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2017/10
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ライツの初上場に向けて
 もうすぐ4月1日となるが、この日は注目すべき上場イベントが2つある。一つは、第一生命の上場であり、もう一つは初めてライツ・イシューであるタカラレーベン(東証1部:8897)のライツの上場である。
第一生命の上場に関しては、NTTドコモ以来の大型上場となるが、規模より150万人と言われる個人株主が初めからいるという点で、上場後この個人株主を含めて個人投資家がどう動いてくるか注目される。
通常の株式公開は、少数の株主の持分売却と企業の資金調達の為の新株発行の株式の過半数を、個人投資家に中心に販売するが、今回はこの個人株主以上の個人投資家需要を証券会社は集めることが出来るのだろうか。
もう一つの注目は日本初のライツ・イシューに係る株主に割り当てられたライツ(=新株予約権)上場の動向である。

 タカラレーベンのライツ・イシューは、この3月末の株主に対して、1株1新株予約権が割当てられる。株主に割当られた新株予約権は、300円で新株を手にすることが出来る。権利行使期間は5月中となるが、株主はこの割り当てられた新株予約権を、権利行使期間を待たずに売却するもとも可能だ。
対象となる新株予約権は、4月1日より東証に上場され、5月24日まで一般の投資家が売買することが出来る。初めてのライツの上場になる。このライツの価格推移がどうなるか、初の新株予約権上場として、300円(3月29日、権利落ち直後の終値440円)の行使価格に対して投資家がどう投資判断していくか注目されている。
ちなみに、当該株式のライツ付き最終売買は3月26日で、この日の制度信用買い残高分に対する新株予約権は29日に日本証券金融により入札されている。新株予約権の上場を目前に控えているが、この信用取引分の価格は108円47銭となっている。つまり、当該株式に対して300円+108円47銭以上の価値を入札者(証券会社)は現時点で見込んでいる。
 ライツの売買や権利行使はこれから開始されるので、業界からの様々な評価が今後出てくるだろうが、現時点で欧米のライツ・イシューの利便性と比較するのは、関係者には少し酷な様にも思う。ライツ・イシューも、何件が実行されていけは、早期の行使開始や、行使手続きの簡素化、権利未行使分の処理などオペレーションに関する改善がされていくと思われるが、その根拠は、ライツである新株予約権も株式や債券と同様に完全にペーパレス化され、電子データで処理することが可能になっているからだ。

なお、会社側からライツ・イシュー公表後(3月5日)、株主や投資家から寄せられた問い合わせに応える形で、Q&Aの追加が3月16日に公表されている。追加Q&Aの概要は以下のようになっている。
○単元未満(この会社の単元は100株)株式へのライツ=1株に対して1新株予約権が割当てられるので、単元未満株にも割当てられる。但し、上場される新株予約権の単位も単元数に沿って100単位となる為、取引所外で売買することは可能。(現時点で、会社側が買取る仕組みは示されていない。)
○行使価格300円の設定理由=必要な事業資金から1株当たりに割当て場合をベースに検討。会社側が考える1株当たりの株式価値ではないとしている。
○新株予約権の行使手続き=証券会社に口座を持たない特別口座の株主は、新株予約権を売却するか行使するかの場合に、新たに証券会社に口座を作る必要がある。(特別口座の株主は、ライツが同様に割当てられるが、何もしないと行使期限がきて権利が消滅するのを待つだけになる。)
○米国での登録を行わないので、米国株主は新株予約権を売却しなければならない。

以上の様なこともあるが、増資の方法としては株主に最も負担が少ない増資であることに違いない。大量の新株発行による希薄化や、それを嫌った株価の下落、投資家や株主が負担する新株のデスカウントや販売手数料相当のスプレッドなどが回避され、結果としてファインスに伴う株主の不利益を減少させる増資手段となる。この増資手段、ライツ・イシューが日本でも定着するよう期待したい。

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