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2017/06
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世界の中の日本の投信
投資信託関連の手数料が、証券会社の主要な収益源になって、もう4~5年経つが、今後もやはり主力の商品としてありつづけるのだろうか。そして、今の投信販売の在り方はどの様に変わっていくのだろうか。

 このことを考えるに、(財)日本証券経済研究所杉田氏による“世界の投信信託の潮流”は、ここ10年間の世界の投信の動向を俯瞰的かつ簡潔に纏めてあり、参考になったので、その概要を紹介しておきたい。
 まず、昨年末の世界の投信残高は22.8兆ドルとなっているが、ここ10年間で11・1兆ドル増加しており1.9倍に成長している。増加分のうち、資金純増分が7.2兆ドル、値上がり分などが3・9兆ドルとなっているが、国別残高では、米国が1位で11.1兆ドルのシェア48%、2位はオフショーのファンド集積地であるルクセンブルグで2・3兆ドルのシャア10%、3位フランスの1.8兆ドル、4位オーストラリアの1.2兆ドルと続き、日本は8位の6600億ドルでシェア2.9%にとどまる。
日本の投信は、金融機関の窓販で約半数が販売されるようになっており、証券会社もそれに対抗して投信販売を積極化しているが、残高でみると10年間で31%しか増加していない。逆に言うと、まだまだ成長余力があると言えるかもしれない。

 次に10年間で起きた変化をみると、次の5項目が上げられている。

①ETFが大きく伸びた
 ETFは10年間で26倍に急伸しており、そのうち7割が米国で組成されているが、増加した内容は、業種別・規模別・投資テーマ別の指数や、新興国など外国株指数、債券関連指数、最近はアクティブ運用型のファンドをETFとして上場する動きもある。

②10年間で5倍に拡大した新興国投資
 何といっても、最大のトレンドは新興国投資だが、国別にみると10年間の投資残高増加額では中国が61倍、ポーランドが33倍、ハンガリーが11倍、インドが10倍と新興国が急拡大している。

③確定拠出年金(DC)からの資金流入が顕著:米国の株式投信
 米国株式投信の10年間の資金純増額の99%は、DC(企業型・個人型の合計)からで約9000億ドル。日本のDC専用ファンドの残高は、昨年末で1兆3600億円。

④日本の投信においても、投資先のグルーバル化が進展
 日本の投信の運用先として、ここ10年間一貫して海外投資が増加している。2000年では海外投資比率が10%程度だったが、昨年末には57%に達しており、6割前後の米英の投信海外投資比率に近づいている。

⑤ディスクロージャー関連の改革が進む
 3つあって、一つ目は目論見書の簡素化、二つ目は投信保有株の議決権行使の明確化、三つ目は投信販売会社の投資家との利益相反問題の開示だが、この内目論見書改革は投資家が呼んで理解出来る、若しくは比較できるという目的で行われていて、米国は昨年、日本でも今年7月から取り組まれている。

 一番目のETFは、世界の投信における大きな潮流になっているが、日本では東証上場物が93銘柄と増加しているものの、ETF売買高は逆に減少している。世界的にみると、過去10年間、ETF投資が新興国投資や商品投資を促してきが、日本ではそれが新規設定の公募投信になる。また、海外ETFに関しては、売買を取り次ぐインフラ整備が証券・金融機関サイドで遅れているようにも思う。また、3番目のDCの拡大の恩恵を投信市場が米英の様に受けているかというと、国会審議の関係でマッチング拠出もなかなか進まない日本では、DC制度そのものの拡大への政策(自助努力による老後資金確保として)が待たれる状況だ。

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