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2017/07
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今年、証券業界が期待したいこと、但し、市況以外=その1
年も改まり、今年の市場はこうだと言うような予想が多く公表されているが、そのような情報を投資家に伝える証券会社自身は、今年何を期待しているのだろうか。株式や投信(例え日本株式に投資していなくても、債券投資や外国株投資だけであっても、株式投信のカテゴリーに区分されるもの)のキャピタルゲインや配当に対する税率の軽減措置の延長が2013年まで決まったので、やれやれと言ったところかも知れないが、原則的に日本市場がもう少し活性化しないと、その収益環境の厳しさは変わらなさそうだ。
つまり、今年も証券会社の一番期待することは、日本市場の活性化なのだろうが、標題に反するので、あえてそれ以外の項目を考えてみた。

【投信の販売拡大】
 市況に頼る証券会社が、安定収益の確保というのは少しおかしいが、今や収益の基盤になっているのは投信関連収益だ。投信は販売時の1~3%の販売手数料の他に、1%台の信託報酬の数割が証券会社に代行手数料としてバックされる。このことを証券会社は安定収益と呼ぶが、その為には投信の残高を積み上げることを基本戦略としている。つまり、新規の投資資金で投信を買ってもらって、その残高を積み上げたいのだが、実態は証券会社にとって、それほど容易ではない。今や投信は銀行でも郵便局でも扱っていて、投信の販売金額はほぼ同額となっている。その為、証券会社は投資のテーマを決めて、一定期間に集中して販売しようとする証券会社らしい投信の販売方法と取ろうとする。勢いこちらの投信とを販売する為にあちらの投信を売却してもらうというような投信の乗換えも起きる。この投信の乗換えに対して、証券会社を監督する証券取引等監視委員会が一部の行為を手数料稼ぎとして問題視している動きもあるが、日本証券業協会作成の投信乗換えルールはあるので投信の乗換え自体が悪いという事ではない。
 現在、大手証券では営業員一人当たりの投信販売額(投信全て)が月間1億円を超えているが、中堅でもその7割~8割程度は販売していて、一人当たりの販売額としてはそろそろ限界のように思われる。本年の投信販売の拡大の為には、以下の施策が必要なのではないだろうか。
・販売チャネルの拡大⇒営業員を増やすのが最も単純な方法だが、ここ数年リストラを重ねた業界には抵抗がありそうだ。そうなると証券仲介業で実質的投信営業員を増やすのが現実的だが、組織的に増加させるためには、投信販売で地域金融機関と組み直すことが考えられる。
・投信に関する収益性の拡大⇒新興国への投資は今年も増加しそうだが、手数料等は高めなので証券会社にとってはフォローだ。加えて通貨選択型や投信乗換えルールを順守した上での乗換えも厭う必要はなく、単純に販売するというより投資助言的な対応も必要になる。更に、投資助言業としてSMA(Separately Managed Account)やラップ口座にも注力すべきだ。

【株式売買の収益性の向上】
 個人の日本株取引は8割方ネット取引となり、大手証券発のあらたな手数料引き下げ競争も始まっていて、信用取引残高でも増加しなければ収益の急拡大は期待し難い状況に変わりはない。一方、機関投資家の方は東証の社長によると売買高の1割程度の関与なので、この部分を増加させていくのが1つのテーマかも知れない。例えば、日本株見直しファンドを運用会社に組成してもらって販売し、その部分の売買を請け負うという証券会社のスキームが多用されても良い。
また、外国株式への投資も日本の証券会社を通して行えるようになってきているので、新興国投資のブームに乗って、アジア諸国などの現地証券会社との提携を進め、情報を収集して投資家に提供し、日本の投資家の投資取り次ぎを行う。その様な証券会社が増加しているが、今年もその傾向は強まるだろう。
一方、個人の海外投資の増加に伴い、海外ETF(Exchange Traded Funds)の取扱いも本年は本格化していくのではないかと予想している。ETFは上場された投信の事を指すが、売買や決済に関しては株式と同様であるし、投資対象を集約させたり分散させたり、指数化に対応したり、最近はレバレッジが掛かったファンドも上場されている。投信の販売に注力する証券会社は、ETFの取扱いに少し躊躇するところもあるように思われるが、ETFは投信と異なり転売ルールが無いのだから、投資家の目的に合わせてその活用方法を証券会社自らが広げて見せるべきだろう。

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