*All archives* |  *Admin*

2017/10
<<  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31  >>
対面営業のリテール証券の問題意識とその方向性
 先ず個人的な感想からいうと、証券の個人営業現場は、一般論としては法令遵守に厳格になったし、大量の金融商品情報を顧客に整理して伝える事にも慣れてきている。しかし、証券業も金融サービス業なので、サービスの向上の為には、投資家のニーズに細やかに答え、クレームには素早く対応しなければならない。現在日本証券業協会で行われている“証券市場の新たな発展に向けた懇談会”の市場仲介者(証券会社のこと)分科会で議論されている証券会社のリテール営業の実際について、以下のことが問題として意識されているようだ。

●投信の乗換えの頻度に関する問題
投資家が投信を乗り換える場合の協会の自主ルールはあるが、社内ルールの整備とその遵守
●個人投資家からの苦情処理対応
営業体とは独立した組織で、外部のチェックが入り、経営にも逐次報告される態勢か
(金融ADR活用の影響はこれからか)
●対面営業での顧客への金融商品説明
顧客への分かり易い説明に尽きる
基本は担当者による説明だが、担当者がつかない顧客はネットでの情報提供や報告へ
●高齢者対応
適合性の原則に沿って勧誘されているか(勧誘ガイドライン・上席者のチェック・勧誘時の録音・家族を交えての面談)
●営業員評価の問題
「社員の能力向上」の観点は非常に重要
●投資教育への協力
証券投資を身近なものにする為、小中学校段階からの投資教育に期待

 これらの問題意識から、対面営業の現場では投信販売が大きな収益源になっていることと、その商品説明を相当な時間をかけて行っている現状、また一般投資家のネット誘導などが類推される。

 一方、日本の業界の10年先を行くと言われる米国リテール証券だが、金融危機後、モルガン・スタンレーとスミスバーニー、バンカメとメリルなど大手証券などの統合が進んでいる。ただし顧客からの支持が高い(顧客満足度)のは、全国12000以上にアドバイザー1人と拠点管理者で構成する小型店舗を展開し、きめ細かいサービスで顧客に対応するエドワード・ジョーンズや、逆に自社店舗を有せずに12000名以上の独立アドバイザーをネットワーク化して、営業を行っているLPLなど、営業員の独立性の強いリテール証券となっている。

特にLPLについては、昨年11月に上場しているが、そのビジネスモデルの概要は次の様なものだ。(※野村資本市場研究所の石井氏による“上場によってさらなる成長を狙う独立系証券会社LPL”と言うレポートがあるので、詳細はそちらをご覧いただきたい。)
○自社グループ内に投信運用会社を持たず他社商品のアレンンジャーに徹しているので営業員(独立アドバイザー)の商品選択の自由度が高い=400以上の運用会社から8500本以上のファンドの提供
○営業員への販売手数料のペイアウト率が高い=直近85%以上のペイアウト率、費用を差し引いても70%以上と見られる。
○統合資産管理ツールや包括的決済システムで、発注の効率化やコストダウンに持続的に取り組んでいる。

 米国におけるリテール証券のトレンドの一つに、大手証券から上記のような独立系証券へ営業員は移っていくとういことがあるが、これら独立系証券は、商品揃えやインフラが大手に劣らないことは当然として、営業員を顧客に見たてて(対面営業に必要な)サービスを提供することが徹底している。
日本において、このビジネスモデルは生まれるのだろうか。

スポンサーサイト

テーマ : 証券・金融関連業務
ジャンル : ビジネス

Secret
(非公開コメント受付中)

最新記事
カテゴリ
最新コメント
プロフィール

ポーラスター

Author:ポーラスター
2009年1月スタート

最新トラックバック
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
RSSリンクの表示
参考文献
QRコード
QRコード