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2017/08
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投資家向け金融商品情報提供について
永年仕事をさせていただいている証券業界での情報のあり方について、そろそろ業態転換するような大きな変化があっても良いのではないかと思う。この様な市況環境(特に証券業界にとって)の悪いときに、何を言っているのかと先輩諸氏に怒られそうだが、情報が“ある”“ない”の2元論的なブローカー業務から、情報に付加価値をつけていくような新しいブローカー業務に変化していくよう期待しているからだ。

 そもそも昨年初めから流通可能な有価証券(株式から私募債を含む債券、そして投信)は完全にペーパレス化されており、既に一般的な金融商品は情報化している。この情報化した金融商品は、実際の売買と必ずしも連動しなくとも価値があるという事を言っている。更にこの情報に付加価値をつけることも可能だが、ブローカーとしての付加価値は投資家目線に立つことで生まれる。
例えば、普通商品を販売しようとするなら、購入者が実際買うこと決断する為に、費用対効果や他商品との比較検討に関する情報を提供するが、金融商品という商品に対しても同様のプロセスを踏むはずだ。投資家目線に立つということは、金融商品に関する情報を整理して提供し、商品間の比較をし易くすることをいう。

しかし、実際の販売現場における投資家への金融商品情報提供は如何かというと、残念ながら多くの場合は、情報(=金融商品)が有るか無いかという対応が未だ多い。そしてこの原因は、金融商品情報なら世の中に溢れているという錯覚と、永年の業界のビジネスモデルだった情報の非対称性に頼るという慣性が残っていることに依る。錯覚の方は、次の事を考えると気付く。
・販売現場で、必要な時に、すぐ使えるか
・販売者の目的に応じて整理されているか
・投資家の投資判断を後押しする為に、商品情報が比較しやすいか
確かに情報ベンダーやネット証券では、大量の情報が流されているが、販売現場の営業にとっても投資家にとっても、本当に必要な情報がなかったり、逆に過剰に溢れていて整理されていないので使えなかったりする。情報の非対称性の方は、売り手・買い手にはあって当然だが、ブローカーとしてそれは使えなのが世の流れだ。今年春先には、米国でコールドマンの証券化商品販売で、プロの投資家に売る場合でも問題になったが、一般投資家に販売する投信や債券は、ブローカーとして知っている情報は全て投資家に伝えなければならない。

以上のような販売現場での投資家向け金融商品情報提供の変化に対して、大手金融機関ならイントラ等を活用して対応しようとするが、そもそも商品情報が限られている中堅証券以下は、どう対応していくのだろう。それは投資家に提供する金融商品情報を共有していく方向に、各社のベクトルが向かうと予想するが、その兆候としての1例を紹介しておく。

最近募集中の高金利建て新発外債。引受証券は外国証券の日本支店、販売会社は中堅以下(ネット証券3社を含む)21社で、引受業務と販売業務の分離が行われている。また、販売会社の多くは外債の決済口座を持たないので、決済インフラはこの外証の海外口座をカストティアンとして頼るとみられる。そして投資家の売却時に対応も、この外証をカウンター・パティーとすることが予想され、その為には外証から販売会社へ当該外債の価格情報が持続的に提供されなければ売却に支障をきたす。つまりこの外証は、外債において共同販売の為のプラットフォーム的機能を提供しているとみられる。

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テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

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