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2017/08
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期待されるDMAだが、米国で新規制
3月の東証1部出来高の1日当たり平均は約20億株、売買代金ベースは1日当たり平均1兆3918億円。この取引水準は、昨年来余り変化のないもので、むしろ売買代金は若干減少傾向にある。年初からスタートした東証新売買システムarrowheadの影響は、まだ出ていないようだ。
東証の新売買システムは、ミリ秒単位の注文処理スピードを競うもので、確かに約定スピードが上がり、目で追う事は不可能になった。デイトレーダー達の戸惑いなどが伝えられているが、売買手法の変化が求められている。一方、期待されているのが海外投資家や機関投資家などのシステム売買=アルゴリズム取引の増加だ。これは、大量の注文の売買コスト(マーケットへの影響度も含めた)を下げる為、注文をプログラムされた論理(アルゴリズム)に従って細分化し、大量の注文の発注・取消しを繰り返す。その為に、少しでも注文処理スピードが速い方が良いので、東証は自らのシステムの傍に、取引参加者のシステムサーバーを設置することを認めるコ・ロケーションサービスも開始しており、10社以上が参加しているようだ。
外証や大手証券の一部は、これらの機能を機関投資家などが使う発注方法として、顧客自らが取引所へ直接売買注文を発注するダイレクト・マーケット・アクセス(DMA)を、サービス提供し始めている。このDMAは、取引所の出来高増加、銘柄の流動性向上に大いに期待されているが、東証での本格化は6月以降になると推測されている。
 一方、一日の取引のうち、このDMAでの売買発注が半分を占める米国では、顧客のDMAで発注する売買注文を、注文を取次ぐ証券会社が事前にチェックしないネイキッド・アクセスが問題になっている。
事前チェックは、日本の証券会社でいう売買審査機能だが、
○大量の誤発注を未然に防ぐ
○相場操縦行為を発見する
○インサイダー取引を防ぐ
○空売りルール違反(アップティック・ルール)を防ぐ
○特定銘柄の取引停止など取引所の措置に対応する
○顧客との取引リミットを守る 等
の事を、DMAのシステム上で自動的にチェックするフィルターが必要になる。
米国でのネイキッド・アクセスは、上記の事前チェックを行わない為、通常のDMA取引の半分程度の処理時間になると言われており、顧客の注文処理スピードの向上とコスト削減要望から、米国の1日平均取引高の38%を占めると昨年12月にWSJ紙の記事で紹介された。
 これに対して、米SECはネイキッド・アクセスを禁止する方向で、DMAサービスを提供する証券会社等へ新ルールを導入しようとしている。その概要は、
●リスクマネージメンントの為に、自動化された事前チェックの仕組みを確立すること。又、顧客毎の取引内容を保存。
●顧客毎の取引リミットや誤発注をリスク管理システムの自動化を求める。
●取引所の売買停止措置に対応し、通常の取引規則遵守が自動的に確認できるシステムの構築。
●以上のシステム対応が、最良執行義務の為、他の取引所やATSに回送する際にも管理されること。
●このリスク管理システムは、証券会社等が管理・運営し、アウトソースは禁止
●以上のシステムを年一回以上は定期点検
日本のDMAは、以上に対応してくると思われるが、よく考えてみると、DMAの様なシステム売買には、証券会社のシステム対応で自動化した売買審査機能が必要という当たり前のことに落ち着く。

※文中の米国DMA規制に関する部分は、日本証券経済研究所:証研レポート4月号“ダイレクト・マーケット・アクセスに関する新規制”清水葉子氏による

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