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2017/07
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上期証券決算から見える個人投資家動向=大手証券編
最近は構造不況業種扱いされかねない証券会社の決算など、業界の一部の人にしか興味を持たれないだろうが、その決算説明資料からリテール(個人営業)部門での変化を見てみると、日本の個人投資家がどの様に変わってきているのか、若しくは変わる可能性があるのか気付くこともある。大手証券とネット証券の上期決算資料が出揃ったので、その中から、個人投資家に関するいくつかの変化ポイントを紹介したい。

 先ず大手証券の販売現場では何が起きているのだろうか。それは、多少ペースが落ちてきたとはいえ相変わらず高水準の投信販売と、販売力の一部外債へのシフト強化だろう。野村・大和・日興の上期決算から見てみると、上期リテール部門での金融商品の販売額は次の様になっている。

・野村リテール部門の販売した総額は、約6.2兆円で他の証券を圧倒していが、営業部員一人当たりにすると、月間約1.6億円を販売していることになる。(野村のリテール部門は約11000人、そのうち6割[証券会社の直間比率と言われる営業部員が占める割合は、平均5割強]実際の営業部員として6600名の営業部隊になる。)このうち半数以上を占めるのは投信販売で、こちらは市況悪化や投信の乗換販売批判もあって前期比約25%減、前年同期比約14%減とペースダウンしている。これを埋めるように増加しているのが外債の販売で、リテール部門での販売は総額8486億円で、営業部員一人当たり月間約2100万円販売していることになり、前年同期比で73%の増加になる。

・大和リテール部門の販売した総額は、約1.8兆円で、営業部員一人当たりの月間販売量推計は約7100万円。(リテール部門の7100人をベースに前述野村と同様の計算方法)このうち42%が投信の販売だが、投信の販売額は前年同期と変わらない。一方リテール部門での外債販売は総額7219億円で、営業部員一人当たり月間約1700万円販売していることになり、前年同期比で79%の増加になる。

・日興リテール部門の販売した総額は、約2.2兆円で、営業部員一人当たりの月間販売量推計は約1億円。(リテール部門の6000人をベースに前述野村と同様の計算方法)このうち39%が投信の販売だが、投信の販売額は前年同期より2割程度増加している。またリテール部門での外債販売は、他の大手と同様の増加傾向で総額9165億円(このうち7割程度がリテール販売分と推計)、営業部員一人当たり月間約3000万円販売していることになり、前年同期比で61%の増加になる。

野村の圧倒的な販売力には今更ながら驚くが、各社とも外債投資が個人投資家のトレンドとして定着していることが分かる。リテール部門での販売力は大手証券の強みだが、多少気になる点もあるので触れておく。それは、販売に伴って個人投資家の資産が拡大しているかということだ。勿論、投信や外債の売買は問題ないが、投資家にとって購入時のコストが高い投信や外債を短期売買目的で募集勧誘するのは問題になる。野村リテール部門のケースでは次の様な状況がある。
●前の下半期に半年間で投信を約5兆円販売したが、その間の投信の純増額は310億円に留まっていた。一方、今上半期は4.9兆円の販売に対して2450億円の純増に改善している。
●外債販売は、この1年(昨年10月から本年9月まで)で約1.4兆円販売しているが、この部分の純増額は1000億円強に留まっている。
大手証券の販売力が、個人投資家の投資資産拡大に繋がることに期待していきたい。
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