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2017/09
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直近の行政処分事例から見えるもの
後ろ向きのテーマを上げてしまったが、我が国の業界全体の問題を考える時、いつも思うことがある。この業界は大きくなりそうでなかなか大きくならない。例えば米国と比較すると、証券会社数で15分の1の300社ちょっと、外務員数(営業可能な人員)では7分の1の9万人、証券会社の営業収益ベースでは10分の1の3兆円が最近の大まかな数字である。貯蓄から投資への大きな国家戦略は今でも変わらないと信じたいが、本当に業界として成長していけるのだろうか。6月に政府より示された“新成長戦略”においては、金融セクターは成長産業として経済をリードすることが求められているが、この業界=金融商品取引業者等に対しては、8月下旬に公表された“平成22事務年度 金融商品取引業者等向け監督方針”では、「金融商品取引業者等が、法令順守を徹底することに加え、市場の担い手として市場仲介機能を適切に発揮することにより、我が国市場に対する投資家の信認を高め、市場の発展につなげていくことが一層重要になっている」としている。

 この金融商品取引業者等は、次の様に分かれる。
○登録が必要なもの(当然、登録する為の要件がある)
・第一種金融商品取引業=証券会社やFX取引業者など→最低資本金規制や自己資本規制がある。またPTS業務など一部業務は行政の許認可が必要
・第二種金融商品取引業=ファンドなどの自己募集や販売など→最低資本金規制
・助言、代理業=投資助言や投資顧問契約等の媒介や代理→最低資本金規制、個人の場合は営業保証金制
・投資運用業=投信を含めたファンドの運用業務→最低資本金規制、個人の場合は営業保証金制
・金融商品仲介業=証券仲介業者→財源規制はない
○届出のみのもの
・適格機関投資家等特例業務=適格機関投資家だけを相手とするファンドの私募や運用を行う

 この金融商品取引業者等の最近の行政処分事例は、次の様なものがある。(一般の方の理解を目的に、簡略記載しているので、正確な情報は金融庁HPへ)
[投資助言・代理業者A社]
 投資助言業の実績が無いにも係らず、あたかも実績があるような事業報告書を提出し、また未公開株や無登録ファンドの販売業務に従業員を従事させた。また無登録ファンドのコストも自ら負担していた。本来は第一種若しくは第二種金融商品取引業の登録を行うべき。
[適格機関投資家等特例業務B社]
 自らを営業者等とする9本全てのファンドについて、当該ファンドの設立以来、適格機関投資家からの出資がないまま、一般の投資家を相手に、ファンドの自己募集や自己運用を行っている。本来は、これらの業務は第二種金融商品取引業及び投資運用業である。またこれらのファンドは、一部全く運用されていなかったり、役員に流用されていたりした。
[第一種金融商品取引業者C社]
 二度にわたりFX取引の為替レートを実勢と大幅にかい離したレートで誤送信し、この件で一度行政処分を受けたにも係らず、その後にシステム障害を発生させ多数の顧客取引に影響を与えた。府令に定める行政処分に違反した時及び電子情報処理組織の管理が十分でないと認められる状況に該当し、更なる行政処分対象になった。
[適格機関投資家等特例業務D社]
自らを営業者等とする6本のファンドのうち3本について、適格機関投資家からの出資がないまま、一般の投資家を相手に、ファンドの自己募集や自己運用を行っている。本来は、これらの業務は第二種金融商品取引業及び投資運用業である。また別のファンドでは無登録の投資運用業者にデリバティブ取引による運用を行わせていた。

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ジャンル : ビジネス

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