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2017/11
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経済界が期待する日本の金融・資本市場のあり方
 今年に入り、次の10年を考える様な議論が多く見られるが、経済全体は別にして少なくともバブル後日本市場に関して言えば、失われた20年だったと言うのが多くの市場関係者の感想だろう。しかし、市況は別にしても、この10年間に業界が大きく変化したことも事実だ。個人株式取引のネット化・投信販売の拡大と販売チャネルの増加・FX取引や商品投資の拡大など、取り扱う金融商品の内容やサービスは大きく変わった。次の10年先は、金融サービス業としてどう変化していくだろうか。
 この業界の一方(もう一方は投資家)の利用者である経済界は、次の10年に何を期待しているだろうか。11日に公表された経済同友会の提言:日本のあるべき国家像とその実現に向けた具体策をまとめた“2020年の日本創生”より、日本の金融・資本市場について経済界が期待している具体的施策について取り上げたい。
 資金調達やM&A支援など金融サービスできめ細かい対応を求めるのは当然として、次の10年に業界に期待することは2つある。一つは企業の成長に合わせたリスクマネーを供給する事、もう一つは東京をアジアにおける国際金融センターにすることだ。その具体策としては、次の様なものが挙げられている。

○各種リスクマネーの供給を促す環境を整備する。
(1) 「貯蓄から投資へ」の流れを促すため、確定拠出年金制度におけるマッチング拠出制度を早期に導入する。また、金融所得一体課税や「日本版ISA(個人貯蓄口座)」の対象・限度額拡大などの税制改革を実施する。
(2) 創業期の企業への資金供給を通じイノベーションの担い手を増やすため、エンジェル税制を一層拡充する。また、産業構造の変革を促し、わが国企業のグローバル競争力強化に資するリスクマネーを供給するため、税制等のインセンティブ設計を見直す。
(3) 世界的にも旺盛な資金需要が見込まれる社会インフラ整備や環境技術・資源開発等の分野において、年金資産やインフラ・ファンドを呼び込む。また、内外からの民間資金を集めて長期運用する機関投資家を増やすことで、市場に厚みを持たせ、個人を含む投資家の裾野を広げる。その際、民間部門では背負い切れない巨額あるいは長期のリスク等に関しては、公的部門による保証、保険等の機能の利用を可能にし、民間部門がリスクをとれる環境をつくる。
【現状】(筆者私見)
(1)については、日本版401Kの業界インフラは整備し直す必要がある。例えば、レコードキーパーの運用商品の不足・決済インフラの不都合・参加者向け投資教育の不十分さなど。
(2)については、投資家のベンチャー投資への業界サポートの態勢整備が必要。
(3)取りあえず政策に期待したい。

○東京をアジアにおける国際金融センターとする。
(1) 証券、金融、商品を扱う総合取引所の制度設計を急ぎ、早期に創設する。
(2) アジアにおけるクロスボーダーの証券決済機構を創設する。
(3) アジア向けインフラ・ファンドの組成や、サムライ債市場の活性化等を通じ、アジアで拡大するインフラへの投資需要に応える。
(4) アジア域内マーケットにおける取引拡大に伴うリスク巨大化に備える観点から、アジアの通貨・金融システムを安定させるための仕組みづくりを行う。
【現状】(筆者私見)
アジアのメイン・マーケットというのは、政府の成長戦略にもあっている。ロンドンのシティの様に、アジア諸国の金融仲介業者も直接参加可能な“ウインブルドン型”の市場設計が望まれるが、既存の証券業者の業態転換も進んでいくと予想される。

以上の要望を、この証券業界は投資家のニーズとマッチさせてこそ、次の10年の成長産業としてのビジョンも描けてくるのだろう。

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