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2017/06
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期待されるファンドの問題行為
ファンドは、過度に銀行などの間接金融に過度に依存した日本の金融システムの構造を転換させるものとして、“経済成長に向けたファンドの役割と発展に関する研究会報告書”(経済産業省2005年12月)では次の様に期待されている。
「多様な主体から資金を集め、新しいリスクの担い手として様々なノウハウを駆使する、ファンドの展開がめざましい。ファンドは、最先端の技術を有するベンチャー企業に対してリスクマネーを供給し、あるいは資金調達が困難であった高リスクの事業分野での資金調達を支え、さらに事業再生のメインプレーヤーとして活躍する等、従来の金融主体が十分に担うことのできなかった重要な役割を果たしている。」

 このファンドへの資金の流れを明確化しかつ拡大させる為に、2007年の金商法ではビークル(契約形態)に係らず包括的みなし有価証券として集団投資スキーム=ファンドが定義(金商法2条2項5号、6号)され、このファンドを販売するものは第二種金融商品取引業として定義されている(登録制)。また、このファンドをプロ(適格機関投資家)や49人未満の一般投資家に販売することは私募として定義され、その私募ファンドの運用業務とともに適格機関投資家等特例業務として届出するだけでよい。
この第二種金融商品取引業者は、9月末で1,318社、適格機関投資家等特例業務の方は3,700社以上ある。ファンドの投資対象は、株や債券は勿論、不動産や馬・ワインなど何でも良いが、出資金の半数以上を有価証券に投資するものは投資型ファンド、それ以外は事業型ファンドとして区分している。

 この事業型ファンドの販売者(第二種金融商品取引業者)に対して、証券取引等監視委員会は、投資者保護の一層の徹底を図るため、
・出資金の分別管理の徹底
・事業型ファンド販売の契約締結前交付書面における分別管理に関する記載事項を拡充すること
を金融庁に10月19日に建議している。
 
同建議の背景になっているのは、ここ1年で35社に行ったファンドを販売する第二種金融商品取引業者への証券取引等監視委員会による検査結果から、約7割が法令違反の事実があり、そのうち6割の違反行為が重大なものだった。主な問題事例は以下の様なものだ。

●事業型ファンドに多数あったこととして、出資金の分別管理が確保されておらず、販売者が出資金を自らの借入金の返済に充当した事例、ファンドの運用も行うファンド販売業者に関し、出資金を自社の運転資金等に流用した事例及び多額の出資金の使途が不明となっていた事例等、顧客の出資金がファンドの運用以外の使途に費消されている。

●顧客に対する虚偽の説明・告知や誤解を生ぜしめる表示として、ファンド持分を保有していないにもかかわらず、これを保有しているように装って販売契約を締結して資金を集めた事例及び出資対象事業の運用実績の裏付けがないにもかかわらず自社のホームページに虚偽の利回りを表示した事例等があった。

●ファンド販売業者が、自社の名義で無登録の者に対してファンドの販売を行わせたり、無登録の者に販売をさせている。

●投資助言・代理業者が第二種金融商品取引業の登録を受ける前にファンドの販売を行ったり、業務範囲が限定されている適格機関投資家等特例業務届出者が、同特例業務の要件を満たさず、登録が必要となるファンドの販売や運用を行ったりした。

●未公開株式を、既存株主から高値で取得してファンドに組み入れ、譲渡代金の一部を、当該株主から自社に還流させる等、ファンドに不要な負担をさせることにより自社が利益を得ている。
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ジャンル : ビジネス

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