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2017/10
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機関投資家の不動産投資
自分たちの親の時代は多くの個人が不動産価格上昇の恩恵を受けたが、日本のバブル崩壊の20年近く間、一般論ではそんな話は無かったように思う。稀にかかってくる不動産投資の勧誘も、自分で住んでいる住宅のローンが残っているのに、新たに借金までして不動産に投資するなど思いもよらない。そういう感覚が普通のサラリーマンのものだったのではないだろうか。但し、不動産の持ち分を細分化することを可能にした証券化商品やJリートが出来てからは、低金利が続く貯蓄商品と比較して、値上がり益というよりは利回りで不動産関連投資を見直し易くなり、個人にとっても比較的少額から不動産関連投資をすることが可能になっていた。

 では資金量が豊富なプロの投資家の不動産関連投資の現状はどうなのだろうか。8月6日に(社)不動産証券化協会が公表した“機関投資家の不動産投資に関するアンケート調査”集計結果から見てみたい。
(ここでは、生損保や金融機関などの一般機関投資家について取り上げる。)
先ず平成22年度の全体の資産配分状況については、
○債券=54.3%、貸付=28.3%、株式=6.5%、現金及び短期金融資産=5.3%、不動産=1.4%と不動産投資は意外に少ない。前年に比べ株式が2.7%減少し、貸付が6.7%増加している。
(投資家によっては、証券化商品での不動産投資を株式やその他投資に分類しているところもあるようだ。)
 次に、実際の不動産投資について次の様に分けているが、

(A)実物不動産若しくは不動産信託受益権への直接投資
主な投資目的:安定的キャッシュフローの獲得、投資期間:5年以上若しくは年限を定めないが100%
平成22年度期待投資収益率:5.0%

(B)Jリートへの投資
主な投資目的:安定的キャッシュフローの獲得、投資期間:5年以内と5年以上が半々、平成22年度期待投資収益率:5.8%

(C)海外リートへの投資
主な投資目的:ポートフォリオのリスク分散、投資期間:5年以内が3分の1、平成22年度期待投資収益率:9.3%

(D)不動産私募ファンド等への出資
主な投資目的:収益性向上、投資期間:5年以内が3分の2、平成22年度期待投資収益率:9.1%

(E)不動産または不動産担保ローンを裏付けとする債券型不動産証券化商品への投資
主な投資目的:安定的キャッシュフローの獲得と収益性向上、投資期間:5年以内が7割、平成22年度期待投資収益率:2.5%

いずれかの投資を行っている比率は、82%となっている。

また、不動産投資を行うために必要なこととして、次の理由が上位にあげられている。
・市場規模の拡大(銘柄増加を含む)
・不動産評価の信頼性の向上
・不動産に精通した運用担当者の育成
今後の一般機関投資家の市場見通しについては、株価や長期金利の上昇は見込むものの、地価・オフイス賃料・不動産の期待利回り等について低下を予想する向きが多い。Jリートの分配利回りと長期金利の現状のスプレッドについては、一般機関投資家の約半数が大きすぎるとしている(Jリートが割安)。

不動産投資への一般機関投資家の姿勢で多少余計なことを申し上げるが、
・市場が大きくなければ、投資しても不安だから
・ファエバリュー(公正価値)がわからないから
・専門の技術者がいないから
と、もし日本の企業が海外投資や新規投資に手を拱いていれば、日本の経済は成り立たないし、一般の企業社会ではありえない。機関投資家がもし個人から資金を預かり運用する専門家であるなら、そろそろこの投資しない理由から抜け出し、運用の専門家として自立する時期に来ているのではないだろうか。

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