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投資助言・代理業とは何なのか
永く証券取引法そして現在の金融商品取引法という業法に接していると、時々何故こんなに重層的(法律・政令・府令・ガイドライン・自主規制等)で、一部については分かりくい構成になっているのかと嘆息することがある。勿論、法律の基本的な考え方は一貫しているだろうが、時代の変化に合わせて追加した部分と過去からの部分が混み入って、文脈を分かり難くしていたりすることは、どの法律にでもあるのだろう。だから、業法である金融商品取引法については、日本の金融・資本市場の実態に合わせて変えていく時に、金融審議会においてしっかり過去から現在に至るまでの文脈が分かる議論をしていただきたいし、その周知について、業界団体を使って業者に徹底することが望ましい。

 ところで金商法における業者とは誰のことを指すのか。2007年9月末からは次の様に業者は分けられている。
・第1種金融商品取引業=証券会社やFX業者など、広く投資家に金融商品(第1項有価証券と言われる伝統的な有価証券とそのデリバティブ)を勧誘したり取り次ぐ者⇒昨年末現在で、337社
・第2種金融商品取引業=事業型ファンド(映画ファンドなど)を含む集団投資スキームと言われるファンド(公募投信とは異なる第2項有価証券)を募集したり、その売買を取り次いだりする者⇒昨年末現在で、1291社
・投資助言、代理業=投資の助言を行ったり、投資顧問や一任契約提携の媒介などを行う者⇒昨年末現在で、1142社
・投資運用業=投資一任運用をしたり、投信やファンド(集団投資スキーム)の運用を行う者⇒昨年末現在で、318社

 この内、投資助言・代理業を取り上げるのは、最近の証券取引等監視委員会による業者検査において次の様な問題点があり、増加傾向にある投資助言・代理業に対して、登録する際の要件を厳しくすべきと金融庁に対して建議を行っている事に触れておきたいからだ。

●投資助言・代理業者は、あくまでもアドバイスか投資運用者への媒介行為などだが、自ら投資家に勧誘を行う場合は、普通の有価証券なら第1種金融商品取引業、集団投資スキームなら第2種金融商品取引業として登録する必要がある。しかし、勧誘行為を行っていた業者があった。
※財務局のホームページでは、投資助言・代理業の登録を受けてできる業務として、次のことを示している。
①顧客に対し有価証券の価値等又は金融商品の価値等の分析に基づく投資判断に関し助言(アドバイス)を行うこと
②投資顧問契約又は投資一任契約の締結の代理又は媒介を行うこと
●投資助言・代理業者は登録制だが、無登録業者に対して自らの名称を使うことで、助言行為やファンドの販売を行わせていた業者があった。
●著しく事実に相違する表示の広告や、顧客に対して契約前交付書面等を交付していなかったり、記載事項に不備のあるケースが、多数あった。
●法定帳簿が未作成だったり、虚偽内容を記載した事業報告書を提出するケースが多数あった。

 以上から、証券取引等監視委員会は投資助言・代理業の登録要件(登録拒否事由)として、基本的な法令の知識や法令遵守意識が欠如しているなど業務を適確に遂行するに足りる役職員が確保されていない場合は、登録を拒否できるように法令等の変更を求めている。つまり、コンプライアンス態勢の整備を登録要件とすることになる。

 ちなみに、投資助言・代理業は登録制で、登録拒否事由をクリアしなければならないが、法人はその形態(合同会社なども可能)を問われず、個人でも登録することは可能な制度となっている。但し、営業保証金として500万円を法務局へ供託する必要がある。
元々は投資顧問会社の業務の一部としていたアドバイス業務を、金商法で定義し直し、個人資産の貯蓄から投資への転換が進むよう、金融・資本市場の仲介者のバーを低くして、裾野拡大を狙ったものだった。この本来の主旨が活きる行政とそれを支える業界活動を望みたい。

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