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2017/07
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ギャップを埋める投資教育を
 金融教育に関して過去何度か取り上げたが、金融商品取引法によって認定協会・公益協会・認定団体は、金融知識の普及と啓発が義務化されている。取引所は東証アカデミーで、日本証券業協会は証券教育広報センターで、其々投資教育をとうして金融教育に尽力している。またNPO団体や大手金融機関(含む大手証券)などもCSRの一環として投資教育に取り組んでいる。但し、一般に目立つ投資教育は、学校での金融教育に対する支援や、企業のIR活動支援的なものだ。学校での投資教育は、将来の投資家層を育てる目的で社会的に意義のあることだろうが、今現在投資教育が必要な人達へ取組みはどうなっているのだろうか。最近感じた2つのギャップから、その必要性について考えてみたい。

 一つ目は、今本当に必要としている人達に、投資教育が提供されているのかということだ。アドバイザーやコンサルタントが足繁く通う富裕層ではなく、ネットを駆使する個人投資家でもないが、株式や投信を保有したり若しくは保有しようと検討している人達。但し、投資経験や知識が余りないので、市場の前で立ち止まっていたり、対応に悩み始めている。例えば、持株会やESOPでの自社株保有、昨日紹介した確定拠出年金制度(DC)の参加者などがそうだが、今回の金融危機の様に市場が急変した時、どの様に対応してすべきか参考となるような投資教育があっても良いのではないだろうか。彼らは、普段は証券会社などの投資アドバイザーと接点がないが、会社の制度の中で投資資産を保有している。市場の急変の様な時に、自らが投資家であることが強く意識されるが、その機会に提供する投資教育は彼らを真の投資家に育てる良いチャンスではないだろうか。この様な投資教育を、持株会やDCの運営管理機関に頼っても、現状だと機能的に無理がありそうだ。学校教育で将来の投資家を育てることも大事だが、実際の投資現場である企業内の活動を支援する協会等の投資教育活動が望まれる。

 二つ目は、この業界の拠り所である市場というものに関する世間一般(特にマスコミ)とのギャップだ。最近は、ドイツのユーロ圏国債CDSやドイツ金融株への空売り規制措置もあって、投機的売買に対する風当たりが厳しい。財政削減措置に対するギリシャ国民のデモと、ギリシャ国債をCDSで空売りするヘッジファンドなど投機的動きをダブらせ、あたかも投機的売買がギリシャ国民の困窮の原因の様なニュースキャスターのコメントが目立っている。ヘッジファンドを含め、投機的売買に対する風当たりが強いが、市場に携わるものとしては非常に残念に思う。
確かに、今回の金融危機が実体経済に大きな影響を及ぼしたので、世間の金融取引に対する見方は厳しいだろうが、金融危機の原因は、投機的売買ではなく、欧米金融機関の信用レバレッジのバブルというのが一般的な見方だ。逆に市場にとって、投機は必要な機能で、画一的な投資ニーズだけ集めても市場は成り立たない。健全な市場では、売買ニーズの多様性があることが重要で、その中で投機の必要性について、この業界は、マスコミを含めた世間に、キチンと伝えていく必要がある。マスコミへの投資教育というと、キャスターの方が怒るだろうが、業界として投機の必要性をアピールしてこそ、市場の機能がキチンと認識される。

 ちなみに投機とは、広辞苑によると以下の様に説明されている。
○禅宗で、師家シケと弟子のはたらき(機)が一つになること。悟りを開くこと。
○(speculation)損失の危険を冒しながら大きな利益をねらってする行為。やま。
○ 市価の変動を予想して、その差益を得るために行う売買取引。
市場でいう投機とは、この3つ全てを含めた意味と解すると、その機能も理解できるのではないか。

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