*All archives* |  *Admin*

2017/10
<<  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31  >>
公募というものの問題点
 株式の公募について、投資家目線で考えてみたい。
公募というと公けに募集することだから、誰しもが買う事ができるかというと、実際はそうでもないことに気付く。(以下、公募に関する事例として上げたものなので、本文は投資勧誘若しくは投資判断に影響することを目的としていない。)
 
 例えば、直近価格が決定して、やれやれといった感じのみずほファイナンシャルグループの130円公募株(発行者が受け取るのは、125.27円)は、誰でも買えることが出来るのかというと、みずほの公募株を販売している引受証券会社に取引口座がなければ購入することが出来ない。1株当たりの純資産が191.5円で、予想配当も6円であれは、公募株は割安で配当利回りも4%以上ありそうで筆者も購入したくなった。そこで、取引先の証券会社に問い合わせてみたが、この公募株の引受証券会社ではないようなので、購入することは出来ない。発行者の記者発表によると、日系大手2社・外証2社が引受証券のようだが、その他の引受証券会社は目論見書を見なければ分からない。目論見書は、引受証券でなければ投資家に配布出来ないが、なんだかどうどう巡りで笑い話のようだ。そう言えば、目論見書と同様の内容は有価証券届出書として開示されているはずなので、金融庁のEDⅠNETで調べると、国内における引受証券は5社だった。残念ながら口座が無い。そうしている内に、引受証券の内の1社の証券外務員から電話がかかってきた。1万株までならOKだとう言う。しかし、新たな口座開設も面倒になり、また何だか疲労感もあって、結局は断ってしまったというオチになる。

 現状では、公募というものが、株主や投資家にとって平等な対応でないことを示したくで上記の事例を上げたが、同じ増資に関して大規模な第3割当ては実質的に規制され始めている。この規制は、近年大規模な第3者割当増資による弊害が大きくなってきた為、実質的に6月から強化されている。引受証券会社が引受責任を負って公けに募集するとする公募増資とは違うので、公募増資に対する規制は当面考えられていないようだ。しかし、株主にとって大規模に公募されるのでも第3者割当されるのでは、大きく持分が希薄化するのは変わらない。

 一方、公募株で最も注目されるのは新規公開時(IPO)の株だろうが、これは投資家ニーズが非常に強い割に供給される公募株が少ないので、ある程度抽選で個人投資家に配分する仕組みになっている。しかし、これも引受証券会社に限られる。
以上、投資家からみて公募株との接点は引受証券会社に限られているのが現状だが、最近はこの引受証券会社が引受責任を果たす為の引受審査等の関係もあって絞られる傾向にある。結果、一般の投資家の公募株へのアクセスポイントは減少するので、投資家の傾向としては大規模な公募があれは、取りあえず売っておくかということになる。

 最近の主体性のない東京市場の原因を全て公募増資のせいにする訳ではないが、資本市場の機能としてはもう少し工夫が必要になっている。例えば、株式を引き受ける証券会社と、その公募株を投資家へ販売する販売会社を分離してみてはどうだろうか。公募を引き受ける証券会社は、販売期間中に販売会社から需要をとり、販売会社へ売りきってしまう。販売会社は、販売機関中に広く投資家からニーズを集め販売する。そんな分業があった方が、引受も、公募株の販売も活性化し、市場全体が活況になるのではないだろうか。
スポンサーサイト

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

Secret
(非公開コメント受付中)

最新記事
カテゴリ
最新コメント
プロフィール

ポーラスター

Author:ポーラスター
2009年1月スタート

最新トラックバック
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
RSSリンクの表示
参考文献
QRコード
QRコード