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2017/06
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海外企業を日本に呼び込んで、アジアのメイン・マーケットを目指そう
 個人投資家の海外投資は外債や投信では当たり前になったが、株式の売買においても海外投資シフトが進んでいるようだ。大和証券の上期決算説明資料によると、7月~9月の株式売買手数料に占める外国株の比率は、全体の4割近くまで上昇している。また関係者からお聞きした話によると、ある地方の証券会社では、支店長が海外市場の成長力ある銘柄を選択して勧誘した結果、株式手数料の殆どが海外株式売買によるものになってしまったとの事。その中にあって、日本の株式市場の相対的低下が懸念されるが、これだけ日本の投資家の海外株投資が盛んになるなら、いっそのこと海外企業を日本市場に誘致して、より一層日本の投資家が売買しやすくしたら如何かということで、海外の上場企業が本国で行っている英文開示資料を、日本市場でもそのまま使えるようにする検討が、金融庁の開示制度ワーキング・グループで行われている。

 少し状況を見てみると、東証に上場している海外企業は12社しかない。海外企業の上場が最も多かったのは1991年12月時点で127社が上場されていたが年々減少している。日本の国家戦略では、日本の資本市場もアジアのメイン・マーケットを目指そうとのことだが、ここ5年間でのアジア主要取引所における上場外国会社の推移は次の様になっている。(2005年末と本年9月末を比較)
・東証 -16社で、現状は12社。
・シンガポール +193社で、現状は315社。
・韓国 +16社で、現状は16社。
・台湾 +15社で、現状は20社。
・香港 +5社で、現状は14社。
(ちなみに、ニューヨークは502社、ロンドンは596社の外国企業が上場されている。)
 日本経済の低迷とともに、東証に上場している海外企業数は減少し続けた一方、アジアの他の取引所においては、その経済成長を背景に、上場する外国企業数が増加している。海外企業側の立場からすれば、東京マーケットは相対的に地位が低下している割に、日本語への翻訳対応や、日本の開示制度に合わせた対応などから日本での上場に係る負担感が大きく、敬遠しがちになるという。
 日本の投資家が海外株投資に注力しているのに、その一部でも日本市場で売買出来れば、日本の資本市場の空洞化は避けられるのではないか、そんな思いの関係者もいるようだ。

 東証は上記のワーキングにおいて、次の事を提案している。
○日本で上場する海外企業の有価証券報告書等の開示書類は、英文のみで開示できるようにする。
○既に海外の主要市場に上場している企業については、上場に伴う各種の日本の制度への対応の為の負担を、出来る限り軽減する。
 ・有価証券報告書などの継続開示書類は、海外の有報等を提出すれば足りることとする。
(主要部分の日本語翻訳や、対照表の日本の制度との比較、有報記載事項で海外の有報に記載されていない事項を記載した書類等を不要とする。)
 ・海外市場で英語以外の言語で開示している会社についても、英文開示の対象とする。
・届出書や臨時報告書なども、上記の様な取扱いとする。

以上のことは、アジアのメイン・マーケットを目指す日本市場では必要な事なので、早急な制度改正が望まれるが、英文開示が先行しているプロ向け市場TOKYO AIMが昨年6月に開設されて未だ上場企業が無い事の検証も十分行う必要がありそうだ。
 市場活性化の問題は、上場にしても売買にしても、やはり市場仲介者(証券会社等)の問題が大きいのではないだろうか。

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