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2017/07
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証券業の業務内容の多様化
先日、最近注目度が高まっている排出量取引は、証券会社の扱える金融商品なのかと問われた。質問の趣旨は、証券会社=金融商品取引業者は、金融商品取引法によって金融商品(有価証券及びそのディリバティブ)を取り扱うことが出来るが、金商法2条に定める有価証券定義には、排出量取引がないので、どの様な定義なのかと問合せだった。実際に排出量取引及びそのデリバティブ取引やその媒介・取次・代理を行っている証券会社は、現在10社ある。この排出量取引は、証券会社にとって届ければ業務を行うことが出来る“届出業務”として金商法上は定義されているというのが回答だった。
 金融ビックバン後、10年以上経過した現在の証券会社の姿は、随分変化してきたように思うが、収益構造面(顧客からの手数料)でその変化を見てみると、金融ビックバン以前と直近では、以下の様になっている。
手数料変化


※上記グラフは、東証総合取引参加者の決算概況よりの比較
委託手数料率の減少とその他手数料の拡大が目立つが、株式の委託手数料率は、この間0.35%から0.07%と5分の1に低下している。その他手数料では、投信の代行手数料(運用会社より、投信保管残高に応じて支払われる)が大きな割合を占めるが、M&A手数料や保険募集・ローンの仲介手数料などが含まれる。
この様な証券会社の手数料構造の変化は、顧客へのサービスが、有価証券の売買や募集以外に多様化している結果なのだろうが、冒頭に上げた排出量取引の様な、本来の有価証券売買関係と異なる業務の実態について、日本証券業協会の“会員における業務内容の実態調査(平成21年度)”の中から取り上げてみたい。
まず、証券会社の本来の業務ではないが、金融庁に届出すればよい“届出業務”については、協会員305社中179社(58.9%)が行っていて、多い順には、
・保険募集に係る業務・・・95社
・金地金の売買又はその媒介、取次ぎ若しくは代理に係る業務・・・50社
・貸金業法に規定する貸金業その他金銭の貸付け又は金銭の媒介に係る業務(主にローンの媒介)・・・47社
・自ら保有する不動産の賃貸・・・43社
・その行う業務に係る顧客に対し他の事業者のあっせん又は紹介を行う業務(ビジネスマッチング)・・・40社
・匿名組合契約の締結又はその媒介、取次若しくは代理に係る業務(私募ファンド)・・・39社
などがあるが、少し変わったもので、
・他の事業者の業務に関する広告又は宣伝を行う業務・・・24社
といったものまである。
また、金融庁の承認を受け、47社(15.4%)が行っている“承認業務”としては、
・グループ会社の業務遂行の為の業務
・リミテッド・パートナーシップ契約の締結の媒介・取次若しくは代理に係る業務
・カストディ業務に係る媒介等に係る業務
・商品現物取引・その媒介・取次若しくは代理に係る業務
・国外の商品先物取引所における媒介及び代理業務
・クレジット・デリバティブ取引又はその媒介若しくは代理業務
・郵便貯金及び預金等の受払事務の受託
・クレジットカード募集取扱業務
・ファンド管理業務
など、金融・商品取引分野に拡がっている。
 勿論、本業の金融商品分野でも、外国株外国債券の取扱いの拡大・FXやCFDなど先物証拠金取引の拡大などの変化が進んでいるし、資産管理型への営業ビジネスモデルの転換努力も続いている。
業として見た証券会社は、金融ビックバン後に雇用者数を減少させてはいるが、これらの変化や業務の多様性を維持していけば、金融分野での成長力は失わないと信じている。
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テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

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