%
【REIT投資を開始・増加させたい理由】
・価格変動が大きい・・・40%
・市場規模が小さい・・・7%
確かに、J-REITのボラティリティ(価格変動率)は異常に大きくなっていて、不動産証券化協会に調査によると、最近の国内株式のボラティリティー18%程度(60営業日ローリングでの日次リターンの標準偏差)であるが、J-REITは25%程度で再び上昇傾向にある。株よりボラティリティーが高い状況は、この3年以上続いていて、本来は利回りを狙う投資商品だが、株より高いというのは、市場規模が小さいことに繋がる。
・まだ価格下落がある・・・23%
J-REITが保有する不動産は、千代田区など東京都心のものが44%、その他東京を含めると61%が東京圏(関東圏まで含めると、78%)となっている。つまり東京都心のオフィスの賃料動向が、REITの予想配当利回りに影響を与える。賃料動向は、現在の不況に影響されて下落しているが、不動産業界では、東京都心オフィスの下落調整は、最近の調査では最終局面(不動産投資家の想定する期待利回りの上昇=キャップレートが、そろそろ止まりそう)に入ったと見られているようだ。
 一方、個人投資家の方は、海外REITへの投資を強める傾向が再び活発になってきているようだが、ある運用会社の資料には、海外REIT市場への投資に関して、以下の点をアピールしている。
・世界経済の回復が、REITの追い風
・世界的な金利低下によるメリット
・各国の景気対策が追い風に
・過去、景気回復に先駆けて回復した米国REIT指数
・米国REITの資金調達環境は改善傾向へ
何だか、米国REITの宣伝になってしまったが、海外REITの6割以上が米国なので、この動向がREIT全体を左右する。しかし、自国債との利回りは、日米でそれ程変わらない。
 日本のREIT投資には、人口減少の影が付きまとっているのだろうか。それとも、景気対策に対する不安感なのだろうか。投資シナリオ作りは、業界の仕事だと思うのだが。
 
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