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2017/08
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ETF市場拡大?=上場投信としての意味
 1月25日の日経では、投資信託のグロソブ(グローバル・ソブリン・オープン)とETFの上場インデックスファンド海外債券を比較する記事が掲載されていたが、どちらも海外債券と運用対象とする毎月分配型の投資信託である。この2つの商品は、運用スタンスは異なるが、昨年7月には三菱系の企業を運用対象とするETFが上場された際、ほぼ同時期に、同様に三菱系の企業を運用対象とする投資信託が募集されていた。2つの商品の運用対象とする企業名まで調べたが、ほぼ同一の企業であった。この三菱系企業に投資するETFと投資信託で、異なることを上げると、ETFは証券会社ならどこでも購入することは出来るが、投信信託なら運用会社が指定した証券・銀行でしか購入できない。よく考えると、どちらも同じ投資信託なのに。
 そもそもETFとは何か。ETFとは、"Exchange Traded Funds"の略称で、証券取引所(Exchange)で取引される(Traded)投資信託(Funds)のことで、株価指数や債券指数など、特定の指標への連動を目指すインデックスファンドと、QUICKマネーライフは説明している。(ETFのメリットは、左記若しくは東証のETFスクエアをご参照)一見、ETFの方が購入しやすそうだが、投資信託を取り扱っている銀行では、取り扱わない。正確に言うと、一部の銀行の窓口では、証券仲介業者として系列の証券会社へ取次ぐことは可能だが、取り扱うETFの銘柄はかなり限定されている。
 このETFは、個人金融資産を、貯蓄から投資へ導く道具立てとして期待されていて、東証では本年度内に100銘柄の上場を目指していた。事実、東証でのETF数は増加していて、2007年34銘柄→2008年58銘柄→2009年70銘柄(更に2月まで、2銘柄増加予定)となっている。(大証も、昨年は2銘柄増加して12銘柄となっている。)この数字は、アジアでは香港取引所の43銘柄、韓国取引所の50銘柄を抑えてナンバーワンとなっている。
ちなみに欧米の取引所の昨年末ETF上場数は、ニューヨーク取引所の1065銘柄、ドイツ取引所の547銘柄、ユーロネクスト(パリ)取引所の497銘柄、ロンドン取引所の370銘柄となっていて、ニューヨーク取引所が前年比3割銘柄数を減じた以外は、のきなみ2~3割ETF数が増加しているのが、世界の取引所のトレンドになっている。
東証のETF増加努力も頼もしく感じるが、ETF売買取引金額ベースを見ると少し事情が異なって見える。東証ETFの売買取引金額の総額ベースは、前年比で約2割近く減少しているが、前年比でロシア株指数連動ETFが5倍になった大証は、3割増加となっている。アジアの中で見ても、昨年1年間の取引金額総額(ドルベース換算)は、東証の204億ドル(大証は231億ドル)に対して、上海取引所の843億ドル、香港取引所の644億ドル、シンガポールの277億ドルに大きく見劣りしているのが現状だ。勿論、ニューヨーク取引所の4兆3711億ドル、ナスダックの1兆1183億ドル、ドイツ取引所の2028億ドルには遠く及ばない。
ETFに関していうと、日本はまだプライマリーマーケットが本格化しだしたところで、セカンダリーマーケット(流通市場)の整備は、これからというところなのだろう。
 ETF流通市場の問題に関しては、金融研究研修センターの昨年3月に公表されたレポートにおいて、以下の事が指摘されている。
・Indicatibe NAV(ETFが保有する株式等の時価推計値(欧米市場では、15秒毎に計算・公表))が利用されていない。【つまり、運用目標とする指数が、投資家にほぼリアルタイムで提供する仕組みがない】
・流動性義務を負ったマーケットメーカーが不在である。【上場の際に、証券会社を指定参加者として指定し、流動性付与の努力を求めるのが現状】
・ETFデリバティブ市場が、未発達である。
・ETFの保有資産での、現金部分の開示がされていない。

最近のファインアス状況を見ていると、日本の資本市場は、株式も債券(国債以外)も発行市場に偏ったマーケットに見えてきたが、せっかくのETFは、投資信託の上場市場であるとともに流通の場を提供するプライマリー・セカンダリー両輪の機能を有する。投信市場全体の拡大の為にも、流通市場としての機能整備に期待したい。せめて、金融機関の窓口において、ETFを不自由なく売買出来る仕組みがあっても良いと思う。
投資信託なのだから。
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