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2017/09
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証券会社自らの情報提供
資本市場にとってディスクロージャーは重要で、上場されている株式にせよ、公募の社債にせよ、取引参加者間の情報の非対称性を埋める為、売買を仲介する証券会社は、発行会社に対して常にディスクロージャーの充実を求めている。四半期報告や内部統制報告など、上場企業にとっては負担感の重い物もあるし、役員の報酬金額や株主総会での議案の投票結果の開示など、直接業務内容に結びつかないものも、今年からディスクロージャーを求められている。

 市場仲介者としての証券会社は、投資家の為に常にディスクロージャーの充実を発行会社に求めている。
その証券会社=第1種金融商品取引業者は、利用者である投資家に為に、自らをどうディスクロージャーしているのだろうか。一応、金融商品取引法46条の4【説明資料の縦覧】では、
=金融商品取引業者は、事業年度ごとに、業務及び財産の状況に関する事項を説明した書類を作成し、期末から4カ月以内から1年間、これをすべての営業所又は事務所に備え置き、公衆の縦覧に供しなければならない=
と、されている。つまり、過去1年間の業務内容や会社の財務内容が分かる様な資料を作成して、投資家の目に触れるところに置いておく必要があるというのが、法律本来の主旨だ。

 こう書いてきたのは、300社以上ある証券会社で、上記の様に法律で定められた自らのディスクロージャーに関して、相当数が実質的に行っていないのではと思われるので、敢えて取り上げている。
 この証券会社を説明する資料を、決算短信と呼ぼうが、業務及び財産状況に関する説明書と呼ぼうが、その他の名称だろうが、公衆の縦覧が目的なのだから、証券会社を訪れる投資家の目につく処になければならない。例えば、ホームページ画面で探しても、分かりやすいところに配置されているとか、店頭において来訪者に目立つところに置いておくとかの配慮が本来はあるべきだ。これが、ホームページには載せていないとか、店頭にはなく総務課長の引出しの中にあるとかでは、本来証券会社を利用する投資家に自らの説明資料を縦覧していることにはならない。

 証券会社といっても、最近は株式を取り扱わない会社もあるし、デリバティブ利用の方法が異なるものもある。顧客を全く持たないトレーディングとファンド組成のみを行うような証券会社もある。また呼称が変更されて沿革や企業グループが分かり難いものもある。投資家の資産は分別管理されているといっても、店頭デリバティブは証券会社が顧客注文に向かうかけだから、自己資本規制比率信用格付けも気になる。
 本来、この様に利用者の投資家にとって重要な証券会社情報は、証券業協会員リストの横に添付しておいて、いつでも利用者が引き出せるようにすべきではないだろうか。現状は、証券業協会の広報室(証券会館2F)に40社弱の縦覧すべき説明資料がストックされているが、各社の自発性開示ということのようだ。この法的根拠の前の条項に、証券会社は事業報告書を作成し、当局に提出することが義務付けられているが、同様の内容を投資家への説明書類としているとこともある。EDINETでの証券各社の事業報告書の開示ということでも、同様の効果があるかもしれない。

 いずれにせよ、投資家目線で証券会社自らのディスクロージャーはキッチリ行うべきで、資本市場全体のディスクロージャー対応改善の為には、市場仲介者として自ら身を律すべき時期が来ている。
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テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

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