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2017/10
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日本版ISAサポートセンター設立を支持する
米オバマ政権は、歴史的な政策を相次いで実行しても支持率が低迷していると言われるが、我が国の政権は、嘗て示した歴史的な政策目標の、その実現のメドが立たなくとも、政権政党内の代表選のお蔭で内閣支持率は上昇しているという。環境問題、財政再建、そして年金問題。特に年金問題は、未払い問題の解消も大事だろうが、少子高齢化が本格化するこの先、制度そのものの見直しが必要なことは周知のことだ。その年金制度改革も、今までの企業や組合組織に頼ったものから、個人が貯蓄から投資を通じて、老後の必要資金を形成できる制度設計が業界としても望ましい。

 その意味で、2012年初から始まる予定の日本版ISA(Individual Savings Accounts:個人貯蓄口座)に期待したいが、どうもこの制度の現状は、株式等の譲渡益課税軽減措置の人質となっているようだ。つまり、8月末に金融庁から平成23年度税制改正要望で、市況環境の悪化を理由に出されている2012年以降の軽減措置継続要望が認められれば、この制度の導入は見送られる可能性が高い。日本版ISA制度導入を認めた財務省も、譲渡益課税の軽減措置廃止を前提にした経緯がある。また、この制度に対する行政の在り方も、お手本とした英国とは異なり、投資を通じた資産形成というよりは、投資の非課税措置の一つとして扱われているようで、非課税投資総枠は英国の3割程度で、売却後の非課税枠の再利用や年次を超えた繰越しが出来ない制度になっている。日本版ISA制度は、試験的な導入で始めるということかもしれないが、国民資産形成は財務省の管轄でないので仕方ない。

 そのような中で、日興アセットは9月10日に日本版ISAサポートセンターを設立した。日興アセットはこの組織を通じて、証券や銀行に以下のサービスを提供するという。
・ISAに関する独自の調査・研究に関する情報発信
・証券や銀行を対象とした日本版ISA勉強会の開催
・日本版ISA時代を見据えた商品・サービスの開発
日本版ISAにおいても、非課税期間の恒久化など一定の措置が取られれば、国民資産の7%を占めるまで成長した英国のISA同様に普及が期待出来るし、また高齢者だけではなく若い世代を含む幅広い年代の投資需要を生み出す契機になると期待できるとしている。このことを筆者としては全面的に支持したい。また願わくは、商品・サービスの提供において、オープン・アーキテクトな対応をされることを望みたい。

 ちなみに、8月に金融庁で開催された金融税制調査会において、中央大学法科大学院の森信教授より日本版IRA(Individual Retirement Arrangement:個人年金貯蓄優遇税制)の導入が提言されているが、英国のISA制度(※現在の日本版ISAではない)を、日本の年金制度の3階部分に適用しようとの試みにみえる。その提言概要は次の様になっている。
【目的】個人の自助努力で資産形成することを税制面から支援。企業間・世代間の不公平問題を解消し、雇用の多様化(非正規も含む)にも対応。年金制度の3階部分の将来的受け皿に。
【適用対象者】20歳以上65歳未満の個人
【運用方法】金融機関に専用の口座を開設。
【運用要件】5年以上の運用。
【課税方法】運用時非課税、年金として給付する部分の金融資産も非課税
【拠出限度額】年間120万円程度を想定。使い残しは翌年以降に繰越し可能
【導入時期】2012年度以降(金融機関におけるシステム開発機関次第)

日本版ISAでも日本版IRAでも、そして日本版401K(確定拠出年金=年金制度の2階の部分)拡充でもよいが、個人の資産形成を支援する税制を含めた骨太の制度論議が待たれる。
 
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