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2017/08
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直近決算動向からみるオンライン証券というビジネス-その1
証券会社に所属している時は、資本市場関連のホールセール業務だったので正直余りネット証券には興味はなかった。しかし、リテール分野において、株式委託手数料の収益に占める割合がどんどん縮小していく過程の中で、その代替となったのはネット証券である。既存の証券からみると、ネット証券の手数料は極端に安いので、当然の結果かもしれない。そして、証券会社を離れて、投資家の立場でネット証券に接してみると、この様なこともしているのかと時々感心することもある。
 FX取引やCFDなどデリバティブの豊富な品揃えは当然だが、保険の販売や銀行の代理店業務(○○銀行Aネット証券支店という、独自の決済口座も提供できる。住宅ローンの紹介も)、収益とは余り関係なさそうな投資教育など、リーテール向けメニューは、総合証券(今時、余り使わないが)以上に多彩だと感じる。しかし、収益面はやはり株式のネット売買に頼る部分が大きい。主要ネット証券の昨年4月から12月まで(平成22年度第3四半期通期)営業収益ベースでは、株式売買委託手数料と信用取引の金利収入である金融収益の合計は以下の様になっている。
○SBI証券 255億円(営業収益全体の73%)
○松井    174億円(営業収益全体の92%)
○楽天    143億円(営業収益全体の83%)
○マネックス 126億円(営業収益全体の76%)
○カブコム  102億円(営業収益全体の76%)
この数値は、前年同期比では概ね1割以上の減少となっている。
営業収益のその他の部分をみると、投信(主にMMF・MRF)の信託報酬の一部が残高のなる証券会社にキックバックされる代行手数料が主に占めるその他受入手数料部分が7~14%占めている。そのほかに特徴的な事は、SBIとマネックスが、債券等トレーディング損益で、それぞれ62億円(営業収益全体の18%)・23億円(営業収益全体の14%)と其々前年比の4倍近く急増させたのは、FX取引の取扱いを強化した為である。
 しかし、ネット証券の強みは、なんといっても個人の株式等ネット取引であることに変わりはない。個人の株式委託売買代金ベースでは、ネット証券5社で全体の7割・信用取引ベースでは全体の8割を占めるが、その収益の源泉となる顧客と手数料率の状況は以下の様になっている。(※SBI決算説明資料より)
【口座数】
○SBI証券 200万口座(内信用口座数21万口座)2009年の増加+18万口座
○松井     79万口座(内信用口座数11万口座)2009年の増加+ 2万口座
○楽天     91万口座(内信用口座数11万口座)2009年の増加+10万口座
○マネックス  93万口座(内信用口座数 4万口座)2009年の増加+ 4万口座
○カブコム   69万口座(内信用口座数 7万口座)2009年の増加+ 3万口座
【預かり資産】
○SBI証券  3兆7340億円(前年比26.3%)
○松井     1兆2959億円(前年比14.8%) 
○楽天     1兆2779億円(前年比26.9%)
○マネックス  1兆6706億円(前年比16.7%)
○カブコム   1兆0471億円(前年比18.2%)
【委託手数料の平均料率】※委託売買代金÷委託手数料
○SBI証券  3.6べーシス(前年同期 3.1べーシス)
○松井    12.3べーシス(前年同期12.4べーシス)
○楽天     5.3べーシス(前年同期 5.1べーシス)
○マネックス 11.9べーシス(前年同期10.6べーシス)
○カブコム   9.0べーシス(前年同期 9.2べーシス) 

ネット証券は、個人の株式売買に関して、この10年間で既存証券からそのシェアを奪ってきたが、上記の様な顧客資源を活用して、次の段階はどの様な成長を遂げるのだろうか。
※最近の戦略等については、その2でコメント
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