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2017/07
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証券リテールの現場で
証券各社の昨年度決算も出揃ったところで、各社決算説明資料より、今証券リテールの現場で何か起きているのか考えてみたい。
今、営業現場にいる嘗ての同僚や後輩からは、投信をどんどん売っていますよ、といういつもの愚痴ともつかぬコメントが聞かれそうだが、実際の個人投資家への商品販売状況は、大手証券A社では以下の様になっている。(2010年1~3月期の販売状況)
①販売した金融商品の40%、外債
②販売した金融商品の18%、債券型投信
③販売した金融商品の17%、株式型投信
④販売した金融商品の13%、エクイティ関連商品
⑤販売した金融商品の7%、個人向け国債を除く国内債券
となっていて、販売した額は前年同期比で倍増している。
①の外債販売は、前年も4割以上を占めていて、株型・債券型合わせて3割超の投信販売を上回る。
②の債券型投信は、毎月分配・ハイイールド債外貨建てが流行った。
③の株式型投信は、言わずと知れた新興国投資のものだ。
④のエクイティ関連商品では、外国株の取扱いが、収益ベース3割を占めるようになっている。海外株式投資の内訳をみると、直近は中国・米国・ブラジル・インドの順だ。
この様に、海外投資関係が既に7割以上を占めている。
⑤の国内債券は、一年前には銀行の劣後債を中心にリテール向け社債がブームになったが、現状は半減している。
以下の金融商品は、4%が年金保険商品で前年と同水準、個人向け貯蓄国債は半減して0.2%程度、この会社が注力するラップ口座獲得は、前年より大幅に増加しているものの、全体の1%程度にしか過ぎない。
 この様に証券の営業現場では海外投資が一般化しているが、この事とFX取引は直接結びつかいない。それは、株式や債券投資と、これらのデリバティブ取引がリテールの現場では繋がらない事と同様だと思われていた。しかし、本当にそうだろうか。
 外債投資と、FX取引は全く別物と考えるのは、商品供給サイドの証券会社の社内事情であって、ブラジル国債に投資するのも、レアルをFX取引で売買するのも、投資材料では共通する事もあるし、ブラジル国債投資をベースに、レアル売買のFX取引を行うヘッジ取引ことだってあってよい。実際、機関投資家の外債投資はヘッジ取引としてデリバティブ取引を頻繁に行う。ペーパレスやネットの普及で、デリバティブを個人投資家が行う環境は整ってきている。
 最近、ネット証券の収益増を支える要因にFX取引の増加があるが、このA社も遅ればせながら4年前から店頭FX取引を取り入れ、昨年後半に取引所FX取引にも参入している。しかし全体で218万口座あるオンライン取引口座に対して、FX口座数は4万口座弱に過ぎない。証券リテールでは、ここ数年外債投資が営業の柱になっていたが、その間、そのデリバティブのFX取引については、FX取引専業者中心に個人の市場が急拡大していった事実がある。最近は証券もFX取引に注力し始め、有価証券を証拠金に使える大証FXも始まっているが、この仕組みはFX専業者より証券会社優位に思える。
 また個人向け店頭デリバティブとしてCFDへの期待は大きいが、これらの個人投資家が使いこなしていく為には、個人の運用資産に対するポートフォリオ管理サービスと、それに連動した取引システムが必要になってきている。A社は今月からCFD約100銘柄の取引を開始するというが、顧客にとっては、外債・外株・日本株・投信・債券・そしてデリバティブとしてのFX取引・CFD取引を、自己の運用資産の中でどう管理していくか。かつてファンドや機関投資家への資産管理サービスが、証券リテールの現場でも求められている。それに応えていくのが、金融商品取引業者となった証券会社ではないだろうか。
 
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