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2017/10
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地域金融機関と資本市場の接点
 上記のテーマだと、この業界の人たちは地銀などの市場誘導業務(地元企業のIPOへの協力)などを思い浮かべる。しかし、第一生命の上場があったものの、肝心の新興市場に於けるIPO企業数の回復が望めない現状だと、地域金融機関の市場誘導業務は拡大が難しい。それよりも、ひろい意味での資本市場機能を使って、顧客である地元企業や産業のニーズに応えることが地域金融機関にも求められている。
地元でのニーズ:新事業支援、事業再生、事業承継、地域再生などに対して、求められる機能:ファンド、M&A、ビジネスマッチング、市場型金融への取組みなどが上げられる。これらの取組みは、地銀・信金などの地域金融機関における地域密着型金融として、金融庁から年1回紹介されていて、平成21年度分は、4月2日に「地域密着型金融に関する取組み事例集」として公表されている。全部で130事例もあるが、やはり支援・コンサルティング強化・ビジネスマッチングといった内容が多い。多くの地域金融機関が注力するビジネスマッチングも、顧客への情報提供や営業支援的な内容から、企業間の提携に発展していく可能性もあり、M&Aビジネス強化への導入部として期待されている。また、事業再生ファンドや地元資金を活用してのファンド投資などのファンド機能を活用したものも出始めている。いくつかの資本市場機能に関係した事例を紹介すると、以下のようなものがある。

【地元応援ファンド】
西京銀行の取組みで、①山口県関連上場企業への投資を行う②信託報酬の一部を県内の研究機関に寄付をするという2つの方法での地元応援スキームで、平成18年12月よりファンドを募集。これまで、山口県の産業振興・人材育成に寄与する事業として5つの地元大学等に寄付を行っている。ちなみにファンド募集の手数料は、山口県を応援する目的から不要となっている。(ノーロード)
【金融教育支援】
広島銀行の取組みで、これまで金融に関する情報に接する機会が少なかったと思われる層に金融知識の普及を図り、地域の活性化につなげる目的で以下のセミナーを実施。
・“ライフプランセミナー”(40~60歳台対象)退職後の生活設計に加え、健康・美術などの情報も盛り込んだ。
・“女性の為の金融講座” (30~40歳台女性対象)生活設計に加え、教育や家計のやり繰りなどを盛り込んだ。
・小学生5、6年生対象に、来行するキッズマネースクール、支店長が訪問する正しいお金の使い方教室を実施。
【M&A専門人材育成】
鳥取銀行の取組みで、行員をM&Aの専門仲介業者へ研修派遣し、M&A業務に必要な企業評価手法及び実践的交渉術等を習得、実際の案件に携わりながらM&Aの現場経験を積んだ。研修後、派遣行員による行内のM&A研修会実施や、顧客企業へのM&Aセミナーを通して、M&Aの提案・実績等も増加させた。
【ECO私募債の推進】
西尾信金の取組みで、ISO14001エコアクション21等認証企業が環境配慮型設備投資を行う債の資金として、保証料等を通常よりも優遇したECO私募債を、信金自らが引き受けた。実際に、太陽光パネルを設置した工場建設の資金として使われている。
【ファンドによる事業承継支援】
西日本シティ銀行の取組みとして紹介されているが、地元ホテルの存続の為、九州の中小企業の事業継続支援を目的に設立された“九州事業継続ブリッジファンド”の出資を軸に、地元ファンド・九州の各地銀・政府系金融機関が連携し、買収スキームを成立させた事案。参加した九州の各地銀にはLBOファイナンスのノウハウ習得に役だったと言われている。
 これらの取組みは、通常の資本市場的視点で捉えるべきではないだろう。しかし、資本市場の裾野拡大には必要な取組みとされ、今後はその為に重要な効果を上げていくと期待されている。
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ジャンル : ビジネス

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