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2017/10
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地銀の証券ビジネス
 金融・資本市場と続けて言うように、今では金融機関からみて資本市場との関係は密接になっているが、その資本市場に連なる業務を地銀などが自ら証券ビジネスとして取り込もうとする場合、概ね次の様な形態に分けられる。
①自ら行う=投信窓販・国債や地方債の販売・社債関連ビジネス(自ら発行する劣後債・私募債等)・M&A
②自らは窓口となり、誰か専門組織等に依頼して行う=証券仲介業務・証券子会社等の共同店舗・市場誘導(IPO)業務
③子会社で行う=地域ベンチャーや再生ファンド・証券子会社

地銀における取組みの順番としては、②→①→③という流れになっているが、嘗ては親密な証券会社への紹介、そして投信の窓販等である程度商品販売の実績を積んで、証券ビジネス戦略の強化から証券子会社設立に至るという道筋が多い。その地銀の証券子会社設立若しくは地域証券の子会社化は現在12社になり、今後も有力地銀での設立への動きが予想されるので倍増していく可能性がある。当事者には失礼な物言いで申し訳ないが、古いビジネスモデルの地域証券会社や余剰となっている証券外務員の受け皿にもなっていて、業界全体からみると新規の証券ビジネス参入者・既存の証券会社の再生者として期待されている。

その地銀の証券ビジネスの取組みの中心にはるのは、投信の販売だが、昨年9月末時点の数字では投信の預かり資産額ベースで、地銀108行は10兆5000億円となっていて大手銀行の11兆7000億円に迫る。また個人の預金及び投信残高に占める投信残高の割合は、地銀上位20行では既に5~10%台を占めるようになっており、将に“貯蓄から投資へ”の現場となっている。
ただし、この証券ビジネスの主力である投信販売について、今後証券子会社により販売強化していくか、窓販体制を強化するかについては、上位地銀と中下位行ではその戦略が異なっている。上位行の戦略は明確で、これだけ一般化した投信でもやはり販売現場での専門性が問われるようになっており、また既に販売した投信に関しても、資産管理的ケアが必要なので、メガバングの戦略と同様に証券子会社戦略を取ってくる。地銀の窓口での対応が少し異なるのは、その証券子会社の仲介業者として振舞うのか、銀行自身の投信窓販と並行させて行うのか(例えば、債券系投信は銀行窓販、株式系投信は子会社証券へ誘導)の違いだが、基本的戦略は自行グループ内での金融商品販売と管理だ。一方、中下位の地銀は投信窓販をある程度積み上げていのがベースだろうが、投信のみならず外債などの金融商品の卸元ルートの確保として、大手証券や外証などの仲介業者として証券ビジネスを取り組んでいく可能性が高い。ただし、この場合地銀にとって問題なのは、仲介先に顧客口座を開設するということになるにで、アライアンス戦略が明確でなければ、商品毎の仲介先選択は限界がありそうだ。

一方、ホールセール(法人関連)の証券ビジネスとしても、事業承継や事業再生に絡んだM&AやIPOなど市場誘導機能などが地域密着型金融として地銀に期待されることだが、投資銀行としてのM&A機能やIPO機能が直接ある訳ではないので、これらのビジネスを専門家へ繋ぐ仲介者として機能だ。

以上、地銀の証券ビジネスに関して、強化のポイントは “証券仲介業” というキーワードになるが、その仲介機能を発揮する為の証券業務のネットワーク化、若しくは証券子会社の様な専門的組織の構築が重点課題となり、今後の地銀の証券ビジネスの在り方を左右する。
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テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

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