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2017/07
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今年、証券業界が期待したいこと、但し、市況以外=その2
 前回は、投信・株式と取り上げたが、今回は外債などを含めた債券、FX取引を含めたデリバティブ、そして多分期待していないだろうが期待すべき事を考えてみたい。(少し言い遅れたが、本稿は個人投資家相手の期待に限っている。)
【債券の販売拡大と販売機会の拡大】
債券とは当然だが買ったものが途中の利払いを経て額面通り戻ってくる。ある意味においては、元本保証を発行者がしていることになる。但し、発行者に財務的なトラブルがなければ。だから、販売する証券会社にとってその債券の格付けが重要になってくる。販売する証券会社にとっては、元本保証商品を売るようなもので本来は売り易いはずだが、信用リスクには配慮しなければならないので、投資適格債(機関投資家にとって)とされるBBB格の一段上のA格以上を販売対象としている証券会社は多い。(外債についてはAA格以上、それ以下の格付けの債券を販売することも可能だが、投資家の確認書を徴収する社内ルールがあるので、この部分は積極的な販売対象ではない。)
販売の手法に関しては、多くの証券会社が投信の様に販売していると言わざるをえないが、新規に発行される債券の販売が中心になっており、最近は国内債より外債販売に傾注しがちである。収益性から言えば当然化もしれないが、外債販売は数倍の販売手数料に加え為替の差益が収益になる。
 債券販売(特に外債販売)は証券会社の大きな収益の柱となりつつあり、個人の債券投資も拡大し始めているが、現状の債券販売の実態には少し問題もありそうだ。新発債中心なので、引受団若しくはそれに連なる販売団に当初から入らなければならないので、引受組織を持たない証券会社はその販売銘柄も限られる。また個人向け債券の流通市場が無いので、流通市場から債券を調達して個人投資家へ販売することが可能な証券会社も大手証券に限られる。外債に関しては、情報取得や決済のインフラが必要だ。
本年、債券販売拡大と販売機会の拡大の為に期待したいのは、以下のようなことだ。
・新規発行における大手証券以外への販売配分の増加(外債においては、一部の外証が昨年から行っている。)
・個人投資家への流通市場情報の提供と、既発債販売態勢の強化(含む外債)
・日本の低格付け債をファンド化して、実質的に為替リスクを負わない国内ハイイールドボンド投信の販売
【デリバティブ】
 先物・オプション取引・FX取引を含めた証拠金取引とあるが、個人のデリバティブ取引は確実に伸びているようだが、グローバルな取引水準に比べると、日本の投資家のデリバティブ活用にはまだまだ大きな増加余地がありそうだ。
先物については、個人投資家が取扱い易いように日経平均を10分の1にした日経平均miniの取引量増加が伝えられるが、今年も増加傾向は続きそうだ。この取引によって、個人投資家が指数取引というものに慣れていったように思われる。
一方、オプション取引も増加している。上場されている個別株オプションに関しては、個人投資家が扱うには少し荷が重かった。例えば東証上場の個別株オプションの対象銘柄は143銘柄(11月末時点)あるが、これに対してコール・プット・行使価格など多くの区分がかかるため実際の上場銘柄数は9418もある。個人投資家へは、これらの情報を整理して伝えなければならないので、個別株オプション取引に対して、直接の参加は殆どなかった。しかし、2009年10月に東証はシステムリニューアルとマーケットメーカー制度導入により、機関投資家などの売買代金は大幅に増加していて、ネット証券などの取扱いも検討されているようだ。
 証拠金取引に関しては、FX取引の証拠金の分別管理やレバレッジ規制(本年8月に、50倍→25倍)の様に規制もしくは規制強化されているが、FX取引そのものは規制後も順調に増加していて、本年も海外投資の増加が続くと見られる為、この傾向は続きそうだ。FX取引以外の証拠金取引であるCFD取引は、その対象が指数・債券・商品・個別株・金利など広範囲に及び成長が期待されるが、昨年9月末段階で十数万口座とみられ本格化はこれからだ。但し、口座の増加スピードは速いので、海外指数取引や資源投資に関する個人投資家の注目が集まれば、以外に早い段階で100万口座はクリアーしていくかも知れない。
【業界が期待すべきこと】
この業界が意外と不得意な事の一つに、継続投資のプロモーションがある。日本版ISAは、譲渡益課税の軽減措置とバーターに2年延長されてしまったが、こつこつと積み上げる投資が個人の資産形成に大きく役立つ仕組みが必要だ。ネット証券が始めた毎月1000円から始める投信積立口座は、余りうまくいっていないようだ。持株会も日本企業に投資している限り、団塊世代のような効果は望みにくい。こつこつと行う海外投資も可能にした口座として、日本版401K口座に期待したいが、その為には対象企業従業員への投資教育と投資可能商品の充実、インフラの改善などが挙げられる。

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テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

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今春から投資銀行へ就職予定のM2です。金融専攻ですが、本ブログはとても参考になります。これからも斬新な切口からの情報・意見を期待しています。
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